古本屋の覚え書き

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政党政治を葬れ

 明日、24日は参議院選挙の公示となる。国会の泥仕合にウンザリした国民は、ネガティブな世論を形成し、風見鶏のように右を向いたり、左を向いたりしては唾を吐き掛けている。


 それにしても、昨今のメディアの偏向報道にはぞっとさせられる。ジャーナリズムの役割として、権力を牛耳っている政権与党に批判的にならざるを得ない姿勢は理解できる。それにしてもである。ここのところの与党批判は、まるで世論の形成を目的としたものが多く、あたかも世論に媚びを売っている節すら感じる。自分で操作した世論を用いては、わかりやすい映像を何度も何度も流しては叩いてみせる。


 まるで、不況に喘ぐ国民のマイナス感情を、年金未納問題や北朝鮮拉致問題に絡めて、鬱憤晴らしに興じているようにさえ見える。


 こうした日本の政治状況を変えるために、私は、政党政治を葬ることを提案したい。大体が、国会なんぞに議論など存在しないのだ。党利党略を主張するだけだもんね。議員一人ひとりが自由に発言できないこと自体がそもそもおかしいのだ。


 議論というのは、よりよき目的のために、互いが胸襟を開いて対話をすることだ。そうであるならば、「私の主張は引っ込めて、あなたの意見に賛成します」ぐらいの発言があって然るべきだ。だが、現在の国会運営では、絶対にそんなことはあり得ない。


 まずは手始めに、参議院の党派を解消してもらいたい。法案審議は全て秘密投票。議員は自分の良心に従って判断をする。国会の質問時間も全員平等にする。こうすると時間が大変だから、議員の数を一気に減らす。100人もいれば十分だろう。選挙は全国区のみ。都道府県単位で選出すると、自治体に足かせをはめられてしまうからね。


 次に、メディアはもっと踏み込んだ報道に徹する。まず、アナウンサーや司会、及び芸能人など、ブラウン管に映る人物は、必ず支持政党をハッキリと表明する。その上で議論をしてゆく。中には、代議士の話を聞いて、「当初、〇〇党を押しておりましたが、今日の番組に出て、××党に替えることにしました」なんて女優の発言などがあると面白い。その点では、アメリカを見習うべきだろう。


 議論なき国会を、イメージ選挙が支えている。もう、ウンザリだ。今国会で政府与党案による児童手当の拡充が決定した。小学校3年生までが対象となり、子育て支援に追い風を送った。民主党は昨年の選挙の際に「子育て支援」を掲げておきながら、この法案に反対した。批判だけを生命線とする共産党すら賛成したにもかかわらずだ。何はともあれ、与野党の対決姿勢を選挙前に示しておきたいというだけの理由で。凶酸(共産)党はこれをもって、「子育て支援策は我が党が実現した!」と街頭で叫ぶだろう。それだけを目的に賛成しているのだ。彼等はそもそも、予算案そのものに反対しているのだから、これほどの矛盾はない。これぞ、凶酸党のハイエナ・マジック。


 もうね、こんな政治には我慢ならない。政党のイメージ作りばかりが選考し、国民はたやすくイメージに左右される。メディアが誘(いざな)う目的地は、「衆愚」という終着駅に他ならない。


 折からの政党不信によって、参議院選挙の投票率は低いと予想されている。政治に関心の無い人は、投票に行かなくてよし。できることなら、国民全員が投票しないで欲しい。そうすれば、私の1票で国政が決まるから(笑)。