チェロのレッスン 111

バッハ「無伴奏組曲第1番・プレリュード」を見ていただいた。この曲のレッスンは今日が2回目。

注意点 その1

第33小節の3拍目にある3つ続きの16分音符の重弦から始まる重音を弾く時、左手の指をパタパタさせないこと。小指が弦を押さえている時、1,2,3,の指も同時に弦を押さえるのはチェロ奏法の基本である。しかし、忙しくなると小指以外の指が浮足立ってくる。指パタパタ現象を抑えるには、4本の指先の位置をかなり意識して弾かないといけない。無意識で弾いて良い結果になることはない。楽器を弾く行為は、隅々まで細心の気配りをし続けること、それと共に異なる作業を同時に進行出来る複眼思考が求められているように思う。



注意点 その2

相変わらず左手の構え方が良くない。左指が駒方向に向かって斜行する。S先生が推奨する構え方を採用すると、下の駒側からスクロール側に向けて左指が伸びる格好になる。私の左手は逆向きなのだ。前の教室で教わった構え方に、昔からやっているバイオリンの左手の構えの癖(親指の位置)が混ざって難しいことになっている。

そこで、思い切って左親指を薬指近辺まで折り込んだ状態で弾いてみることにした。前の教室では中指と親指が常に向き合うようにと教わったが、それをやっていると左肘は高くなるし、親指に負担がかかってくる。1時間のレッスンを受けているだけで、左親指の付け根のあたりが痛くなるのだ。今回教わった構え方は、これまでの構えの全否定になる。これで親指の腱鞘炎が治ってくれればいいのだが。

ちなみに、新しい構えで弾いていたら、エンドピンの先端が動いて何度かチェロが前に滑り出してしまった。左腕全体の重量が指先にかかって、弦にぶら下がる格好になると、楽器が前方向に滑り易くなるためらしい。そういう現象が起こるのは、適正な負荷が楽器にかかっているためだから、むしろそれでいいらしい。先生の楽器も、時々前方に滑り出すことがあるとのこと。床に直刺し出来ない場合は、ブラックホールみたいな置くだけのエンドピンストッパ―だと滑り出して動くから、紐付きタイプがいいようだ。





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