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2008-09-27

中山国交相、進退問題で「しがみついているつもりない」


 中山成彬国土交通相は27日、宮崎市内で開かれた自民党宮崎県連の会合で日本教職員組合日教組)について「何よりの問題は道徳教育に反対していることだ。日教組は解体する。日教組をぶっ壊す運動の先頭に立ちたい」と言及した。

 国交相は県連の会合後、記者団に「日教組の強い所は学力が低い」などとした25日の発言に関して「撤回はしていない。日本の教育のガンが日教組だと思っている」と改めて強調し、謝罪もしない考えを示した。ただ自らの進退に関しては「絶対辞めないんだと言ってしがみついているつもりはない。推移を見守りたい」と述べた。

日本経済新聞 2008-09-27】


 その後、28日に辞任。在職わずか5日間だった。宮崎1区(宮崎市、宮崎郡、東諸県郡)から選出されているので、この次の選挙が楽しみだ。中山氏が当選するようであれば、宮崎1区には正真正銘の田舎者しかいない証拠だね。

目撃された人々 19


 何度か挨拶を交わしたことのある女性だった。年の頃は私と同じくらいであろうか。40代半ばと見た。化粧っ気はないのだが可愛らしい顔立ちで、心ばえのよさそうな印象を受けた。


 彼女が乗っている自動車に車椅子マークがあることを私は以前から知っていた。昨日、そのことを訊ねた。私が繰り出す質問はいつでも不躾だ。「ご家族に障害のある方がいらっしゃるんですか?」。


 彼女の反応は予想外のものだった。目を逸らし、顔を伏せたのだ。それから、泣き笑いのような表情を浮かべて、「子供が……」と答えた。


 私は非礼を詫び……るわけがない。私はミスター非礼だ。「お子さんはおいくつなんですか?」と重ねて問いかけた。


 私は図々しさを絵に描いたような人物でもあるが、あの一瞬の暗い表情に思いを馳せざるを得なかった。「子供に知的障害があるのは母親に原因がある」――誰かにそう言われたことがあったのか、自分でそう思っているだけなのかはわからない。しかし、紛れもない羞恥心のような匂いを私は感じた。


 取ってつけたような優しい言葉は、一瞬だけでも彼女の心を癒すかも知れない。だが、そんなものにはパウダーシュガー程度の甘さしかない。彼女は日々、心も凍りつくような現実が待ち受ける我が家へ帰らなくてはならないのだ。


 笑顔の裏側に隠された悲しみ。それこそが、彼女の笑顔を際立たせていたのだ。「かなしい」は「愛しい」とも書く。彼女の悲しさは、子への愛(いと)しさの表れであると信じたい。

たばこ自販機を巡る悲喜劇


たばこ:17歳、しかめ面で買えたゼ 認証機が誤認、福島県警補導


 福島県喜多方市内で9月中旬、たばこを持っていたとして県警喜多方署に補導された市内の無職少年(17)が、顔認証機能付き自販機でたばこを買ったと話していることが分かった。「顔をしかめたら買えた」と話しているという。

 顔認証機能付き自販機は、カメラに顔を撮らせ、しわなどから大人かどうかを識別して販売する。県警少年課によると、少年は顔をしかめるようにして機械に顔を認識させ、大人と誤らせたらしい。

 県たばこ販売協同組合連合会によると、顔認証機能付き自販機は雑誌の顔写真などで買える場合もあるという。一重靖夫会長は「年配の男性が丸刈りのため、子供と判断されて買えなかったという話も聞いた。顔認証機能の精度に問題があるのではないか」と話した。

【毎日新聞 2008-09-27】


 いやあ、笑った笑った。どうせなら、しかめっ面の少年と丸刈りのオヤジの顔写真も掲載すべきだったな。想像するだけでも楽しい時間を過ごせるよ。私は土曜の午後の全てを費やして、この二人の顔を思い描くことに決めた。


 たばこ自販機はご存じのように、「taspo(タスポ)」という成人識別ICカードがなければ、自販機では買えなくなった。私のドイツ製の財布には既にカードを入れる空き容量がないので、タスポははなっから無視することに決めた。


 神奈川県では受動喫煙防止のために、公共の場での禁煙条例を制定しようとしている。これが全国的に広まれば、顔認証機能付き自販機はそのまま、指名手配写真製造機となることが愛煙家の間で懸念されている(ウソ)。


 受動喫煙がこれだけ問題視されているのに、受動排気ガスがそれほど問題にならないのは、どうしたわけか? やはり、日本たばこvsトヨタ、ホンダ、日産、マツダ……という広告主の勢力図を考えると、戦わずして自動車メーカーに軍配が上がろうというもの。


 何とはなしにしかめっ面の少年少女が増えそうで、この国の行く末が案じられる。

小田嶋隆


 1冊読了。


仏の顔もサンドバッグ小田嶋隆/1993年発行、オダジマン6冊目の著書。荒削りだが、その分勢いがある。ぷっはっはっは、と何度か笑い声を上げてしまった。少し前から感じていたのだが、時折ハードボイルド的描写があって、昔の丸山健二に似たところがある。これは、小田嶋隆テクニカルライターであり、丸山健二が通信士上がりであるためと思われる。この二人が醸(かも)し出すユーモアには更なる共通点を見出すことが可能だ。それは、共に徹底した常識人であることだ。つまり、常識を踏まえていないと、笑うという知的作業に進めないのだ。オダジマンは世間を笑い飛ばし、挙げ句の果てには自分をも嘲笑する。その自由闊達さが魅力だ。