古本屋の覚え書き このページをアンテナに追加 RSSフィード


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2005-11-28

『テイキング・ライブス』

 歪んだ唇が魅力的なアンジェリーナ・ジョリーが、FBIのプロファイリング専門家に扮する。


 アメリカ映画のため、辻褄の合わないところがあるのは致し方ない。それでも、十分楽しめた。


 出だしは、借りてきたビデオが間違っていたのかと思うほど、ゆったりしている。事件が起こった直後から急展開。プロファイリング好きの食指をそそりながらも、ストーリーに一ひねり加えて、更に、もう一発ひねるというサービス精神が素晴らしい。


 アンジェリーナ・ジョリーの濡れ場は不要。もっと、可憐に描いた方が効果的だったと思われる。


 犯人の人物像をもっと丁寧に描けば、また異なった作風となったに違いない。でもまあ、娯楽作品としては十分に及第点をクリア。


テイキング・ライブス ディレクターズカット 特別版


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2005-11-27

『ハーモニーベイの夜明け』

 キューバ・グッディング・Jrは、プロ野球選手の城島にそっくりだね。ということは、コリン・ファレルと似ていることにもなる。


 アンソニー・ホプキンスの腹の出具合も気になったが、鬼気迫る演技は相変わらず。


 この作品の見方としては、「謎解き」を無視することだ。そこに妙な期待をかけると、肩透かしを食らう。肝心なのは、二人のやり取り。


 殺人を犯した人類学者は、ジャングルによって心の穴を埋めた。その気持ちは理解できなくもない。精神科医は社会にとどまることを選んだ。二人は、それぞれの場所へ帰ったが、二人の絆が深まったことが重要なのだ。


『モンテ=クリスト伯』のパクリと思われる『ショーシャンクの空に』よりも、こっちの方が私の好みに合っている。


ハーモニーベイの夜明け


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2005-11-13

『9.11 アメリカは巨大な嘘をついた』ジョン・コールマン博士/太田龍監訳


 ノーム・チョムスキーの『9.11 アメリカに報復する資格はない!』をはるかに凌駕する内容。尚、『陰謀家たちの超権力構造 三百人委員会 ついに暴かれた秘密世界政府の“極悪”正体!』によれば300人委員会のメンバーの一人にチョムスキーの名前も挙がっている。


 あらゆる角度から検証し、疑問が提示されている。その中で特筆すべきは以下――


 小型飛行機による訓練を3ヶ月も受けてないパイロットが、460メートル足らずの低空で60度の旋回ができるはずがない。そもそもアメリカの商業航空機にはハイジャック・システムが導入されており、たとえ自動操縦装置を解除しようと、あらかじめ設定された目的地に着陸できるようになっている。ここから推論できるのはハイジャックが実は地上で行われていたということ。更にコールマンは犯行はイスラエル諜報員の可能性が高いと説く。


 世界貿易センターの崩落には誰もが見落としている点が指摘されている。航空機のジェット燃料が燃えたとしても鋼鉄製の柱が溶けることはあり得ない。アセチレン・トーチをもってしても溶けることはなく割れるだけだ。


 ハイジャックの実行犯についても重大な疑問がある。1機目のパイロットだと見られる人物のパスポートが8ブロック離れた瓦礫(がれき)の上で発見された。物証は至るところで「発見されるために」残されていた。


 また「テロリストとの戦い」を声高に叫ぶアメリカは、アフリカで繰り広げられているテロに関しては無視を決め込んでいる。


 9.11テロはアメリカが石油戦争を行うために必要不可欠な演出だった。全く同じ手口が日本の真珠湾攻撃の際にも使われたという。


 欧米の本当の歴史を知るには秘密結社とカルトを理解しなければ無理なようだ。


 尚、チョムスキーの『9.11 アメリカに報復する資格はない!』に対する言及がなかったのが残念。


9・11 アメリカは巨大な嘘をついた―「300人委員会」ジョン・コールマン博士の

2005-11-12

丸山健二と井上マーの共通点


 丸山健二と井上マーの共通点を発見。


 どちらの名前にも「ま」がある。こりゃ、冗談(笑)。


「定型化した表現による風刺」である。我ながら大発見だと思うが、いかが?(笑)

2005-11-11

『24 TWENTY FOUR シーズンIV』

  • 監督:スティーヴン・ホプキンス&ジョン・カサー
  • 脚本:ロバート・コクラン&ジョエル・サーノウ

 やっと見終えた。レンタルビデオ店を駆け巡る羽目となった。


『シーズンI』を見終えた時、私は思った。「シリーズ化すれば、必ずマンネリになるだろう」と。予想は見事に外れた。いやはや、こりゃ凄い。新作が出る度に進化し続けている。私のつぶらな瞳は、完全に釘付けとなった。


