化物語 第8話「するがモンキー 其ノ参」

駿河メインのエピソードの解決編・・・というにはまだいろいろと未解決だったりもするけれど、とりあえずは一段落。
事のはじまりは、駿河がひたぎの側にいることを「猿の手」に願ったことにあるわけですが、実はそれは悪魔の手で、彼女の無意識下の願望を優先して叶える存在だったということで、阿良々木が排除されることになったという。
解決策として怪異に取り憑かれた腕を切り落とすか、阿良々木を亡き者とする願いの成就が不可能であることを示すかの二択を迫られ、当然阿良々木は後者を選択。それを示す戦いで敗れそうになるわけですが、ひたぎの登場によって急展開を迎えて、彼が亡き者となれば、駿河のもう一つの願いである「ひたぎの側にいること」が成就不可能になることが示されて解決に至ると。
忍野が、駿河の無意識の願望を暴いていくあたりは、性格の悪さが滲み出ているかのようだったけれども、そうやって他人の心を見透かす彼だからこそ、ひたぎを呼び寄せて事態を解決に導くことが出来たわけで、なんだかんだでいい人らしく。
駿河の憎しみを受け入れ自分が犠牲となることで、阿良々木がそれを解決しようとするあたりは、普段はヘタレだけれどもやっぱり彼が主人公なんだなと。まあすべてを手に入れようとするひたぎの方が一枚も二枚も上手といった感じでしたが。
願いが無効になったものの怪異と化した駿河の腕が元に戻らないのは、彼女のひたぎにへの気持ちや阿良々木に対する複雑な感情が消え去ったわけではないことが反映されているといったところでしょうか。
登場人物たちが、よかれと思ってそれぞれ勝手に行動しながらも、結果としてそれで上手く行くように作られているのはよく考えてあるなぁと感心しましたよ。