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2012年総選挙2013年参院選

2010-06-29 各党政策追加

みんなの党アジェンダ2010成長戦略

みんなの党アジェンダ2010成長戦略

産業構造を従来型から高付加価値型へ転換。ヒト、モノといった生産要素を、予算、税制などでバイオ、エレクトロニクス、新素材、環境、エネルギー等の将来成長分野へシフト。

高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用など。)

親の貧富で教育格差が広がらない環境整備。高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用など。既出)

これに加え長期的には日本の産業を支える科学技術の復活が重要です。潜在成長力は生産性を高めないと引き上げられないし、生産性の向上には科学技術のブレークスルーが必須です。

みんなの党ケネディ大統領が10年以内に人を月に送ると言ったのと同じ様な夢のある科学技術開発の目標を掲げます。10年以内に植物が行う光合成を人工的に出来るようにして地球温暖化の問題とエネルギー問題を解決します。同時に、iPS細胞の研究を進め10年以内に自分の細胞から遺伝子情報の全く同一な臓器を造り、移植治療が可能になるようにするという目標も掲げます。

長期的には科学技術投資の結果で生産性の向上を目指す。日本の国際収支の黒字だけが、資源の乏しい日本を支える要であり、国際収支の半分は日本の製造業のもたらす貿易黒字だということは国民の知るところである。この製造業を守り更に発展させ、同時に、新しい産業分野の競争力を高めて技術やサービスを輸出する力をつけることが重要である。

みんなの党は、また、「脱官僚」と「地域主権」を基軸とした新たな成長戦略の推進を行う。ミクロの産業政策(業界対策)ではなく、業種横断的な政策を中心とする。とりわけ、今後、人口減少社会において成長を実現するためには、「科学技術の振興」が最も重要である。「ムダ削減」という名目の下に科学技術振興を軽視していたのでは、経済の成長は決して見込めない。

(3)「科学技術の振興」

○前年比較での予算配分方式から目標設定方式へ

従来の研究開発は、官僚が予算配分を行い、研究者は単年度ごとに予算当局への報告などに追われ、肝心の成果がいつまでたっても出ないことになりがちだった。そもそも、官僚が見込みある研究開発プロジェクトを見極められるという前提が間違っており、その後の成果の評価・管理も十分できていなかった。

10年以内に光合成を人工的に出来るようにして温暖化問題を解消するとか10年以内に自分の細胞から自己と同じ遺伝子情報を持つ臓器による移植医療が出来るようにするといった夢のある大方針を政治が国民との契約のもとに掲げ、その開発実現に向けて責任の所在をはっきりさせた形で予算を配分する方式に変換させる。

そうしたことの実現を通じて、これからの科学技術振興では、「官僚統制」から脱却することが重要。例えば、寄付税制を拡充して「全額税額控除」の導入などを行い、国民が、政府を通じてではなく直接、研究機関に寄付することを促進。研究開発減税の拡充など。(スペンディングから寄付・減税へ)

○研究機関の強化

もとより、国は基礎科学振興費用の資金の最大の出し手であり、基礎科学研究費用は増加させるが、そうした予算配分に依存した研究機関から、自律的に資金を集め、厳しい競争の中で成果を競う研究機関に脱皮させることで研究成果を増やしていく。具体的には東大民営化などを象徴事例とする。民営化することで、市場のニーズにあった大学を作るのが重要と考える。例えば、今後ソフト開発分野の人材が足りない状況でも、電子工学科の定員は増やせないし、教官も非常勤以外兼業が禁止されている。これでは、実務家が大学教育を行えない。大学は、最高のサービス産業であるという認識が必要だ。

科学技術の振興

基礎研究の振興はもちろん重要だが、開発した技術を世界市場で金にするためには「規格競争」に国としてしっかり取り組むことが重要(例:通信、スマートグリッド電気自動車地デジなど、重要産業の多くに該当)。WTO以降の国際標準化の波の中で、ISO(国際標準化機構)・IEC(国際電気標準会議)などで影響力を持ち得ず、関連産業の機会損失が大きいのが現状。

 ◆ー舛旅發労働力を確保する

新たな技術や知恵を生みだし、活力ある企業活動がなされるためには、産業を支える人材の質が重要。教育の抜本強化や、働き手の拡大のための施策を講ずる。

<教育の抜本強化>

○教育の最終的な責務は国にあるという認識のもと教育を抜本強化する。具体的には、教育基本法に沿って、教師の資質を高め、教育力の向上を図り、学習時間の確保と学力の向上を目指す。世界に通用するたくましい日本人を育てる。

○「ゆとり」が「放縦」とならないよう基礎教育・公教育を充実させる。

義務教育段階での読み書き計算の徹底と道徳教育の教科化

・少人数・体験・個性重視。理系離れへの対応。手に職を持つ教育、生き抜く教育等を重視。

・自国や他国の歴史や文化を正しく学び、愛国心や郷土愛を学校教育の中で育む

・教員の質と数を充実。

・教員の政治活動を全面禁止

・親の貧富で教育格差が広がらない環境整備。高校、専門学校、大学等の高等教育へ奨学

金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用等)。

○学校を地域社会に開放する。公立中学、高校の水準を向上させる。また、何でも学校がやるという考え方から家庭の役割、地域の役割も考えることも必要。

○大学を競争にさらし、研究機能とともに、教育サービス機能抜本強化。

東大民営化など(再掲)。産業と大学の関係を更に密接にする必要がある。産業のサービス機関としての大学の位置づけも重要。

○優秀な研究者や学生が国境を越えて能力を高め活躍する機会を拡大

最先端イノベーションを実現するには、国内にこもらず、世界の優秀な人材との交流・切磋琢磨が必須。現状の日本の問題は、々馥發梁膤悗魅力に乏しく外国の研究者・学生を集められない、一方で、日本人学生は内向き志向が強まり海外留学者数は減少。

アジア域内での大学単位の相互認定、(従来の量的目標設定を超えた)留学生拡大施策の推進など。

manifesto 2010参院選重点政策

公明党manifesto 2010参院選重点政策

●重点投資戦略により成長産業を育成

• 環境・エネルギー農業医療介護、教育などの分野で重点投資戦略を策定し、重点的な研究開発・技術開発投資を行うとともに、規制緩和金融支援、税制

支援、補助金などの政策手段を集中して、成長産業として育成します。

(例)次世代太陽光パネル、スマートグリッド電気自動車燃料電池介護ロボットナノテクノロジー、ICT、高度医療など

新卒未就職者対策“ 大学卒業後3年間は新卒扱いに”

●大学卒業後3年間は在学生と同様に大学の就職支援が受けられるよう、関係省庁の連携による積極的な対策を促しつつ、大学の就職支援機能や体制の強化

など環境整備を行います。

●企業側に対して、卒業後3年間は新卒者扱いとなるように、新卒要件の緩和を求めます。

世界で活躍する人材の育成“100 万人の留学生を海外派遣

グローバル化する社会で活躍する優秀な人材を育成するため、「留学支援プログラム」を策定し、今後10 年間で100万人の日本人学生を留学生として海外へ派遣します。

●日本人学生の留学を支援するため、給付型奨学金の導入、奨学金対象枠の大幅な拡大、外国政府等の奨学金による海外留学の円滑実施など、公的留学制度を抜本的に拡充します。

金制度等の構築

●高校実質無償化法の成立を受け、従来の奨学金に加えて、入学時に必要な経費などについて、給付型奨学金の創設など低所得世帯の生徒を対象とする修学支援策を行うために要する資金を各都道府県に交付します。

●大学生等が経済的な理由から教育を受ける機会が奪われることのないよう、給付型奨学金を創設します。また、無利子奨学金や返還免除制度を拡充します。

●大学ごとの採用枠を撤廃し、1次募集の段階ですべての学生に奨学金が貸与できるようにします。

●急激な社会状況の変化や家計の急変などに対応するため、奨学金の返還について、所得に応じた返還制度の創設をめざします。

民間企業等による奨学金事業を拡大するための環境を整備します。

●大学等における授業料減免措置を拡充します。また、優秀な大学院生をティーチング・アシスタント等として雇用するなど経済的支援を拡充します。

新卒未就職者対策−大学卒業後3年間は新卒扱いに

●大学卒業後3年間は在学生と同様に大学の就職支援が受けられるよう、関係省庁の連携による積極的な対策を促しつつ、大学の就職支援機能や体制強化など環境整備を行います。

大学等における「授業単位互換制度」の拡充

●他大学等で履修した科目を、所属する大学の単位として認定する「授業単位互換制度」を拡充します。

ポストドクター問題への対応策の推進

●大学と産業界との連携強化など、大学院の博士課程を修了した研究者(ポストドクター)の就労支援を拡充します。

世界をリードする研究開発とイノベーションの創出

●科学技術立国の基盤を強化するため、宇宙・海洋・生命科学・脳科学など先端分野の基礎研究を強力に推進します。また研究開発力強化法に基づき研究者の養成・確保を図り、ポストドクターや女性研究者、外国人研究者などの処遇の改善を進めます。

●高校生・大学生の海外留学や海外の研究者の受け入れを進めるとともに、若手や女性の優秀な研究者が能力を発揮できるような環境整備を進めるなど、グローバルに活躍できる人材の育成と確保に取り組みます。

●わが国発のiPS細胞人工多能性幹細胞)による再生医療などの先端医療技術開発の実現に向けた研究を強力に推進します。

●わが国の得意分野である環境エネルギー技術について、国際的な研究拠点形成を通じ、次世代太陽電池等の革新的な技術開発を行うことにより、新産業の創出と国際貢献に取り組みます。

●成長力を強化するため、イノベーションの源泉となる基礎科学力の強化に取り組みます。

新卒者のミスマッチの解消

●新規学卒者の採用が、一部の大企業に偏っているミスマッチを解消するため、中小企業求人やその魅力を情報として提供する「政府中小企業就活応援ナビ」の機能強化と活用促進を図ります。また、教育と職業訓練との連携を強化し、ミスマッチ解消に資する職業能力開発の促進を図ります。

新卒採用の拡充

●新規学卒者の雇用情勢の悪化から、未就職新卒者が多く出てきており、新卒者として就活を行えるよう、「就活留年」が起きている状況を改善するため、企業の新卒採用の枠を、卒業後3年までの学卒者まで拡大するよう促します。また、既卒者に対する就職相談窓口の拡充を図ります。

新現役人材の支援と若手技術者への継承

●高い能力と経験を持つベテラン人材が第一線を退いた後(新現役人材)もその力を活かして企業や教育の現場で活躍し続けられるよう、人材の発掘やマッチングを行う地域拠点を拡充します。また、新現役人材データベースの登録数3 万人をめざすとともに、企業ニーズの掘り起こしと新現役人材とのマッチング事業を積極的に支援します。

中小企業のベテランの技能・技術を若手技術者継承しやすくするため、産学連携製造中核人材育成事業により大学・高専等の教育機関で100 講座を開設し若手人材を育成します。

●地域コミュニティーを活用して団塊の世代が新たに活躍できる場を提供するなど、地域の経済発展と安定的雇用を確保するため、適切なワーク・ライフ・バランスを図り、各種人材の育成と活用に視点を置いた取り組みを

行います。

英国で導入されている「ギャップイヤー」制度を日本でも導入し、大学合格後1 〜 2 年間、中小企業ボランティアを経験できるようにするとともに、新卒一括採用方式の見直しを進め、多様な職業選択が可能な社会を構築します。

●職人見習期間の賃金支払への助成制度創設や、職業学校授業料の減免など伝統工芸品の後継者育成策を充実します。

●経験・資金不足のために優れたアイデアを活かしきれない学生起業家を、相談支援や資金援助の充実でバックアップします。

2010-06-27 たちあがれ日本からの回答

参議院選挙2010 公開質問状に対するたちあがれ日本からの回答(6月27日回答)

 たちあがれ日本様より、公開質問状に対してご回答をいただだきました。ここに掲載いたします。


1) 科学・技術および大学関係予算の方針について

a. 財政が厳しいため、これらの予算も公共事業や福祉等、その他国家予算と同様に減額の対象であるべきだ

b. これらの予算は未来をつくるための予算であるため、ほかの予算とは異なる扱いをし、増額すべきだ

c. どちらともいえない。

d. その他(具体的に  )

b. これらの予算は未来をつくるための予算であるため、ほかの予算とは異なる扱いをし、増額すべきだ

外国では、安全保障の観点から、科学技術予算は手厚くされているが、日本には、その観点が欠落しているため、それでなくても、国際競争をしていく上で不利である。しかし、これ以上、民間や個人に依存しているのは限界であり、優れた科学技術を継承・発展していくためにも、国家として手厚い予算を組むとともに、安全保障の観点から、当面の収益を度外視した研究に予算がでるしくみを整えるべき。

1-2) 具体的な方針や政策、適切と思われる予算規模についてお聞かせください(例政府投資GDP比1%)

