進化する将棋ソフト

プロ棋士はコンピューターと対局ダメ

 日本将棋連盟が15日までに、女流プロを含むすべてのプロ棋士に対し、コンピューター将棋ソフトと公の場で許可なく対局しないよう通知した。
 最近、将棋ソフトの技術向上が目立ち、アマチュアトップクラスのレベルを持つソフトも複数登場。。アマの全国大会で特別参加した将棋ソフト「激指(げきさし)」が16強入りしたほか、将棋ソフトと公開対局した5段の若手棋士が苦戦したこともある。もし、プロ棋士が敗れれば、「将棋(棋士)はソフトより弱い」(西村一義専務理事)というイメージを植え付けることになり、規制をかけた。全面的に禁止になったわけではなく、対局の企画があった場合、連盟に申し出れば慎重に対応するという。

コンピューター対人間と言えば、一番記憶にあるのは、やはり1997年にチェスの世界チャンピオンのカスパロフ氏がIBMのスーパーコンピュータDeep Blueに負けた時でしょう。
翻って、将棋というゲームを考えると、チェスとの大きな違いは、奪った駒を好きな位置に再利用できるというルールでしょう。コンピューターのアルゴリズムというものを考えたときに、このルールを適用する事で検証しなければならないパターンはチェスよりもはるかに多いだろうなぁという感想をずっと持ってました。ので、プロに勝つ可能性のあるソフトが出てきた事に驚きはありますね。

それにしても、このコンピューターが人間を超えるかもしれないというニュースに感じる違和感は、なんなんだろう。よくロボットやコンピューターが反乱を起こす映画(アイロボットやマトリックスのような)がありますが、このロボットやコンピュータという無機物が知能をもち、自立思考した時に、その判断、合理性において、負けるかもしれないという恐怖と同じようなものでしょうか。それは、人は皆、人間という存在のレゾン・デートル(存在価値)は、知能を持ち思考するという事だと考えている事の証左なのかもしれませんね。