空の占める割合



そう
どのような対象も
後退し 後退しながら
少し上向ければ
ファインダーの上方を



空が占めます
決して空には勝てずに
誘い込まれ
収斂されてしまう
手前のものたち



そこに分散し
逃げこんだ幾ばくかの私を
許すのは
欺瞞かもしれない と
地上に目をやれば
どんな盛りの花も
盛りの冥さを纏っていて



無機物すら
見られるものは
すべて見るものになる
ピントはもう外せない
その圧で



私だけが宙吊りになったまま
どんな通路も閉じる
そこだけになります
そこだけ



そのときわたしはどんな勾配に立っているでしょうか
最近そんなことばかり考えます。