朝型人間が生産的な理由

知的生産研究会(2007)によると、朝の1時間は夜の3時間に値するという理由は、2つある。1つは、朝のほうが、身心ともにリフレッシュされており、脳の働きも良いということである。したがって、爽快な気分で集中して仕事にとりかかれるのである。もう1つは、朝のほうが時間を意識しやすいということである。だから時間を無駄にしないよう、てきぱきと仕事をすることにつながる。夜になるほど、気持ちも間延びし、時間にルーズになってくるのである。


さらに、朝をより効果的に活用するノウハウとして、例えば9時から12時までの午前中は2分割して、90分ずつ違う仕事をするというものがある。これは、集中力の持続は90分が限度だからだ。また、朝はテレビを見るよりもラジオを聴くほうが、ながら作業がしやすいうえに、想像力を働かすことによって脳を活性化するのでよい。残業や習い事を早朝に持ってくるのも、生産性が高いという視点からみても望ましい。


このように、早朝の活用によって、仕事の生産性が劇的に向上する可能性があることを、知的生産研究会は指摘するのである。しかし、夜型でなかなか早起きができないという悩みもあるだろう。しかし、例えば、ゴルフが趣味であった場合を想像してみればよい。たとえ休日の朝4時に起きなければならないとしても、大好きなゴルフを満喫するために前日は早く寝て、当日もさっと目が覚めてぱっと起きれるはずだ。要するに、早起きを目的とするのではなく、早起きをすることによって得られる快感、ご褒美を目的とすればよいのである。まさに、「早起き三文の得」という状況をつくり出すことである。