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2011-03-19

東北地方太平洋沖地震東日本巨大地震)、ネット上でのデマまとめ その4

このエントリーは、下記エントリーの続編です。


東北地方太平洋沖地震、ネット上でのデマまとめ

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20110312/p1


東北地方太平洋沖地震(東日本巨大地震)、ネット上でのデマまとめ その2

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20110314/p1


東北地方太平洋沖地震(東日本巨大地震)、ネット上でのデマまとめ その3

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20110316/p2


未読の方は、そちらを先にご覧いただけると幸いです。


-デマに対して注意を呼びかける記事も続々


ネット上デマ横行 識者「情報源確かめて」 東日本大震災

東日本大震災では、短文投稿サイト「ツイッター」などインターネットを介した情報が、被災者の安否確認や救援に大きな力を果たしてきた。一方で、不安や善意から生まれたとみられるデマや流言飛語がチェーンメールやツイッターで拡散する例が目立ち、混乱に乗じた悪質なメールも出回るなど、政府も注意を呼び掛けている。

震災から1週間、これまでにインターネット上で確認されたデマは次のようなものだ。「製油所爆発で有害物質の雨が降る」「トルコが日本に100億円の援助」「埼玉県の水を飲むと危険」「被ばく予防にはうがい薬を飲むといい」「○○市で赤ちゃんが餓死。物資があれば助かった命」「築地市場で魚が大量に余っている」「防衛省や自衛隊が救援物資を直接受け付けている」「漫画家(実名)が15億円寄付」…。ほかに政治家や著名人の発言をめぐるデマなどが拡散している。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/232397

放射能対策 「黒い雨」「うがい薬飲め」はデマ

東日本巨大地震で、デマ情報が飛び交ったり、不安を募らせた住民が生活用品を買い占めたりしている。「黒い雨が降るので気をつけて」などと、根拠なしに危機感をあおるメールも流れており、関係機関は冷静な対応を呼びかけている。

福島第一原発から約50キロ離れた避難所の県立川俣高校(川俣町)では15日未明、町職員らの間で「災害対策本部から屋内退避命令が出た」とのうわさが広まった。

避難所を管理する浪江、双葉の両町職員は、うわさの真偽を確認できないまま校舎外へ走り、校舎周辺で車中泊をしている避難者を揺り起こして体育館内に避難させた。誤報と判明したのは夜が明けてから。結局、怪情報の出所は分からなかった。対応に追われた浪江町職員は、「情報源はラジオ1台のみで、体育館にはテレビがなく、電話やインターネットも接続が制限されている。原発の状況も詳しくわからず、避難者へ正確な情報が行き届かない」と困惑する。

福島県喜多方市の女性は14日、福島市の友人から「福島原発の事故などの影響で、雨には危険な放射能が含まれる。レインコートを必ず利用して」というメールを受け取った。女性は慌てて近くの100円ショップに向かったが、レインコートは既に売り切れ。他の店を探しても、品切れや品薄になっていた。

原子力安全技術センターは、「雨に直接触れないのは有効な対策だが、現在空気中で測定されている程度の数値では、放射性物質が雨に溶け込んで降ってくるというのは考えにくい」と冷静な行動を呼びかける。

また、放射性ヨウ素による健康被害を防ぐのに有効な内服薬「安定ヨウ素剤」の代わりに、ヨウ素を含むうがい薬やヨードチンキを飲んだり、ワカメやとろろ昆布を食べたりすることを勧めるメールも出回っている。福島県伊達市内のドラッグストアでは、福島第一原発で水素爆発を起こした12日以降、うがい薬の売れ行きが急激に伸び、15日夕に完売した。

しかし、こうした情報は根拠に乏しい。放射線医学総合研究所は「むしろ、うがい薬をのんでしまうと、有害な影響が出る可能性がある。ワカメなどでは十分な効果を得られない」と指摘。原子力安全委員会も、とろろ昆布などを食べることは、「放射性ヨウ素の甲状腺への集積を抑制する措置としては適切ではない」としている。

