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2014-09-02 文科省概算要求 人材育成と不正対策

文科省概算要求 人材育成と不正

文科省の概算要求が公表されました。

論点は多いのですが、ここでは人材育成に絞ってご紹介します。

3.科学技術を担う人材の育成

ですが、以下のようになっています。

◆若手研究者等の育成・活躍促進【拡充】 7,180百万円(5,354百万円)

複数の大学等によるコンソーシアムの形成により、公正・透明な評価制度に基づく若手研究者及び研究支援人材の安定的な雇用流動性を確保し、キャリアパスの多様化を進める仕組みを拡大するとともに、イノベーション創出人材の育成プログラムを推進するなど、若手研究者等の育成・活躍促進を図る。

・科学技術人材育成のコンソーシアムの構築【拡充】 2,053百万円(1,027百万円)

テニュアトラック普及・定着事業 3,097百万円(3,419百万円)

・PBLを中心としたイノベーション創出人材の育成【拡充】

(グローバルアントレプレナー育成促進事業(EDGEプログラム))1,230百万円( 907百万円)

・ロボティクス・スタートアップ挑戦人材応援プロジェクト【新規】 800百万円 ( 新 規 )

ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ【改組・拡充】 2,599百万円( 984百万円)

研究と出産・育児介護等との両立や女性研究者の研究力の向上など、研究環境のダイバーシティ

実現に関する目標・計画を掲げ、優れた取組を実施する大学・研究機関を選定し、重点支援する。

※「女性研究者研究活動支援事業」を改組・拡充

プログラム・マネージャー(PM)の育成・活躍推進プログラム【新規】

400百万円 ( 新 規 )

PMに必要な知識・スキル・経験を、科学技術振興機構、企業、大学・研究機関、海外機関等での学習・実務経験や研究開発プロジェクトの企画・提案を通して、実践的に修得するプログラムにより、PMという新たなイノベーション創出人材モデルと資金配分機関等で活躍するキャリアパスを提示・構築する。

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上記は全体図です。

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上記がコンソーシアム構築です。かねてより、東大五神副学長などから提言されていた、機関を移っても安定した職を得るためのコンソーシアムが作られるようです。

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女性研究者支援も強化されます。

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プログラムマネージャー含め、ファンディング人材をキャリアパスに、ということは、私も文科省の会に出て言ったことがありますが、実現するようで、これは大きい動きだと思います。

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研究不正に関しては上記。日本版研究公正局は作られないようです。

2014-03-20 理研の広報は「年度契約の任期制職員」

 理研の広報は「年度契約の任期制職員」

 STAP細胞をめぐる諸問題のなかで、批判を浴びているのが、最初の発表の際の広報です。

 リケジョ割烹着ムーミン、指輪や「デート」…「女子」を強調し、小保方博士にスポットライトを浴びせた広報の仕方は、盗用、剽窃が明らかになる前から疑問視されてきました。

 結果として、それが小保方博士に対する熾烈を極める批判報道にもつながりました。

 こうした広報は「科学コミュニケーション上のミス」という声もあがってます(こちらより)。

 中日新聞は以下のように報じています。

STAP疑惑底なし メディア戦略あだに

笹井氏は小保方氏を大舞台に押し上げようと奮闘。会見に備え、理研広報チームと笹井氏、小保方氏が1カ月前からピンクや黄色の実験室を準備し、かっぽう着のアイデアも思いついた。

 あれはやらせだったのか…私も絶句しました。

 しかし、これはどうも誤報であるようです。

林茂生グループディレクターの2014年3月16日のツイート

中日新聞などの記事に関して私の知る事実を述べます.「CDBでは実験室のデザインを研究リーダーが理研の施設担当者と協議して決定します。小保方研は10月末に完成しました.割烹着は以前からもときおり着用されていたと聞いています.これらの過程に理研CDB広報チームは関与しません.」

追記:中日新聞も以下のように報じました。

STAP 理研の調査「透明性不十分」 学術会議

カラフル研究室など 広報担当者「関与せず」

 また神戸市理研広報担当者は同日、1月に行ったSTAP細胞の記者発表について、色彩豊かな研究室やかっぽう着の着用は、笹井芳樹副センター長と小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーが決めたことで、広報部門は関与していなかったと述べた。

