Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

マネジメントにプロモーションやエンタテインメントのノウハウを活用して組織を活性化させ、業績の向上につなげる

 本を売ったり、サービスとして商材にしなければならないので、マネジメント理論にも流行廃りがありますが・・・普遍的で持続性がある手法は、漢方薬のように地味ながら着実に効果を出すことができます。
 自分は「リ・エンジニアリング」や「TOC:制約条件の理論」の信奉者なのですが、生態系を構築して維持していくような継続的な活動こそ、企業活動の本質だと思います。但し、即効性のあるカンフル剤を求めて、地味で継続的な活動を避けたがるマネージャーも少なくありません。
 一説によれば、プロジェクト推進に要する時間の「80%はコミュニケーションに費やされる」そうで、PMBOKで定義されている知識エリアの中でも「プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント」は最も良く効くツボです。デジタル通信技術を使ったコミュニケーションのツールが発達しているのに、このエリアの問題が一向に減らないのは、ツールを使う人間の「意識」の問題としか言いようがありません。

「リエンジニアリング革命」の著書、マイケル・ハマーによる続編「カスタマーエコノミー革命」には、以下のような記述があります。

コミュニケーションにやりすぎはない
 一度メッセージを伝達すれば、それで社員は内容を十分に理解すると考えている経営トップが多いが、とんでもない誤解だ。現代の社員は、情報の洪水のなかにいるから、本能的に情報をシャットアウトしてしまう。
 社員のガードを突破してメッセージを伝えるには、何度も繰り返して発信することが大切である。(P316)

 真摯にマネジメントに取り組んでいれば、言ったことが一度で組織に浸透することなどない、と経験値で理解できます。一度で理解しない現場を非難するのではなく、情報発信する側が、そこでの工夫をしなければなりません。同じメッセージを何度も繰り替えす(量の)工夫はもちろんですが、メッセージを効果的に伝える(質の)工夫はないものでしょうか?

目立つコミュニケーション方法を採用する
 一枚の紙切れにみすぼらしく書かれた「大胆な」イニシアチブは、社員の関心を引きつけることができるのだろうか。どうみても重要な書類には見えないから、社員はそれを書類ファイルにしまって、内容を理解するどころか読むこともないだろう。社員は、社内の退屈なコミュニケーションにはうんざりしているのだ。
 人目を引き、笑いを誘い、物議をかもし、覚えやすい媒体をつくる。
 よく目立ち、ユーモアがあり、社員の間で話題になるものを作成する。
 社員の注目を集めるために、鮮やかなカラー、ジョーク、アニメーション、語呂のよいスローガンなどを活用する。効果的にメッセージを伝達するには、質の高い媒体が不可欠であるという鉄則を明記されたい。製品のマーケティングをうまくやってのけるなら、そのテクニックを応用して、変革のアイデアを社員に売り込めばよい。(P316-317)

 ここですよ、ここ!自分がやりたいのは!「マネジメントにプロモーションやエンタテインメントのノウハウを活用して組織を活性化させ、業績の向上につなげる」という実績をもっと増やしていきたいです。
 教育にエンタメ要素を活用したエデュテインメント(Education×Entertainment)のノウハウは、ひと通り習得させて頂いたつもりです。これをマネジメントに応用して組織の問題解決や業績向上につなげる実験に、ここ数年は取り組んできた気がしています。成功事例/失敗事例を積み重ねた結果、ほぼ成功パターン/失敗パターンも見えてきました。これをノウハウとしてサービス提供していきたいです。

カスタマーエコノミー革命―顧客中心の経済が始まった

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リエンジニアリング革命―企業を根本から変える業務革新 (日経ビジネス人文庫)

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