むやみに危機感をあおるメールにも注意が必要だ。セキュリティー会社のセキュアブレイン(東京)は、「『多くの人に知らせて』などと、転送をお願いする文面をつけたチェーンメールの典型。それを信じて知り合いに送ると、さらに不安をあおることになる」と注意を促す。総務省は「チェーンメールに惑わされず、報道など信頼できる情報源で内容を確かめてほしい。メールが届いても、速やかに削除を」と呼びかけている。

(2011年3月16日 読売新聞)

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38165


デマが拡大したことを、マスメディアが報じることは、重要な注意喚起になります。ネット上でのデマ注意の共有も大事ですが、例えばチェーンメールにはそうした注意が届きにくいです。多くの人達の注目を集めているマスメディアの機能は、こうした際にも発揮されるのだと思います。


それにしても今回、情報が足りないことも、逆に情報が多すぎることも、どちらも、「世界を単純化して語ってくれる」という特徴を持つ流言の温床になるんだなと痛感しています。量だけでなく、「適切な情報」という質の面も重要です。



-募金詐欺などにも注意を!

善意に便乗する詐欺にも注意が必要です。


震災に関連した悪質商法、チェーンメール等に注意を!

国民生活センターでは、震災に便乗した悪質商法や詐欺、チェーンメールなどへの注意を呼びかけている。

過去の震災時の例として、「電力会社を名乗り、地震後の点検・修理と称して高額な料金を請求する」「公的機関やボランティアを装い、清掃をしたり、さまざまな相談にのった後に法外な料金を請求する」「『当社と被災家屋の修理契約をすれば、行政から補助金が出る』など虚偽の勧誘をし、修理契約をする」などの例があるという。

「『修繕費や生活費を貸し出すので、返済保証金を入金してほしい』と保証金名目で入金させるものの、貸し出しはされない」「日本赤十字などをかたり、義捐金を求める」などの詐欺も過去に見られた。

また、すでにマスコミ等で報道されているように、石油施設火災に関する厚生労働省を装ったメールや、関西電力関連の節電の呼びかけなど、ブログ、ツイッター上などにおけるチェーンメールも問題となっている。

総務省は「○○○によれば」とのみ記された出所の不確かな情報、いつの時点のものかわからない情報などに対して注意を喚起している。重要な情報については、行政機関や報道などで真偽を確かめることが不可欠。少しでも疑わしい内容のメールは、慌てて転送しないことが大切だ。

たとえ信頼している人物からのメールだとしても、必ず情報源の確認はするようにしたい。善意のつもりでしたことが、迷惑をかけたり、パニックを引き起こすこともある。なお、今回だけに限らず、チェーンメールや迷惑メールに関しては、迷惑メール相談センターのサイトも参考にしていただきたい。

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/03/17/026/

【内容】

事例1

実家の両親宅に業者が訪れ、「地震で瓦が落ちているので、修理が必要だ。すぐに屋根の修理工事をしたほうがよい」と勧誘し、両親は契約してしまったようだ。震災に便乗した商法ではないかと不審に思う。

事例2

「行政から補助金が出る」と、震災後のリフォーム工事の勧誘が横行しているようだ。近所も液状化現象が起きており、今後補修工事が必要な家はたくさんある。勧誘にのってしまうのではないかと心配だ。

事例3

「北海道産のカニを半額で買わないか、売上金の一部を震災の義援金にする」との電話勧誘があった。信用できるか。

【ひとこと助言】

災害時の混乱や、被災者を支援したいという気持ちにつけこんだ便乗商法と疑われる相談が寄せられています。今後被害が広がる可能性がありますので、被害防止のために紹介するものです。

その場ですぐに契約してはいけません。頼んでもいないのに押しかけてきて、しつこく勧誘する業者には特に注意してください。

公的な制度については、業者の説明をうのみにせず、必ず自治体に確認しましょう。

この他にも、義援金名目の振り込め詐欺にも注意が必要です。

被害に遭いそうになったとき、被害に遭ってしまったときは、すぐにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。

http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen106.html


くれぐれもご注意くださいませ。


-九州電力も節電の呼びかけ?