 担当者によると、黄色やピンクに塗った研究室は昨年10月に仕上がった。広報は会見のやりとりにかかわったが、詳細を知らず、当日の配布資料は、笹井氏が書き上げたとしている。

 私が独自ルートで入手した情報でも、女子を強調した広報に、広報チームは関与していないとのことです。

 しかし、それが事実だとすると、別の問題が浮かび上がります。研究所にとって大事な広報戦略に広報チームが関与出来なかったということです。

 なぜ理研広報チームは、小保方博士や笹井博士の方針を止められなかったのか…

 私は、それを知るための一つの手がかりが、雇用形態にあるのではないかと思っています。

 以下は、私が発行するメールマガジンに掲載した、理研発生・再生研の人材募集案内です。

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(神戸

広報・国際化室 (室長:ダグラス シップ) テクニカルスタッフを募集

【締切日】

平成23年8月31日必着

■ 業務内容

広報・国際化室では科学広報活動や学術集会の開催、国際化など、研究センター内外のコミュニケーション活動を行っています。

■ 募集職種、募集人員及び職務内容:

テクニカル・スタッッフ 1名(サイエンスコミュニケーションの業務)。

当センターで行われる研究に関する情報を整理し、市民や他研究機関に向けて発信する仕事です。

科学ニュースの執筆や科学イベント等の企画・運営、広報物の制作が主な業務となります。

■ 応募資格

生命科学に関する素養、理解力を有し、科学的な内容を一般向けに分かりやすく解説できる方。

・ 英語の原著論文を読み、平易に解説するための読解力、作文力のある方。

・ 科学展示や広報物制作を自ら企画・運営する能力のある方。

・ 円滑なチームワークを遂行するためのコミュニケーション能力を有する方。

■ 勤 務 地

発生・再生科学総合研究センター(神戸

■ 待 遇

年度契約の任期制職員で、評価によりプロジェクト終了まで更新可能。

給与は、経験、能力、実績に応じた年俸制で、通勤手当、住宅手当の支給有。社会保険適用有り。

休日は、土日、祝日、年末年始(12/29-1/3)、当研究所設立日。

その他、当研究所規程による。

■ 応募方法及び締切日

【提出書類】

(1)履歴書

(2)研究業績一覧(ある方のみ)

(3)志望動機を含めた自己紹介文(A4版1〜2枚程度)

【締切日】

平成23年8月31日必着

■ 選考方法

書類選考、面接、試験

■ 着任時期

応相談

個人情報

提出していただいた書類は、独立行政法人理化学研究所個人情報保護規程に則り厳重に管理し、採用審査の用途に限り使用されます。これらの個人情報は正当な理由なく第三者への開示、譲渡及び貸与することは一切ありません。

 ちょっと長くなりましたが、注目すべきは、雇用形態が「年度契約の任期制職員」、ざっくり言えば、有期雇用の職員ということです。

 もちろん、室長クラスを含め全員が年度雇用の有期の職員というわけではないとは思いますが、果たしてこうした不安定な雇用形態で、研究者の行動に対等な立場で意見することができるのだろうか…「科学コミュニケーション」が震災以来厳しく批判されていますが、「科学コミュニケーター」のポストが、上記のような有期雇用がほとんどであるということは、知っておいたほうがよいように思います。

 ここで書いたことは推測にすぎません。言えることは、今回の広報が完全な失敗に終わったということです。

 今回の件で、広報に何が起きていたのか…これも明らかにされるべきことの一つであると言えます。

 

2014-03-13 STAP細胞事件は博士号の価値を暴落させる

STAP細胞事件は博士号の価値を暴落させる

いろいろな論点がある今回の問題ですが、深刻なのが、博士号とは何なのか、何をあらわしているのか、意味があるのか、という部分に疑問が呈されてしまったことです。

博士号なんて、コピペで取れるんだ、誰もチェックしないんだ…

多くの人達がそう思ったことと思います。それが、私は悔しくてたまりません。

何度か書いてきましたが、私は大学院時代の指導教官である浅島誠先生から、君は向いてないから別の道に行った方が良い、と言われ、博士号を取得せずに、大学院を中退し医学部に入り直しました。

