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誰かの妄想・はてな版

2017-02-22

「日韓関係を悪化させようという意図は全く無い」とか言いながら「竹島の日」式典に内閣府政務官を派遣する日本政府と、1886年の日本の教科書が独島(竹島)を朝鮮領と書いていることをほとんど報じない日本メディア

前半は、この件。

竹島の日」式典に内閣府政務官派遣へ 5年連続で

2017年2月21日15時31分

 政府は21日、島根県が22日に松江市で開催する竹島の日の記念式典に、政府代表として、領土問題を担当する務台俊介内閣府政務官派遣すると発表した。政務官派遣は第2次安倍政権の発足以降5年連続。

 松本純国家公安委員長は21日の記者会見で、日韓両国領有権を主張する竹島について「歴史的事実に照らしても、国際法上も明らかに我が国固有の領土」と説明。「記念式典を含め、竹島問題に関する対応は我が国独自に行うものと受け止めている」と述べた。

 一方、韓国については、松本氏は「戦略的利益を共有する重要な隣国日韓関係を悪化させようという意図は全く無い」と話した。

http://www.asahi.com/articles/ASK2P4V26K2PUTFK00K.html

独島竹島)問題が本格化したのは、2005年に島根県議会議席の3分の2が自民党)が「竹島の日」を制定(条例案提出は2月23日、成立が3月16日)し、高野紀元駐韓大使ソウルでの記者会見で「竹島は日本の領土」と発言したことが大きな契機となっています*1

当時の盧武鉉政権は、在任中は日本の歴史問題を提起しない旨を表明していましたが、日本側はそれにつけこむ形で歴史問題に深く関わる領土問題を煽ったわけです。その日本の動きに対抗して、盧武鉉大統領は、3月1日の3・1 独立運動の記念式典で日本に対して歴史問題を提起する演説を行います。

2005年2月23日の「竹島の日」条例案提出と高野大使の「竹島は日本の領土」発言から、3月1日の盧武鉉大統領による日本に対して歴史問題を提起する演説、そして、3月16日の「竹島の日」条例案成立。

この流れによって、独島竹島)を巡る日韓間の領土問題が表面化し対立が激化していきました。

日本政府は当初「竹島の日」は地方自治体が決めたことで政府は無関係という態度を示しましたが、第二次安倍政権下の2013年からは政務官派遣日本政府としての関与を明確にしています。当然、この動きにも韓国側は反発しています。

慰安婦問題でもそうですが、安倍政権韓国を見下し侮辱し圧力をかけて屈服させることを事実上の対韓外交の基本姿勢としています。これが時として安倍政権対中包囲網政策と矛盾するのですが、安倍政権イデオロギー的に対韓侮辱外交を改めることが出来ないようです。

一方で、このイデオロギーに満ちた対韓侮辱外交は、同じくイデオロギーに満ちた中国蔑視外交と共に、日本国内の韓国朝鮮中国に対する差別感情を効果的に煽り、日本社会自尊心を麻薬的にくすぐり、その結果、安倍政権に対する高い支持率を実現させています。

ところで、松本純国家公安委員長が「日韓関係を悪化させようという意図は全く無い」とか言ってますけど、それをいうなら独島竹島)に上陸した李明博大統領だって別に「日韓関係を悪化させようという意図」は無かったと思いますよ。

重要なのは「意図」ではなく、“日韓関係が悪化しても構わない”という認識の下で、「竹島の日」式典への政務官派遣独島竹島)への大統領上陸も行われた、ということなんですけどね。


1886年の日本の教科書における独島竹島)の記述

後半はこの話。

日本語版ではほとんど報じられていないようでしたので、韓国語版の中央日報から以下の記事をひきました。

”독도는 한국땅” 19세기 일본 교과서 발견( 입력 2017.02.15 16:48 수정 2017.02.15 18:38 )

f:id:scopedog:20170221232143p:image

山・横尾山等、相並ビテ、全嶋皆山ナリ、其山際ニ大平山ノ鉄坑アリ、又西南ノ渓間ニ、壇鏡那知ノ両瀑布アリテ、直ニ海ニ注ギ、八尾川ハ、大峯ヨリ出デ、西郷港ニ入ル、○此嶋ノ四面ハ、大率岩礁断崖ニシテ、岬角モ亦多シ、白嶋鼻ハ、北角ニシテ、西ニ那久崎アリ、東南ニ西郷崎アリ、西郷港ハ、嶋中ノ良湾ナレバ、隠岐港ノ称アリ、湾口東南ニ向ヒテ、美保関ニ到ル舟路十八里アリ、此他ノ港泊ハ、南岸ニ加茂箕浦アリ、西岸ニ福浦アリ、

