ラッキーセブンの3!

今のパチンコ機の主流は昔で言う所のデジパチで、特定の入賞口に入賞すると抽選が行なわれ、その抽選に当選すると大当り入賞口が一定時間(規定入賞個数に達した場合を除く)×一定回数開き、出玉を獲得する、というタイプです。もちろん普通機(いわゆるチューリップ台)も存在しますし、羽根物(いわゆるヒコーキ台)も少なくない台数がリリースされていますが、全体から見ると少数派にとどまります。
そのいわゆるデジパチ機、昔ながらのドラムタイプや7セグLEDタイプも存在しますが、多くの台は前面に液晶パネルが搭載され、それを利用して各種の演出を行い、同じ絵柄が揃えば大当り、という形を採っています。さてこの前面にある液晶パネル、実はただの演出用で、本当の抽選結果表示は台の隅っこに置いてあるセグやラウンドランプだったりするんですが、そのお陰で本当の抽選結果表示ではできない演出、たとえば通常大当りとみせかけて実は確変大当りでラウンド消化中に昇格演出を入れる、なんてことが出来たりします。というか、その「本来の抽選結果とは異なる結果を表示する」という演出を入れたいがために、本当の抽選結果表示を隅っこに追いやってど真ん中に演出用液晶を持ってきたんでしょうけど。
その演出用液晶に表示される「これが揃ったら大当り」となる図柄ですが、基本は数字で、機種により特殊絵柄がある、というのが一般的です。たとえば冬のソナタでは数字に加えて「冬」「ソ」「ナ」「タ」という特殊絵柄があります。特殊絵柄は機種によるので置いておいて、数字図柄についてですが、どの図柄だろうと「揃ったら大当り」という点は変わりません。ですが、それ以外の点については価値に違いがあります。
一番価値があるのは「7」。いわゆるラッキーセブンで、大抵の機種で一番重要な図柄になっています。通常大当りと確変大当りがある機種では、7はまず確変図柄です。7が確変図柄でない機種は、あったとしても極めて少ないでしょう。また、大当りラウンド数が数種類ある機種、たとえば5ラウンド大当りと15ラウンド大当りのある機種では、7は15ラウンドの期待が高い(もしくは確定する)図柄になっています。
次に価値があるのは「3」。これも大抵の機種で確変図柄です。ただ7ほど強くはなく、「7が揃えば15ラウンド確定だが3はそうではない」という機種は存在します。その次は「1」「5」「9」。基本的に、通常大当りと確変大当りがある機種では、奇数図柄が確変図柄になる場合が多く、そのため159が確変図柄である機種は多いです。もっとも、この9図柄が存在しない機種も多いんですが。
これら奇数図柄に比べると偶数図柄はワンランク落ちます。大抵の機種で通常絵柄だからです。まあ、大夏祭りのように8が確変図柄という機種も存在しますが。これは、名前の通り祭りという古式床しい行事を題材としているため、8という、日本ではラッキーセブンにあたる縁起のいい数字(末広がり)を通常図柄にしたくなかったのでしょう。
以上は一般的な傾向ですが、当然その傾向から外れる機種もあります。その理由は、大抵がその機種の原作に基づくものです。たとえば銀河鉄道999。この機種の大当り確率約100分の1の機種、いわゆる甘デジタイプの台ですが、この機種の大当りラウンドは5ラウンドと15ラウンドがあります(2ラウンドもありますが図柄揃い演出が出ないので置いておきます)。で、これには15ラウンド大当りが確定する図柄がありまして、それは7ではなく9。つまり999と揃えば15ラウンド大当りが確定します(9以外で15ラウンドの場合もありますが)。理由はもちろん、銀河鉄道「999」だからですね。
まあそのような特殊なケースを除くと、普通は一番重要な図柄が7、次に3、以下他の奇数図柄と続き、その下が偶数図柄となり、それは何らかの原作を持つ機種の図柄へのキャラの割り振りに顕著に現れます。漫画を原作とする機種では、たいてい主人公は7に割り振られています。たとえば新世紀エヴァンゲリオンではシンジ君が7で、北斗の拳ではケンシロウが7です。
もっとも、「7=主人公」には結構例外があって、前述の銀河鉄道999では7は鉄郎でなくメーテルだったりします。また、原作上7を主人公しにくい機種もあります。それはサイボーグ009なんですが、この機種の図柄は0から9まであります。これに登場人物を割り振るわけですが、そうなれば1〜9に001〜009を割り振るのが当然でしょう。実際その通りになっています(ちなみに0はギルモア博士)。
1〜9が001〜009というのは原作上は自然なんですが、そのためにちょっと残念になっている図柄があります。主人公の島村ジョーが9図柄、これはまあいいでしょう。奇数なので自然に確変図柄になっています。7図柄は007であるグレートブリデン。本来なら主人公のジョーにしたかった所なんでしょうが、まあ彼も人気キャラの一人ですから十分なレベルですね。3図柄には紅一点のフランソワーズ、これは上手く入りました。1図柄は001であるイワン。彼もかなり個性の強いキャラなので、確変絵柄にははまっています。
ちょっと残念なのが5図柄。当然005であるジェロニモなんですが、彼はそんなに人気のあるキャラではありません。しかし005であるおかげで人気キャラである002や004を抑えて確変図柄になりました。6や8はまあこんなものなんですけど、2と4がつらい。ジェットやハインリヒって、下手したらジョーを上回る人気キャラなのに通常図柄です。
このように銀河鉄道999やサイボーグ009は主人公が7でないんですが、しかしこれらの機種はまだましです。7ではないにしても確変図柄ですから(鉄郎は3)。しかし珍しいことに、漫画を原作としていながら主人公が7はおろか確変図柄でない機種が存在します。その機種はうる星やつら
7はラムちゃんです。で、主人公のあたるは、なんと6です。奇数ですらありあせん。まあ7があたるでなくラムちゃんなのは仕方のない面があります。銀河鉄道999で7がメーテルのようなものでしょう。しかし、しのぶやサクラさんに負けるだけでなく、比較的後で出てきた竜之介に負けるとは、あたるって漫画史上最も情けない主人公の一人ではないでしょうか。

