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2009-02-07

恵まれた地位につく者すべてに定数がある/『折伏 創価学会の思想と行動』鶴見俊輔、森秀人、柳田邦夫、しまねきよし

 発行は1963年。私の生まれた年だ。ということは、公明党が結成(=衆議院への進出)される前年であり、マルクス主義が猛威を振るっていた時代である。本書の内容は「マルキシズムから見た創価学会の思想」というべきもので、共産党と比較する場面が目立っている。


 個人的には、マルクス主義の懐の深さを感じた。否、マルクス主義というよりも、むしろプラグマティズムに近い印象すら受けた。彼等のアプローチはいずれも思想的であり科学的だ。


 国会議員に定数があるように、社長にも課長にも定数がある。テレビ俳優にも定数がある。現代では、恵まれた地位につく者すべてに定数がある。(森秀人)


【『折伏 創価学会の思想と行動』鶴見俊輔、森秀人、柳田邦夫、しまねきよし(産報ノンフィクション、1963年)】


 ここに資本主義経済・大衆消費社会の本質がある。全員が豊かになることは絶対にあり得ないのだ。環境問題が叫ばれて久しいが、その目的は先進国のパイ(エネルギー、食料、原材料)を守ることだという指摘もある。


 かような観点からすれば共産主義は一つの理想だったのだろう。しかし、それも幻想に過ぎなかった。


 資本主義の原理が、資本の奪い合いである以上、貧富の差が生れるのは必然である。弱い者、貧しい者から収奪することが成功への鍵となる。ソ連が崩壊してからは、これがグローバルな規模で進行している。「ノー」と拒否することは国家レベルでも困難だろう。金融マーケットが崩壊しつつある今、資本主義を見つめ直す視点が求められているように思う。

折伏 創価学会の思想と行動

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