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2006-01-30

ねつ造問題余波続く 社会の目はより厳しく〜メルマガ121号

 メールマガジン121号の発行予約が終わった。

 今週号の目玉記事は、やはり捏造問題。多比良東大教授の問題は調査報告書がまとめられそうだが、不正防止に向けて政府も動き出した。

 世論は科学者に厳しい目を向けている。

 編集後記は、ポスドク問題について、このブログの記事をみじかめに改編して掲載した。

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2006-01-26

ポスドクをどうするか

 こんなニュースが飛び込んできた。

文部科学省のポスドク救済事業、内示額は要求額の約半分に

 ホームページの作成やイベントの開催は効果がないとされたそうだ。

 このポスドク事業には、各方面から懸念や不安が表明されている。サイコムジャパンの理事の奥井さん(博士の生き方)も、ポスドク派遣社員にしてしまい、名目上ポスドク問題は解決した、とされてしまうことに警戒感を表明している。また、彼は今回の事業でポスドクが今回の事業においては「消費者」であるという視点を完全に忘れ去っていると指摘している。

 つまり、消費者であるポスドクのニーズを踏まえないトップダウンの事業をしようとしているのではないかという指摘だ。

 また、このポスドク事業には、「ポスドクばかり優遇されている」との声も聴かれる。

 ニートフリーター対策など、やるべき施策はたくさんある。機会平等という視点も重要だ、そのなかでポスドク対策とはどういう位置を占めるのだろう。

 考えると、ポスドク対策は裕福層をさらに富ませる対策なのではないか。博士になるような人たちの社会階層に関するデータは手元にないが、ポスドクたちは社会的に裕福な層が多いような印象がある。

 そんなポスドクにお金を投じることは、優遇された者をさらに優遇させるだけではないか。

 このあたりのことは、このブログのエントリー「7億円は無駄遣いか」で論じさせていただいた。

 そうこうしているうちに、東北大の大隈先生のブログで、ポスドク問題に関する記事が掲載され、熱い議論が戦わされている(ポスドクのキャリアパスについて)。ポスドク問題が著名研究者ブログで取り上げられると、いつも熱くなる。それほどこの問題が関心をもたれているということだろう。

 私自身はポスドク支援事業に対する意見をあまり書いてきていない。実のところ考えがまとまっていなかったというのが現実だ。

 というのも、私はかねがねいろいろな場で、ポスドクや博士の就職難を訴えてきたからだ。ポスドクや博士は多彩なキャリアパスを見つけるべきだ、と述べてきているし、キャリアカウンセリングを充実させろ、と言ってきた。今回の事業はある程度評価したい気持ちがある。ここ数年の私たちの提言が取り入れられたとも言えるわけで、評論家めいて批判をする気にはなれない。

 ただ、違和感を感じているのは事実だ。

 私が考えていたのは、ポスドク向けの職場を無理やり作る、というのではなく、ポスドクの能力を有効活用できる場を増やしてほしい、ということだし、また、職種を民間企業に限定しているわけではない。

 アメリカでは、実に多彩な職種に科学研究の経験がある人材が進出している(たとえば「Alternative Careers in Science: Leaving the Ivory Tower (Scientific Survival Skills」参照)。

 もちろん、企業との「お見合い」やインターンシップを推進することは重要だ。大隈先生のブログに書き込んだ企業の方は、明らかにポスドクを「食わず嫌い」している。ポスドクを「使えないトウのたった輩」と決め付けている。こうした偏見を取るには、実際にポスドクとあって話をして働いてもらうしかない。

 たた、不況下の民間企業ポスドクを押し付けるというような状況になってはいけない。今回の事業をどのような事業者が取るか分からないが、あくまでポスドクの能力が発揮され、本人にとっても、就職先にとってもハッピーな状況を作り出さなければならない。


 「ポスドク」とひとくくりにしても、ピンからキリまで人それぞれである。即戦力として組織に役立つ人材もいるだろうし、すぐには能力を発揮できないシャイな人材、不器用な人材もいるかも知れない。残念ながら少々不器用な人材が多いかも知れない。人付き合いなどで不慣れな人が多いからだ。

