Hatena::ブログ(Diary)

誰かの妄想・はてな版

2013-06-15

まあ、71議席くらいが目標としては妥当でしょうね

自民党の選挙対策委員長の発言が出ました。

参院選与党で「71以上」が目標…自民・河村氏

読売新聞 6月13日(木)18時5分配信

 自民党の河村建夫選挙対策委員長は12日、東京都内での講演で、参院選の議席獲得目標に関連し「(自民、公明両党で非改選議席を合わせ)130以上取れるように頑張りたい」と述べた。

 参院での与党の非改選議席は59(自民50、公明9)で、河村氏の発言は、参院選での自公両党の目標を「71議席以上」にすることを意味する。公明党は11人を擁立しており、全員当選しても、自民党だけで60議席以上必要となる。

最終更新:6月13日(木)18時5分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130612-00001081-yom-pol

まあ、現状で71議席くらいを目標にしなければ、どれだけ逃げ腰なんだという話ですから当然と言えば当然です。

私は6月11日に以下のように記事を書いたので、予測が当たったみたいで何となく気分がいいです。

さて、本来なら憲法改正を掲げている安倍自民が掲げるべき目標は、改憲に賛同する野党の改選後議席数を30議席程度と仮定*3し自公で参院130議席確保、つまり改選で自公72議席確保あたりが妥当な線と思いますね。現在の支持率などから判断しても、約70議席が過大な目標とも思えません。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130611/1370953801

ちなみに言うまでもありませんが、河村氏の71以上目標発言は参院選後の96条改憲を視野に入れた発言ですので、これを阻止できるかが護憲勢力側の勝負どころです。

2013-06-14

「価値が下がり続ける日本円との通貨スワップを、なぜ維持するのか?」

という声があるそうですよ、韓国に。

韓国BBS】日韓通貨スワップ韓国が延長申請せず日本が大騒ぎ

【社会ニュース】 2013/06/11(火) 09:55

  韓国のコミュニティーサイト「ガセンギドットコム」の掲示板に「日本のメディア韓国から日韓通貨スワップへの延長要請がない!」とのスレッドが立てられたところ、韓国ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

  スレ主は、7月3日に満期を迎える日韓通貨スワップの記事を取り上げるとともに、日本のネットユーザーのコメントを紹介した。

  スレ主は、「日本のメディアは、韓国と日本が締結した通貨スワップを、韓国側が延長を申請しないことについて、先を争って大騒ぎで報道しています」と、日本の状況を伝えた。

  日本のネットユーザーの反応としては、「韓国は終わった(笑)」、「韓国とは実質的に断交状態に入っているため、通貨スワップ延長は無理だ」、「韓国は、兄の国である中国が助けてくれるから心配ない(笑)」、「反日国家である南朝鮮を助ける必要はない」などと、否定的な反応が数多く見られた。

  一方、韓国ネットユーザーからは、「価値が下がり続ける日本円との通貨スワップを、なぜ維持するのか?」、「通貨スワップを終了しても、韓国にさほど打撃はないとの分析もあるそうだ」、「700億ドルから130億ドルに減らしても、特に影響はなかった」、「日本と通貨スワップをして、一体何が韓国の利益になるの?」と、韓国にとって日本との通貨スワップは大きな意味はないとして、日本のネットユーザーに反発する意見が並んだ。

  また、「申し訳ありませんが、今の通貨スワップが切実に必要なのは韓国ではなく、日本」、「アベノミクスのために円の価値が下がり続けている局面で、 通貨スワップすると私たちが損なのに(笑)」などと、通貨スワップが必要なのは日本だと指摘するコメントも多かった。

  満期を迎える7月3日まで1カ月を切った今、韓国の大半は、通貨スワップは対等な立場で行うものであり、経済援助ではない、日本が誤解しているという考えのようだ。日本側と韓国側の認識の違いが、あらためて浮き彫りとなった。(編集担当:李信恵・山口幸治

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0611&f=national_0611_008.shtml

韓国は日本の援助なしではやっていけないのだ”“韓国は日本に泣きついてくるに決まってる”という自我を肥大させた固定観念に雁字搦めに囚われてる嫌韓バカには理解できないのでしょうけど、現在の経済情勢で日韓通貨スワップ協定が解消しても韓国側にとってさほどデメリットはありません。記事中にあるように「700億ドルから130億ドルに減らしても、特に影響はなかった」というのが昨年2012年10月のスワップ拡大措置終了以後の大方の感想でしょう。今回130億ドルから100億ドルに減ったところで、影響はほぼ皆無と言っていいでしょう。

