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2010-06-28

アレクサンドル・コジェーヴ、J・クリシュナムルティ


 昨日、2冊読了。


 91冊目『権威の概念』アレクサンドル・コジェーヴ/今村真介訳(法政大学出版局、2010年)/スタンレー・ミルグラム著『服従の心理』を読んだ人は必読のこと。哲学性もさることながら、ロジックの脚力が凄い。がっぷり四つでみるみるうちに「権威」を土俵際まで追い詰めている。文中で多用されている注記も好ましいアクセントになっている。権威を父・主人・指導者・裁判官の4タイプに分け、「ありうべき全ての権威タイプの完全一覧表」64パターンを示している。学術書ではあるが実にスリリング。


 92冊目『大師のみ足のもとに/道の光』J・クリシュナムルティ、メイベル・コリンズ/田中恵美子訳(竜王文庫、1982年)/クリシュナムルティが13歳で著したいわくつきの作品。星の教団を解散した後の教えとは異質なものだ。それでも萌芽が垣間見える。読むのであれば参考程度にすべきで、言葉を額面通りに受け止めるべきではない。クリシュナムルティ本はこれで38冊目。

JR内の革マル派秘密組織「マングローブ」


 綾瀬アジトの摘発によって、革マル派のなかに「JR委員会」という組織が存在することも明らかになった。そして、このJR委員会に所属する約150人のメンバーが「マングローブ」というコードネームで呼ばれていたのだ。

「マングローブは、松崎がJR各社の組合員に革マル派思想を浸透させることを目的に作った組織です。メンバーの大部分が、トラジャと同じく、動労出身の組合員です。

 警視庁公安部は、綾瀬アジトから押収した大量の暗号文書を解読した結果、約150人いるとされるマングローブのうち約100人を特定したのですが、全員がJR総連の関係者で、うち6割がJR東労組の幹部や専従、組合員で占められていました。

 彼らは今でも、JR東労組をはじめ、JR総連傘下単組の内部に作った革マル派組織の防衛と、さらなる拡大を目指し、活動を続けているのです」(前出・公安当局関係者)

 まるで多足類生物のごとく、熱帯地域の河口の泥地に根を張りめぐらせる「マングローブ」。そのマングローブの根のように、配下の革マル派組合活動家を、JRの隅々まで浸透させてやる――。松崎が、JR内の革マル派秘密組織につけたコードネームからは、そんな彼の目論見が透けて見えるようだ。

 この松崎の目論見が、JR東日本のなかで成功を収めていることは、本書を読めば、理解していただけると思う。そしてこれらの革マル派秘密組織の全容は『週刊現代』の連載キャンペーンによって初めて明らかになった。だからこそ私は、この革マル派秘密組織の名前を、本書のタイトルに据えたのだ。

 綾瀬アジトの摘発から約5年後の01年5月。漆間巌(うるま・いわお)・警察庁警備局長(当時、現警察庁長官)は衆議院国土交通委員会で、これら二つの革マル派秘密組織の存在を、初めて公式に認め、こう答弁した。

〈警察としましてはJR総連、東労組内において、影響力を行使でき得る立場に革マル派系の労働者が相当浸透していると見ているところであります〉(衆議院議事録より)


【『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』西岡研介(講談社、2007年)】

マングローブ―テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実

科学は意味を叙述し、芸術は意味を表現する


 アメリカの哲学者ジョン・デューイがかつて書いたように、「科学は意味を【叙述し】、芸術は意味を【表現する】」。科学は前提を【明確にし】、感情を【顕現する】。


【『二十世紀文化の散歩道』ダニエル・ベル/正慶孝〈しょうけい・たかし〉訳(ダイヤモンド社、1990年)】

二十世紀文化の散歩道