自分の研究能力のなさという恥を晒すようで恐縮ですが、浅島先生は簡単に博士号を取らせてくれなかったわけです。クオリティコントロールは厳格でした。

正直恨んだこともあります。けれど、だからこそ、別の世界でがんばってやろうと奮起したし、早くから別の世界に行くことができたわけです。もしズルズルと研究を続けていたらと思うと、ぞっとします。

科学ジャーナリスト賞2011の授賞式で浅島先生にお会いし、お褒めの言葉をいただきました。偶然なのですが、この賞の審査委員に浅島先生がいらしたのです(審査委員は複数いるので、浅島先生がいたから受賞できたというわけではないとは思いますが)。

このとき、別の道で奮闘している落ちこぼれ弟子の姿をお見せすることができ、遠回りした選択が報われた気がしました。

ともかく、(少なくとも理学の)博士号はそれくらい厳格で重いものだと思い知らされました(博士(医学)に関しては、ちょっと問題ありだとは思っています。拙書「医者ムラの真実」にも書きましたが…)。取りたくても取れなかった博士号。その後医学の学位を取るのに7年かかりました。だから、私にとって博士とは本当に大きなもので、様々な能力があることを示すものだと思っていましたし、だから博士号を取った人を尊敬していました。

だからこそ、「博士漂流時代」を書くなど博士号取得者やポスドク問題について深く関わってきたわけです。博士号を持った人材にはスゴイ能力がある、こうした能力を社会で活用しなければ損だと訴えてきました。

しかし、コピペで博士号取れるのなら、博士なんでなんの意味もないわけです…

もちろん、大半はまともな、厳格な指導をしていると思っています。けれど、コピペで学位取れるなら、博士号なんてなにもあらわさない学位に成り下がります…そうなったら、私達がいくら博士人材の多様なキャリアパス云々と訴えたところで、聞く耳を持たない人がふえてしまいます。今まさに、博士号の価値が暴落しようとしています。


そういう意味で、早稲田大学で小保方博士を指導した教員の責任は極めて重いのです。なんで学位を与えたのか…誰もチェックしなかったのか…

コピペは簡単には発覚しません。最近はウェブで論文をチェックするウォッチャーがいるので、事後に不正をバラされて論文撤回が増えていますが(それが大きな抑止力になっていると思いますが)、巧妙な手口なら、分からないかもしれません。

しかし、小保方博士のデータ流用、盗用は大胆すぎです。注目の論文を出せば徹底的な検証にさらされるわけです。ウェブで不正を暴かれることは知らなかったのでしょうか?どうしてそういうことをするのかは、推測以上のことは言えないのでここでは考えません。問題は、大胆な盗用をしてしまう人物であるということを、どこかの段階でチェックできなかったかということです。

徴候はあったわけです。ラボのセミナー、博士論文、その他…その時に気がつけなかったのか。

気が付かなかったことが、本人も周りも不幸にしてしまったのではないか…


そこで、かつて浅島先生がしたように、別の道に行ったらどうか、とアドバイスできなかったのか…指導教員だけでやったらアカハラと言われるかも知れません。間に学生相談室が入ったり、第三者を介する必要があるかもしれませんが。


科学コミュニティは「性善説」でできています。基本的に別の研究者を疑いません。

いわば柵の中の羊の群れのようなものです(もちろん中では餌を奪い合っている)。このなかに羊の仮面を被った肉食獣が入ったら、あっという間に食べられてしまいます。

だから、誰を群れを囲っている柵の中に入れるかを厳しくチェックしなければなりません。それが博士課程であり、博士号でしょう*1


今この柵が穴だらけであることが疑われています。もちろん、羊でない何かが交じることを完全にゼロにすることはできないとは思いますから、問題が起こってしまったあとの対応が重要です。今回の場合、起こってしまった後の理研の対応が後手に回っているのが、問題を大きくしているように思いますが…。


例えが過ぎましたが、今問われるべきは、早稲田大学の院生への指導体制、そして学位審査です。

そして、博士(医学)である自分が返り血を浴びる覚悟で言いますが、博士(医学)も含めた、日本の学位、大学院のあり方を総点検し、見直していく必要があると考えています。決して早稲田大学だけの問題ではないわけです。


