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日本基督教団 仙台南伝道所 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2013-06-02-Sun 「命と息とを与える神」  牧師 佐藤義子

イザヤ書42:5−9

使徒言行録 17:22−31

はじめに

 使徒言行録は、イエス様の復活後、弟子達がどのように伝道して福音が拡がっていったのか、ルカによる福音書の続きとして書かれています。前半では、主に弟子のペトロ達の伝道が中心になっていますが、後半は、パウロの伝道活動が中心となっています。パウロは熱心なユダヤ教徒で、イエス様を信じるキリスト教徒を迫害していましたが、ある日、迫害に向かう途上で突然天からの光が彼の周りを照らし地に倒れました。その時、天からイエス様の声を聞いたのです(参照:使徒言行録9章)。パウロは三日間目が見えず、食べることも飲むこともしない時を過ごしました。このイエス様との出会いによって、迫害者パウロは180度変えられ、熱心なキリスト教徒となり三回の伝道旅行を行ないました(聖書の最後の地図参照)。

今日の聖書は、第二回目の伝道旅行中、アテネでの出来事です。

アテネでの伝道

パウロの時代のアテネは、かつての繁栄は過ぎ去っていましたが、まだ、ギリシャ文化の中心地でした。18節によれば、人々が集まる広場には、エピクロス派やストア派の哲学者たちが集まり、議論の場となっていました。パウロはそこで福音を語りました。人々は、その内容をくわしく吟味する為、パウロをアレオパゴス(評議所)に連れて行きました。そこで語った内容が今日の聖書箇所で、アレオパゴスの演説として良く知られています。

パウロは、アテネの町におびただしい偶像があるのを見つけ、その中に「知られざる神に」という祭壇を見つけていましたので、アレオパゴスの真ん中に立ち、「あなたがたが知らない神様について、私がお知らせしましょう」と、語り始めました。パウロはこの説教で、三つのことを語っています。

神は、天地の創造主・支配者、人間に命と息とすべてを与えられた。

 第一に、彼らの知らない神とは、世界とすべてのものを創られた神であり、天と地を支配されている神であること。そしてこの神は、人間の手で作った家に住むかのように造られた祭壇や神殿は必要なく、更に、人間が神の為に何かをお世話するということも必要ないこと。なぜなら、この神は、すべての人に命と息と、その他すべてのものを与えられる神であるからであり、私達人間が、この神に依存しているということです。

神が人間を創られたのは、人間が神を求め、神との交わりを持つため。

第二に、神のみわざは、一人の人から全地上に拡がった民族を造り、季節を定め、国々に境界線を定められました。神が人間を創られたのは、人間が神を求め、神との交わりを持つ為でした。神は私達人間から遠く離れているのではなく、すべての人間の心が、神の目の前にあり、人間が探し求めさえすれば、神を見出すことが出来るように造られており、人間が生き、動き、存在するのは、神のみわざです。

神は、人間の技や考えで造った金、銀、石などの像と同じではない。

第三に、人間は神に根ざしており、神の姿をいただいていること。このことを認める者は、人間の手で造った偶像を神として拝んではいけないこと。これらの偶像は、人間の技や考えでこしらえあげたものであり、神を求めるなら、偶像ではなく生きた神を信じるべきです。

パウロの結論

パウロは、人間はまことの神を見出すことは出来なかったけれども、神は御業を完成させるために裁きの日を定められていること。その日が来る前に神は、人間の誤りを赦して、すべての人を悔改めに招いておられること。神は、この世を正しく裁くために、御子・キリストを遣わして、死者の中から復活させたことで、このことを示されたこと。すべての人が、救い主として神から与えられているイエス・キリストに立ち帰り、御心にかなう歩みをするように!と、語りました。

 

 「世の中に偶像の神などはなく、又、唯一の神以外にいかなる神もいないことを、私達は、知っています。」(コリント第一・8・4)