のりこうのくうねるあそぶー

今期引退

 …ナブラチロワも引退ですってね。1970-1980年の黄金期から1994年引退2000年復帰で、頑張ってられましたが、さすがに……。ホントにもう……いやなんというかもう……すごぉいですよ!


 全米オープン混合複、ナブラチロワ組が優勝。今大会を最後に現役引退すると発表していた来月に50歳になるナブラチロワは、「アンドレ(・アガシ)のように、この思い出を残りの人生に持って行く。これが最後の試合。これ以上やらないわ」と、4大大会59度目の優勝とともに有終の美を飾った。(ロイター)


 アガシもね1980年代後半から、一度は落ちて這い上がってきたりとすごいテニス人生でしたけれども。ホントにお疲れ様でした…。



 引退と言えば、皇帝シューマッハが今最大の話題なのかしらですね〜。(私セナ派でしたが…涙)
 いやはや、他にもそれぞれ引退される方はいらっしゃるかと思いますが、私の中では今期最大の引退は中田のひでちゃんなんです〜。納得できてますからいいんですけども。
 でもまだシーズン続いてるスポーツもあるので、そろそろ…が聞こえてきそうな野球選手とかいますし…何とも言えないですね。本当にお疲れ様でした。
 そんな年なんですよねー自分も…。なかなかに寂しい秋です…。



では読んだ本の感想を簡単に。
夏読む予定で山積みしていた本が全然読めなかった…orz、のだけれども。

号泣する準備はできていた

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

 江國氏の直木賞受賞作の、ようやくの文庫化ですね、待ってました!(当方文庫本派です。重い本苦手…)
 ……でも。申し訳ないですが…「号泣する」ほどの短編集でもなくてほろ切ないどこか可笑しさも含んだ話の12篇も詰まった短編集でした。とはいえ、作者のこれまでの集大成的な技が込められた、力作というか捏ねられた作品だなぁと感じました。小説の手法として、巧い。さずがに第一線でずっと書いてこられた方だなぁと、初期作品の「きらきらひかる」の頃よりはずっと、うん捏ねられていますよね、年月と共に…。一話一話解説するほどもないので書きませんが。
 解説で、ここで彼女の書かれた女性について
だれひとりとして上手くたちまわろうとしない。保険をかけておく小狡さもない。ころんですりむいた膝に手当をしながら、また同じところにこぶをつくってしまうかもしれなくても、本能に忠実に生きようとする。本能を信じる力がある。そしてそう言う生き方につきものの孤独を、真正面から引き受けている
 と、彼女の書く女は「引き受ける『女』」だとありました。その高潔な女たちの、熱に寄り添われながら、生きる力が蘇生する、と。
 

 うーん、言い得ている気もしますが、たいていの人はみんな、そんなに上手に人生立ち回れるものでもないし、えいえいたんたんと起こることを受けて流しているのじゃないでしょうか。だからこそ登場人物には遠いながらも、共感が持てるし、この距離感がこの本ではもどかしくも、巧さになっている気がします
 

 江國氏当人のあとがきには、「かってあった物たちと、そのあともあり続けなければならない物たちの、短編集」だと締めくくられてありました。
 つまり、何かを喪失する人(女)たちの物語だったわけです。それを見つめる深い眼差しを感じつつ、うむ、…巧かった、としか言えない、私でした。

The MANZAI 3

The MANZAI〈3〉 (ピュアフル文庫)

The MANZAI〈3〉 (ピュアフル文庫)

 いやっほーいっ!! 本屋で3巻見つけたときは、小躍りしました〜。ホントに3巻出るとは思っていなかったので(笑)。
 中学生が主人公の児童文学書ではありますが、テンポよく小気味よく楽しい話です。シリーズ話なので、ストーリー割愛します〜が、この巻も相変わらず(やや単調なところもあり)楽しかったです!
 