自浄能力を発揮するというのは、そういうことでしょう。

*1:私の場合は、弱い羊だったので、柵の中に入れると生き残れないと思われたのでしょう。

2014-01-07 (追加情報あり)総合科学技術会議、若手研究者を常勤職員として採用

追加情報あり:総合科学技術会議、若手研究者を常勤職員として採用

2014年1月7日付の日経新聞です。

若手の発想を政策に活用 総合科技会議、助教ら常勤で採用

新設する「科学技術政策フェロー」制度では、全国の大学や研究機関の助教級をフェローとして最大10人任命する。期間は希望に応じ3カ月〜2年。若手が応募しやすくするため、内閣府は大学や研究機関に対しフェロー経験を人事評価基準に加えることなどを求める。

米国には、全米科学振興協会が議会や行政機関に会員を原則1年派遣するフェロー制度がある。

これに関しては、山本一太大臣が2013年10月8日の記者会見でより詳しく述べています。

山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成25年10月8日

 もう一つ、実は今日は皆さんに簡単に御報告をしたいことがあるんですが、STSフォーラムの前日に京都に入って、夜、「車座のふるさとトークに参加した若手研究者との意見交換」というのを行ったんですね。御飯食べながら、気さくな居酒屋で若手の研究者を集めたんですけれども、みんなそれぞれ活躍している気鋭の研究者なんですが、29歳から45歳ということで、いろいろなことをリラックスした雰囲気の中で議論をしました。

 その中で、若手研究者発の新政策って、小さな一歩なんですが、それを出そうということになって、どういうことかというと、5月にアメリカに行った時にも訪ねたんですが、米国科学振興協会、AAASというのがありまして、そこでは若い研究者を議会に派遣するというプログラムがあって、向こうの議会のスタッフは非常に影響力があります。例えばいろいろな法案の作成にも携わるので、そういう人たちを1年2年の期間送るという仕組みがありまして、それは実は彼らが研究者としての幅を広げると同時に、科学技術というものを政策に反映していく仕組みを作るという狙いがあって、日本でも例えば大学から今6人ぐらいいるんでしょうか、総合科学技術会議の事務局に受け入れているんですね。1週間に3日ぐらい。大体、1年ぐらいですかね、受け入れているんですが、それをもう少しAAAS風にしようと。若い研究者の人たちから是非政治の現場をしっかり体験したいという話がありましたので、これは一線の研究者をもう少し呼びたいと思うんですね。しかも今、受け入れている6人を見たら、准教授、アソシエートプロフェッサー以上なんですね。それを昔、助手と呼んでいたでしょうか、助教、アシスタントプロフェッサーだから、助教ぐらいのレベルまでにして、若い人を是非総合科学技術会議の事務局に受け入れたいと思います。現場の声を政策に反映していきたいと。まずは派遣する大学が、例えば若い研究者をこのプログラムで例えば内閣府に送って、それをキャリアパスとして評価してもらうということがもちろん条件です。

説明資料(PDF形式:331KB)の中でも触れられています。

(追加情報)今回の日経の報道について、山本大臣は1月7日の記者会見で以下のように述べています。

山本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成26年1月7日

http://www.cao.go.jp/minister/1212_i_yamamoto/kaiken/2014/0107kaiken.html

 次に、科学技術政策担当大臣として一言申し上げたいと思います。

 日経新聞の7日の朝刊16面ですが、「若手の発想を政策に活用 総合科学技術会議、助教ら常勤で採用」という記事があります。この記事は、大変、私うれしく思っていまして、それは、この大臣記者会見でも申し上げ、ここでも紹介しましたが、昨年京都で行った若手研究者との懇談会、実はここでの要望を受けてスタートしたプロジェクトだと思いますが、これについて平成26年度の予算案に関連経費が盛り込まれました。これは上席政策調査員、科学技術政策フェローの手当等で4,400万円ということで、期間等具体的な内容については、現場研究者を含む大学関係者等の意見も聞きながら検討を進めたいと思っていますが、この総合科学技術会議の事務局機能の強化の一環として、このような現場研究者を含む産学官の多様な人材の活用というのは非常に大事だと思っていまして、この具体化を進めていきたいと思います。

