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2008-10-18

戦争は「質の悪いゲーム」だ/『パソコンゲーマーは眠らない』小田嶋隆


 3分の1ほどがゲームソフトのレビューだ。それでも、ゲームにまるで関心のない私に読ませるのだから、オダジマンのペン先の鋭さには恐れ入ってしまう。


 小田嶋隆の著作を読むと必ずと言っていいほど反戦志向が窺える。だがそれは、ありきたりな平和論とは全く異なる。言ってみれば、毒をもって毒を制する手法だ。オダジマンは、戦争を揶揄し、嘲笑し、愚弄し、ゲロを吐きかける。小悪でも大悪に反対すれば大善となるが如し。


 この態度には当然、賛否両論があることだろう。だが、私は「よし」とする。なぜなら、私はオダジマンが吐き捨てた唾(つば)に魅了されてやまない一人であるからだ。言論の世界にあって、誠実なストレート球は時として、思いっ切り打ち返される羽目となる。オダジマンが投げるのは、打者がのけぞるようなクセ球なのだ。たとえデッドボールになっても大丈夫だ。相手チーム全員にぶつければ試合は続行できないのだから。


 で、告白するが、今回の戦争(※湾岸戦争)を、私はあくまでもゲームとして観ている。

 不謹慎な話だが、私以外にも、そういう人は多いと思う。彼ら(私も含めて)は、口では人命の尊さや戦争の非人間性を唱え、街頭でマイクを向けられれば「ええ、戦争には絶対に反対です」などと言っているが、その実、ニュース報道を面白がっていたりするのである。

 恐ろしいことだ。

 戦争は、マクロ的な視点から見れば、確かにひとつの面白いゲームなのだが、ミクロの目で戦場を見てみれば、そこは単なる地獄だ。その地獄を、面白がっているのであるから、これは、どう考えても、絶対にふざけきった話であり、弁解の余地はまるでない。

 でも、一言だけ弁解させてください。

 私のような無責任な面白がりは、絶対に戦争をしないのだ。ゲームにはつき合っても戦争にはつき合わないのである。

 歴史を振り返ってみれば明らかな通り、戦争は、戦争を「面白がる」余裕なんてさらさら持ち合わせず、眉間にしわを寄せてリキみ返り、「正義の感情」にたやすく身を焦がし、そして、最終的には「平和を守る」ために「闘って」しまうような、そういう小児的熱血挺身傾向の人々によって引き起こされるものなのだ。

 我々ゲーマーは、戦争みたいな、洗練度の低い、質の悪いゲームにはつき合わない。せいぜい高見の見物を決め込んで、嘲笑するだけだ。


【『パソコンゲーマーは眠らない』小田嶋隆朝日新聞社、1992年/朝日文庫、1995年)】


 確かにそうだ。いつだって、そうだった。戦争は緊迫しきった状況の中で、やむを得ざる判断として遂行されてきた。政治家どもが「苦渋の選択」なんて言い出す時は、間違いなく陰で舌を出していることだろう。半世紀前は国家の危急存亡を叫び、今世紀に至っては国際社会における人道支援という大義名分で、我が国は戦争に加担してきた。


 そもそも、日本が戦後の貧困を脱することができたのは、朝鮮戦争による特需だった。そして、ベトナム戦争が高度経済成長に、湾岸戦争がバブル景気に、イラク戦争が「いざなぎ景気超え」に直接結びついていた。つまり、米国が戦争を始めれば、日本経済は潤う仕組みになっているのである。アメリカが風邪をひけば日本がくしゃみをし、アメリカが暴力を振るえば日本の懐が暖かくなるってこったな。


 そして、戦地という地獄に送り込まれるのは、いつだって無名の庶民だ。女性という女性は頼んでもいないのに、銃後を守らされてしまうのだ。戦地と無縁なのは政治家と官僚だ。連中は文民として統制する側の人間だ。コントローラーを握っている者が気にかけるのはスコアだ。死んだ兵士のために涙を流す暇などない。得点、また得点だ。


「小児的熱血挺身傾向」がある人ほど憎悪を煽られやすい。サラエボアフガニスタンで起こったことを我々は直視しなければならない。そして、小田嶋隆と共に唾棄してみせるのが、人間として正しいあり方だろう。

パソコンゲーマーは眠らない(単行本)


パソコンゲーマーは眠らない(文庫本)

日本プロパテー


「南出」と名乗る若造からテレアポがあった。「投資目的でワンルームマンションのオーナーになりませんか?」という相も変わらぬ与太話。よくよく訊いてみると、「節税対策」だなんてぬかしていた。色々と説教をしてやって、「まだ若いのだから、そんな会社に長くいない方がよい」と言っておいた。それでも、私のアドバイスの貴重さが理解できないようで、やや逆ギレ気味になって「あなた様は――」だってよ。あなた様もこなた様もねえよ。

 マンション経営・マンション投資が近年、再度脚光を浴びています。その形もワンルームマンションの保有から利用へと、金融商品化してきており、私たち日本プロパテー株式会社は、その活かし方をお客様にご提案します。


 一体いつどこで脚光を浴びたと言うのか? しかも、REIT市場が下落しているこの時にだ。馬鹿も休み休みに言えってんだよ。大体、本当に儲かるのであれば客に紹介するわけがない。奴等の仕事は、不動産に疎い素人から手数料をふんだくることだ。


 業務内容に「建築工事及び設計、施工、監理、保守、請負」とあるのを見ると、自社で建てたマンションの販売が目的なのかも知れない。


 南出君は下の名前を尋ねると拒否した。以下のコンプライアンスを弁えているテレアポ要員は殆どいない。


電話勧誘販売】当社は幼児用教材の販売を行う会社ですが、電話にて見込み客に営業をかけています。電話する際、最初から勧誘目的や会社名を告げると警戒されてしまいますので、アンケートと言って探りを入れているのですが、問題はないでしょうか。




 特定商取引法第16条は下記の通り規定しています。


(電話勧誘販売における氏名等の明示)

 第十六条 販売業者又は役務提供事業者は、電話勧誘販売をしようとするときは、その相手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称及びその勧誘を行う者の氏名並びに商品若しくは権利又は役務の種類並びにその電話が売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げなければならない。


 御社の営業方法は「電話勧誘販売」の定義に該当する可能性が高いですから、氏名や電話した目的等は開示しなければ違法となります。真にアンケート目的であれば別ですが、物品の販売意思を併有している場合には、この条項の適用対象となるでしょう。


知的財産の法務ネット


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