古本屋の覚え書き このページをアンテナに追加 RSSフィード


WWW を検索 古本屋の覚え書きを検索

2009-11-23

J・クリシュナムルティ


 1冊読了。


 129冊目『あなたは世界だ』J・クリシュナムルティ/竹淵智子〈たけぶち・ともこ〉訳(UNIO、1998年)/クリシュナムルティ6冊目。ブランダイス大学、カリフォルニア大学バークレー校、スタンフォード大学、カリフォルニア大学サンタクルーズ校での講話が収められている。少々難解ではあるが、脳味噌が掻き回されるような刺激に満ちている。華厳経的な位置にある作品だと思った次第。若き知性は劇的に揺さぶられたことだろう。しかし、理解できたとは思えない。基本的にクリシュナムルティのトークを理解するには、ある程度の仏教知識が求められると思う。そうでないと、「ニューエイジ思想」と安易に判断するしかなくなる。私はクリシュナムルティに触れて、信じ難いほど仏教への理解が深まった。

慈悲心は培うべき性質のものではない


 慈悲心を作為的に培うことはできない。それは、憎悪のすべての痕跡から精神を浄化しゆくにつれて、自発的に咲く花である。


【『気づきの探究 クリシュナムルティとともに考える』ススナガ・ウェーラペルマ/大野純一訳(めるくまーる、1993年)】

気づきの探究―クリシュナムルティとともに考える

戦争犯罪を「自分の問題」として問い直す


 湯浅謙さんは、過去の自分の行為を自分の問題として意識し続けてきた。いつも、させられた行為、皆で行ったのだから仕方がないと弁明している限り、結局は、自分の人生も無かったことになる。それでは個人としての一生を生きたのではなく、ある集団に固定された、単なる集団のなかの一人としての人生が終っていく。自分の行為として、良いことも悪いことも引き受け、その意味を問うことによって、自分の一回限りの生を取り戻す。それが湯浅さんの戦後の日々であった。


【『戦争と罪責』野田正彰岩波書店、1998年)】

戦争と罪責