此国ハ日本海中西辺ノ絶嶋ニシテ、其西北海上ニ松嶋竹嶋ノ両嶋アリ、相隔ル殆一百里ニシテ、朝鮮ニテ欝陵嶋ト称ス近来定メテ其国ノ属嶋トナスト云フ、

前半は隠岐の地形に関する説明です。その後に隠岐は「此国ハ日本海中西辺ノ絶嶋」だという説明があり、その北西の海上に「松嶋竹嶋ノ両嶋」があり、最近、朝鮮の「属嶋」となったと書かれています。これは1886年の教科書の記載とのことですから、「竹島外一島」すなわち現在の鬱陵島独島竹島)を「本邦関係無之」と判断した1877年太政官指令に沿った教科書であると読めます(参考:独島(竹島)に対する1877年時点における日本政府の認識)。

ちなみに「其西北海上ニ松嶋竹嶋ノ両嶋アリ、相隔ル殆一百里」とありますが、太政官指令関連文書中では、磯竹嶋(別名・竹島、現・鬱陵島)は隠岐から北西へ120里*2松島(現・独島竹島))は隠岐から80里*3、となっています。この両島あわせて、隠岐から「相隔ル殆一百里」という表現で教科書は書かれているようですね。

基本的に1877年太政官指令に付随する話であると思われ、1877年の時点で日本政府独島竹島)を日本領ではないと結論付けた、ということを理解している人にとっては新味のある話ではなさそうです。ですが、そうでない人にとっては、またもトリッキーな解釈を考案する必要があるでしょうね。

*1:「竹島をめぐる日韓領土問題の近年の経緯―島根県の「竹島の日」制定から李明博韓国大統領竹島上陸まで―」http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3751407_po_074102.pdf?contentNo=1

*2:「隠岐国ノ乾位一百二拾里許」

*3:「隠岐ヲ距ル八拾里許」

2017-02-21

沖縄やアイヌの民族衣装を着る日本人観光客に同じことを言わないのかな

こういう記事がありました。

チベット民族衣装で記念撮影する中国人観光客に違和感 九寨溝国立公園

THE PAGE 2/19(日) 14:10配信

 ユネスコ世界遺産となっている九寨溝国立公園を訪れた。四川省北部チベット族自治州の山中にある自然保護区だ。それまで見たことのないほど神秘的に透き通った緑や青の湖の数々が美しい。

 折しも中国最大の休日の一つで、5億人以上が旅行するといわれる国慶節を終えた直後。その余波でどこもごった返していた。

 「寨」とはチベット族の村を表す言葉。今は中国人観光客で賑わうこの公園も、元はといえば9つのチベット人の村があった土地だった。

 山と湖を背景にした記念撮影のための、民族衣装のレンタルがあった。なかなか人気があって、色鮮やかな衣装をまとった中国人観光客たちが次々に笑顔でポーズをとっていく。しかしこの衣装が、己の政府弾圧し続けるチベット民族のものだということを、果たして彼らは知っているのだろうか?

2015年10月撮影)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000012-wordleaf-asia

チベットの人権問題を指摘・批判するというのは良いのですが、中国人観光客に対してまでこういう皮肉を放つ必要がよくわかりません。中国語圏に向けて報じるなら意味はあるでしょうが、日本語ですからなおさらよくわかりません。

そもそも今の日本人は「己の政府弾圧し続ける」沖縄アイヌ民族衣装や文化を観光資源として楽しんでいないんですか?

沖縄アイヌ文化を楽しんでいる日本人観光客に対して、外国のメディア外国語で「己の政府弾圧し続ける民族のものだということを、果たして彼らは知っているのだろうか?」などと報じたら、どう感じるのでしょうか?