公約では、予算規模をGDP比1%以上とする、としました。

2) 科学技術の予算の内訳、特に基礎研究と応用研究の比率について

a. 近年の既定路線通り、産業応用や雇用創出の可能性の高い課題を研究する競争的資金を増額していく

b. 競争的資金を少し抑えても、産業応用にすぐにはつながらない基礎研究への配分を増やしていく

c. どちらともいえない

d. その他(具体的に  )

b. 競争的資金を少し抑えても、産業応用にすぐにはつながらない基礎研究への配分を増やしていく

2-2)その他、科学・技術を用いた雇用創出に対する施策など、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

インフラ輸出を強化するためにも、科学・技術分野での雇用拡大が重要

 政府がなすべきことは、総額の決定と、予算執行状況に関する調査・情報公開であって、内訳や比率については状況の中でずいじ判断すべきだと思いますが、基礎研究について軽視するかのごとき風潮は改めるべきです。基礎研究が直ちに収益に結び付かないという議論にはくみしません。

3)競争的資金の方向性を国家が決めるという「基本計画」の路線を踏襲するとした場合、具体的にどのような分野を優先的に支援すべきとお考えかお聞かせください。(複数回答可)

a. 生命科学(ライフサイエンス) b. IT (ICT) c. 環境 d. ナノテクノロジー eエネルギー f. 宇宙 g.海洋 h. 食糧 i.優先分野配分をやめる j. その他(具体的に:      )

a. 生命科学(ライフサイエンス)b. IT (ICT) c. 環境d. ナノテクノロジー eエネルギー f. 宇宙 g.海洋 h. 食糧

3-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

 国が大きな方向性を示すことは雇用に結び付けていく上で重要ですが、基本的には研究テーマは、個々の研究者にまかせるべきです。

4)科学・技術研究への寄付の税控除について、貴党のお考えをお聞かせください。

a. 導入を検討する

b. 導入の予定はない

c. 未定

a. 導入を検討する

 まったく賛成です。わが党も公約に明記しましたが、寄付控除の仕組みを整えるべきです。

4-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

寄付を優遇するために学術団体法といった法律を制定すべきだと、公約に明記しています。

5)大学政策について、貴党の方針をお聞かせください。

5-1)国立大学法人への運営費交付金は毎年減額されています。これを増やしますか?減らしますか?その規模はどれくらいですか?

a. 削減方針は変わらない(規模: )

b. 増額する(規模: )

c. 現状維持

d. その他(具体的に  )

b. 増額する

 運営交付金の削減はストップし、少なくとも、小泉内閣以前に戻すべきだと思っていますが、財政難の折、一律で戻すのではなく、やはり旧帝国大学と一定数の地方大学に予算をある程度、優先して配分すべきです。

5-2)大学予算の配分方針について貴党の方針お聞かせください。

a. 旧帝大を中心とした一部の大学に集中して予算を配分

b. 特定大学の集中を緩和し、地方大学等の予算を増やす

c. その他(具体的に )

a. 旧帝大を中心とした一部の大学に集中して予算を配分

 ただし、旧帝大以外の地方大学も選らんで予算を配分すべき

5-3)国立大学の法人化について貴党の方針をお聞かせください。

a. 現状のまま、国立大学法人を維持する

b. 国立大学法人民営化する

c. 国立大学法人を見直す

d. その他(具体的に )

a. 現状のまま、国立大学法人を維持する

 ただし、一般からの寄付を受けやすいように法改正すべき。

5-4)世界大学ランキングに関して貴党の方針をお聞かせください。

a. 日本の大学が上位になることを目指す

b. 気にしない、考慮しない

c. その他(具体的に )

b. 気にしない、考慮しない

5-5)私立大学振興に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

b. 持っていない

5-6)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

6)学術、科学・技術関連人材の育成について

6-1)青少年の科学・技術に対する興味を高めるための施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

a. 持っている

 理系英才人材を発掘・育成するため、破格の奨学金を創設します。

6-2)若手研究者の育成、能力発揮に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

a. 持っている(具体的に 政府地方自治体で、博士号をもつ人材を積極的に登用するよう、制度を改正すべき )

6-3)女性研究者の育成、能力発揮に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

a. 持っている(具体的に 政府地方自治体で、博士号をもつ人材を積極的に登用するよう、制度を改正すべき )

6-4)博士号取得者やポストドクトラルフェロー(ポストドクター)等研究関連の人材の能力を社会の様々な場で活用するために、具体的な施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

a. 持っている(具体的に 政府地方自治体で、博士号をもつ人材を積極的に登用するよう、制度を改正すべき )

6-5)大学院博士課程の大学院生の数についてお伺いします。

a. 増やす(理由 )

b. 減らす(理由 )

c. 変えない(理由 )

d. その他(具体的に  )

a. 増やす(理由 日本は圧倒的に少ないため。ただし、その後の雇用確保政策と連動させていかなければならない。そのためには、政府官僚には一定数の博士人材を登用するといった措置が必要と考える。科学技術に関する政府間協議で、博士号をもつ官僚が少ない我が国の現状は、国際競争力の観点からしても早急に是正すべき。

 博士人材の育成と、国・地方自治体および民間での雇用を大幅に拡大し、優秀な人材を活用できるよう改革すべきだと思っています。

7)科学技術コミュニケーションについて、第4期科学技術基本計画で議論が進んでいますが、研究者と社会一般(市民)の関係について、どのようにあるべきだとお考えですか。

a. 研究者は自分の研究について市民の意見を直に聞き、場合によってはそれらを研究に反映させる義務がある

b. 研究者は市民に対して自分の研究を説明する義務はあるが、研究の方向性は市民の意見に左右されるべきではない。

c. 研究者の職務は研究を行うことであり、市民への説明は別途プロ(科学コミュニケーターや科学ジャーナリスト)が行うべきである。

d. 科学技術は独自の領域であり、市民一般に対する説明の機会は必須のものではない。

e. その他(具体的に  )

c. 研究者の職務は研究を行うことであり、市民への説明は別途プロ(科学コミュニケーターや科学ジャーナリスト)が行うべきである。

7-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

8)科学コミュニケーターの養成がいくつかの大学や博物館などで進められていますが、これらの今後についてお聞かせください(複数回答可)

a. 今後も科学コミュニケーションスキルをもった人材の養成を継続して進めるか規模を拡大する

b. 科学コミュニケーターはあまり機能していないので、これら養成予算は削減を検討する

c. 各研究機関などで科学コミュニケーターの雇用を進める

c. マスメディア民間企業などに科学コミュニケーターの雇用を奨励する

d. 現場の研究者が市民と積極的に意見交換する機会をつくることを制度的に奨励する

e. その他(具体的に  )

a. 今後も科学コミュニケーションスキルをもった人材の養成を継続して進めるか規模を拡大する

c. マスメディア民間企業などに科学コミュニケーターの雇用を奨励する

8-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

科学コミュニケーターの養成はきわめて重要です。

9)原子力遺伝子組み換え作物の利用、受精卵からのES細胞研究などについて、そもそも研究を進めるべきか、また国がそれをどの程度支援すべきかについて、自然科学専門家以外に誰の意見を聞くべきかお聞かせください(複数回答可)。

a. 科学者のみの意見で決めるべきである(この項目を選んだ場合は他を選択しないでください)

b. 倫理法律、その他社会科学など自然科学以外の専門家の意見

b. 地方自治体など、国以外の行政の意見

b. 幅広い市民の意見(世論調査など)

c. 熟議による市民の意見(コンセンサス会議、デリベレイティヴ・ポルなど)

d. 業界団体NGOや住民グループなど(政府に批判的なものも含めて)ステークホルダーの意見

e. その他(具体的に: )

b. 倫理法律、その他社会科学など自然科学以外の専門家の意見

b. 地方自治体など、国以外の行政の意見

d. 業界団体NGOや住民グループなど(政府に批判的なものも含めて)ステークホルダーの意見

9-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

10)長期的視野にたった科学・技術政策について

貴党は科学・技術政策(の構想・検討)において、参議院独自の役割をお考えでしょうか?

a. 考えている(具体的に )

b. 考えていない(衆議院と同じ)

c. その他(具体的に )

b. 考えていない(衆議院と同じ)

 ただし、今回の民主党が行った事業仕分けのような乱暴な議論はやめるべき。政務調査会で十分に検討し、科学技術立国を維持・発展させるための政策を推進するべきである。

 利点となりうるが、大切なことは、日本が生き抜いていくためには科学技術立国という大方針に基づくべきであるという国家戦略に対する理解だと思います。

2010-06-26 参院選公開質問状

参院選、科学技術政策に関する公開質問状

参院選に際し、以下のような公開質問状を作成し、現在各党に発送中です。

回答があり次第、このページにて掲載いたします。


拝啓

突然のご連絡大変失礼いたします。

理工系研究者を中心としたグループ、「サイエンス・サポート・アソシエーション」代表の榎木英介と申します。

私たちは日本の科学・技術政策の動向に関心があり、講演会、討論会、シンポジウムの開催、メールマガジンの発行(読者数2800人)、政府の会議等での発言などを行っています。

また選挙に際しては、科学・技術政策に関してマニフェスト政権公約の比較)や公開質問状の送付を行っており、昨年の総選挙の際には、民主党日本共産党国民新党の3党からご回答をいただいています。

今回、参院選にあたり、貴党が科学・技術の発展、振興に対し、どのような施策をお考えなのかを知りたいと考え、公開質問状を作成いたしました。

ご多忙の中大変恐縮ではありますが、ご回答のほど何卒よろしくお願い申し上げます。いただきましたご回答は、ホームページメールマガジン等にて公開し、有権者の投票の参考として供させていただきたいと思います。

ご回答ですが、可能ならばメールoffice@sci-support.orgまでいただけますと幸いに存じます。

敬具

平成22年6月26日

任意団体サイエンス・サポート・アソシエーション

代表 榎木英介

1) 科学・技術および大学関係予算の方針について

a. 財政が厳しいため、これらの予算も公共事業や福祉等、その他国家予算と同様に減額の対象であるべきだ

b. これらの予算は未来をつくるための予算であるため、ほかの予算とは異なる扱いをし、増額すべきだ

c. どちらともいえない。

d. その他(具体的に  )

1-2) 具体的な方針や政策、適切と思われる予算規模についてお聞かせください(例政府投資GDP比1%)

2) 科学技術の予算の内訳、特に基礎研究と応用研究の比率について

a. 近年の既定路線通り、産業応用や雇用創出の可能性の高い課題を研究する競争的資金を増額していく

b. 競争的資金を少し抑えても、産業応用にすぐにはつながらない基礎研究への配分を増やしていく

c. どちらともいえない

d. その他(具体的に  )

2-2)その他、科学・技術を用いた雇用創出に対する施策など、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

3)競争的資金の方向性を国家が決めるという「基本計画」の路線を踏襲するとした場合、具体的にどのような分野を優先的に支援すべきとお考えかお聞かせください。(複数回答可)

a. 生命科学(ライフサイエンス) b. IT (ICT) c. 環境 d. ナノテクノロジー eエネルギー f. 宇宙 g.海洋 h. 食糧 i.優先分野配分をやめる j. その他(具体的に:      )

3-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

4)科学・技術研究への寄付の税控除について、貴党のお考えをお聞かせください。

a. 導入を検討する

b. 導入の予定はない

c. 未定

4-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

5)大学政策について、貴党の方針をお聞かせください。

5-1)国立大学法人への運営費交付金は毎年減額されています。これを増やしますか?減らしますか?その規模はどれくらいですか?

a. 削減方針は変わらない(規模: )

b. 増額する(規模: )

c. 現状維持

d. その他(具体的に  )

5-2)大学予算の配分方針について貴党の方針お聞かせください。

a. 旧帝大を中心とした一部の大学に集中して予算を配分

b. 特定大学の集中を緩和し、地方大学等の予算を増やす

c. その他(具体的に )

5-3)国立大学法人化について貴党の方針をお聞かせください。

a. 現状のまま、国立大学法人を維持する

b. 国立大学法人民営化する

c. 国立大学法人を見直す

d. その他(具体的に )

5-4)世界大学ランキングに関して貴党の方針をお聞かせください。

a. 日本の大学が上位になることを目指す

b. 気にしない、考慮しない

c. その他(具体的に )

5-5)私立大学振興に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

5-6)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

6)学術、科学・技術関連人材の育成について

6-1)青少年の科学・技術に対する興味を高めるための施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

6-2)若手研究者の育成、能力発揮に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

6-3)女性研究者の育成、能力発揮に対する施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

6-4)博士号取得者やポストドクトラルフェロー(ポストドクター)等研究関連の人材の能力を社会の様々な場で活用するために、具体的な施策をお持ちですか?お持ちの場合は具体的にお書きください。

a. 持っている(具体的に )

b. 持っていない

6-5)大学院博士課程の大学院生の数についてお伺いします。

a. 増やす(理由 )

b. 減らす(理由 )

c. 変えない(理由 )

d. その他(具体的に  )

