Hatena::ブログ(Diary)

名もないテクノ手 このページをアンテナに追加 RSSフィード

EPUB版『InDesign者のための正規表現入門』

InDesignのTips一覧

2010-01-21

[][][]『デザイン事典|文字・フォント』

デザイン事典 文字・フォント (+DESIGNING)

デザイン事典 文字・フォント (+DESIGNING)

献本御礼。貰ったから言うわけじゃないが、すばらしい本だ。実際に手にしてみるまで分からなかったが、想像以上の本に仕上がっている。デザインを学ぶ学生から、プロフェッショナルな現場で活躍されておられる方まで、フォントを扱うあまねく人に読んでもらいたい。

この本はおおまかに4章だての構成になっている(括弧内は筆者注)

  1. コミュニケーションとデザイン(主に読み物)
  2. 文字・書体と組版の基本(主にノウハウ)
  3. 文字・組み・実例見本(書体見本・組み見本・混植見本など)
  4. 文字・フォント資料集(FAQ、グロッサリー、グリフ一覧など)

これだけ多くの内容を一冊にまとめてしまうと、たいてい散漫な印象を与えてしまうものだが、本書では奇跡的な成功を収めている。書体見本内にも適宜コラムが入り全体が読み物になっているかと思えば、読み物内の組版も工夫されていてそれ自体が組み見本とも言える。すべての本文およびキャプションがツメ組みなのも、ツメ組み見本だと見れば納得がいく(組み見本はすべてベタ組み)。

本書の出版元は毎日コミュニケーションズだが、企画はモリサワである。従って本書に収録されている書体はすべてモリサワのフォントだ。一般的にフォントメーカー企画の見本帳では、書体バリエーションの不足により、ひとりよがりな主張と構成になってしまいがちだ。しかし本書では書体の網羅感といいバランスのとれた構成といい申し分ない。MORISAWA PASSPORT ONEがいかに現場で信頼され支持されているかの証左だろう。

読み物では多数のデザイナー、クリエーターの方々のフォントへの考え方や愛着などが語られて興味深い。ハウツーやFAQでは、常識的なことから論理的な解説、歴史など盛りだくさんの内容になっている。

書体見本・組み見本では、書体の特徴や印象が的確にまとめられている。さらに、組み見本の上に配置されたキャッチではその書体にスバリと合ったコピーが選ばれていて秀逸だ。混植見本がついているのも嬉しい。

カバーが地味だと思った人、これはカバーにあらず。カバーを外すと全書体一覧になっている。しかも掲載ページ番号付き。つまり、カバーが索引になっているんだよ。このアイデアに驚いた!


まあとにかく、迷っているなら買いなはれ。間違いない。