 私はポスドクや博士の多くは、非常に優れた能力を多く持っていると思う。

 研究を仕上げ論文を書き、発表をするというのは、相当に高度な能力だと思う。ポスドクともなれば、後輩の指導をしたり、ラボを実質仕切ることもあるだろう。こうした能力は決して馬鹿にできない。

 こうした能力にほんのちょっと、たとえばライティングの能力や社交能力を加えれば、彼らは社会の多彩な場で活躍できるのではないか。

 ポスドクを社会の多彩な場で活躍させるには、こうした付加価値をつけるトレーニングが必要だ。

 最後に述べたいのは、ポスドクや博士自身の意識改革である。

 ポスドクはある種の政治問題だし、政治を動かさないと解決できない問題もあるかと思う。

 しかし、ポスドクだろうとなんだろうと、自分の人生なのだから、能動的に道を切り開かなければならない。

 残念ながら今のポスドクを見ていると、ポスドクが受身であるように思えて仕方ない。

 これが杞憂なら幸いだが、誰かが何かをしてくれるのを待っていても、事態は変わらない。政治が動くのを期待するだけでなく、政治に働きかけなければ何も変わらないし、また、政治に頼るだけでなく、自らのスキルアップを自らの手で行っていかなければならない。

 私は蛋白質核酸酵素2005年2月号に「右手に資格,左手にチャレンジ」という文章を書いた。賛否両論あったというが、私がいいたかったのは、自分で自分の道を切り開いてほしい、ということだ。なお、この文章の原案は、2004年11月29日号のメールマガジンの編集後記である。以下に転載する。

【右手に資格、左手にチャレンジ】

サッカー中田英寿選手が税理士の資格を取ろうといていることは有名な話です。

■中田選手にとって、サッカーはあくまでキャリアの一部であって、サッカー選手として成功することが全てではないそうです。

■キャリアが終わった後の人生を見通して、税理士という資格を目指しながら、サッカーというリスクの高いチャレンジをするという彼一流の考え方は、わたくし達にも示唆的です。詳しくは以下参照。

組織に頼らず生きる―人生を切り拓く7つのキーワード

小杉 俊哉, 神山 典士 (著) 平凡社 価格: ¥798 (税込)

http //www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582852505/nposciencecom-22

研究者という職業も、事情は大きく異なるものの、とくに基礎科学分野では、成功する確率が少ない職業と考えることができるかも知れません。

■しかし、研究者予備軍である大学院生が、成功の確率をシビアに見つめ、将来を見通して人生設計をしているか、というと、どうも心もとないように思います。

■教授や周囲からの甘い誘いに応じて、自分の能力を深く省みることなく、きっとうまくいくだろうと希望的観測で大学院に進学して、ポストドクターまではいくものの、大きな成果を得られることなく、きっと今年ことは大きな成果を、と思いながら年齢ばかり消費し、他の社会でやっていくことのできるスキルもないまま路頭に迷う…

■これは決してホラ話ではありません。皆さんの周囲にも、そろそろこのような話が聞かれてきていることでしょう。

■教授は成功者ですから、研究が上手くいかずどうしようもなくなった、という経験に乏しいでしょう(もちろん、大なり小なり失敗や挫折はあるでしょうが、結局は成功しているわけです)。

■だから、彼らは今は余計なことを考えず、研究に専念せよ、と言うに決まっています。なぜなら、それで成功したのですから、それ以外のアドバイスはできないのです。

■しかし、成功が努力の量だけに依存していないのは事実です。努力や犠牲を払って研究しなければ成功はしませんが、努力したからと言って成功できるとは限りません。運、能力など様々な要素が絡み合って成功が生まれるわけです。