関西電力だけでなく、九州電力についてもチェーンメールが出回っています。


九州電力で働いている人からのお願いです。

出来るだけ多くに回してほしいとの事です。

■お願い■

この度の大地震の被害で本日22時以降関東から東北地方への電気供給が難しくなり、中部電力や関西電力、九州電力からも送給電を行います。

一人が少しの節電をするだけで、東北地方周辺の方の携帯の充電、病院での医療機器の使用が可能になります。

九州に住む私たちには、節電ぐらいしか出来ませんが、このメールをできるだけ多くの方に送信することできっと役に立ちます。m(_ _)m


「とのことです」という伝聞と、「中の人から聞きました」というメソッドが使われている、典型的なチェーンメールです。「本日」というのがいつの事なのか分からないので、いっそう混乱を招きがちなところも問題です。なお、九州電力の公式声明は次のとおりです。


東北地方太平洋沖地震について

このたびの東北地方太平洋沖地震により被災された多くの方々には心よりお見舞い申し上げます。

今回、大変重大な事態が発生していると認識しており、いち早い事態の収束を願っております。

現在、電力供給の確保については、国、自治体、東京電力及び東北電力が全力を挙げて対応されているところであり、当社としても、特に福島第一、第二原子力発電所で発生した事態については情報収集に努めるとともに、電気事業者として出来る限りの協力をしていきます。

また、当社の玄海、川内原子力発電所については安全に運転を続けるとともに、今後、新たな対策が必要になれば、適切に対応し、万全を期してまいります。

当社としても出来る限りの支援をしていくとともに、復旧が一日も早くなされることを祈念しております。

現在、当社は被災地域に向けて電力の応援融通をいたしております。当社として、電源供給力は今後も十分確保できておりますが、一方、わが国全体をみた場合、エネルギー需給が逼迫する事態も考えられますので、お客さまには、これまで以上の省エネルギー・節電をお願い申し上げます。


関西電力の時もそうですが、節電自体は重要です。しかし、変電出来る電気には上限があるということなので、緊急というわけではなく、「普通に節電」するのが妥当、ということになるでしょうか。


-再度、外国人犯罪流言に注意

現地で○○人が犯罪を起こしている、物資を強奪している、といった書き込みがしばしば見られます。しかし、こうした「見た・聞いた」というものでも、裏が取れていないものには注意が必要です。「友人に聞いた」「実家から電話で聞いた」というのは言うに及ばずです。また、日本人の誰かが犯罪を起こすと「こういう人が」と説明されるのですが、外国人の場合「○○人が」と大きくくくられることで、偏見が助長されるという問題点もあります。


仙台市三条中学校が外国人の心無い行動で避難所機能停止」というデマ?

http://togetter.com/li/113059


こうした流言の際に、「なぜメディアは取り上げないのか」といった書き込みが加えられていることもしばしばです。「メディアでは語られていない真実」という文法を用いて伝えられる情報は、本当に玉石混交、というよりは思い込みであるケースも多いので、これまた注意が必要です。また、通報したことの具体的な事後報告ならいざしらず、「こんなことが起こってる、ツイッターで拡散して!」という要望があるのも不思議です。自分のところに伝わってきたことが、「(自分こそが)拡散すること」によって問題解決につながるケースかどうか、冷静に考えてみれば見えてくるものも多いはずです。


また、別件ではありますが、次のようなツイートもありました。


ツイッターを見て警察に電話しました

http://togetter.com/li/113264


電話の真実は確かめられませんが、「あなたは知人でもない人の情報を連絡してきたのかい」「当人でも家族でもなく、現状を知りもしないのに、ツイッターに書いていたといちいち電話するのはやめてほしい」「この電話中にも本当に一刻も早く救助が必要な人から電話がきているかもしれない」「ブログなどで安易に県警へ電話することを煽るようなことは情報の混乱になり困る」という指摘そのものは重要だと思います。