 主人公で引っ込み思案な(はずの)→薄倖ならぬ発光の美少女メグ→漫才の相方にと、歩を口説き続ける貴史→歩の永遠?の・△関係は、いっそう熱く固く深く激しく、さらに燃え上がってます〜(笑)し、彼らを取り巻く個性的な同級生たちの恋模様も、ほんわり描かれて、時間の経過と成長が見られます。
 
 人を傷つけ、自分をも切り刻むことのできる「言葉」を不用意に発するのが怖い
 その「言葉」を使い、人を思いきり笑わせようと言う、秋本(貴史)。
 途方もない、絶対に越えられない溝があると信じている歩だが、秋本の図太くて真摯でホントは大人な態度に揺れ、同級生たちの自己に恋に正直な態度にも感化され、何よりも好きな女の子・メグを笑わせるために! 2回目の漫才の舞台に立つことを決めた、歩!! よっしゃぁああ〜!!
 さて、その夏祭りの漫才がどうなったのか? は、次巻に続くようです〜。
 わ〜んっ楽しみ♪ (ガンバレ秋本クン…!?)

夏休み。

ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (ピュアフル文庫)

ピュアフル・アンソロジー 夏休み。 (ピュアフル文庫)

 6人の作家によるティーンエイジの少年少女を描いた短編アンソロジー

空き地に石造りの階段だけがポッカリ〜と
 一番この「夏休み。」という表題に沿った内容の話で、「純粋階段」という小道具も上手く使った、ユーモアもあり、ほろ苦い恋も経験し、よくできた楽しいティーンエイジ少年少女のお話でした! 
 「嬉しいくせに」と言われて、「違う。…失笑したのだ。」てラストも良かった☆

少女はビー玉と数学が大好き〜
 理数系少年少女が出てくるのだけど、そんな理数系エピソードが私苦手ながらも〜おもしろかったです。いじめの話がちょっと…でしたけど、なにか自分の中に聖域(ビー玉と数学)があれば、てのもわかるような、ま、賭けで終わるラストもまぁまぁでした。
 

恋と部活に燃えたけど〜
 むむむ、この方の本なんか読んだ気がする…けど覚えてないorz。とあれ、話は、こう十代のやるせない、どうしようもない、気持ちが一番よく出ていました。少年視線で、破綻寸前のでもどうにか自分で自己修正しながら必死で生きている幼馴染みの少女を、見つめる視線がとても優しい。男の子ってほんとうに優しいなぁ。十代でこんな優しさを本当に持っているのか、ちょっと本気でうかがいたい…。

家出した友人と田舎に行き〜
 おませでどんどんすすんでる友人と奥手で自信のない主人公、女の子ふたりの物語。お母さんがいい味です。「なんで」と問う娘に「なんでだろう。なんだかあの川に行くのがいいんじゃないかなって思ったのよ」いつしか離れてしまっても。きっときっと、二人の心にいつまでも消えない想い出を、輝く夏の川のきらめきを残せたことでしょう…。

  • 川島 誠「一人称単数」

海辺の町に越してきた少年は〜
 この方の「800」が大大好きーなんですが、それ以外は…な感じで、このお話もあまりにも中途半端なエッセーで。でも物書きに憧れる身としては、その苦悩も、よくわかるなぁあああ〜。さて次回作品は、一人称の「わたし」で書くべきか「三人称」のほうがいいような気もしますね。う…ん。 

 雨の日は、ぼくの破壊衝動が強くなる〜
 あさのあつこ氏ですよ。うまいよ、少年心理も道具だても話の展開も!完成されているなあ、という感じでした。切なくて情けなくて精いっぱいで、でもみんな…救われてよかったなぁ〜としみじみいたしました…。 

グインサーガ109

 今、実母に貸し出し中なため、手元にないのですが。二十数年に渡る栗本薫氏のライフワーク小説?です(ええ私も同様の年数読んできています)
 作者があとがきで書いてられたように、今巻は「お遊び」要素が大きい話でした。旅の大道芸人団と化したグイン、マリウス、リギア、フロリー親子、全員筆者と共にノリノリで…ま、こういうのもありかな〜な、何でもありなグインサーガです。
 私はパロ派ですので、「とっとと進んで欲しいっ」、「早くリンダ&レムス姉弟が活躍して欲しい」のが本音なんですが、栗本氏の筆の速さには、文句の付けようがないので、まだ少し?続くらしい大道芸人話におとなしく付き合っていきます(それしか選択はないものねぇ…orz)


 あ、あとがきにあった「パロの舞踏会」に参加したいな…♪