SMAP草なぎ氏逮捕、そして釈放

公然わいせつの容疑で身柄拘束されていたSMAPの草なぎ氏が釈放されたようです。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090424/crm0904241335023-n1.htm
 アイドルグループ「SMAP」の草なぎ剛容疑者(34)の公然わいせつ事件で、警視庁原宿署は24日午後2時15分ごろ、東京区検の決定を受けて、草なぎ容疑者を釈放した。
 草なぎさんは同日午前、送致された東京区検で取り調べを受けた。その結果、逃亡や証拠隠滅のおそれがないとして、区検は釈放を決めた。

最初、公然わいせつ容疑で逮捕されたと聞いたときは、一体何があったのかと思ったのですが、なんといいますが、単に酔っ払って素っ裸で暴れた、ということのようです。もちろんそれ自体は批判されて当たり前のことなんですが、それで逮捕され家宅捜索までされているというのは珍しいです。おかしな酔い方をしていて薬物使用が疑われた可能性はありますが、尿検査の結果はシロだったようですし。
今回の逮捕についてはいろんな意見が出ていまして、警察の対応に疑問を投げかける意見としてはたとえば以下。

「草なぎ剛、逮捕しなくても」と鳥越 「未明の公園、『公然』なのか?」 : J-CASTテレビウォッチ
内容は、午前3時ころ港区赤坂の公園内で、「酔っぱらいが騒いでいる」との110番で、警察官が駆けつけたところ、男が1人で全裸になって騒いでいた。それが草なぎだった。
酒を飲んでいて、警察官に「裸だったら何が悪い」と言ったという。ために警察官は公然わいせつ容疑で逮捕。身柄を拘束した。草なぎは容疑を認めているという。
赤江が、「都心の公園で1人で騒いでいた??」
これに鳥越俊太郎が、珍しく断定口調で「午前3時の公園でだれもいないところでしょう。公衆の面前じゃないんだから公然わいせつにはならないと思う。逮捕までしなくてもいいのでは?」

