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誰かの妄想・はてな版

2014-07-22

低い充足率に合せるように定員を減らすも現員も減ってしまう“いたちごっこ”

自衛隊の構成と充足率、特に兵卒レベルについての応募・採用状況について、以下にまとめました。

年度 幹部   准尉   曹     士(全体)士(非任期)士(任期)士(定員)士(応募者数)士(採用者数)
1980年37982(97.4) 4352(87.5)118957(98.8)78805(76.2)-----    -----   103483    44650     21007    
1990年39116(93.8) 4919(92.1)122589(95.6)79920(81.1)-----    -----    98530    43805     21799    
1999年42467(98.2) 5133(95.4)135602(99.1)53166(64.9)15394    37772    81860    30581     5758    
2000年42947(98.2) 5210(96.8)137256(99.4)51408(65.5)15203    36205    78494    26748     4643    
2001年43014(98.3) 5022(93.7)138476(99.3)53295(72.5)16531    36764    73560    27901     7173    
2002年42621(97.6) 5000(94.0)138361(99.1)53857(76.9)16782    37075    70038    33896     9525    
2003年42174(96.8) 4982(93.7)138202(99.1)54448(77.8)16968    37480    69952    30450     8540    
2004年41653(94.7) 4928(93.6)137795(98.9)54203(81.6)17274    36929    66421    30567     8345    
2005年41463(93.8) 4928(93.7)137208(98.9)55831(85.8)17618    38213    65045    30864     10007    
2006年41311(92.8) 4945(94.8)136873(98.7)57683(91.3)18533    39150    63185    31687     11004    
2007年41358(92.1) 4892(93.8)136613(98.5)58107(93.1)20530    37577    62417    29976     9775    
2008年41453(92.0) 4846(95.8)136429(98.6)47563(79.1)18344    29219    60109    27699     8357    
2009年41785(96.1) 4810(96.7)137158(96.7)44783(74.1)19223    25560    60452    -----     -----    
2010年42283(93.4) 4694(93.4)138506(99.2)43874(76.0)21316    22558    57765    21055     2321    
2011年42818(94.3) 4566(92.4)139798(99.7)40768(71.3)22579    18189    57179    23158     5180    
2012年43081(94.9) 4506(91.1)138995(98.4)41266(73.9)23184    18082    55864    23968     4309    
2013年43048(94.8) 4496(91.1)138626(98.3)38356(68.8)21785    16571    55758    34038     9963    

(カッコ内は充足率)

(応募者数・採用者数は、自衛官候補生・2士、2009年度はデータなし)

見て分かる通り、幹部・准尉・曹レベルについては年度を問わず、ほとんど90%以上の高い充足率になっています。これに対して、兵卒である士の充足率は60〜90%程度であり、充足率が高い2006年・2007年については、定員が減っているため、見かけ上充足率が高く見えているに過ぎず、士の現員については1980年の約8万人からほぼ一貫して減少傾向にあり、2013年には4万人を割り込んでいます。さらにその士の構成にしても、任期制隊員より非任期制隊員が比率として増え続けており、2011年には半数以上が非任期制隊員になっています。

士の応募者数については、1980年1990年頃は、4万人を越えていましたが、2000年頃からは2〜3万人程度に低迷しています。2013年度に3.4万人に急増していますが、これが東日本大震災の影響かどうかはわかりません。

ちなみに、1990年には約4.4万人だった士応募者は、1991年には約3.8万人、1992年には約3.9万人、1993年には約3.4万人、1994年には約2.6万人と急速に低下しています。時期的には自衛隊の海外派遣が本格化した時期にあたりますが、因果関係があるかどうかはわかりません。

(注:年の記載は、参照した防衛白書の発行年であり、前年度を指していることがあります)


念のため、防衛白書官僚的作文を以下に引用しておきます。

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2014-07-21

日本政府の詐術が世界的に認識されつつあるので結果としてよかったかもしれない。

“軍が直接強制連行したかどうかだけが問題だ”と主張する日本国内の否認論者がいかにガラパゴス的な存在であるかを自覚すればいいんですけどね。多分無理でしょうね。日本は国連勧告なんて平気で無視するような“普通の国”ですし。

UN panel questions Japan on 'comfort women'

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2014-07-20 upは7/21

7月1日の閣議決定全文とその解釈について

2014年7月1日集団的自衛権行使を容認する事実上の解釈改憲閣議決定が出されました。

閣議決定全文=集団的自衛権

 政府が1日に閣議決定した「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備ついて」の全文は次の通り。

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2014-07-19

2014年7月16日国連人権委員会での日本

既に報道されていますが、国連サイトに掲載された恥ずかしい記録を引用します。

Human Rights Committee considers report of Japan

16 July 2014

Concluding Remarks

OSAMU YAMANAKA, Director, Human Rights and Humanitarian Affairs Division, Foreign Policy Bureau, Ministry of Justice, said that the State party had carefully considered the Slavery Convention and did not consider comfort women as a slavery issue. He thanked all the members of the Committee for the constructive dialogue. The protection and promotion of human rights was a long process for every country. Japan had tried to respond, in good faith, to all raised questions. The Government would continue to make efforts in that regard, and was ready for further cooperation with the international community.

NIGEL RODLEY, Chairman of the Committee, said that there were two issues worth mentioning. One was the repetition of the process, with the State party appearing before the Committee, receiving recommendations, which were then not acted on. That was not the best use of resources, to say the least. Respect for human rights should not be a matter of available resources, especially if it came from a developed country like Japan. A case in example was the daiyō kangoku system. All the information available to the Committee showed that the system did not seem helpful for families or lawyers. There was only proof that the system was in place to elicit confessions from the detainees, which made it flagrantly incompatible with the Covenant. The delegation should expect strong concluding observations on that issue. The other recurring key issue was the one of comfort women: the Committee could not understand the distinction between women being forced into sexual slavery and them being used against their free will. An independent international inquiry might be needed to finally clarify the matter. The Committee did recognize that Japan was by and large a country respecting human rights, with an active and open civil society, but it did not mean that there were no serious problems adversely affecting human rights. It was hoped that the following review of Japan’s report would not need to address all the same issues all over again.

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=14878&LangID=E

山中修人権人道課長が「the State party had carefully considered the Slavery Convention and did not consider comfort women as a slavery issue」と嘯いたのに対して、ナイジェル・ロドリー委員長は「the Committee could not understand the distinction between women being forced into sexual slavery and them being used against their free will.」(「委員会は『強制的に性奴隷にさせられた』ことと『個人の意思に背いて強いられた』ことにはどのような違いがあるのか理解できない」)と返しています。

以前「「弱腰日本外交」というマボロシ」という記事を書きましたが、日本政府国際社会が求める人権や人道というものをかたくなに拒絶し、強気の姿勢をずっととってきました。安倍政権になってその姿勢はさらに顕著になっています。

2014-07-18

自衛隊は志願者が多いので徴兵制は不要と主張する論者が言及しないこと

集団的自衛権行使反対派による徴兵制キャンペーンを考えてみた」という記事なんか見ても自衛隊入隊の応募者数が年間10万人以上いることを挙げて「海外派遣による隊員の命の危険が、募集を困難にしてはいない」と主張しています。

要するに、徴兵などしなくても志願者がたくさんいる、というロジックです。

自衛隊は志願倍率が高い(平成25年国防白書)ので、徴兵制を敷いて莫大な訓練費用をかける必要性などないんです。

http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50707636.html

という論者もいます。冒頭に挙げた数多久遠氏などは「航空学生採用試験の倍率は、高い数値を保っています」とも言っています。

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