沖縄県警・育成条例違反容疑者の実名発表を容認…那覇地裁

2009年3月3日20時21分 読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090303-OYT1T00899.htm?from=navr

 女子中学生にみだらな行為をしたとして沖縄県青少年保護育成条例違反容疑で逮捕され、不起訴(起訴猶予)となった同県内の公立中学校の男性教諭(36)が「県警の実名発表で名誉を傷つけられた」として、県に損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、那覇地裁であった。大野和明裁判長は実名発表を「社会的に許容される」として請求を棄却した。
 
「みだらな行為」と逮捕、真摯な交際と申し立て→不起訴

 教諭は2007年3月14日に逮捕されたが、同16日、弁護士を通じて「(中学生と)婚約中で、真摯(しんし)な交際に基づくもの」として那覇地検に釈放を要請。地検は処分保留で釈放し、同年11月に不起訴とした。

 判決で大野裁判長は、中学生と婚約していたとする教諭の主張を「排斥できない」としたが、当時の県警の事情聴取に教諭が交際を否定していたことや休職状態にあったことなどから「逮捕の必要があった」と指摘した。その上で、教諭の立場や事案の性質を考慮し、「県警が実名で発表したことは社会的に許容される」とした。

 教諭は、県警の発表を受けて実名報道した同県内の民放3社、NHKに対しても同様に損害賠償を求めて提訴。最高裁が今年2月、教諭の上告の棄却を決定した。ただ、福岡高裁那覇支部の2審判決は、民放が逮捕後に不起訴となったことを報じなかった点などから、「実名報道の際には十分に配慮する必要がある」と付言した。

実名発表で教諭の損賠請求を棄却 「社会的に許容」と那覇地裁
2009/03/03 17:27 【共同通信】 http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030301000587.html

 女子中学生にみだらな行為をしたとして沖縄県警に逮捕され、実名の発表で名誉を傷つけられたとして、同県内の公立中学校の男性教諭(36)が、県に約4600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁は3日、請求を棄却した。

 判決理由で大野和明裁判長は「逮捕は適法だった」と判断。その上で「指導する立場にある教諭がみだらな行為をした容疑であり、県警が実名を明らかにして公式発表したことは社会的に許容される」と述べた。

 判決によると、教諭は2007年3月に県迷惑防止条例違反容疑で逮捕されたが、那覇地検は同年11月、起訴猶予とした。

 教諭は実名で報道した県内の民放3社とNHKも訴訟の被告としたが、審理は分離され、1、2審判決は賠償請求を認めず、今年2月に最高裁が上告を退ける決定をして敗訴が確定した。

「高さ50センチの柵は危険」市道管理に瑕疵認定 摂津市に2000万円賠償命令

2009.2.19 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090219/trl0902191915006-n1.htm

 大阪府摂津市市道を歩行中、高さ約50センチの柵を越えて約3メートル下の側道に転落した女性(34)が、転落防止に十分な高さの柵を設置していなかったとして、市道を管理する摂津市に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、大阪地裁で開かれた。小林久起裁判長は「安全性を欠いていることが明らかなさくを放置し、市道管理の瑕疵(かし)があった」として、市に約2000万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は平成18年5月29日午前0時50分ごろ、摂津市内の阪急京都線正雀駅近くの市道を酒に酔った状態で歩行。誤って市道脇の柵でひざを打ち、バランスを失って側道に頭から転落した。女性は頸髄を損傷し、四肢まひの後遺障害を負った。

 小林裁判長は「人通りの多い駅前の市道は安全性を備えているべきで、高さ約50センチの柵では歩行者の転落の危険性を十分に防止できない」と認定。

 柵は昭和3年に設置されたが、その後国の通達などで新たに設置する防護柵の高さの標準は110センチとされたとし、「柵が110センチに改修されていれば、女性が側道に転落することはなかった」と指摘した。

 摂津市は「判決が届いていないので、現時点でのコメントは差し控えたい」としている。

高さ50センチの柵で女性転落 80年前設置、摂津市に賠償
2009年02月19日 河北新報 http://www.kahoku.co.jp/news/2009/02/2009021901000865.htm

