チョン・キョンファ(鄭京和・ヴァイオリニスト)  マリア・カラス  千住真理子(千住明)

あまり関心のある人がいないクラシック音楽の話題、たまには書かないとネ。
毎朝5時からBSプレミアムクラシック音楽を1時間弱流してくれるのはご存じだろうか?(レイコちゃんは毎朝通勤前に聴いているそうだ。)
ほとんどが室内楽なのも特色で、時々ハイレベルの演奏家も登場する。
先日はチョン・キョンファが出てきたのでビックリ、この十年ほど死んだのかと思うほど名前を聞かなかったから。
彼女はまさに一世を風靡(ふうび)した韓国人ヴァイオリニスト、名指揮者チョン・ミョンフンの姉というと分かる人もいるかも。
すさまじい集中力で弾いたブラームスのコンチェルトを録画(ビデオ)してあるけど、何でもあんな集中力で名演奏を残していると思う。
先日の番組ではラフマニノフのヴォカリーズ、バッハの有名な無伴奏曲「パルティータ」、それにボクの期待がまさかに中(あた)ったフランクのソナタ
最初からシロウトっぽい演奏なので変だナ、とは思ったけれど不思議に聴けるのだ。
「パルティータ」は数種類の名演奏で録音・録画してあるけど、それらの記憶を蘇(よみがえ)らせても聴いていられる説得力のある演奏だった。
大好きなフランクもイメージを裏切らない出だしで最後まで録画してしまった。
見直したらケガでしばらくの間、まったく演奏できなかったとのこと。
たぶんケガの前でも見事な深い演奏をしていたとは思うのだけど、ケガのために思うに任せない運指にも拘らず深さが増したと思いたくなるような演奏だった。
いずれ再放送もあると思うので、その際には聴き逃さないようおススメします。


ケガ・病気のために活動を中止する演奏家は少なくないが、気のせいとも思えないほど復活後の演奏がより素晴らしくなるものだ。
昔ピリス(ピレシュ・ポルトガル人女性)というピアニストが素敵なモーツァルトを弾いていて感銘を受けたけど、後で知ったら指のケガからだったか復活したという話。
ケガをする前には知らなかっただけのことのようだけど、大いに尊敬する評論家・吉田秀和が「ケガをする前より演奏がよくなっている」と評価していたのを覚えている。
似た例としてはペライヤ(ベネズエラ人男性?)が指のケガから復活してからレベルアップしたと評価されていると思う(サントリーホールでリサイタルをするくらいだからスゴイ)。
先日はポゴレリチジョージア人だったかな?)が京都の寺で演奏している録画を流していたけれど、彼もケガから復活した部類だそうだ。
《教訓》 ケガや病気は人を強くする!
楽器の場合は復活があり得るものの、声楽はそうはいかないのは可哀想。
20世紀を代表するソプラノ歌手(スキャンダルでも名を遺したけど)マリア・カラスは一度引退しながらも「復活」して来日してスタジオ録画(白黒)を残したけど、シロウトのボクでも分かる悲惨な声であり歌だった。
スポーツ選手でもよくある引き際に失敗した例だネ、「ノルマ」など絶好調の時期の歌を録音してあるけど、それだけに惜しまれる「復活」だネ。
《教訓》 人は引き際が肝心!


ケガでも復活でもないけれど、千住真理子が音楽ではない番組に出てきて1日の動きを追われていたのを見た。
むやみと時間にセコイ生活で、移動中は走り回っていたのには驚いた。
呼吸法の鍛錬までこなしていたけれど、なんだかトンデモナイ勘違いをしているようにしか思えなかった。
兄の千住明(自称作曲家)ほどではないだろうけど、真理子もバカだと思ったネ(長男の画家・博だけは真っ当だと思うけど)。
真理子の演奏を聴いた(生じゃない)記憶があまりないけど、あまり番組でも取り上げてもらえてないのかな?
同世代の女性ヴァイオリニストで活躍している人も少なくないし、ボクもけっこう録音・録画して楽しんでいるけど、千住真理子を聴く機会はないナ、評価が低いのだろネ。