仕事と英語学習を両立するために必要なこと

私は、2010年の1月から英語学習を開始しました。歳は40前なので、当然仕事もしています。昨年は新規のプロジェクトの立ち上げリーダーを担当しましたので、仕事面でも比較的忙しい時期でした。

それでも、1日もさぼらずに英語学習を継続し、週3〜7日レアジョブで英語を話し、2011年5月のTOECで890点を取ることができました。ちなみに私は勉強嫌いで3日坊主で怠け者、休みの日に「何もしなくていいよ」と言われたら、本当に何もしないまま1日を過ごすようなタイプです。

そんな私が、仕事をしながら英語学習を続けるために気をつけていることを書かせていただきます。
まず真っ先に必要なことは、「残業を減らす」ことです。

英語を身につけるには、1500時間以上の時間を投資する必要があると言われています。通勤時間をリスニングなどに充てたとしても、家でも1〜2時間は集中して勉強したいところです。でないと、1500時間に達するまでには一体何年かかるんだろう。。。ということになり、継続が難しくなります。

定常的に残業をしている人は、毎日家で2時間英語学習をすることはとても難しいと思います。私も以前、1日の平均残業時間が4時間(月80〜90時間残業)という会社に勤めていましたが、あのまま転職せずにいたら、一生英語は学び直せなかったし、英語以外の何かを始めることも決してできませんでした。


では、残業を減らすにはどうすればいいのか?ということですが、まずは定時に帰ることです。 
「明日やれることは明日やる」「その代わり、今日やれることは全力でやる」という姿勢で、業務時間中に本当に集中していけば、締め切りが迫っている業務や繁忙期を除けば、残業はかなり減らせます。
「皆が残っているのに残業しないで帰るのが申し訳ない」という人もいるかも知れませんが、会社からすると逆です。残業(=コスト)を減らして効率的に仕事をする人は、必ず後で評価されます。

私の場合も、「帰って英語やりたいから、残業なんかしてたまるか〜!今日は絶対定時で帰るぞ!」と朝イチから集中して取り組み、無駄な業務はどんどん省き、明日できることを明日するようにした結果、残業が激減しました。
結果、今期は、社内で上位5%の社員しか該当しない最高評価をもらうことができました。これは、「英語をやりたいから時間を無駄にできない!」という気持ちを根底に持ち、あれこれ工夫したお蔭だと思います。

残業を減らす(業務を効率化する)のに役立ったことの一つに、TOEICの勉強がありました。TOEICは、短い時間内での情報処理の訓練になるため、それらの練習を続けるうちに、自分の業務を処理する速度も上がっていきました。
さらに、TOEICの問題を解いていると、1分とか30秒とかで解ける問題があるので、仕事上でも1分空き時間があれば何か一つできるな、という考えで、時間を無駄にしなくなりました。


英語学習に隙間時間を活用するという意味でも同様で、1分2分あれば問題1個解ける!と思うと、仕事が忙しくても勉強時間は充分確保できるな、と思うようになりました。
隙間時間の活用として私が使っているのは、iPhoneです。恐らく総英語学習時間の7割近くをiPhoneで行っているので、もはや隙間時間用のツールではないのですが。。。
朝、家を一歩出たら、iPhoneのearphoneを耳に突っ込み、AudiobookかPodcastsかBBC radioを聴き始め、電車に乗って、会社に着くまではずっと聴いていることが多いです。

家に帰っても、家事をしたり作業をする時は何かしら英語を流すことが多いです。
通勤時間や「ながら」のリスニングは、集中してやるより効果は薄いと思うのですが、毎日毎日聴いていると、徐々に聴き取れる箇所が増えてきますので、効果は必ず表れます。あとは、仕事の休憩時間にBBCの短めの記事を読んだりしています。隙間時間の蓄積が、社会人の英語学習者には必須です。


仕事と英語学習の切り替えも重要です。私の場合も、会社を一歩出たら仕事のことは一切考えず(笑)、その代わり仕事中は英語学習のことは考えず仕事に集中!という感じで、意識的に切り替えています。
「会社を一歩出たらiPhoneのearphoneをすぐに突っ込む」等、何かswitchになるような行動を決めておくと、切り替えがうまくいくと思います。
プライベートで英語に没頭することがいい気分転換になって、翌日はまた心機一転仕事を楽しめるという好循環も生まれます。


