ゲームの名は誘拐

ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)

ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)

最近ドラマ化した百夜行や直木賞を受賞した容疑者Xの献身など、最近流行っている東野圭吾氏の本を読んでみたいと思い立ち、購入した本です。まんま、百夜行とかを買ったら面白くないかなぁという事で、他の作品を選んでみました。
g@me. [DVD]

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こちらの作品は、映画化されており、オイラも事前に鑑賞して既に知っているので、トリック部分については、評価外とします。

で、まずこの作品のあらすじとして、狂言誘拐のお話なのですが。主に誘拐した犯人、誘拐された被害者、被害者の家族という3人の思惑が混じり、物語は進んでいきます。
仕事も恋愛もゲームだと言い切る主人公は、誘拐もまたゲームとみなして、すべき事を淡々と行っていきます。その手口については、読者の立場からすると、えっそれって本当に大丈夫?って思う行動がちらほらあって、主人公が自分を天才とかゲームに負けた事がないという程賢いようには、感じられなかったです。

とはいえ、文章はリズミカルにテンポよく進むので、スイスイ読めます。まさしく軽妙という感じ。伏線の張り方も上手いと思います。ただ、登場人物がやけに、ステレオタイプなんで、感情移入はしにくいかな。
深い社会性や、本格派といわれるような複雑なトリックはいらない、さらさらっと、ミステリーが読みたいという人に、お薦めですかね。