世界の美しさをひとつでも多く見つけたい 石井光太 ☆☆

教科書のような一面的な擁護や非難はたやすい。一行から削ぎ落とされる多面的な現実には、計り知れない物語の連鎖がある。現実のままを伝えんとする著者の姿勢がストレートにわかる一冊。「現場を背負う責任」のひとことに集約される覚悟が凄まじい。「物乞う仏陀」はぜひとも読みたい。
(140828/2013ポプラ社)