鉄のラインバレル 第23話「死に方が決める生き方」

異世界の敵との最終決戦。
圧倒的な数の敵に対して、自己犠牲で道を切り開いたりヒロインが倒れたりと最終決戦らしいバトルとなっていましたよ。戦闘がはじまった直後に加藤が特攻するのは、アッサリとしすぎていてあまり盛り上がらなくて、社長まで一緒に特攻する意味もよく分からなかったりもしましたが。
戦闘がはじまる前に、加藤機関が世界を掌握しているおかげで市民の待避がスムーズに行えたとする描写がありましたが、結果として大きな混乱を防いだものの、その体制を作るまでには少なくない血が流されたわけで、加藤自身はそれを正義と信じてやっていたわけだからいいとしても、それに対する浩一の反応が全くないのが引っかかるところ。
そんなこと気にしてる場合じゃないとか、単純だからそこまで頭が回らないとか言われればそうなのかも知れないけれども、そういった負の面に目を向けないでただ前のめりに突っ込む人物に正義の味方を名乗られても薄ら寒いものがあるというか、最終決戦まで来てこれじゃ全く成長してないんじゃないかとか。本来ならば主人公が直面するべき問題を加藤久嵩に押しつけて、あげくに彼を退場させることでウヤムヤにしてしまった印象。
降伏勧告を、状況をかえりみずに要するにオレが受け入れたくないからという理由で拒否しちゃうあたりも、もうちょっと考えてくれよと思ってしまうんですが、まあ妥協したりせずに最後まで自分の道を進む理想の正義の味方として描こうとしているのかなと。