拡散されたネットの書き込みを信じて通報する人が続出すると、一件で済むはずの通報が多数でて、業務が滞ります。しかもそれがデマなら、無駄な作業ばかりが増えるということになります。ですから、まずは「なんでこの人は直接メディアに訴えなかったのだろう」「なんでこの人は直接、警察や友人などに救出依頼の電話やメールを送らないのだろう」「なんでわざわざツイッターで書き込むんだろう」という疑問を、常に持っておいてください。そのうえで、「この情報に自分こそが反応・行動する必要が果たしてあるのだろうか」と問い直してみる必要があります。


★追加


「性犯罪や略奪行為多発」… デマ横行し不安が増幅:河北新報

東日本大震災の後、被災地で性犯罪や外国人による略奪行為が多発している、といったデマが横行している。専門家によると、先々の見通しが立たない不安が背景にあるとされ、惑わされないためには、積極的に報道などの正確な情報に触れる必要があるという。

「避難所となった三条中(仙台市青葉区)で中国人らが支援物資を略奪している」。震災数日後、ネットや口コミを通じ、こんなデマが流れた。三条中の教員は「ネットで流れたような行為はなかった」と否定する。

三条中では一時、配給を12歳以下の子どもと乳幼児のいる母親に限ったことや、通電後に校内で火災が起きたことなどから不安が広がり、デマにつながったとみられる。

福島第1原発の事故後は、ネットなどで「放射能に汚染されないためにうがい薬を飲む」といううその情報も広がった。

被ばくした人向けのがん予防薬となる飲用のヨウ素は、市町村が保管していて一般に出回っていない。ヨウ素を含むうがい薬には、ほかの物質も多く入っているため、「副作用で体を壊すので、ヨウ素を含むうがい薬や消毒液は飲んではいけない」(厚生労働省)。

このほか、被災地では(1)石巻で強盗殺人事件発生(2)強姦(ごうかん)事件が多発している(3)雨に当たると確実に被ばくする(4)女川原発も危険―などのデマも流れている。

過去の震災でもデマが引き金となり、大惨事も起きた。関東大震災(1923年)では「朝鮮人が暴徒化した」などのデマがきっかけで、迫害が広がった。

川上善郎・成城大教授(マスコミュニケーション学)は「震災による不安心理が背景にある」と解説。「報道など根拠のある情報に接することが重要。携帯メールなどによる伝聞情報は、あまり信じてはいけない」と指摘している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110322t73030.htm

小田中直樹2011仙台ドタバタ記 その4

ぼくは、全学の学生支援担当ポストを拝命されられてしまってワンワンワン・・・なので、13日(日)夕方、校長先生に受入れのお礼をいいに出向いた。ついでに避難所に顔を出した(ら色々と手伝いを依頼されてしまい、5分のつもりが5時間になった)ところ、さまざまなエピソードを垣間見ることになった。

(1)中国人による略奪は、なかった。記事にあるとおりで、そもそも略奪しようにも略奪できる物資がなかったのだから、笑えないデマではある。ウラをとれ、ウラを(ちがうって)。

http://d.hatena.ne.jp/odanakanaoki/20110323#p1


-みんなで献血をするべき?

今回の地震では、本当に多くの人が「なんとかしてあげたい」「自分にできることをしたい」と思っているようです。それはとてもよいことですが、善意による行動の全てが善行になるわけではありません。間違った情報に基づいた行動が、むしろ状況を悪化させたり、より多くの負担をかけてしまうこともあります。


では、献血をすることはどうなのでしょうか。「きっと現地では血が足りなくなっているはず!」という認識から、献血に駈け込んだりする方も少なからずおり、そうしたメールや書き込みも多く見かけました。この点について、日本赤十字社は次のように述べています。


献血にご協力いただける皆様へ

日頃より日本赤十字社の血液事業にご理解、ご協力をいただきありがとうございます。

また、平成23年3月11日(金)に発生しました東北地方太平洋沖地震に伴い献血へのご協力をいただいておりますことを深く感謝申し上げます。皆様からのご協力によりまして、現時点(3月13日現在)におきましては、医療機関からの需要に安定的に血液をお届けできております。

