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2010-04-25

存在するとは知覚されること


 アインシュタインは、チューリッヒの連邦工科大学の学生であった1897年にマッハの『力学の発達』を読み、深い影響を受ける。そして、当時確認された光速度一定の法則という経験的な事実から、つまり「現象」の側から出発し、逆に時間・空間概念を変更する、という大転換を行う。そこに生れるのが相対性理論の体系であった。

 ここで、相対論において基本的な発想となっているのは、いわば「存在するとは知覚されること」という、これもまた世界についてのマッハ的な理解である。光よりも速い物質は存在せず、かつ知覚される(=ものが見える)とはその物質から放たれた光が観察者の網膜にとどくことだから、世界や事物の存在は光によって成り立つことになる。


【『死生観を問いなおす』広井良典(ちくま新書、2001年)】

死生観を問いなおす (ちくま新書)

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