公然わいせつにいう「公然」というのは「不特定または多数人が認識しうべき状態」のことであるとされています。そして、実際にそれらの人がわいせつ行為を認識する必要はなく、認識する可能性さえあれば足ります。ただ可能性の程度にしても、人がいる可能性のほとんどない浜辺や早朝の道路公園で全裸になる行為は本罪に該当しないと解すべきとされています。
なので「午前3時の公園でだれもいないところなので公然わいせつにはならない」という意見は筋としては正しいです。ただ今回の件に関しては、実際に他人に通報されているわけですから、およそ人に見られる可能性のない場所ではないわけで、ちょっと通らないでしょう。
まあ公然わいせつ罪が成立するかどうかは他にも検討しなければいけない所がありますので簡単に成立するしないを言うことは出来ませんが、通常、こういう「酔っ払いが暴れている」事案については、いったん保護した上で、酔いが醒めてからきつくお灸をすえるというのが一般的で、全裸になっていたとはいえ逮捕するというのは珍しいといえば珍しいです。
酔っ払って奇声を発し近所の人に迷惑をかけ、さらに警察官に対して「裸だったら何が悪い」といってさらに暴れるというのは良いことであるはずがなく、草なぎ氏に対して強い批判の声を上げる人もいます。たとえば以下。

http://www.excite.co.jp/News/entertainment/20090424/Sanspo_EN_120090424003.html
 地デジのCM、ポスターに出演し、政府関連のイベントにも参加していた同容疑者の逮捕を受け、真っ先に激怒したのが鳩山総務相。「めちゃくちゃな怒りを感じている。なんでそんな者をイメージキャラクターに選んだのか。恥ずかしいし、最低の人間だ。絶対許さない」と鬼の形相で降板を示唆した。

草なぎ氏は地デジ推進のイメージキャラクターをつとめていることもあって、鳩山総務相がえらくお怒りです。しかし、いくら悪いこととはいえ、草なぎ氏がやったことと比べて「最低の人間だ」「絶対許さない」という言葉はさすがに言い過ぎでは。そう思った人が多かったようで、多数の抗議を受けた鳩山氏、これを撤回してしまいました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090424-00000534-san-pol
 草なぎ容疑者は地上デジタル放送推進のメーンキャラクターを務めており、鳩山氏は「はらわたが煮えくり返り、言ってはいけないことを言った。人間が人間を評価することはできない。『最低、最悪の行為だ』と言い換える。反省して出直してもらいたい」と述べた。鳩山氏の発言には、「言い過ぎだ」といった抗議が総務省に寄せられていたという。

あなたも一国の大臣なんだから頭に血を上らせたまま考えなしに発言するのは控えなさいよ、と言いたくなります。
当の草なぎ氏は釈放後の記者会見で謝罪したようですが、CM降板等を含め、芸能活動は当面控えることになりそうです。復帰は早くても夏頃でしょうか。
今回のような事件をみると、ほんと、有名人ってこういう時に損だよなあ、って思います。はっきりいって、一般人ならこんなこと報道されませんよ。それが有名人であるが故にこれほどまでに大々的に報道され、(後に撤回したとはいえ)一国の大臣から口汚く罵られることになるんですから。
もちろん有名人故、一般人と比べて収入面とかで得している部分もあるでしょうが、それって芸能人としての自身が持つ芸の対価として得ているものであって、こういう時に好奇の目にさらされるリスクと引き換えに得ているものではないんじゃないかと思います。

因縁の対決

プロ野球が開幕してから今日で16試合を終えたんですが、我等が阪神タイガースは中日に連敗、横浜戦から合わせると今季二度目の三連敗でとうとう借金が3になってしまいました。現地観戦はおろかテレビ観戦すらできない状態なので結果だけ見て一喜一憂しているだけなのですが、負けが続くとちょっとへこみます。巨人が調子よく首位快走しているだけになおさらですね。
プロ野球の1カードは3試合で1セットが多いですから、私は借金や貯金について「3」を一つの目安としてみてしまいます。「三タテすれば5割復帰」「三タテ喰らってもまだ5割」という感じですね。その借金3に到達してしまったわけですから、次はなんとしても勝って「三タテしても5割に届かない」という状況は回避してもらいたいです。
さて、この阪神の状況について、ついにこんな記事がでました。

