マウス症候群 Vol.2

マウス症候群とはパソコンによる作業(主にマウスの操作)が長時間に及ぶ人に起りやすい症状で、重度の肩こり・手の痺れ・腕が重いといった症状を引き起こします。
このマウス症候群という名称は、日本国内においては俗称でして、病院にて診断される病名としては頚肩腕症候群とか頚肩腕障害などと呼ばれているようです。

何故マウスを多用すると腕や手が痺れるのでしょうか?
その理由は神経の走行する場所にあります。
手や腕の神経は頸椎から出て、指先まで伸びています。この神経の走行する途中で、圧迫される部位があると痺れや痛み、握力低下などの神経障害が発生します。
神経とは弾力に富んだ組織であるために、一時的な圧迫ではほとんどの場合、障害は発生しません。
しかし何度も何度も同じ個所が圧迫されると、その部位は劣化していきます。

つまり、長時間かつ長期間、神経を圧迫する姿勢を保持することで発生する障害といえます。
マウスを利用して作業を行う姿勢は、気を付けないと腕の神経圧迫を引き起こしてしまう姿勢になる人が多いので、

マウス利用者に多く発生する障害→マウス症候群

と名付けられたようです。

また、パソコンの反応が鈍い時に、何度も何度もクリックを連打してしまった経験は有りませんか?

一日中クリックを繰り返した場合、クリック数5000回-10000回に及んでしまう事も少なくありません。
クリックする動作とは、

左クリックであれば、通常は人差し指で行います。
つまり、人差し指を5000-10000回反復運動させてしまうことになります。

クリックする強さは人それぞれですが、場合によってはオーバーワークとなってしまいます。
使用する筋肉は、ごく限られた細い筋肉の身を使いますので、重労働の実感は有りませんが、オーバーワークが続けば、炎症が発生してしまう事もあるでしょう。
この炎症の腱鞘炎と同様の発生機序になりますので、マウス腱鞘炎などと呼ばれる事もあります。
(病名としては腱鞘炎になります)

特定の姿勢を取ったり作業をしたりすると、症状が発生したり激化したりする方は、一度マウス症候群を疑ってみてはいかがでしょうか?