7)科学技術コミュニケーションについて、第4期科学技術基本計画で議論が進んでいますが、研究者と社会一般(市民)の関係について、どのようにあるべきだとお考えですか。

a. 研究者は自分の研究について市民の意見を直に聞き、場合によってはそれらを研究に反映させる義務がある

b. 研究者は市民に対して自分の研究を説明する義務はあるが、研究の方向性は市民の意見に左右されるべきではない。

c. 研究者の職務は研究を行うことであり、市民への説明は別途プロ(科学コミュニケーターや科学ジャーナリスト)が行うべきである。

d. 科学技術は独自の領域であり、市民一般に対する説明の機会は必須のものではない。

e. その他(具体的に  )

7-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

8)科学コミュニケーターの養成がいくつかの大学や博物館などで進められていますが、これらの今後についてお聞かせください(複数回答可)

a. 今後も科学コミュニケーションスキルをもった人材の養成を継続して進めるか規模を拡大する

b. 科学コミュニケーターはあまり機能していないので、これら養成予算は削減を検討する

c. 各研究機関などで科学コミュニケーターの雇用を進める

c. マスメディア民間企業などに科学コミュニケーターの雇用を奨励する

d. 現場の研究者が市民と積極的に意見交換する機会をつくることを制度的に奨励する

e. その他(具体的に  )

8-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

9)原子力遺伝子組み換え作物の利用、受精卵からのES細胞研究などについて、そもそも研究を進めるべきか、また国がそれをどの程度支援すべきかについて、自然科学専門家以外に誰の意見を聞くべきかお聞かせください(複数回答可)。

a. 科学者のみの意見で決めるべきである(この項目を選んだ場合は他を選択しないでください)

b. 倫理法律、その他社会科学など自然科学以外の専門家の意見

b. 地方自治体など、国以外の行政の意見

b. 幅広い市民の意見(世論調査など)

c. 熟議による市民の意見(コンセンサス会議、デリベレイティヴ・ポルなど)

d. 業界団体NGOや住民グループなど(政府に批判的なものも含めて)ステークホルダーの意見

e. その他(具体的に: )

9-2)その他関連して、具体的な方針や政策があればお聞かせください。

10)長期的視野にたった科学・技術政策について

貴党は科学・技術政策(の構想・検討)において、参議院独自の役割をお考えでしょうか?

a. 考えている(具体的に )

b. 考えていない(衆議院と同じ)

c. その他(具体的に )

【質問の背景】

1) 科学・技術および大学関係予算の方針について

ノーベル賞の受賞、世界をリードするiPS細胞研究や小惑星探査機「はやぶさ」の成功など、科学技術が明るいニュースになり、世間を勇気づけているという議論が見られます。

一方で、経済や国民の生活が厳しい折りに、福祉や地方経済の支援につながる分野に少しでも多く回すべきだという議論も見られます。先の行政刷新会議事業仕分けのおりにも、仕分け人の中から「産業にならず、ほっておいても他の国がやるような研究を日本がやる必要はない」という意見も見られたようです。

この点について貴党のお考えをお聞かせください。

なお、現在の科学・技術予算(科学技術関係経費)は3兆5723億円。対GDP比0.68%(2007年)で、これはアメリカ1.0%、イギリス0.76%、フランス0.75%、ドイツ連邦・州政府)0.77%(以上2007年、ドイツのみ2006年)と比較すると決して多いとはいえません。

2) 科学技術の予算の内訳、特に基礎研究と応用研究の比率について

80年代以降、科学技術の発展と各国の経済は不可分のものと見なされるようになってきました。そのため、国家が決めた基本方針の下、国際的競争力を高められるような分野への集中投資を行い、また研究者もその成果が厳しく求められるトップダウンの「競争的資金」が大幅に増額されました。

一方で、個々の大学に配分される運営費交付金や科学者の興味関心に基づいたボトムアップで、直接産業応用に結びつかない基礎研究への資金配分は押さえられる傾向にありましたが、これは科学技術の可能性そのものを枯らしてしまうとして近年各国で見直しの機運も見られます。

この点について貴党のお考えをお聞かせください。

3)どのような分野を優先的に支援すべきか

これまでの基本計画では、生命科学、IT、環境、ナノ・材料(いわゆる重点四分野)といった形で重点分野が指定されていました。現在策定作業中の第四期の科学技術基本計画ではこれを「グリーン・イノベーションとライフ・イノベーション」という表現に変えて、国民生活へのインパクトを重視した表現に変わっています。このこと事態の是非はともかく、その結果、どのような研究領域が重視されているか、現場の研究者から見えづらくなっているという問題は指摘できるように思われます。この点について貴党のご意見をお聞かせください。

4)科学・技術研究への寄付の税控除について

科学・技術研究は国の予算が中心になって行われていますが、科学・技術研究への寄付が税控除になれば、新たな研究資金源になると同時に、寄付者への説明責任を果たす意味合いから、研究のアウトリーチ活動も活発になると期待されています。これに関して貴党のお考えをお聞かせください。

5)大学政策について

現在大学は大きな岐路に立たされています。少子化に伴う学生数の減少、国立大学法人化に伴う業務量増加が、研究のアクティビティを低下させていると言う声があります。さらに、日本の高等教育に対する公財政支出は対GDP比で0.5%であり、OECD加盟国平均の1.0%の半分ありませんが、国立大学法人に対する運営費交付金は毎年1%減額されており、大学の現場にさまざまな影響を及ぼしているといった問題が指摘されています。

一方、大学は世界的な競争にさらされており、国際大学ランキングでは、東大京大が20位台など、アジアでは依然としてトップレベルですが、世界から水をあけられているという指摘もあります。一方で、大学ランキングが理工系を重視しすぎており、正確な評価ではないという声も聞かれます。

また、学生数の7割が私立大学に通っているなど、日本の高等教育における私立大学の役割は大きなものがありますが、予算などで国公立大学法人)と格差があり、少子化にともなう厳しい経営難にさらされており、大学の倒産も取りざた割れている状況です。

こうした状況の中、貴党は大学に対し、どのような施策を行うのかをお聞かせください。

6)学術、科学・技術関連人材の育成について

資源のない日本にとって、学術、科学・技術関連の人材の育成は大変重要であると考えます。

大学院生博士課程の学生は、現在7万3千人と、平成2年の2万8千人から20年あまりで倍以上に増えました。これでも諸外国に比較して、博士号取得者の人口比は低い状態です。

ところが、「高学歴ワーキングプア」や「余剰博士」という言葉が登場するなど、博士課程修了者の活躍の場がないことが大きな問題となっています。これに加え、1万8千人を超える任期付きのポストドクトラルフェロー(ポスドク)が、活躍の場を見つけられず、ポスドク高齢化しつつあります。また、人文、社会科学系を中心に、非常勤講師として、低賃金の不安定な職についている研究者が数万人いると言われています。

また、諸外国では大学院博士課程の学生には返還の不要な給与制の奨学金が支給される場合が多いですが、日本では返還の必要な奨学金が主体であり、大学院への進学が経済的に不利益をもたらすことが指摘されています。

こうした状況の現在理工系を中心に大学院博士課程進学者が減少しています。また成績優秀者が医学部に流れるなど、将来学術、科学・技術人材が不足するのではないかと危惧されています。

また、日本の女性研究者研究者全体に占める割合は13%で、OECD加盟国の中で最低と言われています。女性研究者の能力活用も大きな課題だと考えます。

以上のような現状に対し、貴党がどのような施策をお持ちなのか伺います。

7)科学技術コミュニケーションについて、第四期基本計画で議論が進んでいますが、研究者と社会一般(市民)の関係について

第三期科学技術基本計画では、「アウトリーチ」を「研究者等と国民が互いに対話しながら、国民のニーズを研究者等が共有するための双方向コミュニケーション活動」と規定して、研究者に義務づけています。これは、第四期においても踏襲されるか、研究領域から国民生活に結びついた「イノベーション」に重点目標を転換したことによりさらに重要性を増すように思われます。この点について貴党のお考えをお聞かせ下さい。

8)科学コミュニケーターの養成

科学コミュニケーターは自分自身が科学技術の専門的な問題について市民に説明したり、あるいは市民と専門家の対話をデザインしたりする仕事を行う専門家のことです。これらの専門家は日本ではまだ一般的ではありませんが、徐々に増加の傾向にあります。

現在、東京大学インタープリター養成プログラム北海道大学科学技術コミュニケーション教育研究部などで、専門家と一般社会を結ぶ「科学コミュニケーター」の養成が進んでいます。これらの必要性については多くの専門家が賛成しているところですが、残念ながら修了者の就職先は限られており、また数少ない就職先(メディアや各研究機関の広報)でも、必ずしも培った記述が生かせるとはいえない状況にあることが少なくありません。

この点について貴党のご意見をお聞かせください。


9)自然科学専門家以外に誰の意見を聞くべきか

国際的な合意として科学者には研究の自由があり、なにを研究すべきかは個々の研究者が自分の好奇心と良心に従って自由に決めるべきだ、と考えられてきました。研究開発の規模が大きくなり、また社会的影響も甚大になってくると、それは十分ではないという議論も出てきました。

しかし、例えば社会科学者の意見を聞くことで、十分に研究の本質を理解しないまま規制を強化してしまうことや、「予防原則」などの重視により研究開発を遅らせてしまうという批判も出ています。

また、「市民」の意見を聞くといった場合「誰が市民なのか」という問題も議論される必要があります。例えば、すでに選挙によって選ばれた議員による国会が市民すべてを代表しているのだから、それ以上特別な「市民」の意見を聞くことは逆に問題であるという意見もあります。また逆に、国会議員行政が細分化された「市民」のすべての事情に通じるのは不可能なので、生活や仕事の中で問題に直面しているステイクホルダーの意見を重視すべきであるという意見もあります。

この点について貴党のご意見をお聞かせください。

10)長期的視野にたった科学・技術政策について

参議院衆議院と異なり、長期の任期を約束されています。長期的視野に立った議論が行うことができると考えられ、それは、科学・技術を議論する上では利点になりうると考えます。

2010-06-23 日本共産党個別政策集ほか

IT戦略行程表

高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が「新たな情報通信技術戦略 工程表」を公表した。

これによると、2013年にどこでもMY病院がサービスを開始するといった様々な分野の行程表が掲載されている。

日本共産党 各分野政策

 日本共産党から、参院選の各分野政策が公表された。

 2010年参議院選挙《各分野政策》

 ここから、科学・技術に関する部分をピックアップする。

17,大学改革・科学・技術

国民の立場から大学改革を実現し、科学・技術の調和のとれた振興をはかります

構造改革」から転換し、国民の立場からの大学改革を実現します

 わが国の大学は、かつてない深刻な危機に追い込まれています。各大学で教育・研究のための財政が枯渇し、地方の大学や中小の大学は存立さえ危ぶまれています。教員は資金集めに忙殺され、発表される学術論文数も減少しています。経済的理由で進学をあきらめる若者がふえ、研究者を志す若者が将来への希望を失う重大な事態です。

大学予算が先進国のなかで最低水準にとどまり、さらにこの10年来、旧政権が「国際競争力ある大学」を看板に、経済効率最優先の「大学の構造改革」を推進したからです。民主党中心の政権も、「事業仕分け」で、科学予算・大学予算を短期的な効率主義で縮減するなど、「構造改革」路線から転換する姿勢がみられません。

大学は、「学術の中心」(学校教育法)であり、わが国の知的基盤として社会の知的・文化的な発展、国民生活の質の向上や地域経済などに大きな役割をはたしています。とりわけ、大学が担っている基礎研究は、自然や社会へのより深い理解をもたらし、学術の全体が発展する根幹となっています。

欧州では、大学の多くが国公立で国が手厚い財政負担をしています。大学進学率も上昇し、大学が国民に開かれた教育機関として充実しています。わが国は大学への財政負担が少なく、高学費のために大学進学率は5割余にとどまっています。しかし、NHKの「日本人の意識調査」によれば、国民の8割がわが子に大学・短大までの教育をうけさせたいと望んでいます。大学教育の充実は、国民の願いです。

構造改革」路線は、こうした国民の立場から大学の発展を応援するのではなく、大企業の「国際競争力」に役立つ大学をつくりあげるという、財界の要求にかなった改革を推進しました。経済的利益をうむかどうかをモノサシに、予算の削減と過度な競争を大学におしつけ、学術の発展そのものが危ぶまれる大学の深刻な危機をうみだしたのです。

大学が、この危機から抜けだし、その本来の役割を全面的に発揮することは、21世紀の社会発展にかかわる国民的な課題です。そのためには、「構造改革」路線から転換し、国民の立場から「学問の府」にふさわしい改革をすすめることが必要です。日本共産党は、その実現のために力をつくします。

1.大学の日常的運営に必要な経費(基盤的経費)の増額をはかり、じっくりと教育・研究できる大学へ条件整備をはかります

国立大学の教育・研究をささえる基盤的経費を十分に確保する……国立大学の運営に必要な経費をささえる運営費交付金は、2004年の法人化以降に削減された750億円をただちに回復し、増額をはかります。「効率化」を口実に交付額を減らす「算定のしくみ」を廃止し、各大学の教育・研究費や人件費などの標準額をもとに積算し予算額を十分に確保するしくみに変更します。地方大学や文科系、教員養成系大学など財政力の弱い大学に厚く配分するなど大学間格差を是正する調整機能をもったしくみにします。

