Hatena::ブログ(Diary)

誰かの妄想・はてな版

2014-08-29

吉田証言と朝日が日韓関係を悪化させたと主張する連中は慰安婦問題に関する韓国政府の見解を見ていない

例えば産経新聞に所属する活動家の阿比留とかですね。今現在朝日新聞誹謗中傷している連中のほとんども同じく、韓国政府が慰安婦問題をどう認識しどう主張しているかを知らないと思われます。

うちの記事にはこういうバカがブクマをつけています。

nisatta 「朝鮮新話」と「朝鮮人強制連行の記録」「挺身隊」と「慰安婦」の混同/ それで、韓国が今主張してる20万人の婦女子が銃剣で脅されて強制連行って話は正しいのか? 2014/08/29

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/scopedog/20140828/1409242286

このバカには「韓国が今主張してる20万人の婦女子が銃剣で脅されて強制連行って話」のソースを出してほしいものですけど、無理でしょうね。

さて、韓国政府女性家族部はHERMUSEUMという慰安婦問題サイトを公開しています。これが慰安婦問題に関する現在の韓国政府の公式見解と言っていいでしょう。

日本軍慰安婦に関する説明は以下のように記載されており、動員方法についても言及されています。

日本軍慰安婦とは

定義

日本が満州事変1931年9月18日)を起こした時期から太平洋戦争敗戦した1945年まで戦争を効率よく遂行するという名目で設置した「慰安所」に強制的に動員され、日本軍によって性的奴隷としての生活を強いられた女性たちのことである。慰安婦は、文献と証言の中に酌婦、特殊婦女、醜業部、芸妓、娼妓、女給などの名称として登場し、慰安所は、陸軍娯楽所、倶楽部、軍人会館、朝鮮料理屋などの名称で呼ばれていた。

日本軍慰安所」の形成と動員規模

日本は満州事変を起こして以来、侵略戦線を拡大していった。日本軍は、(1)現地の女性に対する強姦の防止、(2)売春による性病の予防、(3)兵士を性的に慰めるなどといった名目で「慰安所」を設置した。1932年1月、中国上海に初期的形態の日本軍慰安所」が設置されたという記録がある。1937年の日中戦争を機に、日本軍慰安所」は急増し、日本軍の占領地の拡大に伴い、慰安婦を動員する地域も拡大した。

日中戦争以来、慰安所の設置、管理、慰安婦の募集、輸送にいたるすべての過程は、軍が主導的な役割を果たした。内務省外務省など日本の政府機関と朝鮮総督府台湾総督府も積極的な協力体制を整えた。

慰安婦に動員された女性の総数については、未だ正確な情報は分からない。強制的に動員して慰安婦にさせられた女性たちの総数を示す体系的な資料が見つかっていないためである。一部の学者たちは、日本軍の「兵士何人あたりに慰安婦を何人おくか」という計画が示された資料や、複数の証言資料に基づき元日本軍慰安婦被害者の総数を推測している。しかし、最低3万人説から最大40万人説と、研究者によってバラツキが大きい。

日本軍は、慰安所設置の初期段階で主に日本と日本の植民地だった朝鮮台湾から女性を動員したが、戦争の長期化と戦線の拡大に伴って、日本の占領地だった中国フィリピンインドネシアベトナムミャンマーの女性たちだけでなく、インドネシアに居住していたオランダ人女性も強制的に動員され日本軍慰安婦にされた。慰安婦問題を長期間に渡って研究してきた研究者吉見義明氏によると、日本軍慰安婦の数は少なくとも8万人から20万人と推定され、その中に占める朝鮮人女性の割合は半分を超えるという調査結果を発表した。

動員形態と輸送

朝鮮人女性は、就職詐欺、脅迫・暴力、人身売買・誘拐などの方法によって日本軍慰安婦として動員された。「工場に就職させてやる」、「金をたくさん稼げる」などと騙して女性たちを日本軍慰安婦に駆り出したのである。

慰安婦を募集する新聞広告を載せることもあったが、仕事の内容を明らかに告知することはなかった。また、当時の新聞購読の状況や女性の識字率などを考慮すると、女性に直接募集広告が伝わった事例はほとんどなかったと見られる。