 大阪府摂津市の駅前の市道で、80年以上前に設置された50センチしかない柵を越えて3メートル下の側道に転落し、四肢まひの後遺障害を負った女性(34)が、市に約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は19日、約2000万円の支払いを命じた。
 判決理由で、小林久起裁判長は「低く老朽化した安全性を欠いた柵を長期間放置した」と市の過失を認定。一方、女性が深く酒に酔っていたとして損害の8割を減額した。
 柵はコンクリート製で1928年ごろに設置。旧建設省は98年、転落防止目的の柵は高さ110センチが標準と通達している。小林裁判長は「通達が直接適用されないとしても、人通りの多い場所には本来あってはならないはずの危険性が生じていた」と指摘した。
 判決によると、女性は2006年5月29日未明、阪急正雀駅南口近くの市道を通行中、バランスを崩して柵を越え、側道に頭から転落、頸椎を骨折した。
 市は「判決が届いていないので、コメントは差し控えたい」としている。

第二役場に“黄信号” 町議会厳しい意見 矢祭町

2009年02月18日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/02/20090218t61008.htm

 福島県矢祭町議会は17日、全員協議会を開き、町が開設を目指す“第二役場”の「矢祭公共サービス」について意見交換した。役場の業務を一部代行する全国に例のない組織に対して厳しい発言が相次ぎ、町幹部は「(新年度早々のスタートに)黄信号がともった」と表情を曇らせた。

 全員協議会には議員10人のうち議長を含む9人が出席。町側から説明を聞いた後、次々に発言したが、賛成意見を述べた議員は1人だけだった。

 逆に「町財政には余力がある。役場職員の退職不補充の方針を転換し、正職員を雇うのが筋」「取りあえずスタートするという町の姿勢は疑問だ。議論が煮詰まっておらず、時期尚早」といった意見が大勢を占めた。

 町が考える第二役場は、役場OBや一般町民がスタッフとなり、各種証明書の発行などを代行する。町は約100の業務を第二役場に委託することで、4年間で約7600万円の経費を削減できると試算している。

 町は第二役場関連の費用として3000万円ほどを新年度予算案に計上する。町幹部は「3月議会での予算不成立を視野に対応を考えなければならなくなった」と頭を抱える。古張允町長は「反対意見を述べる議員と誠心誠意対話して、事態を打開したい」と語った。

「町財政には余力がある。役場職員の退職不補充の方針を転換し、正職員を雇うのが筋」という意見には全く賛同できません。金があれば何でもやれということでしょうか?

新たな行政改革の手法として注目していますので、今後の町長の対話に期待します。

東北視察は「観光旅行」倉敷市議15人に旅費返還命令

2009年2月18日 読売新聞
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090218-OYO1T00242.htm?from=main3

 岡山県倉敷市議15人が2006年に行った東北地方への視察について、政務調査費から旅費計162万円が支払われたのは「目的外の支出」として、「倉敷市オンブズマン」(三宅毅代表世話人)が市長を相手取り、15人に全額返還させるよう求めた訴訟の判決が17日、岡山地裁であった。近下秀明裁判長は「行政視察に名を借りた観光旅行だったと言わざるを得ない」などとし、請求通り全額の返還を命じた。

 判決によると、当時、同じ会派だった15人は06年8月25〜27日、山形、秋田県などの観光施設や行事を視察する際の旅費に政務調査費を充てた。

 近下裁判長は「施設の視察はわずか30〜40分程度だったが、花火大会の観覧には2時間をとっていた。視察後の報告書の内容は、ガイドブックなどから記載可能な程度だった」と述べた。


倉敷市議の視察、観光旅行と認定 市に160万円返還請求命令
2009/02/17 20:26 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009021701000705.html

 岡山県倉敷市議が公費で旅行した東北地方への視察の実態は観光旅行だったとして、倉敷市オンブズマンが当時の議員15人に計約160万円を返還させるよう伊東香織市長に求めた訴訟の判決で、岡山地裁は17日、「行政視察に名を借りた観光旅行だった」として、全額を返還請求するよう市長に命じた。

 近下秀明裁判長は「観光名所を転々と巡るパック旅行と同じ」と指摘。「視察先の具体的な調査が行われた形跡は全くない」と述べた。その上で市議による視察は「故意による不法行為をも構成する」とした。

 判決によると、一行は2006年8月、秋田県山形県を訪れ、武家屋敷などの観光名所を巡って花火大会を観覧。最上川下りなどに参加した。

 伊東市長は「主張が認められず残念。判決を詳細に検討し今後の対応を考えたい」とのコメントを出した。

市長のコメントは、この視察は正当なものだったと認識しているということでしょうか???

