男根隆々か

今度のヒグラシゼミは現代詩・吉本隆明でとても楽しみなんだけど、じつは現代の俳句(や短歌)を読むのも好きだ(けど、まだそんな余裕はない)。
桐原書店で一緒に教科書の編集委員をしているサッチャン(小林幸夫)の影響だと自覚しているのだけれど、特に金子兜太(近代なら村上鬼城が好き)は文庫も持っているくらい。
「男根隆々か」はその金子の句のフレーズだそうだけれど、加藤楸邨がこの句を意識して「初日粛然今年も男根りうりうか」という句作を残していると教えてくれたのがケン爺(学大名誉教授の「4文字」(伏字)先生)で、ボクが賀状の冒頭に「松立つや老いてますます盛んなり 一茶ん(イッチャン)」と記したので兜太や楸邨を想起されたとのこと。
楸邨の句まで引き合いに出されて恐縮至極だったのだけれど、その後しじゅうケン爺とメールのやり取りをしている。
ボクの賀状に報告として川上弘美「神様」論を書いたと記してあったので、弘美にも『機嫌のいい犬』という句集があることも教えてくれた。
とにかくよく読んでいる人で圧倒される。
ボクが学大に赴任して間もないころ、「椎名誠は全部読んだ」と聞いてビックリ仰天したことを未だに忘れない。
ボクは未だに読んだことがないし、朝日に連載された「銀座のカラス」というのはすぐに放棄した。
今は志賀直哉についてのやり取りをしているが、日本語学者らしい見解も含めてとても刺激的で毎回楽しみだ。