セ・リーグ、中日2−1阪神、3回戦、中日2勝1敗、21日、ナゴヤドーム)言わせてもらう!! 阪神・坂井信也オーナー(61)が21日、浮上の兆しが見えない真弓阪神に猛ゲキ。「意味のないミスをなくせ」、「五回までにリードを」と進軍ラッパを鳴らした。だが、チームは中日に1−2で逆転負け。2連敗で借金2。ズルズルいったら、あきまへんで!!
(記事自体は今日の記事ですが、発言自体は昨日のもの)

注文と言っても采配批判とかではないんですが、オーナー自ら監督にゲキです。新監督の一年目だけにもうちょっとゆっくり見守るかと思っていたんですが、まあこれもオーナーのチームを思う気持ちの表れでしょう。オーナーから注文がつくぐらいですから、ファンの間では以前から真弓新監督に対する采配批判は湧き上がっていました。阪神公式サイトの掲示板でも真弓新監督に対する批判が散見されます。

(会員でなくても読めるので興味のある方はそうぞ。但し、ファンを装ったアンチの書き込みと思えるものも散見されますので、その点ご注意下さい。)
まあファンにとっては采配批判も楽しみのうちですし、自分の好みの問題だけで愚痴っている場合も多いでしょうから真面目に読む必要はないんですが、もしこの調子が続けは監督退任、そして「岡田監督に戻せ!」という声がファンの間から上がってくるのではないかと思います。
私は監督の采配を云々できるような人間ではないのですが、ネタ的にはやはり岡田監督の方がいいなあと思っています(真弓新監督には失礼ですがあくまでネタ的なものでw)。というのも、巨人が原監督だからw。
巨人の原監督と阪神の岡田元監督はほぼ同期で(岡田元監督が1979年にプロ入り、原監督はその1年後にプロ入り。)、阪神巨人という12球団の中でも特に人気のある球団の大物新人ということでかなり比較されていました。といっても、「好っきゃねん」という歌(正確なタイトルは忘れたというか元から憶えていない。30年ぐらい前の曲で、関ジャニじゃないよ。)の中で「男前の原よりも、三枚目でも岡田君や!」と歌われていたり、紳竜の漫才でネタにされたりと、主に野球外のことででしたが。そういうことで、岡田阪神対原巨人というのは私的には結構面白い対戦の一つだったんです。
まあ岡田元監督が阪神監督に復帰するなんてそう簡単には起こらないでしょうから(大体、真弓新監督に失礼だし)それはもう諦めるしかないんですが、阪神岡田監督対巨人原監督以上に見てみたい因縁の対決があるんです。それはズバリ、阪神小林繁監督対巨人江川卓監督!
すごい因縁ですよこれは。両者共に阪神巨人両方のOBでもありますし(阪神江川と巨人小林のトレードだったから当たり前だが)、当時のことを覚えているファンは注目するでしょう。
小林繁氏については現在日ハムの二軍投手コーチですが、タイミングさえあえば阪神監督になることはありえると思います(もちろん簡単な話ではありませんが)。問題は巨人江川監督の実現可能性ですが、こちらはとてつもなく低そうです。なにしろ現時点で巨人監督については、原−高橋由−阿部のラインで固まっていると言われてますし(あくまでファンの間でですが)、そうでなくとも巨人は生え抜きでない監督を起用することはあまりしない球団です。ちょっと前に星野氏を巨人監督にという話が出たとき、巨人ファンの間で反対意見が山のように出たようですし。
まあ江川氏に関しては実質巨人の生え抜きじゃないかという気はしますが(なにしろプロ野球カルトクイズに「江川の阪神時代の背番号は?」というものがあったぐらいですから。わかるかそんなもん。大体、江川氏は阪神のユニフォームに袖を通したことがあるのか?)、それでもやはり高橋由選手や阿部選手といった純粋な生え抜き選手と比べれば「他の球団からトレードで来た」という事実は覆せないわけですし。
一度でいいから見てみたいんですけどねえ…