「5年間で5%以上の人件費削減」の義務づけを廃止します。国立大学法人の施設整備補助金を大幅に増やし、老朽施設を改修します。また、国立大学の地域貢献をきめ細かく支援するとともに、国による一方的な再編・統合に反対します。政府が検討している図書館など大学の重要業務への市場化テストの導入をやめさせます。

私立大学への「公費負担」原則を確立し、「経常費の2分の1助成」を実現する……私立大学がはたす公共的役割にふさわしく国の支援を強め、国立との格差を是正するため、私立大学にも国公立と同様に公費を支出する「公費負担」の原則を確立すべきです。1975年国会決議が求めた「私立大学の経常費の2分の1を国庫補助」をすみやかに実現します。また、公費負担によって学費を国公立並みに引き下げます。

国庫助成は、国の裁量で配分を決める「特別助成」よりも、教職員数などにもとづいて配分する「一般助成」を増額し、その割合を高めます。中小私大、地方私大には増額配分すべきです。「定員割れ」の大学に国庫助成を減額・不交付する措置は直ちに廃止します。定員確保の努力を支援する助成事業を私学の自主性を尊重しつつ抜本的に拡充するなど、私立大学二極化の是正をめざします。「経営困難」法人への指導と称して私立大学の運営に国が不当に介入することに反対します。

公立大学への国の財政支援を強める……公立大学は、学術の進歩に貢献し、住民要求にこたえた高等教育を行い、地域の文化、経済の発展に寄与しています。地方交付税の大学経費を引き上げ、公立大学に対する国庫補助制度を確立するなど、国の財政支援を強めます。

少人数授業をふやし、教養教育を充実する……学生の人間形成や学問の基礎をつちかう教養教育の充実や、わかりやすく学びがいある授業づくりへの改善努力を励ます支援策を抜本的に強めます。少人数教育の本格的な導入や勉学条件の充実のために、教員の増員をはかり、非常勤講師の劣悪な待遇を改善します。

任期制教員の無限定な導入や成果主義賃金に反対する……任期制教員の無限定な導入や成果主義賃金は、じっくりと教育研究にうちこむことを妨げ、学問の発展を損なうため、導入に反対し、国による誘導策をやめさせます。大学における教育・研究の公共的役割にふさわしく、教員の安定した身分を保障します。

大学職員を増員し、教育・研究・診療への支援体制を充実させる……大学は、教員だけでなく、技術、事務、医療などの職員によって支えられています。大学の基盤的経費を増額して職員を増員するとともに、雇用は正規が基本となるよう促します。

留学生に魅力ある環境を整備する……留学生が安心して勉学できるよう、低廉な宿舎の確保、奨学金の拡充、日本語教育の充実、就職支援などの体制を国の責任で整備します。

国立大学附属病院の基盤整備をはかり、資金貸付事業の廃止を許さない……国立大学附属病院は、医師の養成と先端医療の開発を担い、地域の高度医療のとりでとなっています。病院への交付金を法人化前の水準に直ちに戻すとともに、法人化の際に背負った病院債務を軽減します。施設整備に必要な資金は、国が責任をもって確保する体制を維持します。

2.大学の「生命」といえる“自治と民主主義”を保障するルールを確立し、国立大学法人制度を抜本的にみなおします

「大学の自治」を尊重するルールを確立する……世界で形成されてきた「大学改革の原則」は、「支援すれども統制せず(サポート・バット・ノットコントロール)」であり、「大学の自治」を尊重して大学への財政支援を行うことです。わが国でも、国公私立の違いを問わず、大学に資金を提供する側と、教育・研究をになう大学との関係を律する基本的なルールとして、この原則を確立すべきです。

国立大学法人制度を抜本的に見直す……国立大学法人化されて最初の中期目標期間(6年間)が終わり、第2期目を迎えた節目にあたって、法人化がもたらした現状と問題点を検証し、大学関係者の意見を尊重して、法改正を含む制度の抜本的見直しを行います。

大学がどのような目標・計画をたてるかは、国が決定するのではなく、大学の自主性にゆだね、国に対しては届出制とします。国が大学の業績を評価してランクづけし予算を削減する制度を廃止し、大学評価は、すでに第三者機関が「大学の質保証」のために行っている「認証評価」に限定します。法人制度のなかで、「大学の重要事項を審議する」などの教授会の権限や、学長選考における教職員の選挙を尊重する制度を明確にします。

私立大学の公共性をさらに高める……私立大学の設置審査を厳正な基準で行うようにし、私学のもつ公共性をさらに高めます。安易な廃校によるリストラを防止するため、私学の「募集停止」も報告事項にせず審査の対象にします。

私立学校法で、教授会の権限や、学長選考における教職員の選挙を尊重する制度を明確にするとともに、財政公開を促進し、監事を評議員会が選任するなど財政のチェック機能を強めます。まともな教育条件を保障できない株式会社立大学の制度は廃止し、私立大学学校法人)として再出発できる環境を整備します。

3.大学でお金の心配なく学びたい、将来に希望をもって研究したい。この願いを実現します

高等教育の段階的な無償化にふみだす……国際人権規約が定めた高校・大学の段階的無償化条項の留保を撤回し、学費負担軽減の一歩を踏み出します。国公立大学の授業料標準額を段階的に引き下げ、私立大学には国立との差額を補てんするための国庫助成や私立大学生への直接助成をおこないます。

授業料減免の拡充、給付制奨学金の創設と貸与制の返済条件緩和をはかる……年収400万円以下の世帯に入学料と授業料を国公私立の区別なく免除する制度をつくります。奨学金は有利子制度をすべて無利子に戻し、返済は年収が一定額(300万円)に達してから行う制度にします。給付制奨学金をただちに創設します。滞納者への制裁をつよめる「ブラックリスト化」を中止します。

大学・研究機関の人件費削減の義務付けを撤廃し、若手研究者の採用をひろげる……大学教員にしめる35歳以下の割合は13%に低下し、将来の学術の担い手が不足しています。国立大学法人が3年間に減らした人件費だけで、若手教員1万5千人の給与に相当します。国が国立大学独法研究機関に義務づけた人件費削減を撤廃するとともに、国から国立大学独法研究機関への運営費交付金、私立大学への国庫助成を大幅に増額し、若手教員・研究者の採用を大きくひろげます。

博士が能力をいかし活躍できる多様な場を社会にひろげる……公務員大学院卒採用枠を新設し、学校の教師や科学に関わる行政職、司書学芸員などに博士を積極的に採用します。博士を派遣や期間社員で雇用する企業に対して正規職への採用を促すとともに、大企業に対して博士の採用枠の設定を求めるなど、社会的責任をはたさせます。

若手研究者の待遇改善をはかる……ポスドク大学院生、専業非常勤講師など若手研究者の劣悪な待遇を改善します。

ポスドクなどの研究者がいだく不安は、雇用の不安定です。大学や独法研究機関が、期限付きで研究者雇用する場合に、テニュアトラック制(期限終了時の審査をへて正規職に就ける制度)をさらに発展させ、期限終了後の雇用先の確保を予め義務づける制度を確立します。ポスドク賃金の引き上げ、社会保険加入の拡大をはかります。

 研究費支援では、若手研究者に一定額の研究費を国が支給する特別研究員制度を大幅に拡充します。とくに、博士課程院生には6.4%しか適用されていない現状を改善し、院生には20%まで採用を増やします。また、大学院生に給費制奨学金を創設します。

 大学非常勤講師で主な生計を立てている「専業非常勤講師」の処遇を抜本的に改善するため、専任教員との「同一労働同一賃金」の原則にもとづく賃金の引き上げ、社会保険への加入の拡大など、均等待遇の実現をはかります。また、一方的な雇い止めを禁止するなど安定した雇用を保障させます。

4.大学への公費支出を欧米並みにひきあげます

 わが国の大学がかかえる最大の問題は、大学関係予算がGDP(国内総生産)比で欧米諸国の半分の水準にすぎず、そのことが主な原因となって、教育研究条件が劣悪で、学生の負担が世界に例をみないほど重いことです。学術、教育の発展は「国家百年の計」であり、将来をみすえた大学への投資こそ、次代を担う若者を育み、21世紀の社会発展に貢献します。教育研究条件の整備をはかることは国の責任であり、欧米並みの大学予算を確保するために全力をつくします。

経済効率最優先の科学技術政策から、学術発展へ調和のとれた振興策に切り替えます>

 科学、技術は、その多面的な発展をうながす見地から、研究の自由を保障し、長期的視野からのつりあいのとれた振興をはかってこそ、社会の進歩に貢献できます。とりわけ、基礎研究は、ただちに経済的価値を生まなくとも、科学、技術の全体が発展する根幹であり、国の十分な支援が必要です。基礎研究が枯れてしまえば、政府がいうイノベーション(新しい社会的価値や技術の創造)も望むことができません。

わが国の研究開発費(民間を含む)にしめる基礎研究の割合は12.7%と、欧米諸国に比べてもかなり低く、しかも低下傾向をつづけています。また、業績至上主義による競争を研究現場に押し付けたことから、ただちに成果のあがる研究や外部資金をとれる研究が偏重されるようになり、基礎研究の基盤が崩れるなど、少なくない分野で学問の継承さえ危ぶまれる事態がうまれています。

 日本共産党は、こうした経済効率優先の科学技術政策を転換し、科学、技術の多面的な発展をうながすための振興策と、研究者が自由な発想でじっくりと研究にとりくめる環境づくりのために力をつくします。

1.基礎研究を重視し、科学、技術の調和のとれた発展と国民本位の利用をはかります

科学・技術の総合的な振興計画を確立する……国の科学技術関係予算の配分を全面的に見直し、人文・社会科学の役割を重視するとともに、基礎研究への支援を抜本的に強めます。また、防衛省軍事研究費、「もんじゅ」など高速増殖炉の開発費、大企業への技術開発補助金など、不要・不急の予算を削減します。

 研究者が自由に使える研究費(大学・研究機関が研究者に支給する経常的な研究費)を十分に保障するとともに、任期制の導入を抑え、安定した雇用を保障する制度を確立するなど、研究者の地位を向上させ、権利を保障します。欧米に比べても少ない研究支援者を増員するとともに、劣悪な待遇を改善します。国立大学法人独法研究機関への人件費削減の義務づけをやめさせます。

 科学技術基本計画を政府トップダウンで策定するやり方をあらため、日本学術会議をはじめひろく学術団体の意見を尊重して、科学、技術の調和のとれた発展をはかる総合的な振興計画を確立します。

科学・技術の利用は平和と「公開、自主、民主」の原則で……科学、技術の研究、開発、利用への国の支援は、「公開、自主、民主」の原則にたっておこなうとともに、大企業優遇ではなく、平和と福祉、安全、環境保全、地域振興など、ひろく国民の利益のためになされるべきです。

 憲法の平和原則に反する科学、技術の軍事利用、とりわけ、宇宙基本法の具体化による宇宙の軍事利用をやめさせます。政府が検討している軍事に転用できる技術の公開制限や秘密特許の導入に反対します。

2.公正で民主的な研究費配分を行い、研究における不正行為の根絶をはかります

科学研究費補助金を大幅に増額し、配分の偏りを是正する……国が大学や研究者などに交付する競争的資金は、この10年間で倍増しましたが、大幅に増えたのは新技術に直結する研究への支援や、一部の大学への巨額の資金投入(グローバルCOE資金)などです。それらの総額は3000億円に達するのに対し、基礎研究を支援する科学研究費補助金は2000億円にとどまっています。科学研究費補助金を大幅に増額し、採択率を抜本的に引きあげます。

また、研究費の配分がより公正で民主的になるように、審査のあり方を改革します。(1) 人文・社会科学を冷遇したり、旧帝大系など一部の大学に集中するような資金配分の偏りを是正し、研究のすそ野を思いきってひろげます。(2)業績至上主義の審査ではなく、研究計画も十分考慮した審査に改めます。(3)科学者で常勤の審査員を大幅に増員し、将来性ある研究、萌芽的な研究を見極める「目利き」のある審査、公正な審査を充実させます。

大型の資金などを配分するための独立した機関を確立する……先端的研究などへの大型の研究資金や、一部の大学や大学院に多額の資金を投入するCOE(センター・オブ・エクセレンス、卓越した拠点)予算やGP(グッド・プラクティス、優れた取り組み)予算のあり方を見直します。大学関係者、学術関係者などからなる独立した配分機関を確立し、審査内容の公開をはかるとともに、慎重で公正な評価にもとづいて配分するようにします。

過度の競争を是正し、研究における不正行為を根絶する……研究における不正行為は、科学への社会の信頼を裏切る行為であり、根絶をはかります。そのため、不正の温床となっている業績至上主義による過度の競争を是正するとともに、科学者としての倫理規範を確立します。大学における外部資金の管理を厳格におこなうとともに、研究機関や学術団体が不正防止への自律的機能を強めるよう支援します。

3.産学連携の健全な発展をうながします

 産業と学術が連携し、協力しあうことは、互いの発展にとって有益なことです。同時に、大企業の利潤追求に大学が追随するような連携では、大学本来の役割が弱められ、研究成果の秘匿や企業との癒着がうまれるなど、学術の発展に支障をきたす弊害をひろげます。

