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2008-11-29

米国における天地創造と進化論/『神と科学は共存できるか?』スティーヴン・ジェイ・グールド


 同じクリスチャンでも欧米には落差がある。アメリカはモルモン教に見られるように原理主義的であり、独善的だ。

 そのため、米国が行う蛮行は“正義の名の下”に実行され、「神が書いたシナリオ」として事後承認される。主よ、あなたは後出しジャンケンが得意だ。あらゆる事象が「神の思し召し」であれば、これほど身勝手な存在もあるまい。孫悟空の方がまだましだ。


 で、アメリカ人は天地創造と進化論をどのように考えているのだろう――


 まず、アメリカの科学者は宗教と進化論の関係をどうとらえているのか。

 1987年の『ニューズウィーク』誌によると、約48万人のアメリカ国内の地球学者、生物学者のうち、聖書の記述が科学的にも正しいとする創造論者は700人程度。つまり、専門科学者のうち進化論に疑念を抱いているものは、0.18%である。この数字を見る限り、アメリカにおいて現代の生物学における進化論は、科学者たちの目から見ても、確立され、十分に信用されている科学理論といえる。おそらく全世界の科学者を対象としたならば、疑念を持つ科学者の割合はさらに小さくなるであろう。同じく、Religious Toleanceの1997年のより広範囲の専門分野におけるアメリカ科学者に対する調査では、聖書における創造を文字通りに信じる者は5%、進化を認め、かつ、神を信じる者は33%、自然主義的進化を信じる者は55%という結果がある。

 次にアメリカの一般人を対象とする調査を見てみよう。

 アメリカ人1000人に行った1991年、1997年、2001年のギャラップ調査では、(A)「神は人間を現在の形のままに過去1万年前に一気に造られた」と思う人の割合がそれぞれ47%、44%、45%、(B)「人間は、数百万年をかけて未進化の状態から進化してきた、しかし、神がこの過程を導いて居られる」と思う人の割合がそれぞれ40%、39%、37%、(C)「人間は数百万年をかけて未進化の状態から進化してきた。神はこの過程には関係ない」と思う人の割合が9%、10%、12%、(D)「その他」4%、7%、6%とうい結果が出ている。


【『神と科学は共存できるか?』スティーヴン・ジェイ・グールド(日経BP社)】


 古谷圭一の解説文より。驚愕の事実といってよい。「神が創った」という人為的な操作性が、米国の独善に結びついているように感じる。そして、神に最も近い立場の動物として、差別主義がまかり通るのだ。


 神が人間を創ったとすれば、その技術はあまりにも未熟であると言わざるを得ない。

神と科学は共存できるか?

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