日本軍当局が慰安所を経営する業者を選定し、日本軍と警察も動員の過程で協力した。業者は、斡旋者を利用するか、自ら直接女性たちに近づく手口を使った。就職や金儲けを口実に女性たちを集めたり、暴力を行使して動員するだけでなく、拉致することさえあった。総動員体制と戦争を遂行するために「慰安婦」が必要であるとする日本軍の要求は、そうした物理的な暴力を可能にした。

太平洋戦争(1941年)勃発前は、「渡航証明書」の発行を受け、国外の慰安所へ移動した。その手続きについては、斡旋者が公権力の協力を得て一手に引き受けており、その過程で戸籍が偽造されることもあった。太平洋戦争が勃発してからは、「軍の証明書」を利用して国外の慰安所へ移動した。この証明書は、斡旋者、または引率者が所持し、日本軍は、移動に必要な様々な便宜を提供した。

出所:対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者等支援委員会日本軍慰安婦口述記録集『聞こえますか。十二歳の少女の物語』の中から抜粋

http://www.hermuseum.go.kr/jpn/sub01/sub010101.asp

おや?吉田清治証言を根拠としているような部分はありませんね。「暴力を行使して動員するだけでなく、拉致することさえあった。」という記述はありますが、前文からのつながりを考えると、その主語は「業者」と解するのが普通ですから、吉田証言ではなく元慰安婦の証言を根拠にしていると言っていいでしょう。

別の部分を見てみましょう。

Q.日本軍慰安婦」はどのように、どこへ連れて行かれましたか。

A.日本軍慰安婦」は、シンガポールビルマ台湾インドネシア中国、日本、太平洋ラバウル島、パラオなど日本軍がいるところならどこにでも連れて行かされました。しかも、朝鮮釜山大邱にも慰安所がありました。当時、日本の植民地にされた朝鮮の人々は非常に苦しい生活を強いられていました。そのため、「工場に就職を斡旋してお金を稼ぐようにしてあげる」、「看護婦にしてあげる」、「勉強ができるようにしてあげる」などとだまして動員することもありました。後になると、朝鮮を支配していた朝鮮総督府日本軍からの要請を受け、警察と憲兵などを動員して暴力的な方法で女性を強制的に連行することもありました。特に、世事に疎い農村部の人々が多く徴集されました。ある女性は、友達と写真館で写真を撮って出てくる時に警察に連行されたり、精米所の秤で体重を量られ、大人並みの体重だからということでトラックに乗せられ、日本軍慰安婦」として駆り出された人もいました。

このように日本の植民地だった朝鮮の女性を日本軍慰安婦」として動員した方法は、非常に恐ろしいものでした。だまされたり、強制連行された女性たちは、慰安所に配属されるまで、日本軍の徹底的な監視を受けました。

http://www.hermuseum.go.kr/jpn/sub01/sub0104.asp

ここでは暴力的な強制連行の記述が出てきますが、やはり吉田証言の内容とは異なり、「友達と写真館で写真を撮って出てくる時に警察に連行」とか「精米所の秤で体重を量られ、大人並みの体重だからということでトラックに乗せられ」など元慰安婦の証言に拠っていることがわかります。

朝日新聞が述べているように、「韓国政府が慰安婦問題で最も重視しているのは、元慰安婦自身による多くの証言」であり、吉田証言ではないわけです。

(朝日記事

 80年代半ばから90年代前半にかけて、韓国外交当局で日韓関係を担当した元外交官は「韓国政府が慰安婦問題強制性の最大の根拠としてきたのは元慰安婦の生の証言であり、それは今も変わっていない。吉田氏の証言が問題の本質ではありえない」と話す。

http://www.asahi.com/articles/ASG8W4CPWG8WUTIL01N.html

挺身隊慰安婦の件

挺身隊」と「慰安婦」の混同に関しては以下のように述べられています。

名称および性格付け

1990年代初めに、日本軍慰安婦問題が本格的に浮上した時は「挺身隊」という用語が広く使用された。挺身隊は、「日本国天皇)のため率先して身を捧げる部隊」という意味で、日帝日本帝国主義)が労働力動員のために作ったものである。挺身隊(労務動員)と慰安婦(性動員)は、基本的に性格が異なっていたが、女子勤労挺身隊に動員された女性が慰安婦として連行された事例があったので意味が糊塗され、誤って使用されていた。その後の研究を通じて、当時使用されていた用語に近い「軍慰安婦」という用語が定着した。