日本語で報じられれば“なるほどそういう見方もあるか”と自省につなげることも出来ますが、外国語で報じられれば、外国人内で日本人を侮辱する記事を流布しているように感じるんじゃないですかね。

2017-02-20

赤色矮星の人

こいつ。

朝日の別の記事(https://goo.gl/M7JxfF)で『韓国政府関係者も「日本が激怒する理由はよくわかる」と認める』とあるのだけど?(笑)日本のメディアが日本の見解を支持することに何の問題があるのか全く不明だわ。

the_sun_also_risesのコメント 2017/02/20 09:49

http://b.hatena.ne.jp/entry/323070668/comment/the_sun_also_rises

外相の公式発言の話をしているのに、別の「韓国政府関係者」を持ち出す思考回路はさすがだね。

「日本のメディアが日本の見解を支持することに何の問題があるのか全く不明だわ。」というのも、頭悪いというかメディアの役割をまるで理解していないというか、ナチスと同程度の理解だというか・・・。

そもそも「日本の見解を支持すること」と“韓国側の主張内容を報じないこと”をイコールと考えていること自体も狂ってるし。

外相の発言に「適切でない」という文言が無かったとしたら、日本のメディア日本政府の意を忖度して捏造したことになるんだが、それも暗黒太陽の中では愛国無罪なんだろうかね。

君はホントに民主主義の国の人なの?それとも民主主義を見たこともない赤いDwarfなのかな?

2017-02-19

2017年2月17日の日韓外相会談で「尹炳世外相「設置、適切でない」」というのはどうも誤報っぽい

ざっと見た感じでは、産経読売NHKが、韓国尹炳世外相慰安婦像の設置について「適切でない」と発言したと報じているようです。

日韓外相会談 慰安婦像 岸田文雄外相が撤去要求 尹炳世外相「設置、適切でない」 岸田氏は竹島記載にも抗議(2017.2.18 00:52更新)

少女像「適切でない、解決へ努力」…韓国外相(2017年2月17日 23時33分 読売新聞 )

韓国外相 外国公館前の少女像設置は適切でない 撤去へ努力続ける(2月17日 22時11分)

これはかなり違和感のある話です。

もともと朴政権自体、慰安婦問題には冷淡でしたし、尹外相少女像の設置を歓迎してないことはわかり切った話ですが、“他に適切な場所がある”という発言ならともかく「適切でない」という発言はちょっと考えにくいところです。少女像設置がウィーン条約違反であるという日本側の主張を認めるような発言になりますので、韓国政府が内心、少女像を邪魔だと思っていたとしても公言は憚られてるところです。

法的に考えても、少女像の設置がウィーン条約違反という日本の主張はかなり無理があります(参照)し、韓国国内法的にも“行政による撤去”という措置を正当化する法的根拠が極めて薄い*1ため、設置者と合意しない限り、韓国政府として撤去もできません。

もちろん、韓国政府民主主義を強権で踏みにじるような行為を厭わなければ、強制撤去はできますが、市民の立場としては隣国政府がそのような行為を行うことを容認できませんし、それ以前に現状の韓国政府にそこまで強権を発動できるだけの力がないでしょうね。

まして、「78%が撤去反対=釜山少女像で韓国調査」という状況で、撤去容認するかのような「設置、適切でない」という発言をわざわざ尹外相がするでしょうか?

そこでちょっと調べてみました。

尹炳世外相「設置、適切でない」」という報道

産経

 日本側は像設置が大使館総領事館の威厳の侵害を禁止したウィーン条約に抵触するとしている。尹氏はこの日の会談で「外国公館前に造形物などを設置するのは国際的プロトコル外交儀礼)にかんがみ適切ではない」と表明した。韓国ソウルの日本大使館前の像撤去に向けた努力を約束した一昨年の日韓合意に関しても「着実に実施していく」と述べた。

http://www.sankei.com/politics/news/170218/plt1702180004-n1.html
フジテレビ

これに対して、尹外相も「国際的に適切ではない」と応じ、撤去に向けて最大限努力する考えを示すとともに、2015年末に合意した慰安婦に関する日韓合意を実施する意向を伝えた。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170217-00000179-fnn-pol
読売

