「タイムロック」と「自分予約」を活用するタイムマネジメント

「継続は力なり」といわれる。では、三日坊主にならずに、物事を継続させるにはどうすればよいか。松本(2008)は、嗜好品などで「続けていてはよくないと思いつつ、つい続けてしまう」心理を利用すればよいと説く。その鍵は、「好きであること」と「クセになる(習慣化)」である。毎日やらないと気がすまない、やらないと嫌な感じになる、などは、それを毎日やること自体が目的となってしまう「手段の目的化」になっている例であるが、これは通常は避けるべきであるといわれているものの、物事を続けるためとしては良いことである。


また、単に続けるのではなく、生産性を高めるためには、一日のうちで集中力が最も高まるプライムタイムと、次に高まるサブプライムタイムに重要なことをする習慣をつけるのが良いと松本は説く。そういった時間を確保するためのタイムマネジメントテクニックとして挙げられているのが、「タイムロック」と「自己予約」である。


「タイムロック」とは、居留守のようにしてさまざまな用事を無視して自分の時間を作ることである。「自分予約」とは、自分のやるべき仕事を、真っ先にスケジュールに予約してしまうことである。だから、その時間帯に他のアポイントの以来があっても「すでに先約がありますので」と断ることができるのである。コマ切れ時間ができたら何をするのかをあらかじめ決めておくのもよい。


このようにして、もっとも生産性が高まる時間帯に、もっとも大切なことをするようにタイムマネジメントするのがよいのである。