日本では、1990年代に「従軍慰安婦」という用語が使用されていた。しかし、「従軍」という言葉には、「従軍記者」、「従軍看護師」のように自主的に軍に従ったという意味が含まれている。強制的に慰安婦を動員した日本の歴史的責任を隠蔽するという点で、使い方に注意すべき用語である。

国際社会日本軍慰安婦の問題が初めて提起された時は慰安婦という言葉を直訳し、「 comfort women」という用語を使用したが、現在は、国連など国際社会で「性奴隷(military sex slavery)」と「軍隊性奴隷制度(military sexual slavery)」という用語が主に使われている。1996年国連人権委員会に提出されたラディカ・クマラスワミ(Radhika Coomaraswamy)による報告書では、明確に「戦時下軍隊性奴隷制(military sexual slavery in wartime)」と明記された。

国際社会で「軍隊性奴隷制」という用語が採用されたのは、日本軍慰安婦問題が私的な領域で発生する契約によって行われた売春の性格や、国のための国民の自主的な犠牲として説明できないと広く認識されていたためである。つまり、日本軍慰安婦制度は国家が女性を強圧的に動員して集団的な性暴行を加えたものであり、被害女性たちの生活環境は、「奴隷」のような状態だったということである。慰安婦という言葉は、極めて加害者中心の用語であり、暴力性と強制性を隠す否定的な効果がある。日本軍慰安婦の募集動機、募集過程、暴力性を考慮すると、日本軍性奴隷」という言葉の方が適している。

現在、韓国社会では、日本軍性奴隷」という用語よりも日本軍慰安婦という用語を広く使用している。「慰安婦」という用語は、問題の本質を明らかにする上で適してはいないが、その一方で日本が慰安婦という言葉を作ってまで制度化した当時の特殊な雰囲気を伝えてくれるという点と、生存者たちが「性奴隷」と呼ばれることに対し、精神的に傷つけられかねないためである。被害者への支援のため韓国政府が制定した法律でも「日本軍慰安婦」という用語を使用している。研究者の中には、日本軍が使用した「慰安婦」という用語に同意しないという意味で引用符を付けて「日本軍慰安婦』」と書くこともある。

出所:対日抗争期強制動員被害調査及び国外強制動員犠牲者等支援委員会日本軍慰安婦口述記録集『聞こえますか。十二歳の少女の物語』の中から抜粋

http://www.hermuseum.go.kr/jpn/sub01/sub010104.asp

挺身隊(労務動員)と慰安婦(性動員)は、基本的に性格が異なっていたが、女子勤労挺身隊に動員された女性が慰安婦として連行された事例があったので意味が糊塗され、誤って使用されていた」と書かれている通り、朝日新聞が意図的に混同したわけではありません。

日本の下手な、あるいは下衆な新聞より、韓国政府のサイトの方がよほど詳細かつ正確に書いています。朝日を叩いて喜んでいる連中には誠実さを求めても無駄なのはわかってますが、韓国政府がどう主張しているかくらい、しかも日本語で書かれているサイトくらい見たらどうですかね*1

*1:日本語版が出来たのは割と最近で、最初に見た時は韓国語と英語のみでしたが。

2014-08-28

真っ当な記事を書くと修正主義者からの非難が飛んでくるのだからたまらないと思う

木村幹氏の記事についてです。

これに関して私がブクマに書いた評価は以下の通り。

scopedog

気になる点もあるけど、まず評価できる真っ当な記事。 2014/08/27

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.huffingtonpost.jp/kan-kimura/comfort-women-asahi-shimbun_b_5713083.html

私は基本的朝日新聞慰安婦検証記事評価しています。指摘したい点や補足したい点は多々あれど、現在の状況下でここまで書いたこと自体、評価に値すると思っていますので。批判したい点については機会を見て書きたいところですが、ともかく全面的に賛同するわけじゃないけど評価はできるというのが、私の朝日記事に対する評価です。

木村氏記事に対しても似たような評価ですが、朝日記事に対する評価よりも高めの評価ができると思います。「気になる点もあるけど、まず評価できる真っ当な記事」と書きましたが、朝日記事に比べて「気になる点」は少ないと感じています。