研究者として成功できなかった(ここでは何をもって成功とするかは置いておきます)としても、誰も保証してくれません。

■結局のところ、自分のキャリアを作るのは自分なのであり、一人ひとりがリスクをどのように捉えてチャレンジをするのかを考えていかなければならないのです。

リスクを承知の上で、全てを研究に捧げるというのであれば、例え失敗しても納得がいくでしょう。それも一つの選択ですし、資格や様々なスキルの習得を目指すのも一つの選択です。

■とは言うものの、全てを自己責任に帰してしまう訳にはいきません。スポーツなら成功が僅かな確率であることを知ってチャレンジできますが、研究の場合、そのあたりのことが見えてきません。甘い言葉で学生を誘っておきながら、うまくいかなくても自分で考えろ、で放り出すのは、きつい言葉ですが詐欺に近いと言わざるを得ません。

■しかも在学中は研究のみに専念させ、私生活さえ縛り他のことは禁止して、スキルの習得や他の可能性の検索もできないような状況におかせたとするならば、使えない「余剰博士」ばかり産生されてしまいます。もちろん研究を通して身につく能力というのはあると思いますが、本来ならテクニシャンがやるべき雑用まで院生の仕事となり、しかも非常に狭い領域での成果を求められる今の大学院教育では、社会に通用する能力が養成されるか疑問です。

■現役の学生、研究者には、隙間時間を使いスキルを身につけるしたたかさを、大学当局や指導教官には、学生や部下が研究以外の領域へ進出するのが当たり前という社会情勢の認識を身につけることを求めたいと思います。

■以前にもご紹介しましたが、Jリーグは「キャリアサポートセンター」

http://www.j-league.or.jp/csc/index.html

を設置し、セカンドキャリアの支援をしています。

■科学コミュニティーは、大学院教育を自らの後継者養成に限定せず、社会に必要な科学的知識、思考法を身につけた人材を送りだす、という意味があることを自覚し、研究者の多彩なキャリア支援を真剣に考えていく必要があるのではないでしょうか。


 以上、ちょっと散漫になったが、まとめる。私は、ポスドクに対する支援事業をするとするならば、以下のような点が重要ではないかと思っている。マッチングといった既に出されているアイディアはここでは述べない。

1)多彩なキャリアパスに進出した人の具体例を見出す

 ロールモデルメンターとして、具体例を紹介する。これにより、ポスドク経験者の能力のおおよそのイメージがつかめる。

2)ポスドク付加価値

 ライティングスキルを中心に、ポスドクが社会でやっていけるための手助けをする。

3)ポスドクの意識改革を

 当事者意識をもって、積極的に動いてほしい。

3)キャリアアドバイス情報の必要性

 natureにはnature jobs、scienceにはscience careerという、ポスドク研究者向けの就職情報ページがある。ロールモデル情報も出ているし、キャリアを開拓するためのアドバイスも掲載されている。日本版キャリアサイトが必要のように思っている。本を出すのも重要だと思っている。私たちサイコムジャパンが今年出版する「大学院進学ガイド」も、キャリア情報提示の一例だ。こうした情報を提示することで、ポスドク自身はもちろんのこと、企業や社会の考えを変えることができるかもしれない。

 文部科学省ポスドク支援では、ホームページは無駄と判断されたので、こうした情報サイトはビジネスとしてやるべきかも知れない。


 以上のようなアイディアをもとに、私としても何らかの行動を起こしたいと思っている。

 

 この記事を書き終わったら、こんな情報を見つけた。

 世の中は動き出している。

阪大青い銀杏の会 理系キャリアセミナーIII

■博士・ポスドク多様なキャリア一挙講演

司会 兼松泰男(先端科学イノベーションセンターVBL部門 教授)

