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2009-04-30 デジタル・カメラで文書を複写する

デジタル・カメラで文書を複写する 4 ― コピー・スタンド

最近、携帯用のコピー・スタンド(複写台)が届いたので、さっそく使ってみました。ハクバ「デジカメ撮影スタンド」です(参考)。12500円ほどで購入しました。


f:id:sconvict:20090415214858j:image

リコーの R8 にエツミのレリーズブラケットを装着。



三脚と比べたときのメリットとデメリットはこんなかんじです。


メリット

組み立てたときに場所をとらない
三脚の場合、大きめの文書を撮影するには、距離をとるために脚を大きく伸ばさなければなりませんが、コピースタンドだと文書と同じくらいの面積さえあれば(小さくても)十分です。文書館の机の上で作業ができるので、周りの迷惑にもならず、後ろめたさがありません。
組み立てが簡単
文書撮影に特化しているので、慣れていなくても組み立て等が簡単にすばやくできます。


デメリット

多少重い
三脚にはかなり軽量のものもありますが、このコピー・スタンドはそれなりの重量があります。気合を入れて撮影に行くときには、問題なく持ち運べますが、常時携帯はちょっと難しいというかんじです。
多少長い
折りたたんだときでもけっこう長いので、わたしの場合は文書館に行くときに背負うバックパックからはみ出してしまっています(けっきょく入りました)。この点も、常時携帯を阻む要因です。


総合的に見て

  • 運ぶときに少し重くて長いというデメリットはありますが、もちろん携帯不可能なほどでもなく、文書複写をするとわかっているときには十分持ち運べます。ちゃんとした三脚用バッグを用意すれば問題ないでしょう。
  • 組み立てたときにスペースをとらないというところがポイントで、少し大きな作業机があれば、コンピュータを横に置きながら仕事ができます。
  • 総合的には、重さも長さも承知の上だったので、非常に満足しています。これで、シャッター・スピードが遅くなるような環境でも、複写はバッチリです。


なお、わたしは、カメラは、リコーの R8 にエツミのレリーズブラケットを装着しています。上の写真では、見開きで A3 サイズの文書を撮影していますが、何の問題もなく画面に入りました。もう少し大きめの文書でもいけます。


あとは、文書に無反射ガラスを置きたいというところですが、酸化の激しい古い文書などでは難しいでしょう。無反射ガラスを置くと、ページをめくるたびに置きなおさなければいけないので、時間が限られているときにはあきらめるしかないように思います(わたしの知らない裏技があったら教えてください)。


作業は、立ちっぱなしで、ページをめくってはカメラのファインダーをのぞきながら、レリーズでパチリ、という動作の繰り返しになります。前回の、ストラップ+カメラホルダーという組み合わせと比べると、身体的にはずっとラクです。


今後は、普段はストラップ+カメラホルダーの「お手軽複写セット」を持ち歩き、気合を入れて「撮影しにいくぞ!」というときにはコピー・スタンド持参というスタイルになりそうです。



デジタル・カメラで文書を複写する 1

デジタル・カメラで文書を複写する 2

デジタル・カメラで文書を複写する 3 ←三脚/スタンドが使えない場合

デジタル・カメラで文書を複写する 4 ― コピー・スタンド

デジタル・カメラで文書を複写する 5 ― コンパクト・デジタル・カメラの選びかた ←改訂中

デジタル・カメラで文書を複写する 6 ― 複写キットの見直し

デジタル・カメラで文書を複写する 7 ― アーム・三脚・複写台

デジタル・カメラで文書を複写する 8 ― アーム・三脚・複写台 2

デジタル・カメラで文書を複写する 9 ― 携帯用複写台

デジタル・カメラで文書を複写する 10 ― 携帯用複写台を自作 ←オススメ!!

デジタル・カメラで文書を複写する 11 ― 三脚で複写

sumidatomohisasumidatomohisa 2009/05/01 12:31 コメントありがとうございました。今後も参考にさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

narrensteinnarrenstein 2009/05/23 08:43 はじめまして。デジタルカメラによる文書撮影について、とても参考になります。撮影台、1kg程度あるというのは、結構重たいのですね。でも、それくらいないと安定感がなくなるのかな。ヒンジの開閉などはスムーズでしょうか?
今後も情報発信に期待しています!

h0r1h0r1 2009/09/22 01:36 はじめまして。歴史社会学的な研究をしているものです。
googleで検索し、拝見させてもらいました。
正直、自分もやってみたいと思いました。
一次資料のコピー代が馬鹿にならないこと、
データベースをつくるのに、いちいち打ち込まず、OCRを使えたら、
どれだけ楽だろうと思うからです。
実際、どのくらい、コピーに時間がかかるものなのでしょうか。
たとえば、100ページコピーするのに、要する時間は、どのくらいでしょうか?
そして、どのくらいきれいに取れているものなのでしょうか?
それを印刷した場合、レーザープリンタのランニングコストは、
どのくらいになりそうでしょうか?
(たとえば、ブラザーのレーザープリンタだと1枚2円くらいでできますが、
黒い部分が多いと、変わってくるでしょう)。
ぜひ、「デジタル・カメラで文書を複写する 4」の続編が読みたいです。

