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2008-11-23

開祖や教団の正統性に寄りかからない/『仏教は本当に意味があるのか』竹村牧男


 大乗仏教運動の意味を思索し、捉え直そうとする内容。この姿勢がいい。


 私は、その宗教の開祖であることだけをもって、あるいは教団の正統性だけをもって、無条件にその価値があるとは考えない。そういう考え方は、一種の権威主義であろうと思う。それ自身の価値に拠るのではなく、外的要件によって価値を認める権威主義は、宗教の世界の最も対極にあるものと思う。


【『仏教は本当に意味があるのか』竹村牧男(大東出版社、1997年)】


 確かにそうだ。我々はどう頑張ってみても釈尊やイエスに会うことができない。とすれば、残された膨大な経典からその姿と、真実の教えを探る以外にない。信仰とは絶対的価値観に基づくものであるが、相対的な思考法を無視すればただの盲信となってしまう。


 また、世界宗教に共通するのは、「人間を自由にする」方向へと誘(いざな)う哲学性であろう。教団に隷属させ、信徒を手段とするような宗教は淫祠邪教であると断言しておこう。つまり、宗教の効果には2種類しか存在しない。人間の背骨に芯を入れるか、骨抜きにするかである。


 アメリカが傲岸不遜なのは、キリスト教を原理主義的に信じている人々が多いためであろう。キリスト教自体にも問題はあると考えるが、それ以上に「信じ方」や「解釈の仕方」に問題があるように感ずる。


 閉鎖的な上座部の僧侶達が「我こそは釈尊の教えを悟れり」と踏ん反り返り、それを打ち破ったのが大乗興起であったことだろう。しかも、実際の釈尊が説いた教えよりも進化しているのだ。無名の人々が織り成す絢爛たる信仰体験の数々を想わずにはいられない。


 内容はまあまあだが悪文である。読むにはそれなりの覚悟が求められる。

仏教は本当に意味があるのか

ダンカン・ワッツ、スティーヴン・ジェイ・グールド、安藤寿康


 3冊挫折。


スモールワールド・ネットワーク 世界を知るための新科学的思考法ダンカン・ワッツマーク・ブキャナンアルバート=ラズロ・バラバシの前に読むべきだった。順番を誤ると読めなくなる代物である。30ページほどで断念。


神と科学は共存できるか?』スティーヴン・ジェイ・グールド/グールドを初めて読んだが、これはまるでダメ。「神と科学は畑が違う」と言ってるだけに過ぎない。多分、リチャード・ドーキンスの『神は妄想である 宗教との決別』に対抗する目論見があったことだろう。クリスチャンである古谷圭一の解説は面白かった。尚、本文に関しては10ページも読んでない。


心はどのように遺伝するか 双生児が語る新しい遺伝観』安藤寿康/半分を超えたところでやめた。文章はこなれているのだが、論旨がわかりにくい。きちんとしたデータも示されているのだが、否定と肯定を繰り返されるので、わけがわからなくなる。テーマがいいだけに、大変惜しまれる。

「国道沿いのワゴンの中で」BORO


 こんな曲まであるのだから、YouTube恐るべし。BOROの声は、やはりいい。磨り減るまで聴いたレコードの一枚。地味だが、バックコーラスもイカしてる。