秦・大沼歴史修正コンビによる性暴力被害者侮辱会見での8項目の指摘に対する反論8

続き。

「8.「多数の慰安婦が殺害された」」

8.「多数の慰安婦が殺害された」

→事実であれば訴追されているはず

http://www.sankei.com/life/photos/150317/lif1503170028-p1.html

元の記述は「Others were killed by Japanese soldiers, especially if they tried to escape or contracted venereal diseases. At the end of the war, soldiers massacred large numbers of comfort women to cover up the operation. 」です。逃げようとしたり、病気になったりした慰安婦らが日本兵に殺され、戦後には慰安婦の証拠を隠すために多くの慰安婦を殺害した、という内容です。
言うまでもありませんが、戦争中の全ての虐殺が訴追されたわけはなく、実際に起きた違法行為の極々一部しか訴追の対象にはなっていません。「事実であれば訴追されているはず」などというのは、素人のネトウヨくらいしか言わない詭弁です。ホントこのレベルにまで堕落したんですね、秦氏は。

病気になった慰安婦を虐殺した事例

最後までこれですが、秦氏の隣に座っている大沼氏が理事を務めたアジア女性基金のサイトには、元慰安婦の金田君子氏の証言が載っています。

石家荘の慰安所

 朝から夜まで兵隊を相手にした。15人以内だった。討伐から帰ったときは、朝早くから来た。多い日は20人位になった。だからあとで子宮を(20代で)摘出するようになった。幼い娘たち、国民学校5,6年、中学校高校くらいの少女を連れてきても、性器が小さいでしょう。あそこがバラバラになって、菌が入り、薬といえばロクロク(性病予防の薬606号)と赤チンキしかなかった。だから膿んで治療できない。そういう時は中国人労働者に防空壕に草をたくさん敷かせて、そこに病人を入れた。布団もない。下は土なのだ。軍隊の命ずるままに中に入れられた。当時は電気はなく、ランプだった。防空壕にはランプもくれなかった。だから真っ暗な中で、「母さん腹すいたよ!母さん痛いよ」と叫んでいた。
 私たちが残り飯をもっていきたくても、頭がおかしくなった者もいるし、体の悪い者、肺病にかかっている者、こんな人ばかりで、恐ろしくて行けない。灯があれば、行けるけど、灯もないので、入れなかった。つかまって、放してくれなければ、どうするか。だから、私たちも中に入れなかった。何人かが死ぬと、娘たちは恐ろしいから、叫びはじめた。すると、みな一緒にして、防空壕に薬をいれて、殺してしまい、埋めてしまった。埋めてから、その横に新しい防空壕を掘り、また病人が出れば、そこに入れたのだ。

http://www.awf.or.jp/3/oralhistory-00.html

「みな一緒にして、防空壕に薬をいれて、殺してしまい、埋めてしまった。」と日本軍が慰安婦を殺害したという証言です。

金田さんは、1997年1月韓国において初めて基金の償い事業と総理のお詫びの手紙を受け入れた被害者の一人となりました。2005年1月27日、金田さんは亡くなりました。

http://www.awf.or.jp/3/oralhistory-00.html

大沼氏は隣席で秦氏の妄言を聞いている時に、アジア女性基金での解決を受け入れた金田氏のことが脳裏によぎったりはしなかったのでしょうか?それとも死人に口無しとばかりに無視を決め込んだのでしょうか?

戦後に証拠隠蔽のために慰安婦を殺害したという証言

こういう証言があります。

鄭書雲(チョン・ソウン)

13人で行ったんだけど、慰安所で3人が死んでね。奴らは、残りの10人全員を防空壕に入れることはできないから、そのうちの何人かを先に連れて行って、そこで殺したのよ。私たちを帰すと後に問題になるかもしれないと思って殺したみたいだけど、血も涙もない奴らだよ。わたしは、そんな中で生き残ったのよ。

http://www.hermuseum.go.kr/japan/sub.asp?pid=124

ちなみに戦後でなくとも、慰安婦の存在が米軍に知られたら恥だということで日本兵慰安婦を殺害した事例があります。1944年2月17日、18日に米軍の大空襲を受けたトラック島で、司令部の命令を受けた志田少尉が防空壕に避難していた60〜70人の慰安婦らを殺害しています(「天皇の軍隊と朝鮮人慰安婦」P246-248、西口克己「廓」、「慰安婦たちの太平洋戦争」P283-285 でも同じ事件について確認されている。)。
これなどは、大量虐殺(massacre)と呼ぶにふさわしい行為です。