宮本宮本 2009/09/23 02:51 > h0r1さん
はじめまして!わたしも資料の電子化をはじめたのは、コピー代がばかにならないというのがそもそもでした。同じですね。

返事を書いていたのですが、すごく長くなってきたので、あらためて新しいエントリにすることにしました。要点だけ言うと、もし資料の状態が悪くないようなら、カメラでなくてスキャナを使ったほうがいいと思います。そのほうが速いし画像の歪みもないしファイルサイズだって小さくなります。でも、資料の状態が悪いならカメラを使ったほうが資料に優しいです。触れずに記録できますから。

あと印刷するなら(自分ではやったことないんですが)、画像編集ソフトで二値化してから(つまり白黒にしてから)プリントアウトすると、トナー代は安くなりそうですね。ただ、カメラで複写したときは特に、画像によって濃淡の程度が異なったりするので、二値化の作業を自動化するのは難しいので、たいへんな時間がかかると思います(これは経験済みです)。わたしは資料はモニタの上で読むのでその問題が発生しないのですが…。

h0r1h0r1 2009/09/24 01:23 レス、ありがとうございます。

> 要点だけ言うと、もし資料の状態が悪くないようなら、カメラでなくてスキャナを使ったほうがいいと思います。そのほうが速いし画像の歪みもないしファイルサイズだって小さくなります。

なるほど。デジカメでいくか、スキャナでいくか。
スキャナだとブックスキャナというのがあるそうですね。
http://monomania.sblo.jp/article/25642215.html
(↑文系院生さんのページで、
文系研究者の考えることはみんな同じですね。)
Optic 3600だと、300dpiで1枚につき10秒
OpticBook 4800だと、300dpiで1枚につき5秒、というのは驚異的です。

> わたしは資料はモニタの上で読むのでその問題が発生しないのですが…。

文章を書く以外は、本を読む生活の私としては、目が悪くなりそうで心配。
慣れればどうってことないのかもしれませんが。

こだわりこだわり 2010/06/14 23:17 そのコピースタンド、私も買いました。
試しに100枚程撮影してみました。30分くらいかかりました。
難点を言うと画像のファイルサイズが1枚あたり2MBくらいになってしまうこと。カメラの設定でどうにかなるのかも知れませんが、十年くらい前のスマートメディアを使うデジカメ(オリンパスC3030)だと最大容量が128MB程度しかないので絶望的です。
また、ページを開いておくために親指が写り込んでしまうのがちょっと間抜けです。(素早く取るためには仕方がありません)
それから、見開き1ページを撮ると、PC画面上でズームしないと見れないので、1ページずつ撮る事が望ましい。けれども、1ページずつ撮っていたのでは作業量が倍になる。
仕方がないので、見開き1ページで撮影しておいて、後で画像ソフト(フォトショップとか)で自動で画像を半分にさせるようにしたい
けれどもその為には、画面の中央がちょうどページの境目になるように撮影しなければならない。
デジカメは黄金分割のために縦横1/3のグリッドガイドが表示されるが、半分というガイドはないようだ。その辺はもうカンでやるしかない。

・・・とそこまで考えて今オークションを探してみると中古の書画カメラが1万円前後で散見されるので、そっちにしておけば良かったかなと、後悔しています。

宮本宮本 2010/06/15 02:46 >こだわりさん、
コメントをどうもありがとうございます。カメラで複写するのはやはり時間と体力がいりますね。わたしは1枚3MBくらいつかっています。やはり解像度は高くしたいですし。書画カメラが1万円で買えるとは思いませんでした。しかし、解像度はどうでしょうか。OCRにかけることを考えるとやはりなるべく高精細に撮影したいところです。コピースタンドをお持ちでしたら、リコーのCXシリーズはお値段も安くなってきてますし、いまお買い得だと思いますよ。あのお値段でレリーズがオプションにあるコンパクト・デジカメはなかなかないのでオススメです。
撮影方法に関しては、わたしはもう観念して1ページずつ撮ることにしています。あとでプログラムで補正する時間を考えると、撮影時になるべくきれいに撮ったほうが最終的には時間がかからないと思うのです。わたしのせめてもの工夫は、右ページなら右ページだけまとめて撮ってしまい、その後反対側のページをまとめて撮る、そして後で名前を付け替えることできれいに並べるということをやっています。ちょっと一言ではわかりにくいですね。あらためてブログの新しいエントリとして書くことにしますね。
もしお金をかけることができて、撮影する本がそこまで古くない場合(つまり、平べったく見開きにできる本の場合)は、ニコンかキャノンの一眼レフを使うという手はあります。コンピュータから遠隔操作ができるのです。コンピュータのモニタ上で半分の位置を確認しながら撮影という可能性はありそうですね。しかし、やはり見開きでは歪みを排除できないので、個人的には難しいかなと思っています。
うーん、いろいろ工夫が必要ですねえ。
何かいいアイディアがあれば交換しましょう。

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