軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

はや9月…秋の気配

猛暑も峠を越し、蝉から虫の声に一変した。自然界は、何事もなかったかのように移り変わっているが、8月に3個の台風が集中して多くの国民が被害を蒙った。特に10号による東北と北海道の被災者にはお見舞い申し上げる。

しかしまだ油断はできない。今度は南から12号が接近上陸しようとしている。これでこの夏、日本列島は“台風に総なめ”にされた。


我が国のメディアはあまり報じないが、隣国の被害も著しい。
この国は、外敵よりも内部崩壊で自滅することが歴史で証明されている。その崩壊の歴史は「水害」「旱魃」「大疫」「蝗害(イナゴ)」の循環だったとされている。これらは単発で起きるのではなく、連鎖的に起きるとされる。


100歳を超えてもなお健筆をふるっておられる門脇朝秀翁は、「あけぼの」最新号に「自然にはかなわぬ人力」と説いておられる。中国にとっての大問題である大水害についてである。

その門脇翁は、編集後記に「オリンピックでのびのびとした若人の活躍立派なものだ。スポーツだけではなくて技術の面でも堂々たるもの。
美しい景色の中に育つやさしさ性格は日本の誇り。精神文化の華は咲く。天地(あめつち)の一部として栄えて参りたいと願いつつ、何とか人類は仲良く暮らしては行けないものでしょうか」と書かれたが、国際情勢を見ていると翁の願望達成にはまだまだ時間がかかりそうだ…。しかしいつまでも健筆を振われんことをお祈りしたい!


ところで、地上波TVの中に門脇氏の願いに沿うものが目立ち始めたのでわずかだが期待できないこともない。
とりわけ「テレビ東京」の番組には、「和風総本家」初め、日本文化を世界に知らしめたいという内容のものが増えている。
「日本に行きたい!」という番組などはその一つであると思う。
世界各地で日本文化に興味を示している青年男女を見つけて日本に招待するという番組だが、彼ら彼女らの日本に対する熱意もさることながら、それを受け入れる日本人側に、素晴らしい寛容さを見て我ながら改めて感動することが多い。つまり日本人は本質的に「優しい」のだという事を改めて思い知らされるのだ。


我が国の特性が、異民族に理解されるためには、気が遠くなるような時間がかかるかもしれないが、逆にこのような地道な努力が「友好」の早道ではないか?と思わされる。
それにしても、こんな優しい民族が「大虐殺」や女性を「性的奴隷」に関与したとは考えられない、と日本に来て、直接日本人と交流した人たちは感じるに違いない。
勿論この交流を見たわが青少年もそう思うに違いない。
我々の祖父たちが「異常な人殺し集団」だったとGHQに教え込まれてきた青年たちだが、それを未だに叫び続けているのが実は昔の“敵国”だけであり、それに媚びた“反日”メディアだけではないか?と気が付き始めているのではなかろうか、と期待したい。


この問題で躍起になって“反日”行動しかとれない「シナと韓国」は、世界中から“敬遠”され始めたようだ…。
彼らの持つ荒々しい“本性”が次第に暴露され始めたからであろう。
一気に解決出来ないかもしれないが、必ずやその願いがかなう時が来ると確信し、門脇翁にはそれまで長生きしていただきたいものだ。


さて、崩壊の端緒といわれる「大水害」をものともせずに権力闘争に明け暮れているシナに、ちょっとした異変が起きているようだ。
博訊新聞網に「江沢民元首席の90歳の誕生祝に、習近平主席が共産党の常務委員全員を連れてお祝いした」というのである。

日本のメディアは全く報じていないが、8月上旬のことである。そう、このころはメダルの数勘定で、わがメディアは連日忙しかったから無視したのだろう。
博訊網によると、習主席は常任委員を代表して祝辞を述べ、張徳江江沢民氏のために詩を唱えたという。
消息筋によると、江沢民氏はいまだに中共政界に影響力を持っているという。勿論北載河会議に出席し、彼の別荘で祝賀会は行われた。そこに“現役”が駆けつけたのだが、江沢民氏は彼らに「経済情勢をよく討論するよう伝えた」という。そういえば、これに連動するかのように、日本政界にも江沢民支持派の動きがあったようだが…


8月17日が江沢民氏の誕生日だが、北京と上海では江沢民派の活動は大きく制限されていたらしい。これが何を意味するのか?話題になっているという。


同じころ、G20を控える杭州では、想定外の事態に備えて武装警察機動隊2個師団が動員され、人民解放軍にも第1級防衛準備態勢が命令された。
会議場の半径50km〜300kmに3つの防空空域を設定して、いかなる不明飛行物体にも対処できるよう防空ミサイルが配備されたという。


≪会場周辺に集結した大部隊。博訊網8月19日から≫


この警備に伴う人民の生活圧迫はすさまじく、相当な不満が出ているようだが、例えば、古民家を撤去し、スーパーも学校も閉鎖されたからである。そのうえ化学関連企業やアパレル企業に対しても全面生産停止を命じたというから尋常ではない。
普段人権を問題視して正義をかざすわが国のメディアや団体は、五輪や台風被害を“いいことに”見て見ぬふりをしているようだが、これでは情報で生きる組織だとはいいがたいのじゃないか?

偏っているのは国内情報だけではなく、国際情報もそのようだから、東京都の魚市場建設に伴う「情報隠ぺい」どころの話じゃなかろう…。

そのうちに突如[中央アジアと欧州で、戦争が始まった!」などと慌てないようにしてほしいものだ。
尤も、見方によっては、すでに第3次世界大戦は進行しているというべきなのだが…
昔も今も、この国の情報“操作”には、無知からかあるいは意図的からかは知らないが、ひどいものが感じられて仕方がない。

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「正論」10月号である。
トップは小池知事だが、多分勝つだろうと思う。化学薬品まみれの空き地に固執して、数代前の知事時代から、「ごみの山から宝を産もうとした“闇の世界”」が都庁内に巣食っていたことが暴かれることを期待したい。
都民は将来のまご子のことを思い、耐えつつ注視する必要があると思う…。

序だが、5年前の稲田議員と私の対談を問題にされたとかで、急きょ見解を求められた。問題にされたのは当時の稲田議員の「核武装論」だが、いま読み返しても少しも違和感はない。
為にする情報を流す歪な組織はどこを読んだのだろう?と不思議に思う。



「SAPIO」の10月号である。
今号は「しんぶん赤旗」の大解剖だが、ほとんどの国民は裏を知るまい。
これが共産主義組織の実態の一部なのだが、つくづく20世紀最大の人類の過ちは「共産主義」を野放しにしたことだと思う。
身近な例でも、反日勢力のほとんどが「共産主義国」であることが良く示している。唯物論に差配された、非人間性組織の実態をとくとご覧いただきたいものだ。タブーに踏み込んだ、いい特集であると思う。



以前ご紹介したが、終戦交渉使節団のミッションをまとめた自費出版本である。
8月14日にテレビ朝日が、スクープスペシャル「ミドリ十字機、決死の飛行」として特番を組んだがそのもとになった書である。
著者の岡部氏は埋もれた戦史を発掘してインターネット上に公開している研究家だが、今回ご縁があって協力させていただいたところ、予定数を完売したので増刷するとのことで、急きょ寄稿文を求められた。
現役時代からこの問題にかかわった者として「歴史から消えた人々」と題して一文寄稿させていただいた。
岡部氏のご尽力に敬意を称したい。
ご参考までにインターネット上で「緑十字機の記録」と検索すればこの本の購入法が書いてある。

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戦闘機パイロットという人生

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stranger

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