一応念のために言っておきますが、2012年10月にスワップ枠が700億ドルから130億ドルになったのを曲解して“韓国は570億ドル踏み倒した”とか“民主政権は韓国に貸し付けた570億ドルを帳消しにした”とか言い出す嫌韓バカがそのうち現れそうな気がしてます。もちろん、限度額が変わっただけでお金は一切動いていないのですから、そのような解釈は成り立ちませんけどね。

ちなみに少し前にこんな記事が出ています。

韓国BBS】日韓通貨スワップの終了で、7月に韓国が崩壊!?

【社会ニュース】 2013/05/24(金) 11:08

  韓国のコミュニティーサイト「ガセンイドットコム」の掲示板に「2013年7月、韓国が崩壊」とのスレッドが立てられたところ、韓国ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

  スレ主は、「2013年7月で韓国が崩壊するこれだけの理由 日本と韓国全面衝突の可能性も!?」と題した記事を取り上げるとともに、日本のネットユーザーのコメントを紹介した。

  記事では、今年7月で日韓通貨スワップが終了するため、経済破たんするのではないかとの不安が、韓国で広がっていると報じた。

  日本のネットユーザーの反応としては、「1997年の通貨危機、2008年のリーマンショックと2度も助けてこれですから、援助はもうしないでしょうね?」、「韓国は恥も外聞もない国だからまた泣きつくんじゃない」、「7月ということなく、今すぐに破綻しろ」、「韓国経済崩壊詐欺」など、否定的な反応が数多く見られた。

  一方、韓国ネットユーザーからは、「そのスワップ協定は日本が要求して強引に締結したのでは?」、「スワップを終了させたらいいんじゃない」、「通貨スワップが他国を助けることと考えている無知」、「通貨スワップの概念を知らない野蛮な国民」との反論が並んだ。

  また、「日本人はほぼ10年に1度の割合で、韓国が滅びるとかサムスンが滅びると言う」、「自分の願望を書いただけの記事。まるで韓国が危機的であるかのように既定事実化させようとしている」といった意見のほか、「韓国の崩壊は、1年に1回起こる毎年恒例のイベント」と、自虐的な声も見られた。

  さらに「昨日の東京株式市場、13年ぶりに大暴落しました。2013年7月に崩壊するのは韓国ではなく日本です」といったコメントもあった。

  また「韓国国民が不安に震えていたとはしらなかった」、「そんなうわさ、聞いたこともない」との意見もあり、韓国ネットユーザーのコメントからは、自国の経済危機についてそれほど深刻に考えていない様子がうかがえた。(編集担当:李信恵・山口幸治

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0524&f=national_0524_014.shtml

きっと嫌韓バカの脳内では毎年のように韓国が崩壊しているのでしょうね。

2013-06-13

安倍内閣歴史修正五人衆が一人・下村博文文部科学大臣

さすがは五人衆中最強の歴史修正主義者と(私に)呼ばれるだけのことはあります。記者たちに事前に根回しをしているのか、ほとんど追及されていません。

下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年5月14日) 平成25年5月14日(火曜日)

科学技術・学術、文化、その他

記者)

 「日本維新の会」の橋下代表の、昨日の発言についてなんですが、橋下代表が慰安婦制度について、慰安婦制度は、戦争中については必要な制度であった、そして、旧日本軍による強制性というのは、確認されていないのだから、その点については、諸外国にしっかりアピールしていかなきゃいけないと、こういう趣旨の発言をされたわけですが、大臣も、かねてから、教科書記述などに関して、関心を寄せられてきたテーマだと思うんですけれども、この発言について、いかがお考えでしょうか。

大臣)