 岸田氏は韓国釜山プサン日本総領事館前に設置された慰安婦象徴する少女像について、「極めて遺憾」と改めて撤去を求めた。尹氏は「外国公館前の設置は外交儀礼に鑑かんがみ適切ではない。可能な限り最大限の努力を行う」と述べたが、撤去確約はとれなかった。

http://news.livedoor.com/article/detail/12689066/
NHK

これに対し、ユン外相は、外国公館の前に施設や造形物を設置することは適切ではないとしたうえで、「引き続き、可能な限り努力していく」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170217/k10010881051000.html

産経・フジ・読売はカッコ書きで「適切ではない」と書いており、尹外相が「適切ではない」と発言したかのような体裁をとっています。NHKはカッコ書きではないもののそれ以外は同じ表現を使っています。


朝日では表現が違う

朝日記事ではこうなっています。

 岸田文雄外相韓国尹炳世(ユンビョンセ)外相が17日、訪問先のドイツ・ボンで会談した。釜山日本総領事館前に設置された慰安婦象徴する「少女像」について、岸田氏は「極めて遺憾であり、撤去を求める」と述べた。尹氏は「国際儀礼を考慮しながら、円満に解決できるように可能な限りの努力をしている」と理解を求めた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170218-00000003-asahi-int

国際儀礼を考慮した解決のための努力をしている、という意味の発言ですが、「適切ではない」とはニュアンスが異なっています。

現在の韓国の政治状況を考慮すると

外相が「外国公館前の少女像設置は適切でない 撤去へ努力続ける」(NHK)などと発言した場合、韓国国内メディアは当然これを叩くと思うんですがそういう報道は見かけません。韓国では「78%が撤去反対=釜山少女像で韓国調査」という状況であるにもかかわらず、ハンギョレでも今回の日韓外相会談について「韓日外交長官会談、また「少女像」立場の差広がるばかり」と報じてる程度です。

上記のハンギョレ記事では、こうなっています。

日本は少女像撤去・移転を念頭に置き、韓国の「積極的努力」を要請したのに反し、韓国は「国際礼譲を考慮し努力する」とう既存の立場を確認したものと伝えられている。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/26554.html

朝日記事と同じような内容です。

「外国公館前の少女像設置は適切でない 撤去へ努力続ける」と「国際礼譲を考慮し努力する」では受ける印象がかなり異なります。

では実際どうだったのでしょうか。

韓国外交プレスリリース

そこで韓国外交部の公式発表をまず調べてみました(日本外務省は現時点でアップされていません*2)。

2. 양 장관은 최근 양국간에 어려운 문제가 있으나, 양국 정부간 신뢰를 토대로 한?일 관계를 긍정적인 방향으로 발전시켜 나가야 한다는 데 대해 인식을 같이 하였다.

ㅇ 양 장관은 2015.12.28. 일본군위안부 피해자 문제 관련 합의를 충실히 이행해 나가는 것이 중요하다는 점을 재확인하고, 합의 이행 과정에서 계속 협력해 나가기로 하였다.

  • 이와 관련, 윤 장관은 일본 정부가 합의의 정신 및 취지를 존중하고, 한·일관계에 장애되는 요인이 발생하지 않도록 하는 것이 중요하다는 점을 강조

ㅇ 또한, 양 장관은 부산 소녀상 문제 등 민감현안이 양국관계의 대국에 부정적 영향을 미치지 않도록 상호 노력하자는 데 인식을 같이 하였다.

機械翻訳

2.両長官は最近、両国間の困難な問題があるが、両国政府間の信頼を土台にした?日関係を肯定的な方向に発展させていかなければならないということについての認識を共にした。

当量長官は2015.12.28。日本軍慰安婦被害者問題関連の合意を忠実に履行していくことが重要であることを再確認し、合意の履行過程で引き続き協力していくことした。