それでもまあ、気になる点はあるわけでそのひとつはブクマで既に言われています。

Zephyrosianus 「朝日新聞の側もまた、このタイミングで報道を行うことにより、首脳会談に混乱が生じるであろうことは十分に予測できたはずだ」なんだか朝日新聞に要求するレベルが高すぎる気がする 2014/08/27

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.huffingtonpost.jp/kan-kimura/comfort-women-asahi-shimbun_b_5713083.html

1992年1月の報道に関する部分ですが、これに関してはZephyrosianus氏と同じ意見です。それ以外にも気になる点は若干ありますが、全体としては評価できる内容だと思います。それも朝日記事に対してあまりにひどい侮辱と中傷キャンペーンが続いている中での記事だけにかなり高い評価をつけるべきだと考えますね。

というわけで、ここでは木村氏記事に対する批判は特に述べません。批判と評価のバランスを考慮すれば、ここで多少でも批判を述べることはバランスを崩すことになると考えますので。

ここでの対象は木村氏記事に対する非難記事です。

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2014-08-27

「集団的自衛権は徴兵制につながるのか?」という番組

27日夜にあるそうです。

「集団的自衛権と徴兵制」をテーマに生放送で議論 中谷元(自民党)×萱野稔人(津田塾大学教授)

ただ「集団的自衛権徴兵制につながるのか?」という問いに関しては、「徴兵制」というものをどのように想定するかによって答えが変わり得るのでその辺注意して視聴すべきです。

例えば、「徴兵制」を20歳の若者全てに2年間の兵役強制する制度と限定するなら、「集団的自衛権徴兵制につながるのか?」などと考えても実りある議論は期待できないでしょう。20歳の若者全てに2年間の兵役強制する制度などは集団的自衛権と関係なく、そもそも現実味の薄いものだからです。“集団的自衛権徴兵制は関係ない”という予定通りの答えが出て終わるだけです。

このテーマで検討するのであれば、規模の大小を問わず本人の意思に関係なく兵役(それがいかなる形態のものであれ)を強制する制度、と定義するべきでしょうね。

つまり、軍事的に有意義な専門技術を有する民間人を強制的に兵役に就かせる、というのがひとつの基本的な形態です。

最近報道された「「民間船:有事の隊員輸送 船員を予備自衛官として戦地に」毎日新聞 2014年08月03日 09時14分(最終更新 08月03日 11時56分)」は、軍事的に有意義な専門技術を有する船員を、事実上強制的に予備自衛官としてしまう制度に関する報道です。

“最近の軍隊は専門性が高く素人では役に立たない”というのは、よく言われる徴兵制否定論のひとつですが、これは逆に専門知識を有する民間人を徴兵することのメリットを主張しているようなものです。教育に時間のかかる高度の専門性を有するような兵種は、自衛隊内でも不足しているわけで有事になれば尚更です。有事になって専門技術を有する隊員が不足しても簡単に育成補充できない以上、民間から専門技術を有する人間を徴兵した方が効率的です。

集団的自衛権行使容認で自衛隊海外展開する可能性が出てきた以上、派兵先で医療建築、通信、気象、語学などの専門知識を有する者が必要になるでしょうが、それは現在の自衛隊内で賄える規模なのか、という検討は必要です。

専門技術者以外にもそもそも士官・下士官・兵の比率が著しくアンバランスな自衛隊において頭数としての隊員が足りているとも思えませんが、集団的自衛権行使容認によって変わる防衛戦略上の影響をどのように受けるのかについても検討は必要でしょうね。

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2014-08-26

だったらそもそも靖国参拝に拘るような政治家や政党に投票しなきゃいいのに

と思います。

<本社世論調査首相靖国参拝見送り支持71%

毎日新聞 8月25日(月)7時1分配信

 ◇日中首脳会談望む84%

 毎日新聞は23、24両日に全国世論調査を実施した。安倍晋三首相が8月15日(終戦記念日)の靖国神社参拝を見送ったことについて尋ねたところ、適切と「思う」と答えた人が71%に上り、安倍政権が関係改善を図る中韓両国などに配慮したことを評価した。適切と「思わない」は21%だった。