 私も、連休に、ワシントンに行き、またロンドンに行きまして、現地の関係者の方々から、我が国の、そういう歴史認識における発言が、相当誤解をされて捉えられているという思いを持ちました。つまり、これは韓国中国だけではなくて、世界が、そういう我が国の、有力政治家の発言について、そういう非常に微妙な、また、なかなか国内における、発言の理解というのが、世界の中では、必ずしもそのまま通用していない、ということを感じている中で、橋下代表の発言も、そういう意味で、タイミングが非常に悪い、このときにあえてその発言をするプラスの意味があるのか、というふうに私は思いますし、沖縄での発言というのは、これはもう、党を代表した人の発言ではないと思いますね。

記者)

 それは、米軍に、要するに、風俗業を活用してほしいという。

大臣)

 その辺のおじさんが発言していることではないですからね。党の代表としての発言とはいかなるものかというのは、もうちょっと、認識をする必要があるんじゃないかと、私は思いますけれどもね。

http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1334645.htm

「現地の関係者の方々から、我が国の、そういう歴史認識における発言が、相当誤解をされて捉えられているという思いを持ちました。つまり、これは韓国中国だけではなくて、世界が、そういう我が国の、有力政治家の発言について、そういう非常に微妙な、また、なかなか国内における、発言の理解というのが、世界の中では、必ずしもそのまま通用していない、ということを感じている中で」って何言ってんだかさっぱりですが、仕事できない記者のおかげで追及を免れています。


下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年5月31日) 平成25年5月31日(金曜日)

教育、科学技術・学術、スポーツ

記者)

 以前にも質問に出たようで恐縮なんですが、橋下市長の従軍慰安婦に関する発言に関連して、改めて大臣の慰安婦に対する御見解を確認させていただきたいのですけれども、先日、5月24日の内閣府の定例会見で、稲田朋美行革担当大臣が、戦時中は慰安婦制度ということ自体が、悲しいことであるけれども合法であったというふうに発言されました。それに対して韓国外務省が、女性の人権に対する冒とくという声明を発表する事態となっております。

 下村大臣は、昨年11月アメリカの地方紙に、稲田大臣とともに慰安婦が強制連行された証拠はないという意見広告の賛同者に名前を連ねていらっしゃるかと思うんですけれども、下村大臣の、慰安婦が当時は公娼(こうしょう)制度の下に合法であったという認識に立っていらっしゃったものかと、理解可能かと思うのですが、その上で合法だと述べた稲田大臣に関する韓国側の声明をどのように受け止めていらっしゃるのかということを見解をお伺いしたいと思うのですけれども、よろしくお願いします。

大臣)

 私は私として、この問題は随分前から取り組んでおりましたし、明確な意見は持っています。しかし、今は文部科学大臣としての記者会見でありますし、残念ながら海外ではそういうようなことを超えて、女性の人権問題という位置付けで、私は橋下市長の発言も相当国益にマイナスになっているというふうにそもそも思っていますし、今回のオリンピック招致にも影響を及ぼしかねないことになりかねない、更に発言を続ければ続けるほどですね。そういう、本来の意図と違う部分で国益にマイナスになることについては、こういう場ではコメントは差し控えたいと思います。

http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1335505.htm

聞きようによっては、慰安婦問題が女性の人権問題であることにすら下村大臣は不満のようにとれます。「本来の意図と違う部分で国益にマイナスになる」とか言ってますが、具体的には何も言わずに批判を避けようという意図が見え見えです。そもそも歴史修正主義という「本来の意図」が、女性の人権をはじめ排外主義容認、戦争被害者放置などの各種人権問題をもたらしている元凶なのですけどね。

単純な厳罰化には反対

最後の一文「被害者保護の仕組みも整えたい。早期に適切な援助を受ければ回復も早いことが分かっている。性暴力被害者ワンストップ支援センターを沖縄にも早急に設立したい。」や強姦致傷被害者が「裁判員裁判を避けたいがゆえに傷害の事実を伏せることもある。現行制度の矛盾だ。」という点には同意ですが、軽々しく厳罰化を煽る論調には反対です。

社説 義父性的暴行 日本の法制度を見直そう2013年6月8日

 あまりにも軽すぎ、あまりにも理不尽だ。判決を聞き、そんな感想をどうしてもぬぐえない。

 小学生だった義理の娘に対する性的暴行の罪に問われた被告(31)の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部が一審の懲役7年の判決を破棄し、懲役6年を言い渡した。「量刑をそのまま維持するのはいささか酷」と判断した。