裁判所の「故意による不法行為をも構成する」との見解は、この視察が相当悪質なものであるということでしょうね。

鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は10日

2009/02/11付 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/76563

 鹿児島県阿久根市竹原信一市長は10日、敵視する市議会から突き付けられた不信任の議決に対抗し、念願だった議会解散を断行した。

 議会を抵抗勢力に仕立て、主張する「改革」を推し進めようとする姿勢はいつか見た光景だが、インターネットのブログ(日記風サイト)や市報で市議を誹謗(ひぼう)中傷するやり方はおかしい。首長と議員は住民から負託を受けた地方自治の両輪。竹原市長の手法は、この根本を否定しているかのようだ。

 一方で、竹原市長の「議会は市長提案を追認するだけで無駄」という指摘にはうなずける部分もある。議員報酬の日当制など検討する価値は十分にある。出直し市議選の候補者は市長へのスタンスではなく、市政への姿勢が問われるべきだろう。

 竹原市長は「地方自治の革命児」か、はたまた「単なる独裁者気取り」か。評価は市民に委ねられた。

ブログ市長、議会を解散 阿久根市、3月に市議選

2009/02/10 11:04 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009021001000214.html

 鹿児島県阿久根市竹原信一市長(49)は10日、ブログで市議全員の実名を挙げて不人気投票を行った問題などを理由に不信任決議が可決されたことを受けて、市議会を解散した。市議選は3月22日実施の方向で、10日午後に同市選挙管理委員会が決める。

 市長は、解散後の記者会見で「過去の市長は議員や市職員と手を組み、市民に真実を見せなかった。それを直すチャンスをいただいた」と指摘。市議選に関し「仲間同士でかばい合うのではなく、市民派として市政や市長を監視し、対峙(たいじ)できる議会をつくってほしい」と強調した。

 昨年8月に初当選した市長は、市議定数の大幅削減案を議会に提出するなど市議側と対立。先月12日付のブログで「最も辞めてもらいたい議員は?」とする不人気投票を行ったほか、市長選の期間中にブログを更新した公選法違反容疑で告発されたことなどを理由に、市議会が今月6日全会一致で不信任決議を可決した。

阿久根市長の不信任案可決 対立泥沼 市民あきれ顔 「どっちもどっち」 市長と議会 双方に批判

2009/02/07付 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/75862

 6日の臨時阿久根市議会で竹原信一市長の不信任決議案が可決され、同市長は10日に市議会を解散する意向を表明した。議会傍聴席と別室のテレビモニターなどで傍聴した約70人の市民は、昨年9月の竹原市長就任直後から続く市長と議会の対立劇の行方を半ばあきれた表情で見つめた。

 不信任案可決が予期されていたためか、議場も傍聴席も淡々とした雰囲気。拍手や歓声はなかった。市長に理解を示していた市議3人も賛成に回り、全会一致。その1人の山田勝市議は「不信任に値するとは思わないが、解散で市議会を早く正常化するために賛成した」と説明した。

 傍聴席の反応は割れた。昨年8月の市長選で竹原市長に投票したという浜崎幸平さん(81)は「議員は報酬を下げられたくないから抵抗している。市議選では新しい若い人が出てきてほしい」と市長支持。逆に元市職員の男性(72)は「不信任は当然。改革は必要だが、急激で市民はついていけない」と市長を批判した。

 ただ、市長と反市長派市議が繰り広げる泥仕合を苦々しく見つめる市民も多い。初めて議会傍聴に訪れた別枝由井さん(67)は「市長も議会も互いの悪口ばかり。どっちもどっちの子どものけんか」と市長と議会の双方に批判の視線を向けた。

 一方、竹原市長は「(不信任案が可決され)自分からやめるのはおかしい。なるべく続けて、やるべきことをするのが私の務め」と記者会見でも持論を展開。出直し市議選後に仮に失職しても市長選に立候補して、信を問う姿勢を示した。

 背中を向け合ったまま、歩み寄ることなく弾けた市長と市議会の対立。混迷から市政を救い出す役割は、出直し市議選に臨む市民に預けられることになった。

「市長と議会の対立劇の行方を半ばあきれた表情で見つめた」 ⇒ この見方は表面だけしか見ていないのだと思います。もっと深層部分を見なければならないのでは。あなたのまちのことですよ。

「市長に理解を示していた市議3人も賛成に回り、全会一致」 ⇒ 議員の中にも議会を正常化するために本来の意味の不信任ではないが議会を解散するために賛成した人がいることを忘れてはいけないです。

「市長も議会も互いの悪口ばかり。どっちもどっちの子どものけんか」 ⇒ これも表面しか見ていない意見ですね。

「混迷から市政を救い出す役割は、出直し市議選に臨む市民に預けられることになった」 ⇒ そうです。議員を選んだのは市民です。市民が変わらなければ市政は変わりません。