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2014-03-20 理研の広報は「年度契約の任期制職員」

 理研の広報は「年度契約の任期制職員」

 STAP細胞をめぐる諸問題のなかで、批判を浴びているのが、最初の発表の際の広報です。

 リケジョ割烹着ムーミン、指輪や「デート」…「女子」を強調し、小保方博士にスポットライトを浴びせた広報の仕方は、盗用、剽窃が明らかになる前から疑問視されてきました。

 結果として、それが小保方博士に対する熾烈を極める批判報道にもつながりました。

 こうした広報は「科学コミュニケーション上のミス」という声もあがってます(こちらより)。

 中日新聞は以下のように報じています。

STAP疑惑底なし メディア戦略あだに

笹井氏は小保方氏を大舞台に押し上げようと奮闘。会見に備え、理研広報チームと笹井氏、小保方氏が1カ月前からピンクや黄色の実験室を準備し、かっぽう着のアイデアも思いついた。

 あれはやらせだったのか…私も絶句しました。

 しかし、これはどうも誤報であるようです。

林茂生グループディレクターの2014年3月16日のツイート

中日新聞などの記事に関して私の知る事実を述べます.「CDBでは実験室のデザインを研究リーダーが理研の施設担当者と協議して決定します。小保方研は10月末に完成しました.割烹着は以前からもときおり着用されていたと聞いています.これらの過程に理研CDB広報チームは関与しません.」

追記:中日新聞も以下のように報じました。

STAP 理研の調査「透明性不十分」 学術会議

カラフル研究室など 広報担当者「関与せず」

 また神戸市理研広報担当者は同日、1月に行ったSTAP細胞の記者発表について、色彩豊かな研究室やかっぽう着の着用は、笹井芳樹副センター長と小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーが決めたことで、広報部門は関与していなかったと述べた。

 担当者によると、黄色やピンクに塗った研究室は昨年10月に仕上がった。広報は会見のやりとりにかかわったが、詳細を知らず、当日の配布資料は、笹井氏が書き上げたとしている。

 私が独自ルートで入手した情報でも、女子を強調した広報に、広報チームは関与していないとのことです。

 しかし、それが事実だとすると、別の問題が浮かび上がります。研究所にとって大事な広報戦略に広報チームが関与出来なかったということです。

 なぜ理研広報チームは、小保方博士や笹井博士の方針を止められなかったのか…

 私は、それを知るための一つの手がかりが、雇用形態にあるのではないかと思っています。

 以下は、私が発行するメールマガジンに掲載した、理研発生・再生研の人材募集案内です。

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(神戸

広報・国際化室 (室長:ダグラス シップ) テクニカルスタッフを募集

【締切日】

平成23年8月31日必着

■ 業務内容

広報・国際化室では科学広報活動や学術集会の開催、国際化など、研究センター内外のコミュニケーション活動を行っています。

■ 募集職種、募集人員及び職務内容:

テクニカル・スタッッフ 1名(サイエンスコミュニケーションの業務)。

当センターで行われる研究に関する情報を整理し、市民や他研究機関に向けて発信する仕事です。

科学ニュースの執筆や科学イベント等の企画・運営、広報物の制作が主な業務となります。

■ 応募資格

生命科学に関する素養、理解力を有し、科学的な内容を一般向けに分かりやすく解説できる方。

・ 英語の原著論文を読み、平易に解説するための読解力、作文力のある方。

・ 科学展示や広報物制作を自ら企画・運営する能力のある方。

・ 円滑なチームワークを遂行するためのコミュニケーション能力を有する方。

■ 勤 務 地

発生・再生科学総合研究センター(神戸

■ 待 遇

年度契約の任期制職員で、評価によりプロジェクト終了まで更新可能。

給与は、経験、能力、実績に応じた年俸制で、通勤手当、住宅手当の支給有。社会保険適用有り。

休日は、土日、祝日、年末年始(12/29-1/3)、当研究所設立日。

その他、当研究所規程による。

■ 応募方法及び締切日

【提出書類】

(1)履歴書

(2)研究業績一覧(ある方のみ)

(3)志望動機を含めた自己紹介文(A4版1〜2枚程度)

【締切日】

平成23年8月31日必着

■ 選考方法

書類選考、面接、試験

■ 着任時期

応相談

個人情報

提出していただいた書類は、独立行政法人理化学研究所個人情報保護規程に則り厳重に管理し、採用審査の用途に限り使用されます。これらの個人情報は正当な理由なく第三者への開示、譲渡及び貸与することは一切ありません。

 ちょっと長くなりましたが、注目すべきは、雇用形態が「年度契約の任期制職員」、ざっくり言えば、有期雇用の職員ということです。

 もちろん、室長クラスを含め全員が年度雇用の有期の職員というわけではないとは思いますが、果たしてこうした不安定な雇用形態で、研究者の行動に対等な立場で意見することができるのだろうか…「科学コミュニケーション」が震災以来厳しく批判されていますが、「科学コミュニケーター」のポストが、上記のような有期雇用がほとんどであるということは、知っておいたほうがよいように思います。

 ここで書いたことは推測にすぎません。言えることは、今回の広報が完全な失敗に終わったということです。

 今回の件で、広報に何が起きていたのか…これも明らかにされるべきことの一つであると言えます。

 

コメントコメント 2014/03/21 07:32 研究者に物言える室長は任期制ではないのではと思います。テクニシャンのような事務員にそこまでの権限はないでしょう。グループリーダー以外の研究者はユニットリーダー含めて、年俸制ですから、雇用形態はTenureではないでしょう。これはむしろ、理研にはそういうガバナンスがなくて、研究者が主導権を握ってしまったということだと思います。特に副センター長のような実力者が関わってしまったために、そういうことになってしまったのではないでしょうか。

米国の大学だと、中心的に活躍するのは広報担当者であって、広報担当者(おそらく学位持ち)がインタヴューというような形で、研究を実施した研究者にするのが一般的でしょう。米国の大学の広報記事やプレスリリースの形態をみればわかると思います。

今回の件は、研究のプレスリリースや広報(科学コミュニケーションではない)を誰が責任をもつか、監督するか、という点において、日本の研究機関で、不整備なことを明らかにした例ではないでしょうか。

bak_a_monobak_a_mono 2014/03/21 14:11 各センターの人員は、センター長以下基本的に任期制です。研究推進部は定年制ですが、各センターの外部の組織になります。

scicomscicom 2014/03/21 19:35 コメントありがとうございます。メールでも、CDBがほぼ任期制という情報をいただきました。

おっしゃるとおり、今回の場合、任期制か否かが問題ではなく、研究機関のガバナンスの不備があらわれた事例なのだと思います。引き続き考えてみたいと思います。

sayakasayaka 2015/12/24 14:40 実質は定年制なんだから今の職員を定年制に変えればいいだけ

sayakasayaka 2015/12/24 14:40 実質は定年制なんだから今の職員を定年制に変えればいいだけ

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