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君に届けとTUBEが好きな私のブログ

2010-06-26

[]「Half moon」(18)

社会人の二人の物語。オリキャラ祭り。オリキャラ紹介⇒(1)をご覧ください。

二人が甘い夜を過ごしている頃、蓮達は光平の家で飲み直していた。

こちらは「Half moon」         10 11 12 13 14 15 16 17 の続きです。

それではどうぞ↓















― 光平宅


昌は光平に会えた嬉しさから光平のちょっとした態度の変化には気づいていなかった。

今日は朝までコースとばかりに昌ははしゃいでいた。先に帰った沙穂のことがを気に

なるが、今はそっとしておこうと思った。沙穂が本気なのは知っていた。風早と出会

ってまだ期間は浅い。でもきっと時間なんて関係ない。隣の蓮を見た。


「沙穂のこと・・・気になる?」

「なんで?」


蓮は昌の言葉に動じず、ビールを飲んでいた。こうしてゆっくり飲むのは久しぶりだ。

昌は聞きたいことは山ほどあるが、それをぐっと飲み込んだ。気軽に聞ける相手じゃ

ないのだ。それは蓮自身が醸し出す雰囲気だったり性格だったり。それは以前から

変わらない。


「だ、だって蓮なら気付いてるんでしょ?」

「・・・・・・」

「いやっ別に責めてるわけじゃないんだよ。蓮が風早に彼女がいることを知ってた

 としても、何も言えないしね」

「・・・あの二人は本物だよ」


蓮がぼそっと呟いた。


「・・・だよねっ!私も思った。お似合いだね」


「−何話してんの??」


そこに光平が乗り込んできた。太陽は苦手な酒を一口飲んでしまい、すっかりいびきを

かいて大の字で寝ている。


「いやっ別に何もないよ。うわっ!!太陽寝てる。いつもながら大胆だね」


昌はこの仲間の中で沙穂と違い、男達が気軽に遊べる存在だった。それは表裏のない

性格と女女していないところが付き合いやすかった。


「太陽見るとほっとするな」


光平は太陽を見て微笑んだ。そんな光平を昌は嬉しそうに見て言った。


「光平を見てもほっとするよ/////」


少し照れたように言う昌に光平は、さんきゅーと言って昌の頭をぽんと叩いた。昌は

表情を見られないように俯いた。


「蓮、風早もお前と同じで建築士目指してんの?」


光平は新しいビールを冷蔵庫から出して、蓮の空いたグラスにつぎながら言った。


「どうだろな〜大学は建築関係とかじゃなかったみたいだけど、なんかエジプトに

 大学ん時に旅行で行ったらしく、建築を勉強してみたくなったって言ってた」

「ふぅ〜ん。蓮とやっぱ似てるな。蓮も歴史的建造物好きじゃん」

「・・・まぁな」

「んで、風早と同じ部署なんだ?」

「いや、違うよ。俺は技術職だけど、あいつは営業職だから。でも設計とかも勉強

 してるみたいだから、先のことは分からないけどな。新入社員の中でもかなり

 出来る方だからさ。すごい奴だよ」

「蓮がそんな風に言う奴、珍しいね」

「そうかな?」


蓮はそう言って、少し口角を上げた。昌も光平と同じく、珍しいと思って聞いていた。

そう言えば、あまり人に興味を持たない蓮が、この集まりに会社の同僚を連れてくる

ことも驚きだった。


「・・・俺にはないもの持ってるからかな」


蓮はぼそっと呟いてぐいっとビールを飲んだ。

光平はそんな蓮の話を聞きながら、ビール瓶に映る自分自身を眺めた。思わず脳裏に

浮かぶ二人の姿、そして、風早に笑いかける彼女の顔。時折見られる彼女の笑顔が

嬉しかった。でも、風早に向ける笑顔はやはり違った。初めて見る顔だった。


「風早は・・・彼女と・・・・」

「ん?」

「・・・やっぱりいいわ」


光平は蓮に聞こうと思った言葉を飲み込んだ。二人のことを聞いてどうする。

”恋”は錯覚だと言う。自分が作り上げた錯覚に過ぎないのだ。ただ”恋”をしよう

と思っていたに過ぎない。


「ねぇ、光平。風早の彼女ってどんななの?会社で」

「え?」


光平は昌に突然聞かれ、心臓がドクンッとなった。しかし、動揺したそぶりを全く

見せずに、平然と答えた。


「どんなって?」

「やっぱ気になるじゃん!風早の彼女のこと(沙穂のためにもさ・・・)」

「結構地味だよ。でも仕事できるかな」

「ふぅ〜ん。それじゃ優等生カップル?」

「風早は知らないけど、彼女は真面目だな」

「へぇ〜〜〜どうやって知り合ったんだろうね。あの二人。知ってる蓮?」


昌はただの痴話話のつもりだったが、光平の中の憂鬱感は広がっていた。光平は立ち

あがって、下の部屋に物を取りに行った。そんな光平を横目で見ながら蓮は言った。


「― さぁな。それより、もうそろそろお開きにしようか」

「え〜〜〜〜〜っ!今日は朝までコースじゃないの?まだ3時じゃん」


昌はまだまだイケルよ〜〜〜っ!と元気ポーズのジェスチャーを交えながら訴えた。


「光平も久々に帰ったんだから家族とゆっくりしたいだろ?」

「あ・・・そうだね」


単純な昌は、今まではしゃぎすぎたと申し訳なさそうに小さな声で返事した。


「太陽!!ほらっ起きろ!」


蓮が太陽を揺らした。太陽は思いっきり揺らされて薄ら目を開けた。訳の分からない

うめき声を上げながら目をこすっていた。


「あれ?太陽起きたの?」


そこに光平が部屋から帰ってきた。


「ああ、光平そろそろ帰るわ」

「え?朝まで飲んでいけばいいじゃん」

「いやっさすがにもう眠いしな。また明日見送り行くよ」

「うん!行くね。光平」


蓮と昌はそう言って、寝ぼけている太陽を立ちあがらせた。光平は急な二人の行動

を不思議に思いながらも、何の躊躇もなく答えた。


「そ〜か?それじゃ、気をつけて帰れよ。蓮、昌をよろしくな」

「了解」


昌はそんな光平をしばらく見つめた後、おやすみ〜と言って部屋を静かに出た。


ドスンッ


光平は3人を見送った後、部屋のベッドに横たわった。そして天井を見つめた。

どこかで無理のある自分を感じていた。少しほっとしている。

やっと一人になれた。


光平はぎゅっと目を瞑った。身体はかなり疲れている。酒を帯びた身体は

すぐに睡魔にやられるはずだった。しかし・・・眠ろうと思えば思うほど、

冴えていく頭に苦悩しながら、幾度となく寝返り打った。そして、眠れない

まま、朝を迎えた。








あとがき↓

蓮のキャラ紹介で一級建築士と書いてましたが、実務経験がないと取れないんですね。

妄想だからいいかな〜とも思ったのですが、訂正しておきました。風早くんは建築に

興味がある設定にしてみました。実際の風早くんはどんな職業に就くのでしょうね?

本誌でも3年生とかになったら出てくるかもしれませんね。それではまた〜〜〜〜!

「Half moon」 19 

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