 市民感覚と隔絶しているとの感を否めない。人権をめぐる世界標準の考え方から日本の法制度がいかにずれているかも示していよう。これを機に、性暴力をめぐる日本の法制度の問題点に真正面から向き合いたい。

 減刑した理由はこうだ。被告は賠償命令に従いお金は払ったし、被害者の母の実名を新聞が報じたから被告に社会的不利益が生じた。だから酷だというのだ。

 賠償命令に従うのは当たり前の話だ。被害者とその母は勇気を持ってこの犯罪の重さと被害者支援の重要性を訴えた。それが減刑につながるなら、被害者は泣き寝入りするほかない。理不尽な、転倒した論理ではないか。

 被害者は「暴力をふるわれた。泣いてもやめてくれませんでした」「犯人へ。絶対に許せない。死ぬまで刑務所に入っていてください」と懸命に訴えた。その結果の減刑に、納得できる人がいるだろうか。

 性暴力に対する日本の量刑が低すぎることはつとに指摘されている。2005年施行の改正刑法で法定刑は引き上げられたが、それでも強姦罪は3年以上の有期懲役にすぎず、執行猶予が付くこともある。強盗罪は5年以上だから執行猶予は原則あり得ない。千円を強盗した犯人の方が往々にして刑が重くなる。女性の尊厳より金銭に重きを置いているのは明白だ。

 裁判員裁判で市民感覚が反映され、強姦致死傷は重罰化したが、致死傷が付かないと裁判員裁判にならない。裁判員裁判を避けたいがゆえに傷害の事実を伏せることもある。現行制度の矛盾だ。

 児童への性暴力は欧米では重罪だ。犯人は一生、衛星利用測位システム(GPS)を身体に装着されることもある。その是非はともかく、それに比べると今回の判決はいかにも軽い。刑法の再改正も検討すべきだ。

 被害者保護の仕組みも整えたい。早期に適切な援助を受ければ回復も早いことが分かっている。性暴力被害者ワンストップ支援センターを沖縄にも早急に設立したい。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-207715-storytopic-11.html

義父の立場を悪用して幼い娘に性的暴行を加えたという犯罪が卑劣なのは言うまでもありませんが、これに対して単純に厳罰化を訴えるのは問題認識を誤っているようとしか思えません。この犯罪行為の卑劣な点は、本来子どもを監護すべき親という立場、しかも他者の介入を排除できる立場にある者が監護されるべき者に対して犯している点です。この場合、被害者にとって加害者は自らの生存・生活を保障する立場という圧倒的に強大な存在であり、しかも被害者は他者に助けを求めることができない状況に置かれています。この固定した支配構造が強い閉鎖性を持っていることこそが問題の根幹です。

この手の犯罪の加害者は、義父に限らず実父であることもあり、また実母が共犯となる場合もあるなど多種多様ですが、共通するのは加害者や共犯者が被害者の生存・生活を支える立場にある点です。それ故に被害者は逆らうことが出来ず、暴行の内容が加速度的に悪化していくわけです。

これは家族内のことを法治上の聖域にしている文化や制度の構造的な問題であって、単純に厳罰化して解決する問題じゃありません。逆に単親家庭や父母が共犯となっている場合、厳罰化することによって事件の発覚が被害者にとって親の喪失につながる恐れすらあり、それ故に被害者が被害を訴えなくなる可能性もあります。

子どもは例え自分を虐待する親であってもその親を慕うことがあり、それは珍しいことではありません*1 *2

厳罰化は、傷ついた子どもから愛する親を奪い去りさらに傷つける結果になる、あるいは、その恐れから事件の発覚がより遅れる可能性があります。

今回の事件の加害者が「義父」であることから「市民感覚」が厳罰化を容認してしまうのかもしれませんが、「義父」であることがこの問題の本質ではありません。虐待する実父もいれば、虐待しない義父もいます。もちろん、義父と実父で刑罰に差をつけるわけにはいきません。しかし、この記事やそれに同調するコメントを見ると、これがもし実父であった場合にも同じく厳罰化を要求したのか疑わしく思えるくらい単純な思考に感じます。

果たして本当に子どもの立場に立っているのでしょうか?