 参拝見送りについては、内閣支持層の71%が適切と「思う」と回答。自民党支持層の73%をはじめ、民主共産党支持層でも8割を占め、無党派層も7割が見送りを評価した。

 首相が11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で実現を目指す日中首脳会談についても「会談した方がいい」との答えが84%と大勢を占め、「必要はない」は10%だった。東アジアの緊張緩和に期待する世論の高まりを裏付けた。

 中国韓国が「日本は過去の歴史を反省していない」としていることには、67%が日本の反省が「十分だ」と答えた。

 また、9月3日にも行われる内閣改造首相石破茂自民党幹事長安全保障法制担当相への就任を打診しているが、石破氏が幹事長を「続投した方がよい」とした人は49%に上った。特に自民党支持層では67%が「続投した方がよい」としており、「続投の必要はない」と答えた23%を大きく上回った。

 首相は来年9月の自民党総裁選に向けて、石破氏を閣内に取り込みたい考えだが、内閣支持層でも63%が幹事長を続投した方がよいと答えた。石破氏は安保法制担当相への就任を辞退する意向を固めている。

 内閣支持率は47%で、前回6月調査から2ポイント増。不支持は34%で1ポイント減だった。【念佛明奈】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140825-00000005-mai-pol

ただまあ、報道の仕方もあるんでしょうね。

そもそも安倍首相慰安婦問題否認論者であり南京事件否定論者であることすら知らない人も少なくありません。実際そういった発言で取り上げられるのは、橋下市長や他の閣僚くらいで安倍首相本人は巧みに背後に隠れています(マスコミとの間に阿吽の呼吸もあるんでしょうけどね)。歴史問題に興味のない人はまあそんなもんでしょう。

中国韓国が「日本は過去の歴史を反省していない」としていることには、67%が日本の反省が「十分だ」と答えた。」という世論と「参拝見送りについては、内閣支持層の71%が適切と「思う」と回答。自民党支持層の73%をはじめ、民主共産党支持層でも8割を占め、無党派層も7割が見送りを評価した。」という世論が並立するのはそういうことなんだと思います。

そもそも日本の加害に関する報道や特集自体が少ない上、最近の傾向として政治や歴史をワイドショーですらないバラエティで学ぶ人が増えていると言っていいでしょうからね。芸人がぞろぞろ出てくるような“報道”バラエティでまともな知識を期待する方が間違っているんですけどね。このような番組を観ても、よくて“どっちもどっち”にしかなれません。

靖国参拝に拘るのもどうかと思うけど、中国韓国の日本非難もどうかと思う”、と浅い知識で結論を得た気になってしまうでしょうね。知識が浅いので、番組内で語られなかったことには気付きもせず、お気に入りの芸人の意見を無批判に受け入れてしまう。

これらの番組を批判しようにも、そもそも発言に責任を持たない芸人ばかり。

どうしたもんでしょうねぇ。

ヘイトスピーチに対する単純な法規制には反対

出遅れ感がありますが、この件。

ヘイトスピーチ国連委、法規制要求…在日コリアン期待

毎日新聞 8月21日(木)22時15分配信

 在日コリアンらを差別的な言葉でののしるヘイトスピーチ(憎悪表現)に対し、国連人種差別撤廃委員会が20、21両日の対日審査で、日本政府に法規制を強く求めたことを受け、在日コリアンらからは期待する声が上がった。

 2009〜10年に京都朝鮮第一初級学校(当時)周辺で「在日特権を許さない市民の会在特会)」らによる街宣行動を受けた被害者の教員、金志成(キム・チソン)さん(46)は「ヘイトスピーチを規制する法律があれば、警察はあの街宣をもっと積極的に取り締まることができたし、民事裁判をするまでもなく、彼らの活動に歯止めをかけられる」と話す。

 学校側は10年夏に在特会メンバーらを相手に損害賠償などを求めて提訴し、今年7月には2審の大阪高裁判決も1審を支持して街宣の違法性を認定したが、在特会側の上告で裁判はまだ続いている。

 今月18日、インターネット上のヘイトスピーチで名誉を傷つけられたとして、在特会などを相手に損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したフリーライター李信恵(リ・シネ)さん(43)は、対日審査の様子をネット中継で見守った。

