チェロのレッスン 100

2011年12月からスタートした個人レッスン。本日、2年10か月で100回目を迎えた。前の教室でのレッスンが90回。今年の6月から受け始めた現在の教室でのレッスンが10回目、合計100回である。

さらっと音階をやってから、10月11日の発表会で弾くシューマンのロマンスを見ていただいた。今週の土曜日には最初のピアノ合わせがあるというのに、まだヘロヘロ演奏しか出来ない。チェロの発表会に出るのはこれで6回目となるのに、進捗状況の遅さはかつてない状態である。今まではスズキ教本に出ているお稽古名曲を選んでいたが、シューマンはレベルが違って非常に手ごわい。

なめらかなボーイングによる息の長いフレージングと繊細なアーティキュレーションが要求される曲である。毎日、ああでもない、こうでもないと弓順をいろいろと検討しながら、楽譜指定の長いスラーを、よどみなく歌う弾き方を探っている。無用な音量変化を避けるために、なるべく弓を途中で返さずに、1弓で長いフレーズを弾くように心がけているが、途中で弓が足りなくなって弓順が入れ替わってしまう。我ながら困ったものだ。

全体的には弱音基調の秘めやかな音量で弾くといいのだろう。しかし、途中で暗雲が立ち込め風雨が強まるようなドラマティックな場面も出てくる。そういう箇所ではカチッとした硬い音質でメリハリを際立たせるのも重要。2曲目などは、深い谷底の暗がりを抜けると、再び郷愁漂うのどかな草原の景色みたいな曲想に戻る。作曲者の意図を見渡す俯瞰的視座も必要になってくる。一見簡単そうに見えた譜面だが、何とも大変な曲である。

1曲目と2曲目を2回繰り返して弾いた後、S先生からのチェック事項は、指板上での左手の動きについてだった。私の4の指は、開いたまま指板上で待機出来ずにいるらしい。1,2,4とか1,3,4とかの指の型をキープしたままにしておけば、素早い動きがやりやすくなる。ところが、私の場合、小指が所定の仕事をした後、薬指に接近して1,2,4の型を崩してしまいがちなのだと。音階練習の時はそれを意識して、4と3の指の間隔を開いたままに出来るのに、曲を弾き出すと、それどころではなくなってしまう。

ということで、ながらく棚上げしていたドッツアウアーのテキストを取り出して9番と10番を弾くことに。9番はOK。10番は重音で取り乱して次回に繰り越し。



往年の名匠ジャンドロンによるシューマン。軽やかでスタイリッシュ
https://www.youtube.com/watch?v=9jIVMpv5U2w&feature=share


名人シャフランによる1曲目の演奏。草書体的洒脱


3曲全部を弾いている映像

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