子どもにとって必要なのは、虐待する親を厳罰に処すことではなく、虐待しない親に育てられることです。

したがって最も重要なのは、このような虐待被害の防止と、虐待が深刻化する前に介入し親に虐待防止のための教育を施し家族の再統合を図ることであって、厳罰化じゃありません。

問題の根幹である家庭という固定した支配構造が強い閉鎖性を持っていること、これを解消するためには家庭内での軽微な暴行であっても容易に公権力が介入できるようにし、かつ、公権力の介入が家族の解体にならないよう支援とセットで行うことが必要です。

以前、アメリカの裁判官が妻に暴力を振るって逮捕された夫に対し、妻をディナーに連れて行くように申し渡した裁判が日本のテレビでも報道されました。すぐに釈放され離婚にもならなかったことから、この事件での夫の暴力は日本なら民事不介入で無視される程度だったと思われますが、それでも逮捕され裁判になっています。しかし、日本ならDVで裁判沙汰になればまず離婚に至るでしょうが、この裁判では夫婦として再統合を図る判決を出しています(確か夫にDV防止のカウンセリングか講習かを受けるようにという命令があったはず)。

逮捕や裁判沙汰が強いスティグマになる日本ではこのようにはいかないでしょうから、別個の制度が良いとは思いますが、例えば家裁の調停委員の権限を強化して親に虐待防止の講習を命ずる権限を持たせるなどはありかも知れません。親や子どもの通う学校に子どもの様子を家裁に報告するよう命ずる権限を家裁に与えても良いでしょう。親権停止の制度をもっと有効に運用するべきかもしれません。

上記記事では深刻な虐待が起きてしまってからの話ばかりで、早期に対応して深刻化させないという視点に欠けています。そのために厳罰化の話に重点がいってしまうのでしょう。


虐待親を厳罰に処して喜ぶのは、親を失った子どもがこの先どうなるのかを考えもせずに、自身の加罰欲求を満足させたい連中だけです。


なお、家庭内への公権力の介入と言うと、「親学」のような価値観押し付けの右翼的な政策も思い浮かびますが、私が支持する家庭内への公権力の介入とは、家庭内で問題が生じた時の適宜介入であって、問題の発生にかかわりなく指導・訓育すると言った予防的介入ではありません。念のため。

*1:2012年広島で起きた長女虐待死事件でも、被害者となった長女は加害者である母親を慕っていました。

*2:全く逆に、子どもに自分を愛する親であってもその親を異常に嫌悪することも珍しくありません。この事件では母親が義父を糾弾する側にいますが、片方の親が他方の親を子どもの前で糾弾し他方の親に弁明する機会を与えないと、子どもは容易に他方の親を憎むようになることがあります。その点で「被害者は「暴力をふるわれた。泣いてもやめてくれませんでした」「犯人へ。絶対に許せない。死ぬまで刑務所に入っていてください」と懸命に訴えた。」という部分については、そのまま受け入れるには慎重にならざるを得ません。

2013-06-12

ようやく、といった感じですが、これからが大事

ハーグ条約関連法が成立し、年度内に日本がハーグ拉致条約加盟国として発効する見通しになりました。

ハーグ条約、年度内発効へ…関連法が成立

 国際結婚が破綻した夫婦の子どもの扱いを定めたハーグ条約加盟後の国内手続きを定めた関連法は12日午前、参院本会議で全会一致で可決、成立した。

 条約承認案は5月に国会承認されており、政府は関係法令の整備を経て年度内の条約発効を目指す。

 関連法は、子どもを日本に連れ去られた加盟国の親からの返還申し立てを、外務省が受け付け、当事者間の話し合いで解決しない場合、東京大阪家庭裁判所で返還の可否を判断することなどを定めている。

 家裁が返還を拒否できる事情について、条約は「子どもの心身に害悪がある」などと定めている。関連法では、家裁に対し、戻された国で子が暴力を受ける恐れがある場合は、返還について考慮するよう明記、家庭内暴力から逃れるため日本に帰ってきた母子らに配慮した。

(2013年6月12日12時45分 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130612-OYT1T00488.htm

菅政権ハーグ条約批准方針を閣議決定*1してから2年、日米首脳会談で話題に上ってからだと3年近く経って、ようやく国境を挟んで引き離される親子を救うための法的枠組みができたわけです。

当時の菅政権のやること何でも反対のネトウヨらは菅政権ハーグ条約批准方針を口汚く罵っていましたが、安倍政権になってからは借りてきた猫のように大人しく傅いているのは、彼らの党派性を如実に物語っていて面白いですね。