 李さんは「個人が裁判ヘイトスピーチと闘うのは経済面で大きな負担で、2次被害の覚悟も必要。被害者の犠牲があまりに大きい」と強調。法規制に期待はしているが、「逆にマイノリティーが声を上げることも抑圧される危険性がある。ヘイトスピーチ批判の声が各地で上がればそれが抑止につながるのでは」と複雑な胸の内をのぞかせた。【松井豊、後藤由耶、斎川瞳】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140821-00000114-mai-soci

これまでも何度か表明してきましたが、私はヘイトスピーチを法で禁止するのは基本的に反対の立場です。

理由は、ヘイトスピーチか否かを判断するのは市民であるべきで、安易に法で定義して禁止するのは公権力による言論抑圧につながると考えるからです。もちろん、ヘイトスピーチを言論のひとつとみなしているわけではありません。何がヘイトスピーチ判断することを公権力に委ねた場合、判断の線引きが市民の感覚とずれる可能性が高く、市民感覚で規制されるべきヘイトスピーチが法的には言論とみなされて黙認されたり、許容されるべき言論がヘイトスピーチとして規制されたりすることを懸念しているわけです。

司法判断基準と市民の判断基準がずれた場合、市民が積極的に司法立法に働きかける必要がありますが、今の日本にそれができるほどの市民の力はありません。今現在蔓延しているヘイトスピーチにさえ、まともにヘイトスピーチ差別と認識した報道がなされていませんし、それを批判する市民も極めて少数です。何がヘイトスピーチなのか、それにどう対するべきか、それを市民レベルで理解できていないのに、司法判断を丸投げしても上手くいきません。

とは言え、いかなる法規制にも反対するというわけではありません。

ヘイトスピーチの行為者に刑事罰を科すような法規制は現時点では絶対に反対しますが、損害賠償のような民事罰であれば検討の余地はあります。また、直接的な行為者に対して罰するのではなく、その行為を許容・放置した行政側の責任を問う法律であれば同意できます。つまり、ヘイトスピーチの常習団体にデモの許可を出したり、公共施設を集会に提供したり、あるいはデモ中にヘイトスピーチを始めたことを認識しているにも関わらず、それを止めなかった場合、許可を出した行政機関や漫然と「警備」し続けた警察の責任を問うことができる法律であれば賛同できます。

さらに良いのは、国や公的機関としてヘイトスピーチに反対し少数者の権利を擁護する理念を明言した法律で、明示的な罰則の無いものですね。これであれば賛成します。何がヘイトスピーチかは行政職員や市民*1が個々の良心にしたがって判断することになります。

まあ、私自身は今の日本の市民にあまり期待していません。群馬県の強制連行犠牲者慰霊碑に対する排外差別団体の策謀とそれに漫然と応じた群馬県庁の事なかれ主義を市民としてどれほど監視できたと言えるのか、を省みると期待できるなんて言えたものではありません。

排外差別を掲げる団体が市民と称して行政を動かしているのを止めることもできないわけですから。事実上、排外差別団体を市民代表として認めたに等しいですよね。

そのような市民がヘイトスピーチか否かの判断すら“お上にやっていただきましょう”的に丸投げするようなヘイトスピーチ禁止法に賛同するのは、民主主義自殺行為だと思いますね。

権威ある誰かから判断基準を示されなければヘイトスピーチか否かの判断もできないような市民は市民ではなく、愚民ですよ。

個々の市民が主体的に判断基準を持ち、左右を見たり空気を読んだりするのではなく個々人の判断ヘイトスピーチを批判できるくらいの民度があって、初めて厳格にヘイトスピーチを法規制することに意義が生じるものだと私は思います。


ヘイトスピーチ「禁止法が必要」 国連委、日本に勧告

朝日新聞デジタル 8月21日(木)23時17分配信

 国連人種差別撤廃委員会による対日審査が20、21両日、スイスジュネーブで行われ、在日韓国朝鮮人らを対象にしたヘイトスピーチ差別的憎悪表現)に関連して、「包括的な差別禁止法の制定が必要」とする日本政府への勧告案をまとめた。今後、この案を基にした「最終見解」を公表する。