  • これと関連し、尹長官は、日本政府が合意の精神と趣旨を尊重し、韓日関係に障害されている要因が発生しないようにすることが重要であるという点を強調し

当また、両大臣は、釜山少女像の問題など敏感な懸案この両国関係の大局に否定的な影響を及ぼさないように、相互に努力しようということで認識を共にした。

http://www.mofa.go.kr/news/pressinformation/index.jsp?menu=m_20_30

具体的な発言内容は書いてませんでしたが、「日本政府が合意の精神と趣旨を尊重し、韓日関係に障害されている要因が発生しないようにすることが重要であるという点を強調」とかありますので、「外国公館前の少女像設置は適切でない 撤去へ努力続ける」といった、一方的に韓国側の非であることを認めたような流れは感じられません。

さらに韓国語での発言内容を報じているところがないかを調べてみました。

聯合ニュース

한일외교장관 소녀상 ’간극’ 재확인…윤병세 ”해결위해 노력”(종합2보)(송고시간 | 2017/02/17 22:51)」で、尹外相の発言と思われる部分がありました。

다만 윤 장관은 부산 소녀상 문제에 대해 "국제예양(禮讓, 예의를 지켜 공손한 태도로 사양함) 및 관행이라는 측면을 고려하면서 원만히 해결되도록 가능한 노력을 해왔고, 앞으로도 노력할 것"이라고 말했다. 그러면서 원만한 해결을 위해서도 일본 측이 위안부 합의의 취지와 정신을 존중하는 모습을 보여야하고 그에 배치되는 언행은 자제해야 한다고 윤 장관은 덧붙였다.

機械翻訳

ただし尹長官は釜山少女像の問題について「国際イェヤン(禮讓、礼儀を守って丁寧な態度で仕様する)と慣行という側面を考慮しながら円満に解決されるように可能な努力をしてきた、これからも努力する」と述べた。それとともに円満な解決のためにも、日本側が慰安婦の合意の趣旨と精神を尊重する姿を見せなければ、それに配置されている言動は控えるべきだと尹長官は付け加えた。

http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2017/02/17/0503000000AKR20170217191452014.HTML

産経読売の記事にある発言と比べてみるとこうなります。

産経「外国公館前に造形物などを設置するのは国際的プロトコル外交儀礼)にかんがみ適切ではない」
読売「外国公館前の設置は外交儀礼に鑑み適切ではない。可能な限り最大限の努力を行う」
朝日「国際儀礼を考慮しながら、円満に解決できるように可能な限りの努力をしている」
聯合ニュース"국제예양(禮讓, 예의를 지켜 공손한 태도로 사양함) 및 관행이라는 측면을 고려하면서 원만히 해결되도록 가능한 노력을 해왔고, 앞으로도 노력할 것"(「国際イェヤン(禮讓、礼儀を守って丁寧な態度で仕様する)と慣行という側面を考慮しながら円満に解決されるように可能な努力をしてきた、これからも努力する」)

聯合ニュースや朝日記事で報じられている尹外相発言の方が、日韓政府間合意での韓国政府の見解に沿った内容でもあり韓国国内に対しても説明できるものですから、こちらの方が信ぴょう性が高いと言えます。むしろ、産経読売NHKの「適切ではない」発言がどこから出てきたのかちょっとよくわかりません。発言した部分は、上記はどれも同じ部分のはずですし。


韓国側からの要求部分は日本では一切報じられていない

上記で引用した、産経・フジ・読売NHK・朝日、いずれの記事でも、日本側が撤去要求し、韓国側が努力すると答えた、という部分だけが報じられています。まるで“日本側はやるべきことをすべてやった。韓国側がやるべきことを日本はただ待っていればいい”、という安倍政権の見解をそのまま、日本のメディアが共有してるかのような態度です。

ですが、尹外相はこういう発言もしています。

그러면서 원만한 해결을 위해서도 일본 측이 위안부 합의의 취지와 정신을 존중하는 모습을 보여야하고 그에 배치되는 언행은 자제해야 한다고 윤 장관은 덧붙였다.