しかしながら、血液製剤は有効期限があることから、一時期に献血者が集中すると、期限切れが発生し、医療機関への安定供給に支障をきたす恐れがあります。皆様からの善意の献血を無駄にすることなく最大限に被災地の医療に活用するため、一時期に偏ることのない継続的な献血が必要でありますので、何卒ご理解のうえ、今後とも献血へのご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

また、東北地方の献血の受入につきましては、ライフラインの復旧等に応じて準備を整え、献血が可能な施設から再開する予定です。

なお、東北地方以外の一部の献血会場においても、この度の地震の影響により、建物等への被害が発生しておりますので、事前に血液センターのホームページでご確認いただき、お越し下さいますようお願いいたします。

http://www.jrc.or.jp/blood/index.html


f:id:seijotcp:20110319171518p:image


また、僕がパーソナリティを務める番組内においても、日本赤十字社・血液事業本部の保坂勇一さんに、詳しくお話を伺いました。


ニュース探究ラジオDIG:放送後記 3月17日(木)「東日本大震災」

お電話では、日本赤十字社・血液事業本部の保坂勇一さんに、血液には有効期限があること、一度献血すると一定期間空けないと再度献血ができないことを教えていただきました。善意の献血を無駄にすることなく最大限活用するため、献血を行う際には、各都道府県の日本赤十字社の血液センターの公式サイトなどでチェックしましょう。一時期に偏ることのない継続的な献血が必要です。

http://www.tbsradio.jp/dig/2011/03/post-805.html

podcast

http://www.tbsradio.jp/dig/2011/03/post-804.html


一時期に献血が偏ると後に足りなくなってしまうかもしれませんし、場所によっては献血会場が混雑してしまいてんてこ舞いになってしまうこともあるとのことです。事前に調べた上で、時期と余裕をみて献血をするのがいいでしょう。


-消火に当たった消防隊総括隊長のコメント?

18日から19日にかけて、消防隊の方々が、福島原発に対して放水活動を行いました。的確な説明、「日本の救世主になってください」というメールをもらったエピソードなど、その会見の模様が大きな話題になっています。関連して、次のようなコピペも拡散しています。


584 名前:山師さん@トレード中[sage] 投稿日:2011/03/20(日) 00:07:04.45 ID:Pfkykecp0

消火に当たった消防隊総括隊長のコメント(ustreamより)

 なにより、隊員のことが・・・申し訳なく・・・(涙ぐみ、しばしのあいだ沈黙)

 若いやつらが、自分にいかせてください、自分に行かせてくださいと・・・

(若い隊員たちに)怒りました・・・おまえたちは、若いのだから、

 健康な子供を作って、日本の復興のために生きろ、と・・・(しばし沈黙)

 それでも、食い下がって・・・

 私たち消防は、命を救うことしか、できませんので・・・

 バカだけど・・・最高の・・・部下たちです・・・(号泣)

http://alfalfalfa.com/archives/2734564.html


今回、実際に活動に当たられた隊員の皆様には感謝をしてもしつくせません。ただし、上記の発言部分については、「ustreamより」とありますが、明確なソースが確認できない状態です。「最高の 部下」や「日本の復興のために生きろ」といったキーワードでリアルタイム検索をかけても、このコピペのコピペばかりがでてきてしまいます。記者会見の模様は、以下の動画で確認できますが、同じ会見のことを指しているのかも不明です。


D


内容的に近いのところでは、4:55頃からの、冨岡豊彦隊長の発言があります。そこでは、「一番大変だったことはですね……隊員ですね。隊員は非常に士気が高いので、みんな一生懸命やってくれました。残された家族ですね。本当に申し訳ない。この場でですね、おわびとお礼を申し上げたい。以上です」と発言しています。動画でもこの間、カットされているようには見えないので、その間に挟まれた言葉である可能性は低そうです。可能性があるならば「カットされた後の時間帯」でこの発言があったのかもしれませんが、URLなどが不明のままでは、判断ができません。