 審査の冒頭、日本政府側は、ヘイトスピーチを禁止する法律の制定や、インターネットなどでの外国人差別人種差別が発生した場合の法の運用について、「民法上の不法行為にも刑事罰の対象にもならない行為に対する規制に対しては、憲法が保障する『表現の自由』などの関係を慎重に検討しなくてはならない」と述べた。

 多くの委員は、審査前に日本でのヘイトスピーチの様子をビデオで視聴。右派系市民団体が「出てこい、殺すぞ」などと叫ぶ様子について「これに対応することは表現の自由の保護と抵触しないのではないか。スピーチだけではなく実際に暴力を起こすような威嚇なのではないか。非常に過激でスピーチ以上のものだ」との指摘が出た。警察の警備の様子についても「(ヘイトスピーチをする)加害者たちに警察が付き添っているかのように見えた。多くの国では、こういうことが起こった場合には逮捕するものだ」と批判した。

 傍聴した有田芳生参議院議員民主党)は「日本の人権感覚は外国からすると(時代に)逆行しているようにみえるのだろう」と述べ、ヘイトスピーチなどに対応するための「人種差別撤廃基本法」の早期制定を目指す考えを示した。

 委員会には「在日特権を許さない市民の会」と「なでしこアクション」がそれぞれ、「在日韓国朝鮮人は日本で特権を得ている」などと主張する報告書を事前提出している。(ジュネーブ=松尾一郎)

朝日新聞社

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140821-00000038-asahi-soci

*1行政職員の判断が適正であるかを市民として監視するという意味

2014-08-22

天皇こそ役に立たないんだから心置きなく静養に行けばいいと思うんだが。

この件。

陛下、静養全日程お取りやめ 広島土砂崩れで

産経新聞 8月21日(木)13時20分配信

 宮内庁は21日、広島県で発生した土砂災害で多くの犠牲者が出ていることを受け、天皇、皇后両陛下が22〜29日に予定していた長野群馬両県での静養について、全日程を取りやめられると発表した。

 宮内庁によると、両陛下は、被害状況を心配し、行方不明者の安否を気遣われているという。

 両陛下は27日まで長野軽井沢に滞在、群馬県草津町に移り、29日に帰京される予定だった。宮内庁は20日、軽井沢での予定の一部取りやめを発表していたが、被害が拡大していることから全日程を取りやめられた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140821-00000518-san-soci

別に静養先から“おくやみ”を述べたところで誰も非難しないでしょうにね。大体、首相に対してでさえ、指示さえ出していれば官邸にいる必要はないと擁護する人が多いのに。年齢的にも59歳の首相が別荘に行ってるのに、80歳の天皇が静養に行っても誰も咎めないでしょうに。

首相は8月20日の11時から18時まで都内にいただけでさっさと別荘に戻ってるのに。

首相動静(8月20日)

時事通信 8月20日(水)8時13分配信

 午前7時22分、山梨県鳴沢村の別荘発。同26分、同県富士河口湖町ゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」着。森喜朗首相茂木敏充経済産業相岸信夫外務副大臣加藤勝信官房副長官萩生田光一自民党総裁特別補佐、山本有二同党衆院議員日枝久フジテレビ会長、笹川陽平日本財団会長とゴルフ。

 午前9時19分、同所発。同22分、別荘着。

 午前9時41分、別荘発。

 午前10時59分、官邸着。

 午前11時から同22分まで、危機管理センター古屋圭司防災担当相、西村泰彦内閣危機管理監菅義偉官房長官同席。同23分から同24分まで、報道各社のインタビュー。「広島市土砂災害政府の対応は」に「政府一体となって、救命救助の対応に当たるように指示を出しました」

 午後0時44分から同1時22分まで、北村滋内閣情報官。

 午後2時、官邸発。同1分、公邸着。

 午後5時19分、西村内閣危機管理監が入った。

 午後5時44分、西村氏が出た。

 午後5時54分、公邸発。

 午後7時42分、別荘着。

 21日午前0時現在、別荘。来客なし。(了)

首相周辺によると、別荘に戻ったのは放置したままの荷物を整理するための「帰京の準備」が必要だったという。」*1とか産経記事には言い訳が載っていますが、荷物整理するのに、20日20時から21日14時近くまで、しかも首相本人がやる必要があるんですかね?

