最高の旅,原点

二十歳の頃,友人6人と,一ヶ月の間,ヨーロッパを旅行しました。正確には,6人一緒なわけではなくて,アテネ空港からローマまでは一緒だったんだけど,そこからバラバラになって,ロンドンのヒュースロー空港で落ち合う,というかたちをとったんです。面白いでしょ。それまでは,仲間たちとは,日本建築の勉強をして,京都奈良旅行をしたり,近代建築の勉強をして東京旅行をしたりしていましたが,西洋建築を勉強したら,西洋に行くべきでしょう,行きましょう,と学校も少し休んで決行しました。大胆ですが,絶対行くべき,と心に刻みました。
こういうように毎日を過ごしたら,凄く効率がいい。そう感じた一ヶ月でした。デイパック一つで歩き,下着はユースホステルで洗いながら,旅行ガイドの本は都市ごとに短冊状にして,その都市を旅立つごとに,ゴミ箱に捨てながら,日々を過ごしました。古くなった下着も捨てました。お昼ご飯はリンゴとパンだけという日はざらでした。毎晩次の日に見るべきものの予習をして,何度も頭に入れて,朝早く宿を出ました。目的地に付く度に,心臓バクバクで,バグり気味。きゃーー!,すげーー!と,感動しては,ペンを取り,写真を撮り,また次の目的地へ歩いていく。
そんなとき,山口くん,歩くのがはやいよ,と途中まで一緒に行動した友人にいわれました。やるべきことが分かり,迷いがなく,熱中していると,自然と歩くのがはやくなるんだと思います。今日,Jason Mraz の,I'm Yoursを聞いていると,このことを思い出しました。今は,歩くの遅いな,ペースアップしよう,今日はそんな心境です。