 もう一度言いますが、車座で行ったあの若手研究者との懇談の中から生まれた流れですから、これを大事にしていきたいと思います。

AAASのフェローシップ制度については、以下が参考になります。

科学技術と社会・国民との相互の関係の在り方に関する調査(1999年)の177〜179ページ

アメリカ科学振興協会ともう一つの科学コミュニケーション 綾部広則 科学技術コミュニケーション2号 P56-62 2,007年

第49回GISTセミナー(政策研究大学院大学−科学技術政策研究所 共催セミナー)「科学コミュニティーと政策コミュニティーをつなぐ:科学技術政策の能力の向上に向けたAAAS科学技術政策フェローシップとAAASの役割」(2013年)

ようやくという感じではありますが、政策現場と若手研究者の交流から、政策及び若手研究者のキャリアにどのような影響があるのか、注視していきたいと思います。

2013-12-07 研究開発力強化法改正案成立

 一昨日になりますが、労働契約法の特例を設けた研究開発力強化法改正案が成立しました。

審議経過

http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DB6AEA.htm

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/185/meisai/m18505185022.htm

法案

http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/g18501022.htm

国会での審議の様子

衆議院

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=43292&media_type=fp

参議院

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

の12月5日の文教科学委員会を選択

要旨

(文教科学委員会)

研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律及び大学の教員等の任期に関する法律の一部を改正する法律案(衆第二二号)(衆議院提出)要旨

本法律案の主な内容は次のとおりである。

一、大学等及び研究開発法人の教員等、研究者、技術者、リサーチアドミニストレーターについて、無期労働契約に転換する期間を五年から十年に延長する。

二、出資等を行うことができる法人として、科学技術振興機構、産業技術総合研究所、新エネルギー・産業技術総合開発機構の三法人を別表に規定する。

三、独立行政法人制度全体の制度・組織の見直しを踏まえつつ、研究開発の特性を踏まえた世界最高水準の法人運営を可能とする新たな研究開発法人制度を創設するため、必要な措置を速やかに講じる。

四、我が国及び国民の安全に係る研究開発やハイリスク研究の重要性に鑑み、必要な資源配分を行う。

五、国際的な水準、新規性の程度、革新性の程度等を踏まえ、研究開発等の適切な評価を行う。

六、研究開発の特性を踏まえた迅速かつ効果的な調達を研究開発法人等が行えるよう、必要な措置を講じる。

七、イノベーションの創出に必要な能力を有する人材育成を支援するため、必要な施策を講じる。

八、リサーチアドミニストレーター制度の確立のため、必要な措置を講じる。

九、研究開発等の評価に関する高度な能力を有する人材確保のため、必要な施策を講じる。

十、本法律案は、一部を除き、公布の日から施行する。

 労働契約法の特例の部分は以下のようになっています。

(労働契約法の特例)

第十五条の二 次の各号に掲げる者の当該各号の労働契約に係る労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第十八条第一項の規定の適用については、同項中「五年」とあるのは、「十年」とする。

一 科学技術に関する研究者又は技術者(科学技術に関する試験若しくは研究又は科学技術に関する開発の補助を行う人材を含む。第三号において同じ。)であって研究開発法人又は大学等を設置する者との間で期間の定めのある労働契約(以下この条において「有期労働契約」という。)を締結したもの

二 科学技術に関する試験若しくは研究若しくは科学技術に関する開発又はそれらの成果の普及若しくは実用化に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の科学技術に関する試験若しくは研究若しくは科学技術に関する開発又はそれらの成果の普及若しくは実用化に係る運営及び管理に係る業務(専門的な知識及び能力を必要とするものに限る。)に従事する者であって研究開発法人又は大学等を設置する者との間で有期労働契約を締結したもの

三 試験研究機関等、研究開発法人及び大学等以外の者が試験研究機関等、研究開発法人又は大学等との協定その他の契約によりこれらと共同して行う科学技術に関する試験若しくは研究若しくは科学技術に関する開発又はそれらの成果の普及若しくは実用化(次号において「共同研究開発等」という。)の業務に専ら従事する科学技術に関する研究者又は技術者であって当該試験研究機関等、研究開発法人及び大学等以外の者との間で有期労働契約を締結したもの

