グループレッスン  93

今年最初のレッスンに出た。いつものように音階練習からスタート。今日は特にハイポジションを行ったり来たりして重点的にやった。「ハイポジ、皆さん弾けてないようです」という生徒側からのリクエストがあった由。

その後、ウエルナーの二重奏曲をさらった。まずは旋律部分だけをやったが、いつもながらの微妙な曲想に面食らう(伴奏部分と合奏すると結構いい感じの曲になることを後で知った)。

レッスンが終わった後、私はY夫人邸に立ち寄って、ウェルナーの二重奏を合わせてみた。ここでようやく旋律と伴奏が分担している内容を理解出来た。

それよりも今日の収穫は松脂である。Y夫人が愛用しているアルシェ30周年記念弓を借りたところ、吸い付きと音色の綺麗さが際立って優秀なので感心した。私もほぼ同時に制作された姉妹品を持っているが、私の弓とはかなりの違いがあるのが不思議に思えた。Y夫人が購入された直後に2本を弾き比べた時には、それほど大きな個体差は感じなかったからである。

どうやら塗ってある松脂の影響が大きいようだ。試しにY夫人の松脂(コントラバスも作っている楽器メーカーの製品)を借りて自分の弓に使ってみたら、予想は的中。喰い付きが優れ雑味の少ない寒色系のクールな音色が出る。キレが良いのに粘りもあるというスグレモノだった。

普通は喰い付きがいいタイプは粒子が粗いので音も粗くなる。一方、粒子が細かいタイプは上品な音色が出るものの、噛みは甘くなる。Y夫人の松脂は音質のふくよかさを失わずに喰い付き性能を高め、美音かつ音量が出る。高値で取引されているヴィンテージロジンに松脂があったとは。



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