残念でした

世の中にブログというものは星の数ほどありまして、内容もまた様々です。日々の出来事を綴った日記もあれば、社会に対して問題提起や意見発表を行なっているものもあります。あるいはウケ狙いのネタをひたすら披露しているブログもあります。
ネタブログって、まあ当ブログがまさにそうなんですが、そういったブログは他にもたくさんありまして、私が楽しみに読ませて頂いているブログに以下のものがあります。

最初にここを知ったときは面白くて一気に読破してしまいました。それ以来定期的にチェックするブログの一つになっています。ブログ主であるパチンコの天才藤プロのパチプロ生活を面白おかしく綴っています(概要についてここで触れるのは野暮なので実際に読んで楽しんで下さい)。
メインはパチンコ・パチスロネタなんですが、まれに競馬ネタも登場し、以前有馬記念単勝一点勝負をかけて、見事外すというネタを披露しています(2007年12月19日あたりから)。そしてこの前の桜花賞で同じく単勝一点勝負に出ました。

外した時のためのネタは当然用意していたと思いますが、藤さんはこれを見事に的中させました。まあ大本命といえば大本命なんですが、それでも的中には違いありません。そしてそこから藤さんは大川慶次郎の後継者「藤川慶次郎」を名乗って競馬ネタにシフトします。

そして今週の皐月賞でもまた単勝一点勝負をかけます。その馬はロジユニヴァース。今回も本命なんですが、さて結果は…

 19日、中山競馬場で「第69回皐月賞」(GI、芝2000メートル)が行われ、横山典弘騎手騎乗で圧倒的1番人気のロジユニヴァース(牡3歳、美浦萩原清厩舎)は直線でまったく伸びず、まさかの14着。2005年のディープインパクト以来の無敗Vはならなかった。

残念無念、外れてしまいました。ずっとパチンコネタだったのを競馬ネタにシフトさせた所だったのに残念です。もうちょっと見てみたかった。私としては、もう少し頑張って当て続けて、ある程度の高みに届いたところで落として欲しかった所です。もっとも、狙ってそれが出来るならネタでなく本当に競馬でメシが食えてしまいますが。
まあどのみち、いくら頑張って当て続けても安田記念は無理だったでしょうね。藤川だけに国際試合には通用しないでしょう。

もうちょっと対応を考えてほしい

去年のプロ野球セントラルリーグペナントレースは巨人の歴史的大逆転優勝で幕を閉じました。最終的には最終戦を残して優勝が決まったわけですが、展開によっては巨人が全日程を消化しても優勝が決まらない事態もありえました。巨人が全日程を終了して阪神と同率で並び、優勝の行方は阪神終戦阪神中日戦の結果に委ねられる展開です。この場合、最終戦に中日が勝つか引き分けで巨人の優勝、阪神が勝てば阪神の優勝になります。
実際はそうならなかったわけですが、仮にそうなっていれば巨人ファンは阪神中日戦で中日の勝利(あるいは引き分け)をひたすら願ったであろうことは想像に難くありません。もちろん中日は巨人を優勝させるために試合しているわけではないので、もしその展開で中日が勝利し、結果巨人の優勝が決まったとしても、それは中日が自チームの勝利のために戦ったことによって生じた副作用に過ぎないのですが、巨人は先に全日程を終了していますから、優勝を実現させるためにはそのような副作用に頼るしかないわけで、そのような副作用が起こることを願うことは当然といえましょう。
もちろん中日だって、CSや来季以降のことがありますから、主力を休ませたり調整登板させたりといったことはあるでしょうし、また、今季で引退する選手の顔見せ出場を行なったりすることもあるでしょう。そして、そのようなことをしたために試合に負けてしまい、結果巨人が優勝を逃すこともありえます。中日は巨人のために試合しているわけではないですから、そうなったらそうなったで仕方のないことです。
で、先日、このような報道がありました。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090125/crm0901252321020-n1.htm
 昨年12月、山梨県北杜市の飯田教典さん=当時(61)=が暴行され死亡、男女5人が傷害致死罪で起訴された事件をめぐり、傷害致死罪の適用に納得のいかない飯田さんの長女(31)が、北杜署員から「何が納得できないんだ」などとののしられていたことが25日、分かった。
 長女は昨年12月に始まった「被害者参加制度」を利用して刑事裁判に出廷し意見陳述する意向を持っており、公判前に事件の説明を受けようとした。長女の兄(34)が県警に抗議。県警は発言の事実を認め、遺族に謝罪した。
 長女によると、今月17日に北杜署を訪れ、刑事課の署員に「殺人罪が適用されないことは納得できない」と伝えると、署員は「何が納得できないんだ。殺意がないから殺人じゃない。警察は検事の言う通りに動いているんだ」と強い口調でののしった。