それはさておき、ハーグ拉致条約は一方の親が国境を越えて子どもを連れ去った場合、子どもを元の居住国に戻すための条約です。ハーグ条約加盟後の第一の注目点は、海外から日本に連れ去られてきた子どもを実際に返還するか否か、です。日本ではDVの定義がやたら広く適用される場合がありますので、それを援用した場合、海外の親からの子の返還を求められてもほとんどの場合をDV扱いして返還しないということがありえます。

第二の注目点は、国境を越えた子の連れ去りに対して日本政府が協力するというハーグ関連法を、日本国内で連れ去られた場合に適用するかどうかという点。法律の条文としては適用しなくても良いと言えますが、その場合、日本国内での子を連れ去られた親に対して不当な差別を司法が許すことになります。例えば、国境を挟んで日本に子どもが連れ去られた場合、残された親は子の居所がわからなくても日本政府に返還・面会を求めることができますが、日本国内の連れ去りの場合、子の居所がわからなければ親権や面会交流を求める裁判を起せません。

第三の注目点は、第二に付随しますが、日本では母親が子どもを連れ去ると同時に父親をDV加害者だと行政に訴えて転居情報を非開示にすることができます。離婚裁判で親権獲得を確実にし、慰謝料・養育費を有利に分捕るための黄金パターンですが、これが国境を挟んだ連れ去りでも適用されるか、という点。つまり、海外から子どもを連れ去ってきた親が、残された親をDV加害者だと行政に訴えておくことで、ハーグ条約の枠組みで子の返還を求められても外務省が拒絶するのではないか、ということです。

他にも色々課題がありますが、来年度以降の動向を注視する必要があるでしょう。

日韓通貨スワップ協定30億ドル分の行方

日韓通貨スワップ協定「延長は6月末に結論」=韓国政府

サーチナ 6月11日(火)13時52分配信

 韓国企画財政省の関係者は11日、7月に期限を迎える日韓通貨交換(スワップ)協定について、協定延長を行うかどうか6月末ごろに結論を出すと明らかにした。複数の韓国メディアが報じた。

 政府関係者は、「日韓両政府は通貨スワップ協定の延長について検討している」とし、「両国間の実務協議を経て6月末ごろに結論が導き出されるだろう」と話した。

 日韓通貨スワップ協定は2008年にスタートし、一時は限度額が130億ドルから700億ドルまで引き上げられた。12年8月に李明博(イ・ミョンバク)前大統領竹島に上陸した後、両国の関係が悪化したことで拡充策を取りやめた経緯がある。現在の総枠130億ドル相当のうち、30億ドル分が7月3日に期限を迎える。

 ただし、30億ドル分が延長されなくても、日中韓東南アジア諸国による通貨スワップ協定チェンマイ・イニシアチブ)により、残りの100億ドル分は継続される。また、現在韓国中国と560億ドル相当の通貨スワップを締結している。

 協定延長について、韓国国内では円安を基盤とするアベノミクスが不安定な状態にある中で、韓国が先に延長要請する必要はないとの分析もあるという。

 韓国メディアは、政府関係者などの話から「今のところ延長される可能性は高くない」との見方を伝えた。(編集担当:新川悠)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130611-00000026-scn-kr

まあ、表面に出ている日韓関係の報道を見る限り、7月3日で終了しそうな感じですね。

昨年2012年10月に日本財務省韓国銀行間のスワップ300億ドル及び日本銀行韓国銀行間のスワップ拡大分270億ドルの合計570億ドル相当が延長されなかった時点で、韓国側から延長を申し出ていません*2から、今回、日本銀行韓国銀行スワップ30億ドルでも延長を申し出なければならないような切迫した状況にあるとは思えません。

そもそも通貨の共同防衛の枠組みでしかない通貨スワップ協定を日本からの恩恵であるかのように理解している日本側、ひどいのになると「日本が韓国に700億ドル貸している」というデマまで出た日本社会の病的な差別意識が問題です。その差別意識を民主政権下で政局に利用してきた右翼勢力を放置してきた結果、あるいは政権に復帰させた結果として、今は自民政権の対韓外交の手を束縛しているわけですから皮肉というか身から出た錆というか・・・。