機械翻訳

それとともに円満な解決のためにも、日本側が慰安婦の合意の趣旨と精神を尊重する姿を見せなければ、それに配置されている言動は控えるべきだと尹長官は付け加えた。

http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2017/02/17/0503000000AKR20170217191452014.HTML

韓国政府プレスリリースにもある話です。

  • 이와 관련, 윤 장관은 일본 정부가 합의의 정신 및 취지를 존중하고, 한·일관계에 장애되는 요인이 발생하지 않도록 하는 것이 중요하다는 점을 강조

機械翻訳

  • これと関連し、尹長官は、日本政府が合意の精神と趣旨を尊重し、韓日関係に障害されている要因が発生しないようにすることが重要であるという点を強調し
http://www.mofa.go.kr/news/pressinformation/index.jsp?menu=m_20_30

はっきり言えば、日本政府日韓政府間合意の精神と趣旨を尊重していないから、円満な解決ができない、と韓国側から指摘されているわけですね。

ところが日本のメディアがこれを一切報じないのですから、その態度が改まるわけもなく、どうにも救いのない状況ですね。

続きを読む

*1http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20170116/1484587856

*2:関係ないですが、日本政府のweb対応って他国に比べるとかなり遅い印象があります。アメリカ政府プレスリリースとか1日後にはもう出てますからねぇ。

2017-02-15

熱狂的な安倍支持者が嘘をついてるだけかと思ったら安倍首相の自画自賛の論理の飛躍がひどすぎただけという

安倍首相が“尖閣諸島(釣魚島)が日米安保の範囲内と声明に入れたのは初めて”だと主張した件。

尖閣防衛義務「いちいち再確認する必要なくなった」 安倍晋三首相、日米首脳会談の成果強調

産経新聞 2/14(火) 11:27配信

 衆院予算委員会は14日午前、安倍晋三首相麻生太郎副総理財務相岸田文雄外相ら関係閣僚が出席し、外交通商政策の集中審議を行った。首相は、トランプ米大統領との首脳会談後の共同声明で、尖閣諸島沖縄県石垣市)が日米安全保障条約第5条の適用対象と明記されたことに関し、「オバマ大統領の時は口頭で言及したが、声明には入らなかった。今後はいちいち再確認する必要がなくなった」と強調した。

 共同声明に「東シナ海の平和と安定を確保するための協力を深める」との文言が盛り込まれたことについては、「初めてのことで、きわめて有意義であり画期的だ」と指摘した。

 3月にドイツを訪問し、日米首脳会談の内容などをめぐりメルケル首相会談する意向も明らかにした。

 自民党武藤容治氏らへの答弁。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170214-00000520-san-pol

まあ、この産経記事を読むと“尖閣諸島(釣魚島)が日米安保の範囲内と声明に入れたのは初めて”であるかのように、それが成果であるかのように読めますね。

ただですね、“尖閣諸島(釣魚島)が日米安保の範囲内”というのは2014年の共同声明で既に入っていますからね。

日本外務省のサイトに「日米共同声明:アジア太平洋及びこれを越えた地域の未来を形作る日本と米国 」というページがあり、2014年4月の日米共同声明の内容の仮訳が載っています。

日米共同声明:アジア太平洋及びこれを越えた地域の未来を形作る日本と米国

平成26年4月25日

 日米両国は,両国が直面する共通安全保障上の課題を踏まえ,日米防衛協力のための指針の見直しによることを含め,日米安全保障協議委員会の指示に従い,日米の安全保障同盟を強化し,現代化している。米国は,最新鋭の軍事アセットを日本に配備してきており,日米安全保障条約の下でのコミットメントを果たすために必要な全ての能力を提供している。これらのコミットメントは,尖閣諸島を含め,日本の施政の下にある全ての領域に及ぶ。この文脈において,米国は,尖閣諸島に対する日本の施政を損おうとするいかなる一方的な行動にも反対する。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page3_000756.html

政府のサイトでも「U.S.-Japan Joint Statement: The United States and Japan: Shaping the Future of the Asia-Pacific and Beyond」というタイトルでこう書かれています。

The United States has deployed its most advanced military assets to Japan and provides all necessary capabilities to meet its commitments under the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security. These commitments extend to all the territories under the administration of Japan, including the Senkaku Islands. In that context, the United States opposes any unilateral action that seeks to undermine Japan’s administration of the Senkaku Islands.

https://obamawhitehouse.archives.gov/the-press-office/2014/04/25/us-japan-joint-statement-united-states-and-japan-shaping-future-asia-pac

日米両政府サイトに掲載されている2014年4月の共同声明(Joint Statement)で明確に、尖閣諸島(釣魚島)が日米安保の範囲内であることが記載されていることがわかりますね。