 産学連携の健全な発展のために、国からの一方的な産学連携のおしつけでなく、大学の自主性を尊重し、基礎研究や教育など大学の本来の役割が犠牲にされないようにします。また、産学連携を推進する国の事業(共同研究への補助など)は、地域や地場産業の振興にも力を入れ、中小企業の技術力向上への支援を拡充します。

 大学と企業との健全な関係をむすぶため、以下の点で国のきちんとしたガイドラインを作成します。(1)企業との共同研究の際、学会などでの研究成果の公開が原則として保障され、だれでもひろく使えるようにする。(2)共同研究や委託研究での相当額の間接経費や、共有特許での大学の「不実施補償」を、企業側が負うようにする。(3)企業から受け入れた資金は、大学の責任で管理、配分することを原則とし、研究者と企業との金銭上の癒着をつくらない。

4.女性研究者の地位向上、研究条件の改善をはかります

 研究者のなかで女性の比率は13.0%、大学教員では24.3%(国立大学は13.4%)と世界的にみても低く、他方で大学の専業非常勤講師のような不安定雇用では5割以上をしめるなど、女性研究者の地位向上、男女共同参画のいっそうの推進が期待されています。大学・研究機関が男女共同参画推進委員会などを設置し、教員、研究員、職員の採用、昇進にあたって女性の比率を高めるとりくみを、目標の設定、達成度の公開をふくめていっそう強めるように奨励します。民間企業研究者における女性の比率は6.6%でとくに低く、企業に対しても男女共同参画の推進を働きかけます。

 出産・育児介護にあたる研究者にたいする業績評価での配慮、育児休業による不利益あつかいの禁止、休職・復帰支援策の拡充、大学・研究機関内保育施設の充実など、研究者としての能力を十分に発揮できる環境整備を促進します。文科省が実施している「女性研究者支援モデル育成」の採択枠を大幅に拡大し、保育所の設置・運営も経費負担に含めるなど利用条件を改善します。非常勤講師ポスドクについても出産・育児にみあって採用期間を延長し、大学院生にも出産・育児のための休学保障と奨学金制度をつくるなど、子育て支援策を強めます。

 セクシャルハラスメントアカデミックハラスメントなどの人権侵害をなくすため、大学・研究機関の相談・調査体制の充実をはかります。

2010-06-21

参院選政策比較〜科学・技術人材に関して

参院選が7月11日に投票と決まり、各党のマニフェスト選挙公約が出そろった。

各党の公約から、科学・技術関連の部分をピックアップした。なお、これは6月20日現在公表されているものであり、その後補足などが出る可能性があるので、ご注意いただきたい。

与党

民主党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100617/p1

国民新党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p5

野党

自民党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100617/p2

公明党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p6

共産党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p2

同政策集

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100620/p1

社民党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p7

みんなの党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p4

たちあがれ日本

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100618/p3

新党改革

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100616/p1

日本創新党

http://d.hatena.ne.jp/scicom/20100616/p2

まず今回は、若手研究者、女性研究者などの科学・技術人材に関する各党の政策をみてみる。

民主党だが、今回のマニフェストには、科学・技術人材に関する記載はないようだ。与党マニフェストの場合、現政権の政策を考慮しなければ比較は困難だというものの、記載がまったくないのは残念だ。

国民新党も、奨学金について触れている以外は、科学・技術人材に関する記載はない。

与党はこの件に関して記述は乏しいが、野党は元気がいい。

自民党は「世界一の科学技術立国」をめざす「カネ」「ヒト」の確保」と題し、人材の育成強化を訴える。

科学技術予算の十分な確保及び分野を「選択」することで、その分野に対して人材・財政の投資を「集中」させ、その分野において「世界一」を目指します。さらに、研究開発に「カネ」が集まりやすくする「寄付環境」(税制等)も整備します。その際、必要な人材については、特に、将来の研究開発人材の育成を重視する観点から初等教育からの「理科系教育」の充実、大学・大学院改革を通じた「高度研究開発人材」の育成強化を行います。

 また、「出入国管理ポイント制(学歴・職歴、資格、語学などを基準に在留資格の優遇を与える制度)」を導入し、高度な専門的能力を有する外国人の受け入れを拡大させ、新たなイノベーションと活力を育みます。

大学院教育の改革や、博士課程修了者のキャリアについても触れている。

単なる任期付きでない若手研究者のポストを大幅に増やすとともに、キャリアパスを多様化するため、産業界の研究職や知的財産管理等の研究支援に携わる専門職等での活躍を推進します。公的機関等における、ポスドク等を対象とした専門人材育成の取組みを支援し、活躍機会を拡大します。若手研究者が自立して研究に専念できるようにするための新たな研究資金制度として、当該研究者の名前を冠した「冠プロジェクト」を創設します。

ただ、自民党与党時代、ポスドクを増やしてきた経緯もあり、実現性が問われる。

公明党は、「世界で活躍する人材の育成と外国人学校支援」と題し、人材の国際交流を訴えている。

留学生政策を強化するために体制の見直しを行い、予算を拡充します。

100万人の日本人留学生を海外派遣

グローバル化する社会で活躍する優秀な人材を育成するため、「留学支援プログラム」を策定し、今後10年間で100万人の日本人学生を留学生として海外へ派遣します。

●日本人学生の留学を支援するため、給付型奨学金の導入、奨学金対象枠の大幅な拡大、外国政府等の奨学金による海外留学の円滑実施など、公的留学制度を抜本的に拡充します。

海外留学生の受け入れ体制の強化

2020年までに留学生受け入れ30万人をめざし、当面5年間で大幅な拡大と留学生を受け入れる環境整備を推進します。

また、ポスドクや女性研究者問題についてもふれている。

世界をリードする研究開発とイノベーションの創出

●科学技術立国の基盤を強化するため、宇宙・海洋・生命科学・脳科学など先端分野の基礎研究を強力に推進します。また研究開発力強化法に基づき研究者の養成・確保を図り、ポストドクターや女性研究者、外国人研究者などの処遇の改善を進めます。

●高校生・大学生の海外留学や海外の研究者の受け入れを進めるとともに、若手や女性の優秀な研究者が能力を発揮できるような環境整備を進めるなど、グローバルに活躍できる人材の育成と確保に取り組みます。

共産党は、先日発表された大学政策も含め、普段から若手研究者問題に関して強い関心を寄せているのは理解している。ただ、今回の選挙の「参院選公約」では科学・技術関連についてあまり触れていない。政策集のほうに「大学を疲弊させている「基盤的経費」の減額をやめ増額し、基礎研究や若手研究者支援などを拡充します」と書かれているだけなのがやや残念だ。

少し驚きだったのがたちあがれ日本だ。

我が国では、博士号をとった優秀な人材を十分に活用できていません。国、自治体が率先して博士人材を雇用していくと共に、民間雇用も拡大します。

と明記した。この点は評価したい。

また、

外国の高度人材優遇制度、留学生の就労支援、外国人の生活環境改善等を強化すると共に、海外で活躍する優秀な日本人科学者の皆さんにとって魅力的な研究拠点を国内に整備していきます。

・理系英才人材を発掘・育成するため、破格の奨学金を創設します。

とも述べるなど、科学・技術重視の姿勢を打ち出した。

このほか、日本創新党大学院生向けの奨学金について、新党改革留学生政策についてふれている。

以上、科学・技術人材に関する記載をとりあげてみた。

政党がこの問題を取り上げるに至っていないという状況は、科学・技術人材に関する政策が、国民の関心事になっていないということだろう。

はやぶさ以来、国民の科学・技術への関心が高まっているように思われるが、こうした関心を科学・技術人材にも向けるには、科学コミュニティと社会との対話を強化していくことが今後の課題だと言えよう。

2010-06-20 日本共産党政策集

2010年参議院議員選挙にのぞむ日本共産党の政策集

2010年参議院議員選挙にのぞむ日本共産党の政策集から、科学・技術に関する部分を抜粋。

大学の高学費を軽減する……国公立大学の学費を引き下げ、私立大学の授業料負担を減らす「直接助成制度」をつくります。国公私立の区別なく、年収400万円以下の世帯への学費免除を実施する制度をつくります。各種・専門学校へも学費負担軽減をすすめます。国際人権規約社会権規約)第13条の高校と大学の「学費の段階的無償化」を定めた条項の「留保」を直ちに撤回します。条約加盟国160か国中、この条項を「留保」しているのは日本とマダガスカルだけです。

給付制奨学金の創設など奨学金制度の改革で支援を強める……国の奨学金はすべて無利子に戻すとともに、卒業後の年収が300万円以下の場合に返済を猶予する制度を確立します。滞納者を個人信用情報機関に通報する「ブラックリスト化」を中止します。就学が困難な生徒・学生のため、返済不要の「給付制奨学金」を創設します。給付制奨学金制度がない国は、先進国のなかで、授業料無償のアイスランドを除けば日本だけです。

教育予算をOECD加盟国並に引き上げ教育条件を整備します

OECD加盟国で最低水準の教育予算を早期に平均(GDP比5%)まで引き上げ、全国共通に保障すべき教育条件を国の予算でしっかり支えます。教職員を増員・正規化し、国の制度として「30人以下学級」を実施します。特別支援教育の改善など条件整備を進めます。「私学の自由」を尊重する立場から、私学助成を増額し、公私間格差を是正します。大学を疲弊させている「基盤的経費」の減額をやめ増額し、基礎研究や若手研究者支援などを拡充します。図書館社会教育施設を拡充し、専門職員の配置を進めます。

2010-06-18 成長戦略発表

社民党マニフェスト2010

社民党マニフェスト(ダイジェスト版)

教育予算を他の先進国並みのGDP比5%水準に引き上げます

環境・福祉分野への投資を増やし、産学官連携クラスター形成、地場産業への支援などで中小企業地域経済を活性化します。

公明党マニフェスト2010

公明党マニフェスト2010

●重点投資戦略により成長産業を育成

• 環境・エネルギー農業医療介護、教育などの分野で重点投資戦略を策定し、重点的な研究開発・技術開発投資を行うとともに、規制緩和金融支援、税制支援、補助金などの政策手段を集中して、成長産業として育成します。

(例)次世代太陽光パネル、スマートグリッド電気自動車燃料電池介護ロボットナノテクノロジー、ICT、高度医療など

新卒未就職者対策“大学卒業後3年間は新卒扱いに”

●大学卒業後3年間は在学生と同様に大学の就職支援が受けられるよう、関係省庁の連携による積極的な対策を促しつつ、大学の就職支援機能や体制の強化など環境整備を行います。

●企業側に対して、卒業後3年間は新卒者扱いとなるように、新卒要件の緩和を求めます。

世界で活躍する人材の育成“100万人の留学生を海外派遣

グローバル化する社会で活躍する優秀な人材を育成するため、「留学支援プログラム」を策定し、今後10年間で100万人の日本人学生を留学生として海外へ派遣します。

●日本人学生の留学を支援するため、給付型奨学金の導入、奨学金対象枠の大幅な拡大、外国政府等の奨学金による海外留学の円滑実施など、公的留学制度を抜本的に拡充します。

世界で活躍する人材の育成と外国人学校支援

留学生政策を強化するために体制の見直しを行い、予算を拡充します。

100万人の日本人留学生を海外派遣

グローバル化する社会で活躍する優秀な人材を育成するため、「留学支援プログラム」を策定し、今後10年間で100万人の日本人学生を留学生として海外へ派遣します。

●日本人学生の留学を支援するため、給付型奨学金の導入、奨学金対象枠の大幅な拡大、外国政府等の奨学金による海外留学の円滑実施など、公的留学制度を抜本的に拡充します。

海外留学生の受け入れ体制の強化

2020年までに留学生受け入れ30万人をめざし、当面5年間で大幅な拡大と留学生を受け入れる環境整備を推進します。

V\世界をリードする研究開発とイノベーションの創出

●科学技術立国の基盤を強化するため、宇宙・海洋・生命科学・脳科学など先端分野の基礎研究を強力に推進します。また研究開発力強化法に基づき研究者の養成・確保を図り、ポストドクターや女性研究者、外国人研究者などの処遇の改善を進めます。

●高校生・大学生の海外留学や海外の研究者の受け入れを進めるとともに、若手や女性の優秀な研究者が能力を発揮できるような環境整備を進めるなど、グローバルに活躍できる人材の育成と確保に取り組みます。

●わが国発のiPS細胞人工多能性幹細胞)による再生医療などの先端医療技術開発の実現に向けた研究を強力に推進します。

●わが国の得意分野である環境エネルギー技術について、国際的な研究拠点形成を通じ、次世代太陽電池等の革新的な技術開発を行うことにより、新産業の創出と国際貢献に取り組みます。

●成長力を強化するため、イノベーションの源泉となる基礎科学力の強化に取り組みます。

国民新党2010政策集

国民新党2010政策集

仕送り減税の創設・奨学金制度の拡充当該世帯の負担の軽減を図り、教育の機会均等と地域全体の活性化を図ります。

がん研究、感染症対策の強化を通じた医療の質の向上「がん」に対する研究、治療、予防を一層強化し、治療成績や生活の質の向上を図ります。各種ワクチンや抗ウイルス薬の新たな開発、生産力の大幅な向上を一層推進してゆきます。