『シーズンIV』はジャック・バウアーが、やたらとキスをする場面から始まる。「おいおい、こういう作風の変化かよ」と思わせるところがミソ。恋人は、いしだあゆみのような瓜実顔(うりざねがお)の女性。


 今回のテロリストの狙いは原子炉。コントロール不能にして、炉心の熔解を謀(はか)る。だが、それは第一段階に過ぎなかった。


 まあ、ストーリーはいいや(笑)。見てもらえば、わかるからね。今回見て、気づいたことをいくつか。


 まず、秀逸なキャラクター。パーマー元大統領は、『沈黙の艦隊』の艦長・海江田四郎を思わせるほどの賢人振り。目的のためなら手段を選ばぬジャック・バウアーのやり方は、果断に富んでいて小気味いい。まあ、この二人は主役だから、出来過ぎの感があるのは否めない。この他の、いわゆる嫌われ役みたいな登場人物が、それぞれ多彩な人間性を垣間見せる。キャラクターの多面性を描いてみせたところに、作品のレベルの高さが窺える。


 そして、今回のテーマは「家族」。人間にとって最も絆の強い関係が、揺さぶられ、翻弄される。いくつもの家族の様が描かれているところに注目されたい。


 テロの脅威をを通して描かれた人間ドラマ。細部のこだわりも素晴らしい。中国総領事側の責任者が、若い頃の胡耀邦によく似ている。


 このシリーズの最大の功績は、政治をドラマに仕立てたことだと私は思っている。


 終盤でストーリーは二転、三転する。人生は、予想できない方が面白いことを暗示しているようだ。孤独に耐えて戦いきったジャック・バウアーを、夕陽が照らすシーンは感動的だ。

24 -TWENTY FOUR- シーズン4 ハンディBOX

2005-11-10

『陰謀家たちの超権力構造 三百人委員会 ついに暴かれた秘密世界政府の“極悪”正体!』ジョン・コールマン/歴史修正学会訳


 三つの翻訳が出ている。

 太田龍の訳が一番読みやすい。失敗した。


 副題が仰々しくて、いわゆるトンデモ本と思う向きも多いことだろう。だが、内容はしっかりしている。著者は元々、英国諜報部のエリート。自分が知り得た情報に我慢ならず、告発に踏み切った。


 ただ、この手の本を読んで困惑するのは、我々読者に確認のしようがないためだ。「世界が300人で牛耳られていると言われたってねえ……」というのが本音(笑)。鵜呑みにするか、笑い飛ばすか、二つに一つの選択を迫られる。


 300人委員会のメンバーは、イギリス王室、フリーメーソン、ローマクラブ、他多数。モサド(イスラエル対外情報機関)もCIAもその傘下。IMF国際通貨基金)やアメリカン・エキスプレスも下部組織。彼等は、アメリカを操り、テロリストを意のままに動かして、意図的な混乱を起こす。一国の経済を不況に追いやることなどわけもない。阿片の供給をコントロールし、若者にドラッグを吸引させるために、ビートルズを世に送り出す。イギリス東インド会社は、300人委員会の前身である「300人評議会」が管理していた。ジョン・F・ケネディを大統領したのも彼等であり、抹殺したのも彼等であった。ウォーターゲート事件も、キング牧師暗殺も同様。


 彼等に逆らえば、必ず恐ろしい報復が待っている。ノリエガ将軍がパナマからドラッグを締め出そうとした。アメリカのブッシュ大統領(元大統領の父親)は、ノリエガを「ドラッグの売人」に仕立て上げた。その結果、7000人のパナマが殺戮されたが、まともな証拠は一つも見つからなかった。ノリエガは不当に拘束され、アメリカでインチキ裁判にかけられた。


 どのページを開いても、こんな話ばっかりだ。


 ジョン・コールマンの情報は、ややもすれば断片的になりがちだ。300人委員会が存在するならば、そこには彼等にとっての崇高な目的があるはずだ。


 世界は空恐ろしい力によって動いている。オーウェルが『一九八四年』(ハヤカワ文庫)で描いた世界に向かって着々と進んでいる。


 読み終えてから、私の頭に一つの疑念が湧いた。「ジョン・コールマン自身が、300人委員会のメンバーだったら、お手上げだ」(笑)。


 そして今、国際的なニュースを目にする度に、「300人委員会」と思(おぼ)しき名前が山ほど出てくる。しっかり勘定すれば、多分、3万人以上になることだろう。


300人委員会―「世界人間牧場計画」の準備はととのった!!