では、何が“初めて”だったのか、というと「日米安全保障条約第5条の適用対象」の「第5条」という条文の明記が初めてだったということです。

オバマ政権の時は「第5条」という具体的な条文を明示しなかったが、トランプ政権では明示した、だから「今後はいちいち再確認する必要がなくなった」ということらしいです。

で、これがどの程度バカなのかというと。

  • 安倍・トランプ共同声明

The two leaders affirmed that Article V of the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security covers the Senkaku Islands. They oppose any unilateral action that seeks to undermine Japan's administration of these islands.

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000227768.pdf

The United States has deployed its most advanced military assets to Japan and provides all necessary capabilities to meet its commitments under the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security. These commitments extend to all the territories under the administration of Japan, including the Senkaku Islands. In that context, the United States opposes any unilateral action that seeks to undermine Japan’s administration of the Senkaku Islands.

https://obamawhitehouse.archives.gov/the-press-office/2014/04/25/us-japan-joint-statement-united-states-and-japan-shaping-future-asia-pac

で、日米安保の第5条はこうです。

ARTICLE V

Each Party recognizes that an armed attack against either Party in the territories under the administration of Japan would be dangerous to its own peace and safety and declares that it would act to meet the common danger in accordance with its constitutional provisions and processes. (略)

第五条

 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宜言{宜はママ}する。 (略)

http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19600119.T1J.html
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19600119.T1E.html

安倍・オバマ共同声明内にある「the territories under the administration of Japan」という文言は日米安保条約中には、第5条にしかありません。ですから安倍・オバマ共同声明で示しているのは、日米安保条約第5条以外にあり得ず、改めてどの条文かを確認する意味がそもそもないんですよね。

トランプ政権は、「The United States has deployed its most advanced military assets to Japan and provides all necessary capabilities to meet its commitments under the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security. These commitments extend to all the territories under the administration of Japan」を「Article V of the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security」と読み替えただけですから。

これを、大成果だ!大金星だ!百点満点だ!と賞賛している様は、さすがに呆れますね。

お前ら、おぼっちゃんに科してるハードルが低すぎだろ、と言いたくなります。

他には、トランプからも言質を取ったのは成果だ!みたいな声もありますが、それって共同声明で明記した内容について、大統領が変わったら信頼できなくなると思ってるんですかね?

だとすれば、今回のトランプとの共同声明もトランプ政権終了後には意味がなくなり、また確認しなきゃいけないっていう認識なんでしょうか。だとすれば、安倍首相の「今後はいちいち再確認する必要がなくなった」という発言は間違ってることになるんですよね。

あるいは、トランプは日米安保条約で明記されてる内容さえ守らないとか思ってたとか。

だとすれば、いくら共同声明出しても、それを守るとは限りませんよね?


日米安保条約は、日本の施政権下にある領域で日米いずれかに対する武力攻撃(armed attack)があった場合に適用される、と1960年から決まっている話で、これに日本の施政権下にある領域には尖閣諸島(釣魚島)を含む、という言質を何年も前に取っているわけです。

中国漁船中国漁業監視船が尖閣諸島(釣魚島)領海に入っても、武力攻撃(armed attack)でも何でもありませんし、軍艦(稲田防衛大臣の言うところの“中国戦艦”)が領海内を航行しても、航行の自由(freedom of navigation)であってこれも武力攻撃(armed attack)ではありませんからね。

今回の安倍・トランプ共同声明で、こういった状況を抑止できるようになったわけでもなく、これまで通り、それこそ半世紀前からと同様に日本の施政権下にある領域での日米いずれかに対する武力攻撃(armed attack)に対する抑止として機能するだけの話です。


まあ、熱狂的な安倍信者にとっては教祖様の言うことは絶対ですから、成果みたいに語られれば疑いもせずそれを信じるんでしょうけどね。

私から見れば、嘘つき同志が仲良く語らってきて国内に向けて中身のない調子のいいことを吹いて回ってるだけとしか思えませんけどね。

「信頼関係」とか言ったもん勝ちの具体的な指標のないものを嘘つきに誇られてもねぇ・・・。