四 共同研究開発等に係る企画立案、資金の確保並びに知的財産権の取得及び活用その他の共同研究開発等に係る運営及び管理に係る業務(専門的な知識及び能力を必要とするものに限る。)に専ら従事する者であって当該共同研究開発等を行う試験研究機関等、研究開発法人及び大学等以外の者との間で有期労働契約を締結したもの

2 前項第一号及び第二号に掲げる者(大学の学生である者を除く。)のうち大学に在学している間に研究開発法人又は大学等を設置する者との間で有期労働契約(当該有期労働契約の期間のうちに大学に在学している期間を含むものに限る。)を締結していた者の同項第一号及び第二号の労働契約に係る労働契約法第十八条第一項の規定の適用については、当該大学に在学している期間は、同項に規定する通算契約期間に算入しない。

 近々総合科学技術会議で議論があるという話を聞いていますが、非常に短期間の議論で決定しました。

 若手研究者の「武者修行」の期間を10年間にするというのは、分からないではないですが、「科学技術に関する試験若しくは研究又は科学技術に関する開発の補助を行う人材」の範囲が曖昧であったり、要項のなかに「※本改正項目においては、人文科学のみに係る科学技術を含む取扱いとする。」という項目が入っていたりと、ちょっと不明瞭な部分があったりと、問題もあり、今後この点が明らかになることを望みます。

 以下は11月27日の会での資料。修正を加えてあります。

2013-11-27 研究開発力強化法改正をめぐる院内集会にて発表

研究開発力強化法改正に関する院内集会発表資料。

本日、「研究者を10年で使い捨て」で本当に研究開発力はUPするのか?〜ストップ! 「研究開発力強化法改正案」 緊急集会〜

呼びかけ人(団体):東京地区大学教職員組合協議会議長・荒井竜一

首都圏大学非常勤講師組合委員長・松村比奈子

関西圏大学非常勤講師組合委員長・新屋敷 健

に参加し、お話しました。

研究開発力強化法改正案は、本日正午、衆院文部科学員会に提出されたとのこと。来週には衆院を通り、参院に送られるそうです。

必ずしも全面的に法改正に反対というわけではありませんが、少なくとも、総合科学技術会議も、そして研究者自身も知らない間にことが進んでいる事態に強い懸念を感じています。

もっとじっくりと議論し、競争と安定を両立するような制度設計を考えるべきだと思っています。

2013-09-19 改正労働契約法に関する、緊急アンケート

改正労働契約法に関する、緊急アンケート

以下ご案内いただきました。

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若手研究者および、若手研究者の研究環境を懸念する研究者の皆様へ

 【改正労働契約法に関する、緊急アンケートのご依頼】

※本アンケートはできるだけ多くの若手研究者ならびにご関心があるすべての研究者の皆様にご回答をお願いしております。


                  日本学術会議 若手アカデミー委員会

                  若手研究者ネットワーク検討分科会委員長 蒲池みゆき

拝啓

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

本年4月に施行された改正労働契約法では、有期労働契約が5年を超えて更新された場合、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換されることが定められています。

これに対し、かねてより大学・研究所の研究者・研究支援者等への影響を懸念する声が総合科学技術会議 有識者議員や国立大学協会等から上がっています。

例えば、「改正労働契約法に関する国立大学法人等からの質問」等によれば、1年間のポストドクター研究員の直後に、同じ大学において5年間の任期の助教に採用された場合、無期労働契約への転換が可能になるため、そもそも採用が見送られるおそれが指摘されています。同様に、通年の非常勤講師も5年を超える更新が難しくなると懸念されています。

これらの状況に鑑みて、日本学術会議 若手アカデミー委員会

若手研究者ネットワーク検討分科会においても、改正労働契約法を含む若手研究者のキャリア問題に関する議論を行うため、若手研究者の皆様に以下のアンケートをお願いする運びとなりました。

 【アンケートサイト】http://bit.ly/1enGczo

 【締切】2013年10月2日(水)正午

(10月30日(水)まで記入可能とする予定ですが、適時な意見表明のため、なるべく10月2日までにご回答いただければ幸甚です。)

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