true tears 第10話「全部ちゃんとするから」

眞一郎が比呂美の涙を拭うことを決意したり、三代吉と愛子が別れたりということで、登場人物たちの関係が流動化する話。去ってゆく女の子を男が追いかるのは定番のシチュエーションとなっているわけですが、一方は自転車で転び、もう一方も足を滑らせて倒れこむというのがイマイチ締まらない感じで、でもそのおかげで臭くならず、人物を等身大のものとして描けているように思いましたよ。サブタイトルにもなっている眞一郎のセリフは、比呂美のことを4番に任せようとしていたことを悔いる言葉となっているんでしょうか。
ふっきることが出来た愛子に対して、眞一郎と距離を取ろうとする乃絵が気になるところで、踊りの練習を見ただけであのリアクションは、どんだけ好きなんだよという感じもするんだけれども、その上でなお、眞一郎から離れようとするあたりが、いじらしくもあり意外に臆病でもあり。乃絵と出会って眞一郎が変わり、呪いをかけてもらった三代吉が愛子がと別れてと、変化をもたらす存在として乃絵が描かれているわけですが、それによって当人が辛い思いをするのもかわいそうなので、彼女自身にもいい変化が訪れるよう期待したいですよ。