DIGA FAN 改造

現在PanasonicのブルーレイDIGA(DMR-BWT560)にPC用モニターを接続してテレビ代わりに使用しているのですが、このDIGAに内蔵されているファンがちょいちょい五月蝿いのです。温度上昇に従って回転数が上がるようで、一番回転数が上がった時は部屋の中で最大の騒音源になってしまいます。

本体下部中央付近にメインの処理チップがあるのですが、ここが熱くなる程度で内部温度は大して上昇してないようなので、ファンの回転数を制限しても問題ないんじゃねと思ったのが改造のきっかけでした。

てな訳で御開帳。

結構シンプルな構成です。

ファンはDC7V/70mA定格のようです。
電源を入れて電圧を調べてみると、起動時6V程度から段階的に上昇し、温度次第で10V以上にまでなるようです。
6-7Vくらいで駆動すると音も気にならないので、この辺りの電圧で制限をかける事にしてみます。

簡単なのは3端子レギュレーターなんでしょうが、工作がシンプルになりすぎるのでツェナーダイオードを使った良く見る定電圧回路を組む事に。
7V程度のツェナーを使用すると、TrのVbe分を差っ引いて6.5V前後かな、でも6V程度以上のツェナーはアバランシェ降伏によるもので、ツェナー降伏に比べてノイズが多いらしいので3.6Vのツェナーを2つ使おうか。
なんて事を考えつつ近場のパーツ屋に行くと、適当な電圧のものがない。。
しばし悩んだ末、最近良く聞くLED電源を試してみたらどうかと思い至りました。これはLEDの順方向電圧を基準電圧として利用するものです。
つまりツェナーの代わりにLED。順方向なのでツェナーと比較して電圧/電流の傾きがある程度ありますので、定電圧にはならないですが、ファンが静かになれば良いので今回はこのなんちゃって定電圧回路を試してみることにします。

早速店内を物色し、赤青黄の3色を購入。3つ合わせて7V近くになるので丁度良いかなと。信号機風でいいじゃないか。

んで、戻ってちゃちゃっと工作。

あれ。信号機風に赤黄青にするつもりが赤青黄になっとるがな。あーあ。


回路図はこんなんです。

出力電圧特性はこんな感じ。そこそこ定電圧風になっています。入力5Vの時はLEDは光らず、Vbe分+αだけ下がった電圧が出力されます。
より定電圧特性を上げるなら、抵抗の代わりにCRDかJFET等、定電流素子を使用すると良いと思います。今回はなんちゃってで良いのでパス。

少し気になるのがTrの発熱です。今回測定した中で一番厳しい12V入力時、ファンの電流は60mAでした。出力電圧が6.3Vなので
(12V-6.3V)*60mA=342mW
の発熱がTrに発生します。Trに使用した2SC2120-Yのデータシートを見ると

340mW程度の消費なら周囲温度が80℃くらいまでヒートシンク無しでOKです。なので問題なし、放熱対策はしません。

ファンを組み戻して終了です。ただ、内部温度は上がるので自己責任です。
心配な場合は筐体底部中央付近にアルミ板でもくっ付けておくとマシかもしれません。鉄筐体よりは熱が拡散するはず。。