外交当局者としては、こういった機会を利用して政経分離してでも日韓関係改善を図りたいところでしょうが、日本側から言い出すことも出来ず手詰まり感が否めません。右翼政治家らにとっても、慰安婦問題が顕在化している間は国内の目が気になって強硬な態度を維持せざるを得ないでしょう。

言うまでも無く韓国側当局者にとっても関係改善を望んだとしても、慰安婦問題に関して日本の政治家らの暴言や極右団体のヘイトスピーチが止まない状況下では日本同様政治的に無理があります。

結局のところ、日本人の差別意識が日韓関係を悪化しているわけですが、先も周囲も見えないレイシストらにとっては望ましい状況でしょうが現実の日本社会にとってはデメリットばかりです。レイシスト以外の日本人も彼らレイシストのために不利益をこうむることになるでしょう。

韓国側にとって死活的ではないだけに、延長要請に踏み切る可能性は高いとはいえないが、日本政府には協定延長交渉を両国関係の改善に向けた糸口にしたいとの期待もあり、朴政権の動きに注目している。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130609/plc13060901350000-n2.htm

*1:2011年5月20日、「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の締結に向けた準備について」http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2011/kakugi-2011052001.html

*2http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20121009/1349795020

2013-06-11

理屈をこねくり回して被害者を突き放す人

構造として簡単であることを示しても、屁理屈をダラダラ書き連ねて被害者非難を続ける人がやはり現れましたね。彼らには被害者に共感を示すことを拒絶するために様々な理屈をこねくり回す必要があり、そのために端的にコメントすることができないわけですが、実際、韓国軍従軍慰安婦氏やたかおじさん氏のコメント*1を見ると、無駄に字数を費やし理屈をこねくり回しているのがわかります。

日本の国内法的に許容されている売春宿で売春を強要されている女性が警察の摘発で救出されれば、誰しもがその被害女性に同情するでしょう。その売春宿が、某一部上場企業の依頼で開店され、その企業の社員が利用することを目的としていた場合、これも誰しもがその企業を非難するでしょうね。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130609/1370769783

ちなみにこれはたとえ話なので、別に発覚するきっかけは警察の摘発でなくても構わず、マスコミの取材や内部告発であってもいいわけです。重要なのはこういう問題が明るみに出た時、それを知った人はどう感じるかということです。これが議論の出発点です。

これが理解できない人、上記の例で言えば、なぜ企業が非難されるのか理解できない人、そういう人とは議論する価値もないと私は考えてます。

虐待の何が悪いのか理解できない人と児童虐待問題を話し合っても意味がないのと同じです。

繰り返し引用しますけど、

日本の国内法的に許容されている売春宿で売春を強要されている女性が警察の摘発で救出されれば、誰しもがその被害女性に同情するでしょう。その売春宿が、某一部上場企業の依頼で開店され、その企業の社員が利用することを目的としていた場合、これも誰しもがその企業を非難するでしょうね。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130609/1370769783

たったこれだけを見て、同情するより先に同情しなくてもいい理屈、企業の対応に疑問を抱くより先に企業を免罪する理屈を探し始めること自体が人間として異常ですよ。

韓国軍従軍慰安婦氏やたかおじさん氏も実際にはそういう異常な人間ではないのでしょうが、上記の例が慰安婦問題のメタファーであることを理解したからこそ逆算して否定する理屈をひねり出しているのでしょう。慰安婦問題に対する己の政治性に振り回され、人間として本来抱くべき感情が歪められているわけです。ある意味、かわいそうな人たちだと思います*2

ブクマでもこういう人がいます。

hatkyma35 その売春を強要されてる女性ってのは借金のカタで親に売られた女性だったりするわけでしょう。その視点はなぜ排除されるの?それは強要というより相互契約ではないの? 2013/06/11

http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/scopedog/20130609/1370769783

元記事の中に「借金のカタで親に売られた女性」などとは一言も書いていないのですが、彼にはその幻が見えたようです。なぜ幻視したのか、それを内省してみることは彼自身のためになると思います。

バカでもできるねじれ解消

タイトルに他意はありません。

首相、「自公で」過半数目指す考え 衆院選*3

産経新聞 6月9日(日)14時4分配信

 安倍晋三首相は9日のNHK番組で、7月の参院選に関し「自民党公明党を合わせて(参院で)過半数を目指していきたい」と述べ、自民党単独による参院過半数を目標に掲げない考えを示した。