刑事裁判というのは遺族の復讐のための場所ではありません。検察官は、被害者あるいは遺族の立場を代弁する立場ではありますが、あくまで公益の代表者であって被害者あるいは遺族の代理人ではないのです。検察官には真実義務・客観義務というものがありますから、たとえ遺族が殺人罪での起訴を願っていたとしても、証拠を精査したところ殺人の事実が認められない(傷害致死の事実しか認められない)となれば、傷害致死罪で起訴するのは正しい行為です。
しかし一方、遺族の側が加害者に対し強い処罰感情を持っているとすれば、その願いは刑事罰をもってしか叶えられない願いであり(被害者に対し加害者に責任を取らせるための制度は存在するが、それは被害者の受けた損害を賠償させるに留まり、処罰を与えることはない)、その場合より重い法定刑を有する罪で起訴されることを願うこともまた当然のことでしょう。そこで「刑事裁判は遺族の復讐の場ではないのだから、被告人の処罰を願ってはいけない」というのは「中日は巨人のために戦っているわけではないのだから、中日の勝利を願ってはいけない」というぐらいナンセンスです。
そう考えると、記事にある警察官の発言「何が納得できないんだ。殺意がないから殺人じゃない。警察は検事の言う通りに動いているんだ」は、理屈の上では正しいですが、遺族に向かって言う言葉ではないと思います。問い合わせた方は検察と警察の違いを理解しておられなかったようですので、もしかしたら警察官に対して無理難題を押し付けるようなことがあったのかもしれません。しかし遺族が冷静になれないのは当たり前ですから、そのような場合でも遺族感情に配慮した対応をとってもらいたかったと思います。

今年ももうすぐ終わり

今年も残すところ10日弱となりました。このブログも先日9万アクセスを突破いたしまして、その中には台湾やフランスなど海外からアクセスしてくださっている方もいらして、まことに頭が下がる思いです。
実は今年ブログでやろうと思っていたことの十分の一も達成できていません。なにかは内緒にさせていただきます。来年以降の課題ということで。明日以降は年末までちょっと予定が詰まっていますので、おそらく今年の更新はこれが最後になるでしょう(なにかネタを思いついたら一回か二回更新するかもしれませんが)。
訪れる人も少ない拙いブログですが、来年も引き続き更新していきますのでよろしくお願いします。
それでは皆さん、来年もいい年でありますように。

私も陰謀論を考えてみました

国籍法に絡む陰謀論はお笑いの宝庫である。たとえば以下のブログ。

国籍法の改正 - 最悪のシナリオ
(前略)
2009年
中国政府内の「日本を民主的に占領」する秘密作戦が、民主党の名前にあやかって「日本民主占領作戦」と命名され承認された。
民主党の政策には"使える"政策が多いので)
中国政府の意向に従う中国ヤクザが、2008年現在およそ60万人いた中国人のうち1%に当たる男性6000名ほどを非嫡出子の日本国籍取得を目的に帰化させた。既に帰化済みの中国人数千名と併せて、2009年だけて1万名ほどの中国政府の息のかかった「認知」を行う日本国籍を持つ中国人の認知部隊が準備された。
(中略)
205x年
中国国内で育った日本を知らない日本人が、日本本土の日本人の数とほぼ同数の9千万人となった。
この時点で中国政府は、日本国籍を持つ中国人の日本への政治参加を解禁した。日本に在住する中国政府の意向を受けた中国系日本人政治家が、中国からの投票により衆議院で圧倒的多数となった。
2回の参議院議員選挙と経て、中国系日本人が参議院でも絶対多数を得た。
両院で絶対多数を持ち、中国政府の意向に従う中国系日本人議員により、国家主権の譲渡を含む憲法を改正が提案された。国民投票を行い、軽々過半数を超えた賛成票が集まり、日本国の主権譲渡を可能とする憲法が成立した。
(後略)