第1部 =博士のキャリア・現在とこれから=

座長 福崎英一郎(大阪大学工学研究科 助教授

13:05〜13:50

  「博士のキャリア -アメリカの現在、日本のこれから、日米徹底比較-

   〜アメリカでのバイオベンチャー設立・起業談〜」

   キャリアモデル(1)・バイオベンチャー経営者

   桝本博之氏 (B-Bridge International,Inc. CEO&President/COO

13:50〜14:25

   キャリアモデル(2)・バイオベンチャー開発責任者

   中島俊洋氏 (ジェノミディア株式会社 取締役CTO

14:25〜15:00

   キャリアモデル(3)・技術コーディネータ

   坂田恒昭氏 (大阪大学サイバーメディアセンター 客員教授

第2部 =研究開発資金調達制度、活用方法、評価ポイントについて=

15:20〜15:55

   キャリアモデル(4)・技術評価専門家

   西村伸氏 ((独)科学技術振興機構 科学技術振興調整費研究領域主管)

15:55〜16:30

   キャリアモデル(5)・キャピタリスト

   鵜飼康史氏 (日本ベンチャーキャピタル株式会社 課長)

第3部 =双方向テーブルディスカッション=

16:30〜18:00

   6つのテーブルに分かれて講師を囲んで双方向ディスカッションの場を設けます。     

18:00

   閉会

2006-01-22

黄教授問題は収束か 脊椎混入牛肉禁輸 多比良教授問題ほか メルマガ120号

 週末飛び込んできた牛肉危険部位混入問題は驚きだった。ほかようやく下火になりつつある黄教授の問題に変わり、東大多比良教授はクロとほぼ断定された。

 本は「日本の科学/技術はどこへいくのか」岩波書店)ほか多数を取り上げる。

 以下120号目次。

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2006-01-20

おまけにiPodは許されるのか

 ここ数ヶ月、サイコムジャパン関連のメーリングリストで話題になっていることがある。

 とあるバイオ系会社(具体的にはこちら)が、キャンペーンと称して商品の購入者にiPodなどをプレゼントしている。これが果たして倫理的に許されるのか、という指摘が、物理系の分野の院生の方からなされた。

 以来喧々諤々の議論が続いている。

 国民の税金を使ってiPodを購入することになるが、それは許されるのか、賄賂まがいではないのか、カネがあまっているなら●●学にまわせ、バイオは優遇されすぎだ云々…

 しかし、いくらバイオといっても、こういうキャンペーン聞いたことない。まあ、私は実験をやめて2年になるので、時代が変わっているのかも知れないが。

 医学の世界では、製薬メーカーなど、ボールペンや本をくれたり、勉強会の送り迎えにタクシーチケットをくれたりするが、そういうのはどこまで許されるのだろうか?

 こういうことは、文部科学省に直接問い合わせるしかないかも知れない。

2006-01-15

メルマガ119号〜科学カフェはねつ造問題を取り上げろ?!

 メールマガジンの編集が終わった。

 編集後記では、ねつ造科学者および科学コミュニケーターの問題としてとらえ、ねつ造問題をカフェなどで取り上げたほうがいいかも、と書いた。皆さんいかがですか?

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2006-01-09

現場知

 昨日もNHKスペシャルを見たわけだが、やはり医療現場と患者の間に大きな溝が存在しているのを実感した。

 昨日の番組では、ホスピスがあたかも医療の敗北、好ましくないところとして描かれていた。

 「死は敗北ではない」というのが昨今の流れかと思っていたが、市民、患者さん側にもまだまだその意識は浸透していないのではないかと思った。

 淀川キリスト教病院の(だった)柏木先生をはじめ、ホスピスに取り組む医師の方々が注目を集めており、社会もホスピスを受け入れ始めていると思ったのだが、それは医療者、マスコミの描いたブームであり、患者さんは生にあくまでこだわっていたのか。

 もちろん、疼痛ケアを初期から行っていない日本の医療の現状は問題だし、変える必要がある。

 いずれにせよ、医療現場、報道機関、患者、そして一般の市民の間に情報や考え方の違いが横たわっていることを痛感させられた。


 前にも書いたが、これは科学コミュニケーションにも横たわる問題である。


 今回の番組でも感じたが、医師も、そして患者自身も、専門知を医師が持ち、政策決定権を厚生労働省が持っていると思っており、患者が医師や厚生労働省にお願いするという図式になっていた。