この発言が本当にあったと仮定した場合、「なんでこんないい発言を放送しないのだろう」とも思います。こうした発言が本当にあったならば、テレビは好んで使いそうな気もしますし、取材現場にいたジャーナリストも、その発言を記事に書き記すのではないか、そして誰かによってユーストの該当部分がアップされるのではないか、現に上述の「家族に申し訳ない」発言やメールのエピソードは、あちこちの媒体で繰り返し報道されているのに、とも思います。「ソースが不明」以上のことは現段階では言えないので保留にしますが、仮に流言であった場合、隊員らへの感謝は、実際の発言などを水増ししなくてもできるのではないか、誇張する必要はないのではないか、とも思います。


もし見たという方がいれば、ソース付きでご連絡いただければ幸いです。



-避難所で子どもが餓死?

俳優の辰巳琢郎氏が、ブログで次のように書き、話題となりました。

「地獄ですよ、辰巳さん…」

安否を心配していた、石巻の友人から衛星電話がかかって来ました。

4年間、東北地方の町おこしを応援する番組を担当していたおかげで、各地に友人がいます。そして彼らの多くが被災しました。心配だけど、何も出来ない自分がもどかしく、ただ過ぎて行く日々。ブログも暫く書けませんでした。でもそれじゃいけない。彼の言葉で目が覚めました。

「この状況を、たくさんの人に伝えて下さい。死体がゴロゴロなんですから。避難所にいるのに、食糧がなく、子供が餓死してるんですよ。お願いします、辰巳さん!」

長年この世界で生きていますから、テレビの裏も表も、良いところも悪いところも、大体わかります。仕事が延期になり、終日地震報道を見ていましたが、やはりそうでした。画面に映し出されるのは、恐怖シーンと感動シーンばかり。冷徹な目で現実を見つめても、それらは番組にならなかったり、放送コードに引っかかったりするんです。大体、撮影クルーが入れる、比較的安全な場所の映像しか、テレビで見ることは出来ないと思って間違いありません。でも、様々な材料から、現実を想像することは出来ます。想像力を精一杯働かせて、自分達に何が出来るか、何をすべきか、しっかり考えましょう。

間もなく、雑誌の地震特集号が発売されて、テレビよりずっと残酷な写真が、次々に公開されると思います。でも、本当はこれからなんです。まだまだ被害の全容もわからないんですから。長い長い復興への道程。長期に渡る支援を考えなければ…

これから、この国はどうなって行くのか、日本人の勇気と良識が試されているようです。

今回の震災で亡くなられた皆様に、心から哀悼の意を表します。

http://ameblo.jp/tatsumitakuro/entry-10831822328.html


多くの方がこのエントリーを元に「ひどい」「避難所で餓死だなんて」と書き込んでいましたが、「1週間で餓死?」といった懐疑的なコメントもありました。その後、辰巳琢郎氏は、次のようなエントリーを記しています。


あの衛星電話以来、連絡が全く途絶えていた石巻の友人から、遂に電話がかかってきました。

「やっと家に帰れました。なんとか元気です。ありがとうございました!」

胸のつかえがとれ、思わず涙ぐんでしまいました。

アナログ人間ゆえ、全くブログなど考えもしなかった僕ですが、周りからのプレッシャーで、おっかなびっくりで始めたこの『道草日記』ですが、今回、5日間で、250万近いアクセスを頂き、感謝と共に、大きな責任を感じています。総ての方へ返信したい気持ちでいっぱいですが、とうてい叶いません。取り急ぎ、簡単な御報告をさせていただいた次第。

一カ所だけ間違いがありましたので、訂正と補足をしておかなければなりません。先のブログ『地獄…』の中で僕は、ただ「避難所」と書いてしまいましたが、正確には「指定の避難所」ではなく、「避難している場所」だったみたいです。則ち、取りあえず逃げていた建物を津波が襲い、浸水地帯の中に、島のようにポツンと取り残されていた模様。ほどなく場所は確認され、ほんの少しの食料は届いていたそうです。でも当面はそこに居た方が、周りの惨状から考えて安全だとの判断があったのだと思います。漸く水が引いて、家が残っている人はそれぞれの家へ、流された人は避難所へ、皆さん無事にたどり着かれたそうです。