中国による「日本民主占領作戦」だそうです。こんな与太話を信じてしまう人がいたりするあたりが怖いところですがそれはさておき、こんな面白いネタを見せられては大阪人の芸人根性に火がつきます。なので私も負けじと陰謀論を考えてみました。

2009年
中国政府の意向に従う中国ヤクザが、2008年現在およそ60万人いた中国人のうち1%に当たる男性6000名ほどを日本国籍取得を目的に帰化させた。既に帰化済みの中国人数千名と併せて、2009年だけて1万名ほどの中国政府の息のかかった日本国籍を持つ中国人の部隊が準備された。

201x年
1万名ほどの日本国籍を持つ元中国人が一斉に中国に渡り、中国人女性と国際結婚した。結婚相手は全員臨月の女性で、出産直後に全員離婚し、彼らはまた臨月の女性と再婚し、これを繰り返した。

婚姻期間中は生活や生計を共にするなど正常な婚姻生活を営んでいたため、偽装結婚にはあたらなかった。法務局にも怪しまれず、捜査当局の捜査も虚しく、元中国人は数万名の新日本人を中国国内で誕生させる事に成功した。

この時期に、中国政府は夫婦どちらかが日本国籍を持つ場合、一人っ子政策を適用しない方針を打ち出した。日本国籍を持っている親は自由に子供を作れ、その夫婦から誕生した日本国籍を持つ子は一人っ子政策の子として計算されなくなった。元中国人も実子であれば好きなだけ日本国籍を持つ子供が作れた。マスコミは日本国籍を持つ者に対する優遇策だと歓迎する一方、「人口侵略の一種だ」との保守派の懸念の声を「日中友好は日本の国益であり、中国の国益でもある。中国が日本を侵略するなどと言うのは戦前の匂いがする議論だ」と物量報道で圧殺した。

2020年頃には、日本国籍を持つ者が中国国内に百万人を超える数となった。

この時点で中国国内の日本を知らない日本人が百万人となった事に、懸念を表す政治家や言論人も多数現れるが、マスコミの圧倒的な物量報道で懸念がことごとく圧殺され、問題は国民に広く知られる事はなかった。

203x年
日本国籍を持つ人を増やす政策は順調に継続され、中国国内で育った日本を知らない日本人が数千万人となった。20年ほど前に嫡出子で生まれた多くの日本国籍を持つ人が、生めよ増やせよ、と多くの日本人を作ってきた結果だった。

このままでは日本が乗っ取られる、と保守派の必死の言論も、 201x年に成立し、202x年に取り締まりが強化された人権擁護法により完全に封殺された。

205x年
中国国内で育った日本を知らない日本人が、日本本土の日本人の数とほぼ同数の9千万人となった。

この時点で中国政府は、日本国籍を持つ人の日本への政治参加を指示した。日本に在住する中国政府の意向を受けた中国系日本人政治家が、中国からの投票により衆議院で圧倒的多数となった。

2回の参議院議員選挙と経て、中国系日本人が参議院でも絶対多数を得た。

両院で絶対多数を持ち、中国政府の意向に従う中国系日本人議員により、国家主権の譲渡を含む憲法を改正が提案された。国民投票を行い、軽々過半数を超えた賛成票が集まり、日本国の主権譲渡を可能とする憲法が成立した。

日本政府は中日併合条約を結び、日本は中国の一部となり、中国の「日本占領作戦」が完了した。

えー、上記の陰謀論には元ネタと根本的に異なるところが一つあります。それは…改正前の国籍法でもできるんだよこれw

国籍法の改正 - 最悪のシナリオ
フィクションですのでこの通りなる、とは思っていません。さすがに日本人もここまで馬鹿でお人よしではないと思います。しかし、なんとなくこんな歴史もあり得るのかな?と思えませんか?

思えませんw
中国系日本人を大量に作って乗っ取るつもりなら、国籍法改正前だって出来ます。国籍法改正に絡めて語る意味がない。
…というか、実行にかかるコストを考えたことがあるんだろうか?