資源、エネルギー確保の為の 戦略的外交我が国の生命線とも言える資源・エネルギーを確保する為、東南アジア中南米アフリカ諸国などとODA予算の拡充などを背景に戦略的な外交を行います。またアラブ中近東諸国とは良好な関係を保ち、日本の技術力を生かした投資を行います。ヨーロッパアジアをつなぐボスポラス海峡トンネル工事はその一例です。

仕送り減税の創設・ 奨学金制度の拡充大学等の高等教育機関が偏在している現状、親元を離れて大学等に通学する子等を有する世帯の負担は重く、この事が教育の機会にも影響を及ぼしているとされています。国民新党はこのような子弟を持つ家計を支援することにより、当該世帯の負担の軽減を図り、教育の機会均等と地域全体の活性化を図ります。

みんなの党参院選選挙公約

みんなの党参院選選挙公約

産業構造を従来型から高付加価値型へ転換。ヒト、モノといった生産要素を、予算、税制などでバイオ、エレクトロニクス、新素材、環境、エネルギー等の将来成長分野へシフト。

高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用など。)

医師看護師不足の解消と 介護職員の待遇改善●大学医学部定員の20%増員と、学士入学制度(メディカルスクール)の創設により、今後15年間で先進国の平均的な医師数への到達を図ります。同時に診療科目毎・地域毎のきめ細かい施策医療拠点の集約化の両立により、今後益々高まる医療需要に対応可能な体制を構築してゆきます。新卒医師の配置を地域毎の実情に応じたマッチング制度・研修体制の実現を通じ是正してゆきます。

がん研究、感染症対策の 強化を通じた医療の質の向上●三人に一人以上が命を落としている現在の国民病とも言える「がん」に対する研究、治療、予防を一層強化し、治療成績や生活の質の向上を図ります。●人類への新たな脅威として出現した「新型インフルエンザ」を始め、東南アジア地域を中心にくすぶり続ける「鳥インフルエンザ」、あるいは環境の変動に伴い我が国でも流行が懸念されている「マラリア」や「デング熱」等、私達は感染症の脅威と今後とも戦い続けなければなりません。各種ワクチンや抗ウイルス薬の新たな開発、生産力の大幅な向上を一層推進し、国民の安全を守る事に万全を期してゆきます。

たちあがれ日本参院選公約

参議院選挙公約 政策宣言2010(原案)(PDF)

高速鉄道原発スマートグリッド次世代配送電システム(などグリーン分野でのインフラ輸出を強化します。

我が国では、博士号をとった優秀な人材を十分に活用できていません。国、自治体が率先して博士人材を雇用していくと共に、民間雇用も拡大します。

戦略2:「研究開発大国」を死守

・今後とも科学技術立国として生きていくためにも、国家戦略として「研究開発大国」を死守すべく、「税制・予算」で世界最高の対策を講じます。

例(寄付優遇のための「学術団体法」(仮称)の制定、国の研究開発投資の目標をGDP比1%以上に設定

・海外・国内での知的財産を守る対策を強化します。

・防衛技術力の輸出規制などを見直し、同盟国と連携して技術力で世界平和に貢献します。

戦略4:「優秀な外国人材もできるだけ多く、できるだけ長く」

・外国の高度人材優遇制度、留学生の就労支援、外国人の生活環境改善等を強化すると共に、海外で活躍する優秀な日本人科学者の皆さんにとって魅力的な研究拠点を国内に整備していきます。

大転換1:世界の中の日本人へ、留学・アジア研修の大幅拡大

・日本人の海外留学数は、中国の1/8、韓国の1/2、人口10万人当たりでは韓国の1/5に過ぎません。海外への留学生を「10年10倍世界最先端水準(」にします。

・就学期間を1年延長し、国費での留学・アジア研修・NGO研修を大規模に実施。一定の成績を修めたら、20歳代は所得税を免除します。

たちあがれ日本 政策宣言 2010 原案

・海外赴任者向けに、寄宿舎付き小中高教育ボーディングスクール(を抜本拡大します。

大転換2:入試では、国語と英語コミュニケーション能力重視へ

・国語力がすべての基本です。国語と英語でのコミュニケーション能力を大学入試に合格する必須条件にします。

大転換4:理系英才人材へ破格の奨学金

・理系英才人材を発掘・育成するため、破格の奨学金を創設します。

給付型奨学金の大規模導入

・教育の機会はすべての子供にできる限り公平に。でも悪平等や、頑張る子供に張り合いのない制度では社会が壊れます。高校授業料無償化は、悪平等、かつ低所得層にはメリットのない制度です。そこで高校授業料無償化を撤回し、やる気のある高校生・大学生を対象に所得制限付きで給付型奨学金制度を大規模に導入します。

「新成長戦略」〜「元気な日本」復活のシナリオ〜

本日(6月18日)、「「新成長戦略」〜「元気な日本」復活のシナリオ〜」が閣議決定された。

早速科学技術の部分を抜粋。

p3-4

これらの成長分野を支えるため、第五の「科学・技術・情報通信立国戦略」の下で、我が国が培ってきた科学・技術力を増強する。効果的・効率的な技術開発を促進するための規制改革や支援体制の見直しを進め、我が国の未来を担う若者が夢を抱いて科学の道を選べるような教育環境を整備するとともに、世界中から優れた研究者を惹きつける研究環境の整備を進める。イノベーション促進の基盤となるデジタルコンテンツ等の知的財産や産業の競争力を高めるクラウドコンピューティング等の情報通信技術の利活用も促進する。

p15-16

第3章 7つの戦略分野の基本方針と目標とする成果

強みを活かす成長分野

(1)グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略

【2020 年までの目標】

『50 兆円超の環境関連新規市場』、『140 万人の環境分野の新規雇用』、『日本の民間ベースの技術を活かした世界の温室効果ガス削減量を13 億トン以上とす

ること(日本全体の総排出量に相当)を目標とする』

(「世界最高の技術」を活かす)

我が国は高度成長期の負の側面である公害問題や二度にわたる石油危機を技術革新の契機として活用することで克服し、世界最高の環境技術を獲得するに至った。

ところが今日では、数年前まで世界一を誇った太陽光発電が今ではドイツスペインの後塵を拝していることに象徴されるように、国際競争戦略なき環境政策によって、我が国が本来持つ環境分野での強みを、必ずしも活かすことができなくなっている。

(総合的な政策パッケージにより世界ナンバーワンの環境・エネルギー大国へ)

気候変動問題は、もはや個々の要素技術で対応できる範囲を超えており、新たな制度設計や制度の変更、新たな規制・規制緩和などの総合的な政策パッケージにより、低炭素社会づくりを推進するとともに、環境技術・製品の急速な普及拡大を後押しすることが不可欠である。

したがって、グリーン・イノベーション(環境エネルギー分野革新)の促進や総合的な政策パッケージによって、我が国のトップレベルの環境技術を普及・促進し、世界ナンバーワンの「環境・エネルギー大国」を目指す。

このため、すべての主要国による公平かつ実効性ある国際的枠組みの構築や意欲的な目標の合意を前提として、2020 年に、温室効果ガス1990年比で25%削減するとの目標を掲げ、あらゆる政策を総動員した「チャレンジ25」の取組を推進する。

(グリーン・イノベーションによる成長とそれを支える資源確保の推進)

電力の固定価格買取制度の拡充等による再生可能エネルギー(太陽光、風力、小水力、バイオマス、地熱等)の普及拡大支援策や、低炭素融資の促進、情報通信技術の活用等を通じて日本の経済社会を低炭素型に革新する。安全を第一として、国民の理解と信頼を得ながら、原子力利用について着実に取り組む。

蓄電池や次世代自動車火力発電所の効率化、情報通信システムの低消費電力化など、革新的技術開発の前倒しを行う。さらに、モーダルシフトの推進、省エネ家電の普及等により、運輸・家庭部門での総合的な温室効果ガス削減を実現する。

電力供給側と電力ユーザー側を情報システムでつなぐ日本型スマートグリッドにより効率的な電力需給を実現し、家庭における関連機器等の新たな需要を喚起することで、成長産業として振興を図る。さらに、成長する海外の関連市場の獲得を支援する。

リサイクルの推進による国内資源の循環的な利用の徹底や、レアメタルレアアース等の代替材料などの技術開発を推進するとともに、総合的な資源エネルギー確保戦略を推進する。

p18

(2)ライフ・イノベーションによる健康大国戦略

【2020 年までの目標】

医療介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用の創

出、新規市場約50 兆円、新規雇用284 万人』

医療介護・健康関連産業を成長牽引産業へ)

我が国は、国民皆保険制度の下、低コストで質の高い医療サービスを国民に提供してきた結果、世界一の健康長寿国となった。世界のフロンティアを進む日本の高齢化は、ライフ・イノベーション医療介護分野革新)を力強く推進することにより新たなサービス成長産業と新・ものづくり産業を育てるチャンスでもある。

したがって、高い成長と雇用創出が見込める医療介護・健康関連産業を日本の成長牽引産業として明確に位置付けるとともに、民間事業者等の新たなサービス主体の参入も促進し、安全の確保や質の向上を図りながら、利用者本位の多様なサービスが提供できる体制を構築する。誰もが必要なサービスにアクセスできる体制を維持しながら、そのために必要な制度・ルールの変更等を進める。

(日本発の革新的な医薬品医療介護技術の研究開発推進)

安全性が高く優れた日本発の革新的な医薬品医療介護技術の研究開発を推進する。産官学が一体となった取組や、創薬ベンチャーの育成を推進し、新薬、再生医療等の先端医療技術、情報通信技術を駆使した遠隔医療システム、ものづくり技術を活用した高齢者用パーソナルモビリティ、医療介護ロボット等の研究開発・実用化を促進する。その前提として、ドラッグラグ、デバイスラグの解消は喫緊の課題であり、治験環境の整備、承認審査の迅速化を進める。

アジア等海外市場への展開促進)

医療介護・健康関連産業は、今後、高齢社会を迎えるアジア諸国等においても高い成長が見込まれる。医薬品等の海外販売やアジア富裕層等を対象とした健診、治療等の医療及び関連サービスを観光とも連携して促進していく。また、成長するアジア市場との連携(共同の臨床研究・治験拠点の構築等)も目指していく。

p28-30成長を支えるプラットフォーム

(5)科学・技術・情報通信立国戦略

【2020 年までの目標】

『世界をリードするグリーン・イノベーションとライフ・イノベーション』、

『独自の分野で世界トップに立つ大学・研究機関の数の増』、『理工系博士課程修了者の完全雇用を達成』、『中小企業知財活用の促進』、『情報通信技術の活用による国民生活の利便性の向上、生産コストの低減』、『官民合わせた研究開発投資GDP 比4%以上』

〜「知恵」と「人材」のあふれる国・日本〜

(科学・技術力による成長力の強化)

人類を人類たらしめたのは科学・技術の進歩に他ならない。地球温暖化感染症対策、防災などの人類共通の課題を抱える中、未来に向けて世界の繁栄を切り拓くのも科学・技術である。

我が国は、世界有数の科学・技術力、そして国民の教育水準の高さによって高度成長を成し遂げた。しかし、世界第二の経済大国になるとともに、科学・技術への期待と尊敬は薄れ、更なる高みを目指した人材育成と研究機関改革を怠ってきた。我が国は、今改めて、優れた人材を育成し、研究環境改善と産業化推進の取組を一体として進めることにより、イノベーションとソフトパワーを持続的に生み出し、成長の源となる新たな技術及び産業のフロンティアを開拓していかなければならない。

(研究環境・イノベーション創出条件の整備、推進体制の強化)

このため、大学・公的研究機関改革を加速して、若者が希望を持って科学の道を選べるように、自立的研究環境と多様なキャリアパスを整備し、また、研究資金、研究支援体制、生活条件などを含め、世界中から優れた研究者を惹きつける魅力的な環境を用意する。基礎研究の振興と宇宙・海洋分野など新フロンティアの開拓を進めるとともに、シーズ研究から産業化に至る円滑な資金・支援の供給や実証試験を容易にする規制の合理的見直しなど、イノベーション創出のための制度・規制改革と知的財産の適切な保護・活用を行う。科学・技術力を核とするベンチャー創出や、産学連携など大学・研究機関における研究成果を地域の活性

化につなげる取組を進める。

科学・技術は、未来への先行投資として極めて重要であることから、2020 年度までに、官民合わせた研究開発投資GDP 比の4%以上にする。

他国の追従を許さない先端的研究開発とイノベーションを強力かつ効率的に推進していくため、科学・技術政策推進体制を抜本的に見直す。また、国際共同研究の推進や途上国への科学・技術協力など、科学・技術外交を推進する。