次に有効な手段は、「会社に英語学習をカミングアウト(?)する」ということです。私は実は当初、英語学習をしていることを同僚や上司に告げていませんでした。三日坊主で終わるとかっこ悪いし、「なんでいまさら英語やるの」と思われるのが嫌だったからです。

でも、英語学習開始から半年後ぐらいに、どうやらこれは継続できそうだと判断し、上司にアピールしてみました。その後は同僚やさらに上の上司、役員に会った際にもアピールし続けました。
アピールするポイントは、英語学習が必ず自分の仕事や会社にとって必要なことで、利益をもたらすということを、具体的に説明することだと思います。実際、社員が英語をマスターして得をしない会社は少ないと思うので、堂々と「会社のためにもなるんだ」ということをアピールしておきます。

そうすると、社内で「あいつは英語を頑張っているらしい」ということで、残業をしないで堂々と帰れますし、飲み会を断っても許容されるようになります。そして、皆に言っておくことで、後には退けなくなり、英語をさぼれなくする効果もあります。
私の場合も、英語学習をアピールし続けた結果、「あいつは英語がペラペラらしい」「英語で仕事ができるらしい」という根も葉もない噂が立ち始めました。そして、まだ決定はしていませんが、英語を使う案件の話が私に回って来ました。これが決定すれば、私は念願の「英語を使った業務」を担当することができるようになります。


仕事をしながら英語学習を続けるためには、仕事と関連付けるのが一番です。英語をマスターしたら、自分の仕事でどうやって使いたいかを、具体的に思い描く。Audiobook等のリスニング素材や、英語書籍を読む時は、仕事に関連したものを選ぶ。
そうすれば一石二鳥だし、英語を頑張れば仕事にもつながる、会社からも評価される、といった好循環が生まれます。繰り返しになりますが、例え今すぐ直接的に仕事に結びつかなくても、仕事に英語をプラスすることで、メリットのない仕事は少ないはずです。仕事と英語を結びつけて取り組むと、継続しやすくなります。


あと、TOEICを受けなくても他の方法で英語力をアピールできる人は別として、TOEICはぜひ受けたほうがいいというのが、私の考えです。具体的な数値を入れた目標の設定ができるし、受験日という期限が設定されることで時間がなくなり、より集中できるようになるからです。
私自身とても怠け者なので、時間があると思うとなかなか勉強できません。が、TOEICまであと何日と思うと、「やらなきゃ!」となります。同じ理由で、休みの日に時間がたっぷりあってもなかなかやる気が起きなくて、平日のほうが集中できたりすることも多々あります。


なので、時間のない社会人ほど英語学習に集中できるし、既に仕事を始めている分、具体的にどう英語を使えばいいかをイメージしやすい、イコール、社会人は英語学習に向いています。

仕事で忙しくてさぼりたくなる時や、やる気が出ない時は、英語をただ聞き流したり、何も考えずに音読したり、手を抜いてもいいです。私も結構そんなやり方をしています。とにかく、嫌になってしまわないように、できるだけ全く英語に触れない日を作らず、継続することが大事です。
なるべく仕事で疲れないように、英語学習のために余力を残す、というのも大事ですね。そのためにも、残業は減らしたほうがいいです。


もう1つ。英語学習を家でする際は、時間を決めていたほうが続けやすいです。空いた時間に勉強する、ではなくて、あらかじめ、「平日何時から何時に勉強する」と決めておきます。私は22時〜24時を勉強時間に充て、部屋にこもっていました。
そうすると、他の予定で英語学習が阻止されることが少なくなります。友達や家族も、あ、22時からは英語やるんでしょ、という感じになってきます。協力&応援してくれている家族や友達には、感謝の気持ちを忘れないようにすることも大事です。

仕事をしながら続けるのが大変、と考えるのではなくて、仕事をしながらだからこそ英語学習はしやすい!と考えたほうがいいです。私は実際そう実感しています。



【この頁のまとめ】

●真っ先に必要なのは残業を減らすこと!
●英語学習を会社にカミングアウトしよう!
●隙間時間にスイッチを切り替えて集中しよう!


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