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2008-09-29

社内文化に染まっている人は「抵抗勢力」となる/『制度と文化 組織を動かす見えない力』佐藤郁哉、山田真茂留


 目的があるからこそ組織される。そして、組織が出来上がると、今度は「組織を維持すること」が目的となってしまい、当初の目的が見失われる。こうして、組織の硬直化が始まる。


 どうでもいい朝礼、マネジメント能力を欠いた上司、不平等極まりないポストなど、どこの会社でも仕事の障害となる要素が多い。多過ぎて、両手の指では足りないことだろう。


 また、ちょいとばかり大きな企業となると、社風というものがある。これがまた、馴染んだり馴染まなかったりする人がいて、有為な人材を失う羽目となる。


 もっとも、文化化と言っても、個人が自分の置かれた文化的環境の中に埋没してしまうことは、個人や社会にとって必ずしも望ましい状態であるとは言えません。むしろ、時には自分が生活する社会や集団の決まり事や約束事に対して一定の距離をとることこそが、個人の精神衛生上も、また組織自体の健全性という点から言ってもより望ましいことが少なくありません。たとえば、会社の文化に完全に染まり、その中に埋没している社員は、社風改革や企業風土改革に対する「抵抗勢力」になってしまうことが少なくないでしょう。同じように、業界レベルの通念や既存の業界文化にどっぷりつかっている企業にとって、新しいビジネスパラダイムやビジネスモデルを自らの手で構築していくことは非常に困難な課題になるでしょう。


【『制度と文化 組織を動かす見えない力』佐藤郁哉、山田真茂留(日本経済新聞社、2004年)】


 チト、文章がダラダラしているが鋭い指摘である。社風に馴染んでいる社員は、改革者たり得ないってこと。するってえと、はみ出し者とか一匹狼みたいな社員が有力な改革者候補として浮上する。


 これは凄い。つまり、視点を変えただけで、新たな人材が見えてくるのだ。結局、改革に求められているのは“発想の転換”であり“新思考”といえる。


 で、改革ってえのあトップダウンで行うものだ。上が決断しなければ絶対に進まない。でも、日本人には微温的な体質があって、改革を好む人は少ない。できれば現状維持、やるなら漸進的に、って感じだろうな。


 だから、日本社会は変わらない。何だか、実も蓋もない結論となってしまった。すまん。


制度と文化―組織を動かす見えない力