Another Brick in the Wall

昨日の英語文化演習はピンク・フロイドの「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォールpart2」とCSNYの「オハイオ」を読み、聞き、観た。
 ピンク・フロイドのこの曲は1979年のアルバム『ザ・ウォール』の収録曲で、単独で聞いても面白いが組曲になっているので、その前後や、全体の中で聞くとより分かる。
 ビデオ・クリップもpart1を聞くと面白い。「壁の中のレンガの一つに過ぎない」というのは「歯車の中の一つ」と同じような意味で、管理社会と没個性を強いる教育体制への批判がアルバム全体に歌われる。
 We don't need no education /We dont need no thought control
 No dark sarcasm in the classroom
 教育なんていらないという子供たちのコーラスが下町なまり。そして否定の強調のための二重否定が面白い。
 ビデオ・クリップは職員室から教室へ向かう教師たち、そして教室では拙い詩を書く少年を教師がいたぶる。さらにベルト・コンベアで運ばれる児童たちの行く先は?
 ついに子供たちは反乱を起こし、教室を破壊し、学校を燃やしてしまう。しかしそれは少年の妄想だったという結末になる。これはマルコム・マクダウェルの主演した『if もしも……』(1969、リンゼイ・アンダーソン監督)を思い出す。団子鼻のマルコム・マクダウェルの反抗精神は指筋金入りで、銃を乱射し校長を撃ち殺す。そしてそれが生徒の妄想だったという腰の引けた言い訳はないようにみえて、タイトルで「もしかして…」とあるので。