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2010-11-26

職業的機械人間の職業的機械反応


 私は、このような行動パターンを「職業的機械反応」、そういう行動をする人を「職業的機械人間」と名づけています。職業的機械人間にとっては、明らかに目的よりも手段が意味を持つのです。書類そのもののほうが、本来その書類が必要とされている理由よりも大事なわけです。

 こうした機械人間にとって、世の人々は親切に助けてあげる対象などではありません。それどころか、形式、儀礼、自分の所属する階層社会、そして自分自身を維持していくのに都合よく使えばよい材料でしかないのです!

 職業的機械人間は、顧客や患者や被害者の視点から見れば、無能に思えます。ですから、読者のみなさんが次のような疑問を持ったとしても不思議ではありません。

「どうしてこんなにも多くの職業的機械人間が出世できるんだ? この人たちにピーターの法則は当てはまらないのか?」

 この質問に答える前に、逆に一つの質問をさせてください。

「有能かどうかの判定を下すのはいったいだれなのでしょう?」


 社員が有能か無能かを決定するのは、外部の人間ではなく、その組織の内部にいる上司です。もし上司が有能なら、部下の労働の成果を見て評価するでしょう。たとえば、治療を適切に行なったとか、ソーセージを作ったとか、テーブルの脚を取りつけたとか、組織の目的の達成に向けて何をしたかが問われます。つまり、有能な上司はアウトプット(生み出したもの)で部下を評価するのです。

 しかし、無能レベルに達してしまった上司の場合は、組織の自己都合という尺度で、部下が有能かどうかを判断します。つまり、組織の規則や儀礼を様式を支える行動こそが有能のあかしとされるわけです。迅速であること、丁寧であること、年長者に礼儀正しく接すること、社内文書を適切に処理できることなどが高く評価されます。つまり、無能な上司は部下をインプット(取り入れたもの)で評価するのです。


【『ピーターの法則 創造的無能のすすめ』ローレンス・J・ピーター、レイモンド・ハル/渡辺伸也訳(ダイヤモンド社、2003年)】

ピーターの法則

声を発する衝動

 話しことばは、まずこえを発する衝動がからだの中に動かなければ生まれない。


【『ことばが劈(ひら)かれるとき』竹内敏晴(思想の科学社、1975年/ちくま文庫、1988年)】

ことばが劈(ひら)かれるとき (ちくま文庫)

ソシュールが生まれた日


 今日はソシュールが生まれた日(1857年)。スイスの言語学者。言語哲学者。記号論を基礎付け、後の構造主義思想に影響を与えた。ソシュールは存命中一冊の著書も出版しなかった。言葉と世界の関係を引っ繰り返してみせた人物。

ソシュールと言語学 (講談社現代新書) 知の教科書 ソシュール (講談社選書メチエ) ソシュールの思想 ソシュール一般言語学講義―コンスタンタンのノート