首相動静(8月21日)

時事通信 8月21日(木)8時4分配信

 午前8時現在、山梨県鳴沢村の別荘。朝の来客なし。

 午前10時34分、北村滋内閣情報官が入った。

 午前11時13分、葛西敬之JR東海名誉会長が加わった。

 午後0時57分、葛西氏が出た。同1時、北村氏が出た。

 午後1時40分、別荘発。(了)

最終更新:8月21日(木)13時51分

首相が別荘を出たのは、天皇が静養取りやめを発表した後

多分安倍首相は、野党メディアから批判されても無視して構わないと思ってたんでしょう。ところが天皇が静養取りやめたとなれば、さすがに首相が別荘で安穏としているわけにはいかないと焦ったんでしょうねぇ。

さて、気になるのは天皇はこれを意識していたのか、という点です。

もし、安倍首相が20日夜に別荘に戻ったことを天皇が不快に思って、別荘から東京に戻らせることを意図して静養を取りやめたのなら面白いですね。いや、天皇の政治介入という点では問題ありですが、政治権力と宗教権力が対立しているという第三者的には興味深い事態なわけで。

何年か後に、富田メモみたいに曝露されれば面白いですけどね。

レベルの低い否認論に対する反論をどこまでするべきか

慰安婦問題否認論は粗製乱造され巷に溢れかえっている状況です。出来る限り、反論しておきたいとは思うものの個人ブロガー一人でできることなど知れているわけで、注目度の高い一般人が騙されやすい否認論を優先して反論したいと思いますが、なかなか手が回りません。

多少は反論記事を書く人が増えたように思いますが、そもそも否認論の数が圧倒的で状況は厳しいとしか言えません。まあ、カネもらって否認論を書いている連中とボランティアで反論を書く方では勝負にならないのも当然なわけですが。

話を戻して、では乱造されたレベルの低い否認論にいちいち反論したものかどうか、は悩ましいところです。乏しいリソースをそんなものに割くのは何ともやり切れませんし。

長谷川豊氏の虚言

長谷川豊という「ただのウソつき」君が書いた記述です。

2014年8月6日

従軍慰安婦問題」だって

朝日新聞ってもう終わりじゃないかな。そう思わせられる記事が出ました。

済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断

はっきり言って、ある程度の勉強をしてきた人間にとっては驚くような記事でも何でもなく…むしろ感想としては「何を今さら…」程度にしか思わない記事なんですが、ざっくりと説明をしておくと…

1982年に朝日新聞が吉田さんという男性から話を聞き、記事にしたわけです。

日本軍は韓国人女性を連れ去っていって性奴隷にしていたのだー!」

日本軍、最悪だー!」

「っていうか、日本、最悪だー!」

なんて言うか、ツッコミどころ満載のその記事は大まじめに方々で拡散され、何故か宮澤喜一首相訪韓と合わせて出た記事だったので、ろくな裏取りもせずに宮沢さんも謝罪。

http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/39504743.html

「ある程度の勉強」ってこのレベルですか?

「1982年に朝日新聞が吉田さんという男性から話を聞き、記事にした」「何故か宮澤喜一首相訪韓と合わせて出た記事だった」ってこの程度の時系列すら把握してないんですか?

長谷川豊氏って男は「ただのウソつき」君ですか?

朝日新聞取材した講演会での吉田清治氏の話を記事にしたのが1982年、吉田氏の話が書籍化され、それを人物紹介の記事で掲載したのが1983年、その後数年間、慰安婦問題は大して取り上げられることも無く社会問題になるのは1990年代になって元慰安婦らが提訴(1991年)してから、そして関与していないとしてきた日本政府の主張を覆す軍関与資料の発見(1992年)が続き、その直後に宮澤首相訪韓する(1992年)わけです。その間10年あるにもかかわらず「宮澤喜一首相訪韓と合わせて出た記事」とはバカ丸出しじゃないですか。でなければ長谷川氏の「作り話」ですね。

「ホント…歴史って勝手に作られるよねって見本みたいな話」ですね。

こういう嘘も安倍政権産経新聞を筆頭に嘘ばかり撒き散らす社会であれば許容され、いつしかその嘘が「真実」とされてしまうわけです。

怖い話です。

補足

ああ、ちゃんと指摘している人がいた。良かった。