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2011-07-12

希少・難治性疾患とマイクロドネーション

希少・難治性疾患。rare diseaseとかorphan diseaseとか言います。rareはレアでorphanは孤立無援の意味です。diseaseを付けると、辞書的には奇病と訳がついているのだけど、最近は希少・難治性疾患と呼ぶみたいですね。neglected disease「顧みられない病気」というのもあるのだけれど、同じものを指すと思います。


http://en.wikipedia.org/wiki/Rare_diseasewikipedia:希少疾病用医薬品を参照。

まず、rareってどのくらいのこというのか。事の性質上、あんまり明確に線引きをしていないようですが、統計や政策では何らかの基準が必要です。そういうわけでアメリカでは対象患者20万人以下、日本では対象患者5万人未満を希少疾患として、そのための医薬品オーファンドラッグに支援をしているようです。一般的には千人〜数万人に一人などと言われる。


昨日のヘンドラウイルスなんかはこれまで7人感染して4人亡くなっているのですが、感染症は別なのかな。


世界中で7000くらいのrare diseaseがあって3億5千万人の患者が見積もられています。そのうち75%が子どもwikipediaによるとrare diseaseの子どものうち30%が5歳になる前に亡くなっているそうです。


数が少なかったり、病気のメカニズムが複雑な希少・難治性疾患は、治療薬や診断方法の研究開発がなかなか進まない。市場が小さければ製薬会社だってそうそう着手はできないと思います。大学等の研究者もあえて希少な病気をやるモチベーションを維持するのは難しいのではなかろうか。研究費獲得でも、その研究成果が与えるインパクトの規模をアピールすることが多々あります。(逆にというか基礎研究的には、何かの遺伝子の解析から、その遺伝子疾患を扱う場合はありますね。この場合はレアというかその論文ででしか見たことがない疾患が出てきます。)


世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day)活動というのがあって、2008年2月"29日"にスウェーデンで行われたのが最初で、それ以降は2月28日にやっているみたいです。世界40カ国以上で実施される同時イベントで日本は2010年から参加。歴史・参加者の声|Rare Disease Day レアディジーズデイ 世界希少・難治性疾患の日を見たところ、啓蒙活動であったり、研究、製薬の当事者が決意を新たにするイベントのようです。


International Conference on Rare Diseases and Disorders(ICORD)というのもあって、こっちは専門家のミーティング。ICORD » 7th ICORD Tokyo

ICORDとは:

ICORD【International Conference of Orphan Drugs and Rare Diseases) とは、世界中の希少・難治性疾患患者および家族・関係者のよりよい社会環境整備の在り方について、当該者だけでなく政府関係者・研究者・企業等がともに考え、社会に向けて発信をしていくことを目的とした国際学会です。

ICORDは、希少・難治性疾患に関連するすべての立場の関係者が、開催地だけでなく世界各国から参加するため、本領域における総合的かつ国際的な情報共有と議論を同時に実施することが可能です。

第七回大会は、ここ東京で、2011年5月にアジア初開催されます。

しかし、震災の影響で延期(開催日未定)になってしまいました。



Global Genes Fundという、少額の寄付ができるサイトが2012年から開始されるようです。このGenesは遺伝子疾患のgeneなんだけど、jeansにもかけていて、活動のシンボルにしている。http://www.globalgenesproject.org/index.php。(ところでドナーってdonateするからdonorなんだな。気づいてなかった。)


今まで知らなかったのだけれど、少額融資というのがウェブ界の一部で注目を集めているらしい。 個人少額融資のKiva、創立4年で1億ドルを突破 マイクロクレジットとかマイクロファイナンスとかクラウドファンディングとか用語はよくわからないのだけれど、少額で投資・購入・寄付したい人と、起業したい人(貧しくて銀行の融資も受けられない)とを結びつけるサービスがいろいろあるそうだ。


Global Genes Fundはそこからヒントを得て、希少疾患を選んで少額寄付ができるマイクロドネーションを始めるらしい。継続的なサポートというよりは、患者のDNA配列解析とか、然るべき専門施設への旅費とか、要所要所で使われるみたいです。


参照:http://www.nature.com/news/2011/110627/full/news.2011.387.html


日本では希少疾患の置かれている状況どうなんだろとかちょっと思うところがいろいろあってまとまらないんだけど、どの活動もまだ始まったばかりで、まずは知ってもらおうという段階なので、ひとまずご紹介まで。

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