 これではいわゆる「欠如モデル」(市民が知識を欠如している存在と考え、専門家がそれを埋め合わせるという一方方向モデル)であり、情報の流れが一方向である。

 しかしながら、情報を薄めた形で「素人」に「分かりやすく」伝えたとしても、それはあくまで擬似の双方向性であって、決定権は専門家が握ることになる。

 科学コミュニケーションの課題は「双方向性」をどうやって作り出すか、ということであると思うが、ここで発想を変えなければならない。

 「素人」というのは存在せず、それぞれが専門性を持った人であると定義しなおす必要がある。

 誰かの受け売りで申し訳ないが、市民や患者を「現場知」のプロフェッショナルとしてとらえることで、はじめて双方向コミュニケーションができるのではないか。

 医療者は痛みを自らの体験として経験することはできないし、医療サービスの受け手として医療をみることができない。それらを経験しているのは患者である。そうとらえることで、「素人」として見下すような欠如モデルから抜け出せるのではないか。

 そうは言っても簡単ではない。現場知と専門知をつなぐ媒介者が必要になる。それが科学コミュニケーターだ。

 つなぐといっても、薄めて「分かりやすく」だけではいけない。

 いろいろなコミュニケーターが必要だと思うが、米本昌平氏がいう以下のようなコミュニケーターも必要ではないかと思う。

 情報化社会の理想は、多様で正確な情報が、いつでも、自由に手に入れられることなのだが、日本の現実はそれからはるか遠い状態にある。メディアメディアを引用し、ネタ元が同じと思われる情報が、大量に表層を流れているだけである。落ち着いてわれわれの到達点を点検し、将来にむけて考察をめぐらすためには、個々人が切実に必要と思ったときに、ハードな科学情報が有用な形で入手できないといけない。そのための供給システムは、古臭い「科学啓蒙」のイデオロギーから抜け出していなくてはならない。専門家だからという理由で、利害当事者である科学者に情報を汲み出す作業をまかせきるのではなく、科学研究に共感をもちながらも、これを突き放した中立的な視点から科学論文を読みとく読み手を、社会の側が確保することがぜひとも必要である。そして正確で、公平で、安定した自然の姿がわれわれの間で共有された後、そこに共通の意味体系もおのずと浮かびあがってくるのであろう。

クローン羊の衝撃(岩波ブックレット No.441)

2006-01-08

医師と患者とコミュニケーション

 NHKスペシャル「日本のがん医療を問うII」を見る。

 医療の質の標準化は皆同意する。問題は医療政策にいかに患者の声を取り入れるべきかということか。

 「効く薬があるのにどうして処方してくれないんだ」

 という強い声は分かる。ただ、同じ治療でも効く人と効かない人がいる。 重要なのは患者さんの納得なのかも知れない。

 情報の開示、双方向コミュニケーション

 出席していた患者さんの中にも意識の違いがあったように思う。

 厚生労働省に懇願する人と、患者を資源として活用してくれと、当事者として何かしようとする人。

 医師も同じ。

 患者を「しろうと」呼ばわりするパターナリズムな医師と、患者さんを医師の知らない経験をしている、いわば「患者の専門家」として尊重し、双方向コミュニケーションの重要性を認識する医師。

 科学コミュニケーションと同じ問題をかかえている。

黄教授問題も終結間近か〜メルマガ118号

 明日朝発行のメールマガジンがほぼ完成した。

 黄教授問題はまだ加熱しているが、そろそろ報道も下火になってきた。

 まだ正月明け間もないということで、ニュース量も少ないが、女性研究者の復帰に対する支援や、総合科学技術会議の議事録など、重要なニュースも出てきている。


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2006-01-01

ニュースに休みなし〜今年もいきますメールマガジン

 新年おめでとうございます。

 今年も休みなくメールマガジン発行いたします。明日2日(月曜)発行予定のメルマガの目次です。

 黄教授の問題は佳境をむかえていますが、日本の捏造事件も処分間近のようです。

 新年から多彩なニュースを集めました。


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