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2010-06-09

革マル派に支配されているJR東日本/『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』西岡研介


 読む前は「虫眼鏡本かな?」と思っていた。小さな事実を大袈裟なまでに拡大解釈して騒ぎ立てる本を私は虫眼鏡本と呼ぶ。予断は見事に外れた。タイトル通りの内容だった。驚愕の事実である。JRを利用している人は必読のこと。


 集団や組織は目的の下(もと)に形成される。そして組織の内部にあっては、目的に沿った力学が働く。基本的に「開かれた組織」というものは存在しない。組織は常に閉じられている。つまり組織内部の力学は法律や常識、あるいは倫理や道徳から距離を置き、「目的達成のための犠牲」を強いることが多々見受けられる。


 胡散臭い新興宗教や悪質なマルチ商法からの勧誘に遭遇した時、我々が覚える違和感は「閉ざされた集団内の論理」と「良識」との乖離(かいり)に基づいたものだ。


 約7500キロの線路網を有し、1日約1600万人が利用する「世界最大級の公共交通機関」、JR東日本。その最大・主要労組に「革マル派」という特定の思想集団が浸透し、労働組合を支配し、さらにはJR東日本の経営権にまで介入しているという事実が、この問題の核心部分である。

 革マル派に支配されたJR東労組幹部とJR東日本経営陣の癒着は、「JR東労組(組合員)ニアラザレバ、人(社員)ニアラズ」という悪しき風潮を生み出した。そして、それはJR東日本発足から20年で、もはや企業風土になってしまった。さらにその企業風土は絶えず、乗客の安全や、生命さえ脅かしかねない危険性を孕(はら)んできた。

 これらの問題の中心的存在が、JR東労組の絶対権力者で、「革マル派最高幹部」といわれる松崎明〈まつざき・あきら〉氏(71歳・以下敬称略)という人物である。


【『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』西岡研介(講談社、2007年)以下同】

 革マル派というのは完全なテロリスト集団である。戦前の治安維持法を嫌悪する人であっても取り締まって欲しいと思うような連中だ。基本的に左翼は「暴力による革命」を標榜している。これが内部に向かって締めつける力として働くとリンチになる。


「日本革命的共産主義同盟革命的マルクス主義派」、略称「革マル派」。いまもなお「帝国主義打倒、スターリン主義打倒」、いわゆる「反帝、反スタ」を掲げ、共産主義暴力革命をめざす新左翼セクトである。

 革マル派は1963年の結党以来、10年余にわたって、中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)や革労協革命的労働者協会)など対立セクトと、血で血を洗う「内ゲバ」を繰り返してきた。しかし70年代後半からは、組織拡充に重点を置き、党派性を隠して基幹産業の労組やマスコミなど各界各層に浸透。全国に約5400人の構成員を擁するといわれており、きわめて非公然性、秘密性、そして排他性の高い組織である。

 過去に「内ゲバ」という名の殺人を繰り返し、盗聴や盗撮、住居侵入や拉致監禁などの非合法な手段で、自らと主義主張の違う人たちを「Terreur」(フランス語で「恐怖」)に陥れてきた彼らを、「テロリスト」と呼ぶことに私は、なんら躊躇(ちゅうちょ)を覚えない。

 ただ、私は彼らの「思想」を問題にするつもりはない。むしろジャーナリズムに携わる者として、彼らの「思想・信条の自由」は、それこそ職を賭して守らなければならないと考えている。

 私が問題としているのは、彼らの「思想」ではなく、その「行動」なのだ。


 それにしても本書の内容には驚かされる。革マル派の工作活動はスパイ映画さながらである。革マル派思想を浸透させることを目的に作った組織のコードネームが「マングローブ」であった。


「なんなんだ、これは……」

 98年1月7日、東京都練馬区豊玉の6階建て雑居ビル。その最上階に踏み込んだ警視庁公安部の捜査員は、部屋の中から約1万4000本もの鍵の束を見つけ、思わずうめき声を上げたという。

 後に「豊玉アジト」と呼ばれるこの革マル派の非公然アジトからは、この約1万4000本の鍵以外に◎広島県警の警察手帳2冊と公安調査庁の調査官証票4通◎印鑑約400個◎革マル派担当捜査員の住民票や住宅地図をはさんだファイル◎無線機やイヤホンマイク◎偽装カメラ◎5000本を超えるカセットテープとビデオテープ――などが見つかった。

「約1万4000本の鍵のうち、半数の7000本ほどが、使用可能な状態に加工されていました。それらのなかには警察庁、警視庁幹部をはじめ、革マル派担当の捜査員の自宅の鍵まであったのです。

 しかも、実際に使われた形跡のある鍵も多い。驚くべきことに、その後の捜査の結果、革マル派が元警察庁長官宅に侵入し、資料や写真を盗み出していたことまで判明したのです」(捜査関係者)


 盗聴、侵入どころではない。デジタル化された警察無線が傍受され、更には公安警察の専用無線までもが筒抜けになっていた。


 何の躊躇(ためら)いもなく犯罪に手を染める集団がまともであるはずがない。JRには複数の組合があるが、松崎明率いる革マル派が牛耳っていたのは「JR東労組」である。組合員が同郷出身の別の組合員とバーベキューに行っただけで凄惨ないじめに遭う。擦れ違う電車からのパッシングや、挙げ句の果てには「信号を隠す」ようなことまで行われる。毎日毎日罵倒され続け、心理的に追い込まれる組合員はやがて職場を去ってゆく。こんなことが日常的になされているのだ。


 組合間の攻防が熾烈(しれつ)を極めると、鉄パイプで滅多打ちにされ死亡したケースもある。


 このようなテロ集団がなぜ野放しにされているかというと、何と公安幹部の天下り先になっており、公然と公安OBが捜査を妨害しているのだ。


 読み進むうちにオウム真理教を思い出した。オウムがロシアとネットワークがあったことや暴力肯定のポア思想を踏まえると、彼等は「宗教に名を借りた極左集団」であった可能性がある。


 マルクス主義は唯物論の土壌から生まれた。人間を物質的、機械的に見つめる眼差しは暴力との親和性が高い。


 ソ連崩壊後、左翼という言葉は死語になりつつあると思っていたが大きな間違いであった。極左勢力が動かす鉄道を私は利用していたのだから。

マングローブ―テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実

sorarisu0088sorarisu0088 2010/07/08 05:42 なんか内容が凄すぎて俄かには信じられないし、信じたくないなあ・・・(;・∀・)もしこれが本当なら、売上高で世界最大の鉄道会社を極左暴力集団が牛耳ってることになるんだけど。

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