 首相は司会者から自民党単独で過半数を目指す必要性を問われると「公示まで1カ月間を切っていて運動期間にそれほど余裕がない。そういう方針は全く今考えていない」と指摘した。今通常国会の会期については延長する考えがないことを改めて示し、参院選は7月4日公示、21日投開票との日程を想定していることを述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130609-00000529-san-pol

この記事を読んだときにさすがに笑いました。次の参院選で自公過半数目指すってハードル低すぎですから。

派名         議員改選合計 非改選合計
民主党・新緑風会   86   44    42
自由民主党      83   34    49
公明党        19   10    9
みんなの党      13   3     10
生活の党       8    6     2
日本共産党      6    3     3
みどりの風      4    4     0
社会民主党・護憲連合 4    2     2
日本維新の会     3    2     1
新党改革       2    1     1
各派に属しない議員  9    7     2
合計         237   116    121
欠員         5   5     0
総定数        242   121    121
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/giin/183/giinsu.htm

現状、自民党は非改選49議席、改選34議席で、公明党は非改選9議席、改選10議席を持っています。合わせて、非改選58議席、改選44議席です。参議院の過半数は121議席以上ですから、時期参院選で自公が63議席以上取れば参議院過半数を獲得し、ねじれ状態を解消した安定政権となります。

改選議席数は121議席ですから63議席というのはほぼ半分です。政権監視できるほどの有力野党が存在しない現状で世論調査でも自公合わせて投票先として50%程度の数字を上げていますから*4、未定・無回答を考慮すれば自公で半数以上の議席獲得はまず余裕でしょう。

極端な話、今のまま何もしなければ自動的に参院選後に過半数を確保し、安定政権とできるわけですから余計な失点を重ねるようなバカな真似をしなければいいだけです。現状、ひとつふたつのバカをやったくらいでは大勢に影響ないでしょうしね。その意味では、この参院選はバカでもできるねじれ解消選挙と言えます。

にもかかわらず「自民党公明党を合わせて(参院で)過半数を目指していきたい」とか6月9日の時点で言ってるあたりが笑えます。普通に歩いて跨げる程度のハードルを設定して、それを目指しますと言われても中学生が夏休みの課題として九九を言えるようになりますと宣言するに等しい稚拙さを感じますね。もっとも単に稚拙なわけではなく、本音は過半数確保の価値をバブル的に膨らませることで選挙後に安倍自民が国民に支持されたと誇大に吹聴するための布石でしょうけど。

さて、本来なら憲法改正を掲げている安倍自民が掲げるべき目標は、改憲に賛同する野党の改選後議席数を30議席程度と仮定*5し自公で参院130議席確保、つまり改選で自公72議席確保あたりが妥当な線と思いますね。現在の支持率などから判断しても、約70議席が過大な目標とも思えません。

ですので、護憲勢力から見た参院選での勝敗判定基準はこんな感じになるかと思います。

自公獲得議席護憲側判定
81以上   惨敗*6
71〜80   敗北
63〜70   惜敗
53〜62   辛勝*7
44〜52   勝利
43以下   大勝*8

可能性が高いのは敗北又は惜敗の状態で、護憲勢力側に勝てる可能性はほとんどないと言えます。個人的には惜敗で抑えられれば善戦と言えると思います。その後はねじれ解消された結果、安倍政権は人権破壊政策をフル回転で実行し始めるでしょうから、その大災害をどれだけ食い止めるかという段階に入るでしょうね。

*1http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130609/1370769783

*2:もっとも、その彼らに罵倒され中傷され二次強姦される被害者の方がもっとかわいそうなのですがね。

*3:産経記事では珍しくありませんが、「参院選」の誤記です。

*4http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2013/news1/20130610-OYT1T01032.htm

*5:みんな、維新で目指せる議席数として特に過大とは言えないでしょう。少なくともハシモト舌禍以前ならあり得た数字です。

*6:維新・みんな等が現状維持で、自公み維で3分の2確保される状態

*7:維新・みんな等が現状維持で、自公+みor維で過半数確保される状態

*8:自公が改選前議席数以下になる状態