これらの取組を総合的に実施することにより、2020 年までに、世界をリードするグリーン・イノベーション(環境エネルギー分野革新)やライフ・イノベーション医療介護分野革新)等を推進し、独自の分野で世界トップに立つ大学・研究機関の数を増やすとともに、理工系博士課程修了者の完全雇用を達成することを目指す。また、中小企業知財活用を促進する。

p35

また、高等教育においては、奨学金制度の充実、大学の質の保証や国際化、大学院教育の充実・強化、学生の起業力の育成を含めた職業教育の推進など、進学の機会拡大と高等教育の充実のための取組を進め、未来に挑戦する心を持って国際的に活躍できる人材を育成する。

さらに、教育に対する需要を作り出し、これを成長分野としていくため、外国人学生の積極的受入れとともに、民間の教育サービスの健全な発展を図る。

p38

強みを活かす成長分野

?.グリーン・イノベーションにおける国家戦略プロジェクト

グリーン・イノベーションを成長の原動力として位置づけ、制度設計、規制改革、税制のグリーン化、事業性評価などによる総合的な政策パッケージにより、将来への投資とする事業を行い、我が国のトップレベルの環境技術・製品・サービスを普及させ、環境・エネルギー大国を目指す。

p39-40

?.ライフ・イノベーションにおける国家戦略プロジェクト

今後、飛躍的な成長が望まれる医薬品医療機器・再生医療等のライフサイエンス分野において、我が国の技術力・創造力を発揮できる仕組みづくりに重点に置いたプロジェクトに取り組む。また、医療分野での日本の「安心」技術を世界に発信し、提供する。

4.医療の実用化促進のための医療機関の選定制度等

がんや認知症などの重点疾患ごとに、専門的医療機関を中心としたコンソーシアムを形成し、研究費や人材を重点的に投入するほか、先進医療に対する規制緩和を図ることにより、国民を守る新医療の実用化を促進する。

また、患者保護、最新医療の知見保持の観点で選定した医療機関において、先進医療の評価・確認手続を簡素化する。

これにより、必要な患者に対し世界標準の国内未承認又は適応外の医薬品医療機器を保険外併用にて提供することで、難治療疾患と闘う患者により多くの治療の選択肢を提供し、そのような患者にとってのドラッグ・ラグデバイス・ラグを解消する。

新たな医薬品医療機器の創出、再生医療市場の顕在化などにより、2020 年までに年間約7,000 億円の経済効果が期待される。

5.国際医療交流(外国人患者の受入れ)

アジア等で急増する医療ニーズに対し、最先端の機器による診断やがん・心疾患等の治療、滞在型の慢性疾患管理など日本の医療の強みを提供しながら、国際交流と更なる高度化につなげる。そのため、いわゆる「医療滞在ビザ」を設置し、査証・在留資格の取扱を明確化して渡航回数、期限等を弾力化するほか、外国人医師看護師による国内診療を可能とするなどの規制緩和を行う。

また、外国人患者の受入れに資する医療機関の認証制度の創設や、医療機関ネットワークを構築することで、円滑な外国人患者の受入れを図るとともに、海外プロモーション医療言語人材の育成などの受入れ推進体制を整備するほか、アジア諸国などの医療機関等との連携に対する支援を行う。

これらの取組を推進することで、2020 年には日本の高度医療及び健診に対するアジアトップ水準の評価・地位の獲得を目指す。

p42-43

8.グローバル人材の育成と高度人材等の受入れ拡大

我が国の教育機関・企業を、積極的に海外との交流を求め、又は国内のグローバル化に対応する人材を生み出す場とするため、外国語教育や外国人学生・日本人学生の垣根を越えた協働教育をはじめとする高等教育の国際化を支援するほか、外国大学との単位相互認定の拡大や、外国人教職員・外国人学生の戦略的受入れの促進、外国人学生の日系企業への就職支援等を進める。一方、日本人学生等の留学・研修への支援等海外経験を増やすための取組についても強化する。

さらに、優秀な海外人材を我が国に引き寄せるため、欧米やアジアの一部で導入されている「ポイント制」を導入し、職歴や実績等に優れた外国人に対し、出入国管理制度上の優遇措置を講じる仕組みを導入する。

また、現行の基準では学歴や職歴等で要件が満たせず、就業可能な在留資格が付与されない専門・技術人材についても、ポイント制を活用することなどにより入国管理上の要件を見直し、我が国の労働市場や産業、国民生活に与える影響等を勘案しつつ、海外人材受入れ制度を検討し、結論を得る。

これらの施策を通じ、海外人材の我が国における集積を拡大することにより、在留高度外国人材の倍増を目指す。また、我が国から海外への日本人学生等の留学・研修等の交流を30 万人、質の高い外国人学生の受入れを30 万人にすることを目指す。

あわせて、海外の現地人材の育成も官民が協力して進める。

9.知的財産標準化戦略とクール・ジャパンの海外展開

日本の強みを成長につなげる取組を強化する。

知的財産の積極的な取得・活用、特定戦略分野の国際標準獲得に向けたロードマップの策定、今後創設される「科学・技術・イノベーション戦略本部(仮称)」(総合科学技術会議の改組、知的財産戦略本部の見直し)の活用を進める。

p47-48

成長を支えるプラット・フォーム

?.科学・技術・情報通信立国における国家戦略プロジェクト

我が国の最大の強みである科学・技術・情報通信分野で、今後も世界をリードする。新しい知の創造とイノベーション創出を両輪として制度改革や基盤整備に果断に取り組むとともに、科学・技術人材の育成を進め、彼らが活躍する道を社会に広げていく。政策推進体制の抜本的強化のため、総合科学技術会議を改組し、「科学・技術・イノベーション戦略本部」(仮称)を創設する。

15.「リーディング大学院」構想等による国際競争力強化と人材育成拠点形成と集中投資により、我が国の研究開発・人材育成における国際競争力を強化する。すなわち、我が国が強みを持つ学問分野を結集したリーディング大学院を構築し、成長分野などで世界を牽引するリーダーとなる博士人材を国際ネットワークの中で養成する。最先端研究施設・設備や支援体制等の環境整備により国内外から優秀な研究者を引き付けて国際頭脳循環の核となる研究拠点や、つくばナノテクアリーナ等世界的な産学官集中連携拠点を形成する。また、「国立研究開発機関(仮称)」制度の検討を進める。

大学・大学院の理系カリキュラム改善を産学官連携で推進し、「特別奨励研究員事業(仮称)」の創設を含む若手研究者支援制度の再構築や大学等におけるテニュアトラック制(※)の普及により優秀な若手研究者の自立的研究環境を整備する。また、研究開発独法を活用した取組等により、産業を担う研究開発人材や研究マネジメント人材等を育成する。これらの取組により、特定分野で世界トップ50 に入る研究・教育拠点を100 以上構築し、イノベーション創出環境を整備するとともに、博士課程修了者の完全雇用と社会での活用を実現する。

(※)若手研究者が、厳格な審査を経てより安定的な職を得る前に、任期付きの雇用形態で自立した研究者としての経験を積むことができる仕組み

p50-51

20.新しい公共

新しい公共」が目指すのは、一人ひとりに居場所と出番があり、人に役立つ幸せを大切にする社会である。そこでは、国民の多様なニーズにきめ細かく応えるサービスを、市民、企業、NPO 等がムダのない形で提供することで、活発な経済活動が展開され、その果実が社会や生活に還元される。「新しい公共」を通じて、このような新しい成長を可能にする。

政府は、大胆な制度改革や仕組みの見直し等を通じ、これまで官が独占してきた領域を「公(おおやけ)」に開く。このため、「「新しい公共」円卓会議」や「社会的責任に関する円卓会議」の提案等を踏まえ、市民公益税制の具体的制度設計やNPO 等を支える小規模金融制度の見直し等、国民が支える公共の構築に向けた取組を着実に実施・推進する。また、新しい成長及び幸福度について調査研究を推進する。

官が独占していた領域を「公」に開き、ともに支え合う仕組みを構築することを通じ、「新しい公共」への国民参加割合を26%(「平成21 年度国民生活選好度調査」による)から約5割に拡大する。

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2010-06-17 マニフェスト

自民党マニフェスト

自民党マニフェスト自民党政策集 J-ファイル2010が公表された。

科学技術関連政策をピックアップする。

「国富」を生み出す知財戦略

 資源に乏しいわが国にとって「知的財産」はまさに「国富」の一つです。巨額な費用と時間をかけて生み出された「財産」を保護し、それを利用してさらなる「国富」を生み出すことは持続発展可能な経済にとっては不可欠なことです。そのため、まずは、研究開発の成果物が迅速に知定財産として保護されるよう「審査の迅速化」を進めます。特に、別の国においても早期に審査が受けられる体制も併せて進めます。

 一方、わが国で確立された最先端の技術が知的財産として保護されることなく流出することは、国益を大きく損ねることになります。技術流出を防止する制度をさらに強化していきます。

さらに、医療研究、サステナブル都市、国際コンテンツ拠点、自治体による国内外の企業や研究施設の誘致促進を可能とするため、財政上の措置も含め「グローバルトップ特別区」を創設します。

イノベーションベンチャー事業等の創造・活路支援

 産業それ自体を強くする唯一最大の原動力は技術革新イノベーション)です。既存企業とベンチャーイノベーションの両輪ととらえ、日本の強みを更に活かした挑戦をエンジェル税制等を含めて積極的に支援します。なお、ベンチャーを創出する大学等において、大学等の研究成果を目利きによって厳格に選定しつつ、技術力・経営力の基盤が強固なベンチャーを継続的に創出するための体制整備等を支援し、効果的な運営・活用を図ります。また、この過程において、優良・有望な開発シーズを選別し、ベンチャー企業の事業を再編するための「目利き人材」の確保も同時に行います。

「世界一の科学技術立国」をめざす「カネ」「ヒト」の確保

 科学技術予算の十分な確保及び分野を「選択」することで、その分野に対して人材・財政の投資を「集中」させ、その分野において「世界一」を目指します。さらに、研究開発に「カネ」が集まりやすくする「寄付環境」(税制等)も整備します。その際、必要な人材については、特に、将来の研究開発人材の育成を重視する観点から初等教育からの「理科系教育」の充実、大学・大学院改革を通じた「高度研究開発人材」の育成強化を行います。

 また、「出入国管理ポイント制(学歴・職歴、資格、語学などを基準に在留資格の優遇を与える制度)」を導入し、高度な専門的能力を有する外国人の受け入れを拡大させ、新たなイノベーションと活力を育みます。

国民の英知を結集してのターゲティング・ポリシーの実行

 経済成長には、「民」の活力増大を阻害することのないよう、徹底した規制改革を行うとともに、国が確固たる「成長戦略」の布石を打ちます。その際、政治がある程度、総花的ではなく、国民の英知を結集してのターゲティング・ポリシーで産業分野の取捨選択を行い、官民あげて全面的に支援できる体制を構築します。「未来のインフラ」(燃料電池電気自動車インフラ整備、再生可能エネルギーの転換促進等)、「健康・医療」(再生医療等)など、基幹となる産業や技術の中から日本が有利に戦える10分野を戦略的に選び、集中投資します。

以下抜粋(コピーペーストができないので…その点は改善を望みます)

  • 理科・数学の強化担任制
  • 高校生や大学生への給付型も含めた奨学金の充実
  • 医学部定員の増員
  • がん対策の充実
  • ワクチン施策の推進
  • B型C型肝炎対策の推進
  • アスベスト対策
  • ヒトT細胞白血病ウイルス・難病・結核・腎疾患対策の推進
  • 製薬産業の競争力強化のための新成長戦略の推進
  • 中小企業の技術開発の支援
  • 地方大学等と地域産業のマッチング強化
  • 中小企業の活性化につながる人材の育成・確保
  • 温暖効果ガス削減のための全く新しい国際的枠組みを提唱
  • 温暖化ガス排出量を20年までに05年比で15%削減
  • たとえば東京大学において、現行の入学試験とともに、世界のリーダーたる人材の育成を前提とした入学試験を行います
  • 理数教育及び才能教育の大幅な充実・強化
  • 高等教育政策・大学政策の積極的な推進

 民営化、スーパー・ユニバーシティ化

 単なる任期付きでない若手研究者のポストを大幅に増やすとともに、キャリアパスを多様化するため、産業界の研究職や知的財産管理等の研究支援に携わる専門職等での活躍を推進します。公的機関等における、ポスドク等を対象とした専門人材育成の取組みを支援し、活躍機会を拡大します。若手研究者が自立して研究に専念できるようにするための新たな研究資金制度として、当該研究者の名前を冠した「冠プロジェクト」を創設します。

 第4期科学技術基本計画で25兆円を上回る政府研究開発投資総額を目指します

  • イノベーションの実現に向けた制度改革
  • 世界に冠たる研究開発拠点の形成
  • 科学技術の国際活動の強化
  • 戦略的宇宙政策が実施できる組織・体制の整備

民主党マニフェスト

民主党マニフェストが発表された。

与党マニフェストは、現在の政策の評価も含めて考えないといけないので、注意しないといけないが、いくつかピックアップする。

科学技術に関しては、独立した項目がない。「強い経済」のところで

グリーン・イノベーション

再生可能エネルギーを全量買い取る固定価格買取制度の導入と効率的な電力網(スマート・グリッド)の技術開発・普及、エコカーエコ家電・エコ住宅などの普及支援、2011年度導入に向けて検討している地球温暖化対策税を活用した企業の省エネ対策などを支援します。

