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2010-01-22

J・クリシュナムルティ


 1冊読了。


 11冊目『白い炎 クリシュナムルティ初期トーク集』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(コスモス・ライブラリー、2003年)/クリシュナムルティ15冊目の読了。神智学協会時代の講話が収録されている。付録の箴言集は『生と覚醒のコメンタリー』からの抄録。大野純一は比較を意図したようだが、どう考えても一石二鳥を狙ったようにしか見えない。「白い炎」というタイトルが見事。講話からは、若きクリシュナムルティの孤独と怒りが伝わってくる。思想の原型(モデル)が明らかに見て取れる。これ以降は、内なる広大な世界を探りつつ、表現力に磨きをかけたことだろう。講話録としては最も古い作品と思われる。巻末にクリシュナムルティ関連文献が収録されている。

村上専精と宇井伯寿


 そのくらい厳しい先生でしたが、この先生にして、そのさらに前の先生に叱られたことがあるのです。村上専精(せんしょう)先生といって、「大乗非仏説」などを提唱された方で、その他の面でも当時としては斬新な考え方の学者で、博学な先生でした。その村上先生に宇井(伯寿)先生が会われた時に、村上先生はこういわれた、「えっ。君は本を読むのに火鉢を置くのか」。つまり、本を読むというのは修行なのです。それを横に火鉢を置くなんて、そんなだらけたことはけしからんというのですね。今はもう、どこに行っても全館冷暖房でしょう。村上先生に言わせたら堕落の極地です。


【『ブッダ入門』中村元(春秋社、1991年)】

ブッダ入門 (仏教 入門シリーズ)