場所を明かさなかったのは、他にもっと大変なところが沢山あるだろうこと、そして報道陣に殺到されたくないとの、言わば彼の深謀遠慮だったのでしょう。

「子供が餓死」という言葉が、凄まじいエネルギーを持ってネットの世界を、それこそ津波のように広がったことには、発信元として少し反省もしています。しかし想像してみてください。その場に医師もおらず、死因を確定出来る環境になかった彼らが、食べることのできない子供の死を「餓死」と表現した状況を。

どうしても取材モードになってしまう僕に対して、淡々と語ってくれた彼の言葉の中で、印象的だったフレーズがあります。

「今、来ていただいてもやれることは殆どないんです。それよりも、復興に向かって立ち上がった時に、是非、力を貸してくださいね。」

そうなんです。地震から10日、まだまだ救援活動の段階なんです。情報の入り乱れる原発騒動に、相次ぐ余震。被害者の数すら掴めていません。明るい報道(これもテレビの使命だと思います)や、作り込んだ映像が増えて来ましたが、復興が始まるのは、特に沿岸部では、かなり先のことになりそうです。

その日まで、しっかり力を蓄えておかなければ… そう自分を納得させながら、自分自身出来ることを続けながら、一刻も早く現地へ赴いて何か出来ないか、悶々としています。


伝聞で情報を記した本人が、「避難所で餓死」から、「避難している場所」「その場に医師もおらず、死因を確定出来る環境になかった彼らが、食べることのできない子どもの死」と訂正したようです。


餓死といえば、他にも「【拡散希望】茨城県高萩市、北茨城市で赤ちゃん餓死。物資があれば助かった命。国が茨城を被災地と認めていない為、一切報道されず亡くなってゆく。北茨城市・大洗・鹿嶋は津波被害地です!助けて下さい!」といった書き込みが広がっていました。これについては、県議の方が次のようなツイートをしています。


“幼児の餓死”このような事実は一切確認されていません。間違った情報だと思います。ご安心ください。出来ればRTされないよう、ツイートを削除し下さい。

http://twitter.com/#!/ibakengee/status/48663978662047745


この他、公式データでの死傷者数などで確認がとれないことから、この点についても「保留」あるいは「疑問視」しておくのが妥当かと思います。


-デマの検証方法と、その重要性

ところで以下のブログでは、グーグルリアルタイム検索を使って、発生源を突き止める術が紹介されています。


twitterのデマ発信源はつきとめられる

http://ebilog2009.seesaa.net/article/191045647.html


また、twitter上で積極的に検証されておられる「東北関東大震災に関するデマまとめ」さんが、次のような注意喚起を行っています。


(どうやってデマをみつけているのか、という質問に対し)

数日前までは「ガセ」「デマ」でリアルタイム検索を行いつつ自分でも目にした情報を検証していましたが、最近は専らフォロワーさんが届けてくれる情報で手一杯です。私への@を検索していただければデマに関する情報が色々と入ると思います。

【注意喚起】 RT数の多さは情報の正確さを保証しません。むしろ、RTが多いほど情報が過去のものであったり、非公式RTや転載の場合噂に尾ひれが付いていたりする可能性は高まります。

【注意喚起】 内容がショッキング・深刻なものであるほど、情報を精査することは重要です。Googleリアルタイム検索で情報の初出を調べたり、ニュースや自治体HPで最新の情報を集めたりすることでデマが発覚することがあります。

私が情報の鑑定に使っているツールは大方以上のようなもので、特別な専門知識やコネクションは一切使用していません。つまり、私と同程度の仕事は暇さえあれば誰にでもできます。私は忙しい皆さんに代わって情報をまとめているに過ぎません。