ライフ・イノベーション

医療機器・医薬品イノベーションICT医療介護産業の融合による遠隔医療

再生医療介護ロボットの実用化などを支援します。

が出てくる。

その他関連ある記述を。

大学生、専門学校生などの希望者全員が受けられる奨学金制度を創設します。

また、大学の授業料減免制度を拡充し、教育格差を是正します。

地域の医師不足解消に向けて、医師を1.5倍に増やすことを目標に、医学部学生を増やします。看護師など医療従事者の増員に、引き続き取り組みます。

高校、大学などの新卒者の就職を支援するため、専門の相談員の配置や採用企業への奨励金支給などの対策を強化します。

とはいうものの、科学技術の記述の乏しさは気になる。このあたりは公開質問状で問うことにしたい。

2010-06-16 参院選マニフェスト

日本創新党マニフェスト

日本創新党マニフェスト

4.世界で戦う日本企業の海外展開、市場獲得の徹底支援

1.海外の大規模プロジェクト獲得

・リニア、新幹線発電所インフラなど、海外の大規模プロジェクト受注に対する官民一体(オール・ジャパン)による戦略構築と支援を行なう。

2.環境貢献型システム・製品の輸出支援

・日本の世界最先端技術を活かした環境貢献型システム・製品(太陽光発電など自然エネルギー・新エネルギー技術、原子力発電、高効率石炭火力発電、高効率高炉、各種の生産システム、次世代自動車省エネ家電等)の輸出支援を行なう。

社会人のキャリアアップ支援

・一度社会に出た人財のキャリアチェンジ・キャリアアップを支援するため、日本・世界の大学・大学院への奨学金を創設・拡充する。

世界最先端技術を活用し、「いのちの大国」として世界に貢献する

1.世界最先端の環境技術の活用

・世界最先端の技術を活用し、自然エネルギー(太陽光、風力)等の活用を積極的に行なう。

2.ごみ資源化のさらなる推進

・世界最先端のごみ処理技術レベルをさらに高めるための研究開発を積極支援する。ごみの資源化をいっそう推進し、「もやさない文化」社会をめざす。

3.環境対策に関する国際貢献

新興国等に対する日本の世界最先端の技術支援等を通じて、環境対策に関する国際貢献を積極的に行なう。

新党改革マニフェスト

新党改革参院選マニフェストが公表された。

以下科学・技術に関連のある部分を抜粋。

今後の成長が見込める産業には、重点的に研究開発予算を投じ、技術の面から国際

優位性を達成します。そのため、政治主導による科学技術の司令塔組織(科学技術局)を創設し、科学技術立国の復活を図り、国際競争力を強化していきます。

海外留学の促進、

 外国人留学生の受け入れ倍増

●日本の若者の海外留学熱は下がる一方。2003 年に11.4 万人だった日本人留学生の数は、2007 年には10.5 万人に減っています。わずか4 年で1割近くも減少しました。

社会人にも海外赴任を嫌がる人が増えています。

●世界との距離が近くなり、日本一国だけでは物事を考えられなくなっている時代に、逆行する動きとなってしまっています。

●この社会の大きな流れを転換するため、日本の若者の海外留学、外国人留学生の受け入れを倍増させることで、日本を内向きから外向きの国家に変えていくきっかけとします。

2010-06-14 指令 熟議カケアイ二投稿セヨ

指令 熟議カケアイ二投稿セヨ

現在、文部科学省熟議カケアイにて、科学技術政策に関する二つの議論が進行中だ。

一つは

「我が国の研究費を使いにくくしている問題点は何か?」

(回答期間 2010年6月3日〜2010年6月30日)

もう一つは

「国立大学法人の課題やその改善方策は?」

(回答期間 2010年5月27日〜2010年6月17日

だ。前者には6月14日現在87件のコメントが、後者には162件のコメントが掲載されている。

熟議は、政府が現場の声を取り入れようと始めた取り組みだ。

鈴木寛文部科学副大臣のプレゼンが分かりやすい。

熟議とは

【step1】個々人の本音をぶつけ合い共通課題を発見していく

【step2】共通課題について関係者それぞれの立場や役割を相互理解する

【step3】それぞれが当事者意識を持って議論に関わることによって共通課題についての解決方法を編集・創造する

【step4】ボランタリーに改革アクションが始まる

プロセスであり、ツール

とのことだという。

最初は教育分野で始まったが、次第に科学技術に関連する分野に範囲が広がっている。

私は、熟議を現場の声を政策に反映させる手段として活用すべきだと思う。せっかく開いた政策への小さな穴だ。研究に関わる人たちは是非積極的に意見を言ってほしい。

ところが、残念ながら科学技術に関する熟議が盛り上がっていない。

上で科学の熟議が87件及び162件と述べたが、これは教育の熟議に比較して圧倒的に少ない。

たとえば、「未来の学校」という熟議には、2937件ものコメントが寄せられている。

このほか、「教員になる際につけるべき「力」は?そのつけ方は?」に1137件のコメントが寄せられるなど、どれも科学技術のコメントをはるかに凌駕している。

twitter上で意見を聞いたが、熟議の登録の際に、個人情報を要求されすぎているのがネックになっているという意見が多かった。

また、熟議のコメントには発言者の都道府県名が表示される。教育は分からないが、研究者の場合、●●県でこんな発言をしているのはあのひとだ、と個人を特定されやすい。これが自由闊達な発言を妨げているという。

非常に残念だが、特に若手研究者を中心として、政策などに意見を言うことがマイナスになる状況がある。本来研究者自由闊達な意見を言うことを旨とすべきなのだが、プロジェクト単位の雇用が強化されるなかで、配下の人間が自由に発言することをよしとしない研究指導者、PIがいるのは事実だ。

twitterではこんな発言があった。

発言したい若手はたくさんいると思います。でも、個人を特定することがすごく怖いんです。万が一この発言が上司にばれたら、教授にばれたら、コミュニティーから弾き出されるかもしれない。職を失うかもしれない。でもそんな気持ち、公務員の方には理解できないですかね?

こんな現実が本当に情けないし、悲しい。

現在改善をお願いしているが、まだどうなるかわからない。

ただ、時間は限られている。表示されるのは都道府県名だけだから、それで構わないという人は、一人でも多く意見を言ってほしい。

一部で「科学技術は熟議に向かないのではないか」という声も聞かれ始めていると聞く。このままではせっかく開いた政策への穴が、広がるどころか閉じてしまう。

事業仕分けには15万件の意見が集まった。科学技術基本計画には1000件以上の意見が集まった。

一人ひとりの小さな声が、うねりのように政策を動かす。

みなさんの行動をお願いしたい。

2010-06-07 ファンディングエージェンシーに人を

ファンディングエージェンシーに人材を

先週お伝えしたとおり、6月3日、文部科学省で開催された、研究費に関する意見交換会に出席した。

「研究費を効果的に使用するための予算制度の在り方に関する「熟議」の実施及び若手研究者による意見交換会の開催について

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/22/05/1294374.htm

大変貴重な機会をいただいたことを感謝したい。

ただ、私は現役の研究者ではない。大学の助教の経験はあり、科研費に一回応募し落選した経験はあるものの、活動の主体はNPO、つまり市民の立場で科学コミュニティを眺めてきた。科学技術政策全般に関心があるが、もっとも関心が深いのは、研究者キャリアパス問題だ。

そういう意味で、この会の趣旨「研究費を効果的に使用するための予算制度の在り方について〜我が国の研究費を使いにくくしている問題点は何か?〜」にはややそぐわないかもしれない。そういう思いもあった。

しかし、せっかくいただいた機会。あえて「空気を読まない」ことにした。

何を述べたか。

当日の資料は以下に公開されている。

http://jukugi.mext.go.jp/library_view?library_id=157

私の資料はこちら

http://jukugi.mext.go.jp/archive/160.pdf

私が述べたのは、予算配分の際に、研究歴を持った博士人材をプログラムオフィサーとして多数雇い、充実した予算審査体制を築くべきだということだ。

アメリカの予算審査については、

で語られているように、プログラムオフィサー(PO)、プログラムディレクター(PD)といった多数の専門職員が関わり、分厚い申請書と手厚いフィードバックを伴う綿密な審査を行う。

白楽氏には、2000年3月のシンポジウムでそのあたりのことを語っていただいた。

http://bit.ly/cAfpYx

NIHではPOと言わず、サイエンティフィック・レビュー・アドミニストレーター(SRA)という名前のPhDを持った科学管理官が、研究費の審査に従事している。SRAは1100人もいるという。

NSFなど他の機関にもこうした役割を持つスタッフが多数勤務している。詳しくは

プログラムオフィサー及びプログラムディレクター制度について

http://www.jst.go.jp/po_seminar/seido.html

などをご覧いただきたい。

日本にも、PO、PDが導入された。しかし、総合科学技術会議の意見

http://www8.cao.go.jp/cstp/output/iken030421_1.pdf

が指摘ているように、まだまだ不十分だ。この意見から7年たっても変わらない。

日本学術振興会の学術システム研究センター

http://www.jsps.go.jp/j-center/index.html

にいる、POと同様の役割を果たす専門研究員は、すべて大学などの研究者の兼任、非常勤だ。

http://www.jsps.go.jp/j-center/04_meibo_h16.html

なぜ非常勤なのか。日本学術振興会は以下のように答えている。

http://www.jsps.go.jp/j-center/06_qa.html

「しかしながら、研究者が常勤職のセンター研究員として業務に従事することは、第一線の研究者が大学等の研究機関の現場を3年間離れることであり、研究機関にとっても研究者にとっても大きな損失です。

 他方で、センター研究員が行っている業務は、日本学術振興会の業務のうち、専門的観点を要するものに絞られており、平均して週1日〜2日程度で履行できるものとなっています。

 これらの状況を踏まえ、センター研究員を常勤職としていません。」

なお、科学技術振興機構JST)の科学技術振興調整費にはPO、PDがおり、その一部は常勤だ。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/chousei/1268851.htm

アメリカが多数のPO、PDを使い予算配分しているのに、日本では非常勤中心でよいのか。非常勤で収まるような仕事しかしないというのか。

正確なデータがないので、あくまで感想だが(日本の科研費は公平であるとの評価もある)、このような部分に人とカネを投じていない状況が、日本と欧米各国との「研究力」の差にあらわれているのではないだろうか。

白楽ロックビル氏は、PO、PDを導入すると、研究者の研究レベルをアップすることにつながると述べている。

PO、PDは、幅広い研究分野を担当することになり、研究の状況を熟知している。こうした人たちが、申請された研究費に対し、よかったね、悪かったね、というだけではなく、改善点などをアドバイスする。これが研究の質のレベルアップにつながるというのだ。

もちろん、日本にアメリカの制度を導入すればよくなる、というものではない。いろいろ改善点も必要だろう。

しかし、不採用通知が紙切れ一枚(一応点数などが書かれているが)で、毎回落ち続ける徒労よりは、フィードバックがあったほうが、無駄な労力は減るのではないか。

アメリカでは、POなどに限らず、科学研究の管理業務は、博士のキャリアとして認識されているようだ。

Alternative Careers in Science, Second Edition: Leaving the Ivory Tower (Scientific Survival Skills)

Alternative Careers in Science, Second Edition: Leaving the Ivory Tower (Scientific Survival Skills)

には、博士のキャリアとして、政府をはじめとするさまざまな機関で研究管理業務に就く道が紹介されている。

政府はさまざまな場面で博士やポスドクのキャリア問題について触れているが、自らが率先して博士の能力を活用せず、民間企業の努力のみに押し付けるようでは、説得力がないのではないか。

そういう意味でも、こうした職種への道を真剣に検討していただきたいと思う。

もちろん、POや政府の業務にすぐに就くのは難しい。そのため、AAAS(全米科学振興協会)が行っている、政府機関等へのフェローシップ制度の導入は検討に値する。実際上で紹介した本の中に登場する方も、こうしたフェローシップ制度を利用して、政府機関に勤務する道を切り開いていた。

以上、ファンディングエージェンシー人財を投入すべき理由を述べた。

これは今回の研究費の使い方の効率化にはややそぐわなかったと思うが(第4期科学技術基本計画のパブリックコメントにこの内容を書いた)、効率化の前に、適切な人財に適切な資金を配分することが重要なのではないかと考えている。

これは、ファンディングに限らない問題ではないか。日本の科学の問題点は、研究以外の部分に人もカネも使っていないことではないかと思う。

研究者が雑事に追われ疲弊するのも、研究周辺人材がいないから。

発表資料にも書いたが、ストライカーだけのチームは勝てない。

一見遠回りに見えるかもしれないが、ストライカーだけでなく、ディフェンス、キーパー、チームスタッフ、そして観客や地域住民(代表なら国民)にいたるまで、すべてが積み重なって勝利がある。

本当の効率化とは何か、根本から見つめなおせば、答えはでてくるのではないか。