【訂正と補足】 「コネクションを一切使っていない」は言いすぎでした。当アカウントは多くのフォロワーの皆さんから情報提供のご協力を頂いています。この場を借りて感謝します。先程は「政府やマスコミとのつながり」の意味で書いたものでした。

http://twitter.com/#!/jishin_dema


僕もこうした方法をよく使っています。あとは、ラジオで呼びかけたことで、リスナーさんからもメールをいただいたりすることで、デマの存在を知ることが出来ています。それから「デマです」「デマでは?」なんてキーワードで検索すれば、懐疑をしているコメントと共に、デマなどをチェックすることもできます。


検証の際には、主に「ソースの有無」「一次情報の確認」を重視するので、多くはネットの検索でも済ませられますが、時には図書館などで新聞の紙面や雑誌などを確認したり、時には専門家やメディア関係者にも助言をもらっています。ですが、多くの場合はそもそも、「ソースの明示されていない情報は保留する」という原則があれば、拡散しないように注意することくらいはできると思います。


なお、以下は、汚い図と字で恐縮ですが、僕なりのデマ中和に対する認識を描いたものです。


f:id:seijotcp:20110319124746p:image


デマの拡散を防ぐには、「デマの拡散がしにくい環境」を作る必要があります。こうした非常時には、多くの人が混乱し、不安を抱き、情報が錯綜するので、デマが拡散しやすい環境になってしまっています。それでも、「デマのピーク」を最小化しつつ、「デマの中和」の速度を早め、その範囲を拡大する必要があると思います。つまり、デマそのもののピークを最小化しつつも、デマとその中和情報との、タイムラグや拡散ギャップを最小化するようにも努める、ということになると思います。


一人ひとりが「拡散しないように努力する」ことが重要なのは、言うに及びません。ただ、こうした際にある程度、デマや流言が出まわるのは避けようがないことです。その影響を最小化するために、「積極的に検証する人」「注意を喚起する人」の役割は重要です。一部有志の活動も重要ですが、地震や原発といった専門的知見が必要な流言も多くあるため、行政、NGO、専門家、メディア、関連企業などによるアナウンスも重要になります。


今回、流言を流された当事者達が、早期に否定の情報をアナウンスしたこと。そうしたアナウンスを、メディアが報道して、より多くの人に伝えていることは、評価されていいことだと思います。


というわけでまとめますと、(1)デマの拡散の量を小さくする、(2)早期に訂正情報を出し、広く共有する、ということが大事になると思います。(1)のためには、確かな情報を常に共有できるようにメディアが努めること、不安などをとりのぞくこと、ひとりひとりのリテラシーを底上げすることが大事になるでしょう。(2)のためには、専門家や検証屋、メディアなどの広報活動などが大事になると思います。


ちょうど、次のような記事が出ていました。


ネットの震災デマ情報、業界団体に注意喚起要請 警察庁

東日本大震災の直後から、インターネット上に国民の不安をあおるようなデマ情報が増加しているとし、警察庁は17日、通信事業者やプロバイダーなどの業界団体「違法情報等対応連絡会」などに対し、不確かな情報を確認したり、利用者に不確かな情報への注意喚起をしたりするよう要請した。

被害を誇大に記して転送を呼びかける電子メールや、義援金を装って口座に振り込むように呼びかけている書き込みが増加しているという。

http://www.asahi.com/national/update/0317/TKY201103170469.html


災害時の確かな情報共有は重要課題です。各業界団体や企業が注意し、デマ発生時には積極的に中和を行う必要があります。



-デマ関連の重要記事

クリップしていきます。


ZAKZAK反日記事のソースを調べてビックリ

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20110320

※ただし、後半部分については懐疑有り

→町山氏への指摘ツイート

http://twitter.com/#!/obiekt_JP/status/48988574938439680

→僕はこのエントリのほうがデマだと思うけど

http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20110319/1300497171


原発の下請で働いている人が下請は社員より被曝しているという話に対して反論

http://togetter.com/li/114139


※「反論」が常に正しいというわけではないため、あくまで「懐疑もあり、ソースが確認されるまでは保留」が妥当であるかと思います。


さらに新しいエントリーをたてました。こちらもご確認ください↓

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20110323/p1